マルチキャスト VLAN ネットワークでは、マルチキャスト グループへのサブスクライバは複数の VLAN に存在できます。ネットワークでの VLAN 境界制限がレイヤ 2 スイッチで構成されている場合、同じ物理ネットワーク上にある場合であっても、異なるサブネットの同じグループにマルチキャスト ストリームを複製することが必要になる場合があります。マルチキャスト VLAN レジストレーション(MVR)では、マルチキャス送信元の VLAN で受信したパケットが、1 つ以上の受信 VLAN にルーティングされます。クライアントは受信 VLAN に存在し、マルチキャスト サーバは送信元 VLAN に存在します。MVR を有効にするときは、マルチキャスト ルーティングを無効にする必要があります。MVR の詳細については、『マルチキャスト VLAN レジストレーションについて』の設定ガイドを参照してください。
このドキュメントでは、単純なトポロジ:接続されたマルチキャストの発信元/受信者と Catalyst 3750 スイッチのスタック、動作するための設定、ストリームが送信しているときに MVR が動作するかを検証するためのコマンドの出力を提供します。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、Catalyst 3750 スイッチからの出力に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
この設定は、次のスイッチ タイプにも使用できます。Catalyst 3550、2940、2950、2970、3500/2900XL シリーズ スイッチ
Catalyst 3750、35XX、29XX スイッチでは、コード バージョン 12.1(11)AX から MVR がサポートされています。Catalyst 3500/2900 XL スイッチの場合、最低限必要な Cisco IOS?ソフトウェア リリースは 12.0(5)WC(1) です。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
MVR を設定するには、次の手順を実行する必要があります。
次のコマンドを発行して、スイッチやスイッチ スタックでグローバルにマルチキャスト ルーティングを無効にします。
switch(config)#no ip multicast-routing distributed
次のコマンドを発行して、MVR をグローバルに有効にします。
mixed(config)#mvr
次のコマンドを発行して、ストリームを送信するマルチキャスト グループを指定します。
mixed(config)#mvr group 239.9.0.1
次のコマンドを発行して、送信元が存在する VLAN を指定します。
mixed(config)#mvr vlan 1200
マルチキャスト ルーティングは無効ですが、ルーティングされるインターフェイスで PIM(Protocol Independent Multicast)を有効にするために、これらのコマンドを発行する必要があります。
これは、一般クエリを送信できるようにマルチキャスト グループのステータスを維持するためです。
注:PIMが有効になると、Cisco IOSから警告メッセージが表示されます。
mixed(config)#int vlan 1200 mixed(config-if)#ip pim dense-mode WARNING: "ip multicast-routing distributed" is not configured, IP Multicast packets will not be forwarded. WARNING: "ip multicast-routing distributed" is not configured, IP Multicast packets will be fast-switched. mixed(config-if)#int vlan 1100 mixed(config-if)#ip pim dense-mode WARNING: "ip multicast-routing distributed" is not configured, IP Multicast packets will not be forwarded. WARNING: "ip multicast-routing distributed" is not configured, IP Multicast packets will be fast-switched.
次のコマンドを発行します。
mixed(config-if)#int port-channel 20 mixed(config-if)#mvr type source
mvr type source コマンドは、マルチキャスト ストリームを受信するインターフェイスで指定する必要があります。
次のコマンドを発行します。
mixed(config-if)#int g6/0/1 mixed(config-if)#mvr type receiver
mvr type receiver コマンドは、サブスクライバが接続されているもう一方のインターフェイスで指定する必要があります。
3750 スイッチ |
---|
maui-soho-01#show running-config Building configuration... ! mvr vlan 1200 mvr mvr group 239.9.0.1 ! ! vlan 1,1100,1200 ! interface Port-channel20 switchport trunk encapsulation isl switchport mode trunk mvr type source ! interface GigabitEthernet6/0/1 switchport access vlan 1100 mvr type receiver spanning-tree portfast ! interface GigabitEthernet7/0/49 switchport trunk encapsulation isl switchport mode trunk channel-group 20 mode active ! interface GigabitEthernet7/0/50 switchport trunk encapsulation isl switchport mode trunk channel-group 20 mode active ! interface Vlan1100 ip address 116.100.1.1 255.255.0.0 ip pim sparse-dense-mode ! interface Vlan1200 ip address 115.200.1.1 255.255.0.0 ip pim sparse-dense-mode ! end |
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
アウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)(OIT)は、特定の show コマンドをサポートします。OIT を使用して、show コマンドの出力の分析を表示します。
MVR のステータスおよびスイッチの値を表示するには、show mvr コマンドを発行します。
mixed#show mvr MVR Running: TRUE MVR multicast VLAN: 1200 MVR Max Multicast Groups: 256 MVR Current multicast groups: 1 MVR Global query response time: 5 (tenths of sec) MVR Mode: compatible
マルチキャスト ストリームのフローを確認するには、show mvr interface コマンドを発行します。
mixed#show mvr interface Port Type Status Immediate Leave ---- ---- ------ --------------- Gi6/0/1 RECEIVER ACTIVE/UP DISABLED Po21 SOURCE ACTIVE/UP DISABLED
マルチキャスト グループへのサブスクライバを確認するには、show mvr members コマンドを発行します。
mixed#show mvr members MVR Group IP Status Members ---------------------- --------- ------- 239.009.000.001 ACTIVE Gi6/0/1(d), Po20(s)
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
01-Aug-2011 |
初版 |