SPA300/SPA500シリーズIP Phoneでのネットワークアドレス変換(NAT)サポートパラメータの設定

目的

セッション開始プロトコル(SIP)は、IPベースのネットワークでセッションを作成、管理、および終了するために使用されるシグナリングプロトコルです。SIPは、コール管理のメカニズムです。また、ユーザロケーションの確立、機能ネゴシエーションの提供を行い、セッションの参加者全員がサポートする機能について合意し、進行中のセッションの機能に変更を加えることができます。

Network Address Translation（NAT；ネットワークアドレス変換）は、IPパケットヘッダー内のトラフィックルーティングデバイスを通過する際にIPアドレスを変更します。内部IPアドレスを非表示にするセキュリティを提供します。 

このドキュメントの目的は、SPA300およびSPA500シリーズIPフォンでNATサポートパラメータを設定する方法を説明することです。

該当するデバイス

・ SPA300シリーズIP電話

・ SPA500シリーズIP電話

NATサポートパラメータの設定

注：実際のSPA300またはSPA500シリーズのIP PhoneでシグナリングプロトコルをSIPに設定すると、ナビゲーションキーを使用して[Device Administration] > [Call Control Settings] > [Signaling Protocol SIP]にににに移動します。

ステップ1:Web設定ユーティリティにログインし、[Admin Login] > [Advanced] > [Voice] > [SIP]を選択します。[SIP Parameters]ページが開きます。

ステップ2:[NAT Support Parameters]領域まで下にスクロールします。

ステップ3:[Handle VIA Received]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[はい(Yes)]を選択すると、IPフォンはVIAヘッダーで受信したパラメータを取得するときにIPアドレスを使用します。デフォルトは no です。

ステップ4:[Handle VIA report]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[はい(Yes)]を選択すると、IPフォンはVIAヘッダーのレポートパラメータを取得するときにUDPポートを使用します。デフォルトは no です。

ステップ5:[Insert VIA received]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[はい(Yes)]を選択すると、IPから受信したパラメータとIPから送信したVIAのパラメータが異なる場合、VIAヘッダーに受信したパラメータが挿入されます。デフォルトは no です。

ステップ6:[Insert VIA rport]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[はい(Yes)]を選択すると、受信したIPと送信したIPとの間に違いがある場合に、VIAヘッダーにレポートパラメータが挿入されます。デフォルトは no です。

ステップ7:[Substitute VIA Addr]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[Yes]を選択すると、NATマッピングされたIPがVIAヘッダーで使用されます。デフォルトは no です。

ステップ8:[Send Resp To Src Port]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[Yes]を選択すると、応答はVIA送信ポートではなく要求ソースポートに送信されます。デフォルトは no です。

ステップ9:[STUN Enable]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[Yes]を選択すると、NATマッピングの検出にSTUNが使用されます。デフォルトは no です。 

ステップ10:[STUN Test Enable]ドロップダウンリストから[Yes]または[No]を選択します。[Yes]を選択すると、IP PhoneはNATタイプの動作として動作します。IP PhoneはSTUNサーバに接続し、すべての登録要求で警告ヘッダーを報告します。デフォルトは no です。

ステップ11:[STUN Server]フィールドに、STUNサーバのIPアドレスまたはドメイン名を入力します。これにより、NATはSTUNサーバとの接続を介してマッピングできます。

ステップ12:IPフォンの実際のIPアドレスの代わりに使用する外部IPアドレスを[EXT IP]フィールドに入力します。デフォルトは空白です。

ステップ13:IP PhoneのプライベートUDPポートの代わりに使用する最小の外部ポートマップ番号を[EXT RTP Port Min]フィールドに入力します。デフォルトは空白です。

ステップ14:NAT Keep Alive Intervalフィールドに、キープアライブに使用する2つのパケット間の最大間隔（秒）を入力します。デフォルト値は 15 です。

ステップ15:[Submit All Changes]をクリックして、設定を保存します。