Cisco Unified Computing System(UCS)では、Quality of Service(QoS)を実装するために次の 2 つの方式が提供されます。
Cisco UCS のソフトウェアおよびハードウェアの管理に関する知識があることが推奨されます。
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
このドキュメントの情報は、Cisco UCS に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
Cisco UCS で使用される一般的なトポロジは次のようなものです。
この設定例で使用されているのは次のネットワーク ダイアグラムです。
Cisco UCS では、Cisco UCS システム内のすべてのトラフィックを処理するために、Data Center Ethernet(DCE)が使用されます。イーサネットに対するこの業界標準の拡張機能では、イーサネット パイプの帯域幅が 8 つの仮想レーンに分割されます。システム クラスにより、Cisco UCS のシステム全体でこれらの仮想レーン内の DCE 帯域幅がどのように割り当てられるのかが決まります。
各システム クラスにより、特定タイプのトラフィックに対して帯域幅の特定セグメントが予約されます。これによって、オーバーサブスクライブ状態のシステムでも、一定水準のトラフィック管理が保たれます。たとえば、FCoE トラフィックに割り当てられたDCE 帯域幅の比率を決定するには、Fibre Channel Priority のシステム クラスを設定します。
システム クラスの説明を次の表に示します。
システム クラス | 説明 |
---|---|
プラチナ プライオリティ、ゴールド プライオリティ、シルバー プライオリティ、ブロンズ プライオリティ | サーバに関連付けられたサービス プロファイルの Quality Of Service 定義内にこれらのシステム クラスのいずれかを含むすべてのサーバに対して、Quality Of Service を設定します。それぞれのシステム クラスが 1 つのトラフィック レーンを管理します。これらのシステム クラスのすべてのプロパティは、ユーザがカスタムの設定とポリシーを割り当てるために使用可能です。 |
Best Effort Priority | 基本的なイーサネット トラフィックに予約されているレーンに対して Quality Of Service を設定します。このシステム クラスの一部のプロパティは事前設定されており、修正できません。たとえば、このクラスには廃棄ポリシーが設定され、必要に応じてデータ パケットを廃棄することが可能です。 |
Fibre Channel Priority | Fibre Channel over Ethernet に予約されているレーンに対して Quality of Service を設定します。このシステム クラスの一部のプロパティは事前設定されており、修正できません。たとえば、データ パケットが廃棄されないように、このクラスには廃棄不可ポリシーが設定されています。 |
システム クラスを設定するには、次の手順を実行します。
Cisco UCS Managerにログインします。
[Navigation] ペインで、[LAN] タブをクリックします。
[LAN] > [LAN Cloud] の順に展開します。
QoS System Class ノードをクリックします。
[General] タブで、システムのトラフィック管理ニーズに合わせて設定するシステム クラスの各 [Priority] オプションの横にある [Enabled] チェック ボックスをオンにしてから、次の説明に従って値を設定します。
CoS 値の範囲は 0 ~ 7 です(この場合、0 が最低値、6 が最高値)。CoS 7 は内部トラフィック用に予約されています。CoS 値「any」はベスト エフォートと等価です。
Packet Drop チェック ボックスにチェックマークを入れると、その特定クラスでパケットが廃棄されます。
ウェイト値の範囲は1 ~ 10です。帯域幅のパーセンテージは、すべてのチャネルのチャネルウェイトを加算し、そのパーセンテージを計算するチャネルウェイトをすべてのウェイトの合計で割ることによって決定できます。
注:すべてのプロパティがすべてのシステムクラスに設定可能なわけではありません。
変更を保存するには、Save Changes をクリックします。
QoS ポリシーにより、vNIC や vHBA の発信トラフィックにシステム クラスが割り当てられます。vNIC や vHBA を設定するには、vNIC ポリシーや vHBA ポリシーに QoS ポリシーを適用してから、そのポリシーをサービス プロファイルに適用する必要があります。
QoS ポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
Cisco UCS Managerにログインします。
[Navigation] ペインで、[LAN] タブをクリックします。
[LAN] > [Policies] > [Organization Name] の順に展開します。
システムにマルチテナントが実装されていない場合、ルート(root)組織の下にすべてのポリシーがあります。
QoS Policy を右クリックし、Create QoS Policy を選択します。
Create QoS Policy ダイアログボックスで、Name フィールドにそのポリシーの一意の名前を入力します。
Priority ドロップダウン リストから、vNIC を経由するトラフィックに割り当てるシステム クラスを選択します。
[OK] をクリックします。
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
28-Apr-2010 |
初版 |