このドキュメントでは、実際の Cisco TAC サービス リクエスト(SR)に基づいた、お客様の一般的な問題について扱います。
このドキュメントのシナリオは、ESXi で動作している 24 X 4G DIMM を搭載した B250M2 から始まります。
サーバにより多くのメモリを追加する必要が生じ、24 X 8G DIMM を注文しました。そして 8G DIMM を空きスロットに挿入しました。
サーバをブートしましたが [checking memory] が表示されません。 DIMM を挿入する場所を変更しても結果は変わりません。すべて 4G の DIMM またはすべて 8G の DIMM がインストールされたときにのみ動作するようです。
この例での前提を次に示します。
2 つの同一の CPU が搭載されています。
すべての DIMM は同じ速度です。
インストールされたすべての DIMM は、このサーバのリリースでサポートされていることが確認されています。
DIMM はすべてデュアル ランク DIMM です。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
A.まず、次に示すように、CPUとDIMMのチャネル関係を理解する必要があります。
チャネルごとの DIMM の実装ルールを次に示します。
『B250 スペック シート』によると、B250 は合計 48 個の DIMM スロットをサポートしています。
このドキュメントから重要な点をいくつか次に記載します。
システムのパフォーマンスは、DIMM メモリの種類と DIMM の数が両方の CPU で同じ場合に最適になります。次の場合にパフォーマンスの低下が起きる可能性があります。
DIMM のサイズや密度が異なるペアの場合(許可されていない構成のため、両方の DIMM がメモリ アレイから論理的に除外されます)
DIMM の搭載量が CPU 間で揃っていない場合
サポートされるのは、シスコのメモリだけです。サードパーティの DIMM は、テストも実施されていませんし、サポートもされていません。
B250 M2 サーバに搭載したすべての DIMM では、同じクロック周波数を使用する必要があります。クロック周波数の混在はサポートされていません。
システムに 2 つの CPU がある場合、両方の CPU の DIMM スロットに等しく搭載する必要があります。
サイズや製造元の異なる DIMM は、別個のメモリ チャネルに取り付けます。サイズの異なる DIMM を 1 つのチャネルに取り付けることはサポートされていません。たとえば、デュアルランク 4 GB DIMM と同じチャネルにシングルランク 4 GB DIMM を取り付けることはできません。
B250 M2 サーバは、CPU 1 または CPU 2 に 1 組以上の DIMM を取り付ける必要があります。
CPU と DIMM の速度は注意深く一致させるようにしてください。CPU と DIMM の速度が一致しない場合、2 つの速度のうち、遅い方の速度でシステムが稼働します。
1 つの UCS Server メモリ チャネルでペアとなる 2 つのバンクに一緒に取り付けられるように、B250 M2 サーバ メモリは必ず、製造元、タイプ、速度、およびサイズが同一の正確に一致するペアとして販売されます。ペアではない DIMM を混在させると(同じ製品 ID で販売される他の DIMM であっても)、不一致が起こった場合にはメモリ エラーが発生します。B250 M2 に DIMM を取り付けるときは、一致するペアをこのセクションの表に示した順序でチャネル スロットに追加します。このサーバでは、1 つのチャネル内で奇数枚の DIMM はサポートされません。また、チャネルあたり 6 枚の DIMM 構成もサポートされません。
次の手順を実施する必要があります。
ペア内で DIMM 密度を混在させない(同じペアで 4G と 8G の DIMM を使用しない)。
両方の CPU で同じ DIMM スロットに搭載する。
同じチャネルには同じ DIMM のみを搭載する(同じチャネルで 4G と 8G の DIMM を使用しない)。
チャネルの DIMM が偶数枚であることを確認する。
チャネルごとに 2、4、または 8 枚の DIMM のみがサポートされる。
このサーバでは DIMMS はサポートされません。
この例の顧客環境には次のものがあります。
24 * 8G DIMM = 192G
24 * 4G DIMM = 96G
推奨される B250 M2 のメモリ構成は CPU ごとに次のようになります。
8G X 8 (A0,A1) (A4,A5) (A2,A3) (A6,A7)
4G X 8 (B0,B1) (B4,B5) (B2,B3) (B6,B7) 8G X 8 (C0,C1) (C4,C5) (C2,C3) (C6,C7)
注:CPUにも同じデータが入力されます。
サーバをブートすると問題なく動作します。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
07-Feb-2013 |
初版 |