このドキュメントでは、UCS ファームウェアに関するバージョン情報の解釈方法とコンポーネントの識別方法を説明しています。
Cisco UCS は次のような方法で配布されます。
UCS イメージが単一のバンドルとして配布されるか、個別のコンポーネント イメージとして配布される。個別のイメージには、UCS Manager、UCS Fabric Interconnect、IO モジュール、BMC、BIOS、アダプタなどがあります。
UCS ファームウェアが Cisco Software Delivery System でホスティングされる。
UCS Manager によりバンドルがアンパック(パック解除)され、スイッチに格納されたイメージ カタログがアップデートされる。
UCS Manager により、スイッチに格納されたすべてのコンポーネント イメージのカタログが維持管理される。
どのバンドルでも、出荷されるのは各コンポーネントの 1 つのバージョンだけです。同じバンドルに、UCS が使用される複数のハードウェア プラットフォーム用のコンポーネント イメージが含まれています。
各コンポーネント イメージにはバージョンが付けられ、ユーザが識別できるようになっています。配布される各コンポーネント イメージには互換性があり、それぞれ別々にアップグレードできます。
UCS のファームウェアはバンドルあるいは個別イメージのいずれかの形式で配布されます。
バンドル:
バンドルには、ファームウェアを必要とする各コンポーネント用のパッケージが取り込まれています。
現行のトラッキング対象には下記の 3 種類のバンドルがあります。
.bin:通常のバンドル。
.gbin:デバッグ情報があるバンドル。エンジニアリング関連指示のみ。
dplug:NX-OS へのルート アクセスを許可する dplug ファイル。エンジニアリング関連指示のみ。
個別イメージ
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
Cisco UCS サーバ ブレードのソフトウェアとハードウェア
UCS Manager
このドキュメントで説明されているさまざまなコマンドの影響と(包含されている)意味
UCS のコンポーネントおよびトポロジ。一般的なソリューションについては、ネットワーク図を参照してください。
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
このドキュメントの情報は、Cisco UCS に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
一般的な Cisco UCS のトポロジは次のようなものです。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、UCS ファームウェア バージョンの形式を説明しています。
NX-OS のバージョン番号は、シスコの標準形式に従っています。たとえば、4.0(0)N1.1 などです。
その他の UCS コンポーネントは、ソフトウェアの標準形式(X.Y.Z)に従っています。 たとえば、1.0.0 などです。
X はメジャー バージョン/リリースを表しています。これが使用されるのは、メジャー フィーチャのリリースやアーキテクチャ上の変更の場合です。
Y はマイナー バージョン/リリースです。
Z は不具合修正バージョン/リリースです。
イメージとは、あるエンド ポイントに特定のファームウェアの単位を表しています。たとえば、IOMイメージ、BMCイメージなどです。複数のイメージをバンドルして1つのパッケージを形成します。パッケージ化されている理由は、配布とダウンロードを容易にするためだけです。イメージとは違って、パッケージにはバージョンは付けられていません。UCS Manager では、パッケージと個別イメージのどちらもダウンロードできます。パッケージをダウンロードする場合、パッケージがアンパック(パック解除)されて、そこから個別のイメージが抽出されます。パッケージとは、ダウンロード時に作成される読み取り専用オブジェクトです。パッケージによりディスク スペースが占有されるわけではありません。パッケージの実体は、パッケージ ダウンロードの一環としてアンパック(パック解除)されたイメージのリストです。パッケージは削除できません。パッケージで配布されたイメージがすべて削除される際に、自動的にパッケージが削除されます。個別のイメージがダウンロードされる際、パッケージ名はイメージ名と同じになります。
パッケージにあるイメージには、次のものがあります。
Fabric-Interconnect のカーネル イメージとシステム イメージ
UCS Manager のイメージ
IOM ファームウェアのイメージ
BMC ファームウェアのイメージ
ネットワーク側のアダプタ ファームウェア(Cisco UCS CNA M71KR、Cisco UCS VIC M81KR)
ホスト側のアダプタ ファームウェア(Cisco UCS CNA M71KR アダプタだけに適用可能)
Qlogic 製オプション ROM
Emulex 製オプション ROM
Emulex 製ファームウェア
LSI のオプション ROM
LSI のファームウェア
BIOS
UCS ファームウェア バンドルを表示するには、次の手順を実行します。
UCS Manager にログインします。
ナビゲーション ペインで Equipment タブをクリックします。
作業ペインで Firmware Management タブをクリックします。
Firmware Management タブにある Package をクリックします。
特定のファームウェア バンドルをクリックします。
次に、各バンドル内にあるファームウェア コンポーネントを説明します。
ucs-2100.1.0.1e.bin:IOモジュールイメージ
ucs-6100-k9-kickstart.4.0.1a.N2.1.1e.bin:UCSファブリックインターコネクトキックスタートイメージ
ucs-6100-k9-system.4.0.1a.N2.1.1e.bin:UCSファブリックインターコネクトシステムイメージ
ucs-b200-m1-bios.S5500.86B.01.00.0036-191.061320091126.bin:UCS-B200-M1ブレードBIOS
ucs-b200-m1-k9-bmc.1.0.1e.bin:ブレードBMCイメージ
ucs-b200-m1-sasctlr.01.26.00.00_06.24.02.00_03.08.00.00.bin:LSI Logic SASコントローライメージ
ucs-m71kr-e-cna.1.0.1e.bin:Cisco UCS CNA M71KR -Emulex CNAイメージ
ucs-m71kr-e-hba.2.80A4.bin:Cisco UCS CNA M71KR -Emulex HBAイメージ
ucs-m71kr-e-optionrom.5.03A8.bin:Cisco UCS CNA M71KR -EmulexオプションROMイメージ
ucs-m71kr-q-cna.1.0.1e.bin:Cisco UCS CNA M71KR -Qlogic CNAイメージ
ucs-m71kr-q-optionrom.2.02.bin:Cisco UCS CNA M71KR -Qlogic Option ROMイメージ
ucs-manager-k9.1.0.1e.bin:UCS GUIイメージ
これは UCS Fabric Interconnect ファームウェアのイメージです。
キックスタートイメージ:ucs-6100-k9-kickstart.4.0.1a.N2.1.1e.bin
システムイメージ:ucs-6100-k9-system.4.0.1a.N2.1.1e.bin
これは、単一のファームウェアイメージであるucs-2100.1.0.1e.binです。
これは UCS B シリーズ ブレード ファームウェアのイメージです。
BIOS:ucs-b200-m1-bios.S5500.86B.01.00.0036-191.061320091126.bin
BMC:ucs-b200-m1-k9-bmc.1.0.1e.bin
LSI SASコントローラ:ucs-b200-m1-sasctlr.01.26.03.00_03.12.00.00.bin
Cisco UCS 82598KR-CIコンバージドネットワークアダプタ:ファームウェアなし
Cisco UCS CNA M71KR:Emulex
Cisco UCS CNA M71KR Emulex:ucs-m71kr-e-cna.1.0.1e.bin
Cisco UCS CNA M71KR Emulex FC:ucs-m71kr-e-hba.2.80A4.bin
Cisco UCS CNA M71KR EmulexオプションROM:ucs-m71kr-e-optionrom.5.03A8.bin
Cisco UCS CNA M71KR:Qlogic
Cisco UCS CNA M71KR Qlogic:ucs-m71kr-q-cna.1.0.1e.bin
Cisco UCS CNA M71KR QlogicオプションROM:ucs-m71kr-q-optionrom.2.02.bin
これは UCS Manager ファームウェアのイメージです。
UCS Manager:ucs-manager-k9.4.0.1a.N2.1.1e.bin
このコードが搭載されていて、稼働するのは UCS 6100 です。
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
10-Aug-2010 |
初版 |