スイッチのWebベースのユーティリティに初めてログインするときは、リモート宛先に到達するためにIPパケットがとるパスを決定するために使用する診断ツールとしてtracerouteを使用する必要があります。これは、ネットワーク接続で発生した問題のトラブルシューティングに使用できます。tracerouteは、存続可能時間(TTL)値を持つ3つのユーザデータグラムプロトコル(UDP)データグラムを使用して動作します。TTLは、ネットワーク内のデータの寿命を制限するメカニズムです。パケットがルータに送信されるたびに、TTL値が1ずつ減少します。TTL値が0に達すると、ルータは、データグラムが期限切れになったことを示すInternet Control Message Protocol(ICMP)Time Exceeded Message(TEM)で応答します。
最初に、tracerouteは3つのUDPデータグラムを、1のTTL値を持つ最初のルータに送信します。最初のルータは、traceroute機能に関する情報を提供するICMP TEMメッセージで応答します。次に、tracerouteは、TTL値が2のUDPデータグラムをさらに3つ送信します。ルートに沿った2番目のルータは、ICMP TEMメッセージで応答します。このプロセスは、宛先に到達するか、設定された最大TTL値に到達するまで続行されます。tracerouteが完了すると、tracerouteに関する情報がtracerouteテーブルに表示されます。
この記事では、スイッチでtraceroute設定をアクティブにする方法について説明します。
tracerouteは、IPパケットを宛先ホストに送信してデバイスに戻すことによって転送されるパケットが、IPルートを検出します。[Traceroute]ページには、デバイスとターゲットホスト間の各ホップと、各ホップへのラウンドトリップ時間が表示されます。スイッチでtracerouteを設定するには、次の手順を実行します。
ステップ1:スイッチのWebベースのユーティリティにログインし、[Display Mode]ドロップダウンリストで[Advanced]を選択します。
注:この例では、SG350X-48MPスイッチが使用されています。
注:Sx300またはSx500シリーズスイッチを使用している場合は、ステップ2に進みます。
ステップ2:[Administration] > [Traceroute]を選択します。
ステップ3:[Host Definition]領域でホストを定義する方法に対応するオプションボタンをクリックします。
次のオプションがあります。
注:この例では、[By IP address]が選択されています。
ステップ4:(オプション)選択したホストがステップ3でIPアドレスで定義されている場合は、[IP Version]領域で目的のIPバージョンに対応するオプションボタンをクリックします。
次のオプションがあります。
注:この例では、バージョン4が選択されています。
ステップ5:IPv4アドレスを通信メッセージの送信元IPv4アドレスとして使用する送信元インターフェイスを選択します。選択した[Host Definition]フィールドが[By Name]の場合、このドロップダウンフィールドにすべてのIPv4およびIPv6アドレスが表示されます。選択した[Host Definition]フィールドが[By IP Address]の場合、[IP Version]フィールドで指定したタイプの既存のIPアドレスだけが表示されます。
注:または、[Auto]を選択して、スイッチが自動的にソースインターフェイスを選択できるようにすることもできます。この例では、192.168.1.119(VLAN1)が選択されています。
ステップ6:[Host IP Address/Name]フィールドに宛先ホストのホストアドレスまたは名前を入力します。
注:この例では、192.168.1.1が使用されています。
ステップ7:目的のTTLに対応するオプションボタンをクリックします。これは、データグラムが無限にループするのを防ぐために使用されます。
注:この例では、[Use Default]が選択されています。
ステップ8:目的の[Timeout]値に対応するオプションボタンをクリックします。タイムアウト値は、フレームが失われたことをスイッチが宣言する前に、フレームが戻るのを待つ時間です。
注:この例では、[User Defined]が4秒の[Timeout]値で選択されています。
ステップ9:[Activate Traceroute]をクリックしてtracerouteを実行します。
[Traceroute]ページの[Status]領域に、終了したtracerouteのステータスが表示されます。この例では、ステータスは[Traceroute Complete]です。
tracerouteテーブルには、次の情報が表示されます。
ステップ10:(オプション)[戻る]をクリックし、前のTracerouteページに戻ります。
これで、スイッチでtraceroute設定が正常にアクティブになったはずです。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
10-Dec-2018 |
初版 |