このドキュメントでは、Cisco Unified Computing System(UCS)プラットフォームで Internet Small Computer System Interface(iSCSI)から起動する方法や基本的なトラブルシューティングを行う方法について説明します。対象読書は、UCS 機能の基本的な知識がある UCS 管理者です。
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
UCS が設定されていること。
ブレードとストレージにレイヤ 2(L2)接続があること。
仮想ネットワーク インターフェイス カード(vNIC)の正しい VLAN にサービス プロファイルが設定されていること。
Cisco 仮想インターフェイス カード(VIC)アダプタが使用されていること。VIC アダプタには、M81KR、VIC1240、または VIC1280 を使用できます。
UCS の最小バージョンが 2.0.1 であること。
iSCSI 修飾名(IQN)およびストレージ システム iSCSI ターゲット ポータルの IP アドレスが使用できること。
ブートの論理ユニット番号(LUN)ID が使用できること。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
この手順では、iSCSI ブートのためにサービス プロファイルを設定する方法について説明します。
最後の vNIC のネイティブ VLAN になるように、iSCSI VLAN を選択します。ESXi 5.0 のインストールに関する問題を回避するために、最後の vNIC を使用します。
iSCSI コンフィギュレーション プレースホルダとして動作するように仮想 iSCSI vNIC を作成します。これは、実際の vNIC ではありません。iSCSI ブート設定用の iSCSI ブート ファームウェア テーブル(iBFT)コンフィギュレーション プレースホルダです。次の設定を使用ます。
オーバーレイ vNIC は、ステップ 1 で設定したネイティブ VLAN にする必要があります。
iSCSI アダプタ ポリシーは、必要な場合のみ変更します。
VLAN はステップ 1 でネイティブとして定義した VLAN です。
注:MACアドレスを割り当てないでください。
[Servers] タブで、次を実行します。
[boot_from_SCSI] をクリックします。
[Boot Order] タブをクリックします。
[iSCSI vNICs] を展開し、適切な iSCSI vNIC をダブルクリックしてデバイス リストに追加します。
[Set Boot Parameters] をクリックします。
iSCSI ブート パラメータを定義します。
[Initiator Name Assignment] を [Manual] に設定し、[Initiator Name] を IQN または Extended Universal Identified(EUI)形式で入力します。この例は iqn.2013-01.com.my server124 です。
イニシエータの IPv4 アドレスとサブネット マスクを入力します。ストレージ コントローラが同じサブネットにある場合は、デフォルト ゲートウェイまたはドメイン ネーム システム(DNS)サーバを定義する必要はありません。
ストレージ コントローラで LUN マスキングに設定された IQN および IP 情報を使用します。
ストレージ ターゲット情報を追加するにはプラス(+)記号をクリックします。
[iSCSI Target Name] フィールドに iSCSI ターゲット IQN 名を入力します。
[IPv4 Address] フィールドにターゲット iSCSI ポータルの IP アドレスを入力します。
必要に応じてターゲット LUN ID を変更します。
サービス プロファイルをサーバに関連付けます。
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
ここでは、設定のトラブルシューティングに使用できる情報を示します。
サービス プロファイルがブレードの関連付けに失敗し、次のエラー メッセージが表示される場合は、正しい vLAN が選択されていることを確かめるために、オーバーレイ vNIC のネイティブ VLAN の設定を確認します。
サービス プロファイルの関連付け後にブレードが LUN の接続に失敗する場合、UCS Manager(UCSM)のコマンドライン インターフェイス(CLI)に接続します。 接続の成功例を次に示します。
F340-31-13-FI-1-A# connect adapter 1/1/1 adapter 1/1/1 # connect No entry for terminal type "vt220"; using dumb terminal settings. adapter 1/1/1 (top):1# attach-mcp No entry for terminal type "vt220"; using dumb terminal settings. adapter 1/1/1 (mcp):1# iscsi_get_config vnic iSCSI Configuration: ---------------------------- vnic_id: 5 link_state: Up Initiator Cfg: initiator_state: ISCSI_INITIATOR_READY initiator_error_code: ISCSI_BOOT_NIC_NO_ERROR vlan: 0 dhcp status: false IQN: iqn.2013-01.com.myserver124 IP Addr: 14.17.170.2 Subnet Mask: 255.255.255.0 Gateway: 14.17.170.254 Target Cfg: Target Idx: 0 State: ISCSI_TARGET_READY Prev State: ISCSI_TARGET_DISABLED Target Error: ISCSI_TARGET_NO_ERROR IQN: iqn.1992-08.com.netapp:sn.1111111 IP Addr: 14.17.10.13 Port: 3260 Boot Lun: 0 Ping Stats: Success (9.990ms)
ping の状態が失敗する場合は、ネットワーク構成と IP 設定を確認します。イニシエータがターゲットに接続できるようになる前に、ping が動作している必要があります。
ターゲットの状態を確認します。この失敗した接続の例では、イニシエータがストレージ コントローラに登録されていません。LUN 0 が見つからない場合も、同じエラーが返されます。
Target Cfg: Target Idx: 0 State: INVALID Prev State: ISCSI_TARGET_GET_LUN_INFO Target Error: ISCSI_TARGET_GET_HBT_ERROR IQN: iqn.1992-08.com.netapp:sn.1111111 IP Addr: 14.17.10.13 Port: 3260 Boot Lun: 0 Ping Stats: Success (9.396ms)
ping に成功してもターゲットの状態が無効な場合は、LUN マスキングの設定とストレージ コントローラのホスト登録を確認します。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
29-Mar-2013 |
初版 |