このドキュメントでは、スイッチに接続されているワークステーションで次の 2 つの問題のうち 1 つが発生している場合に生じる初期接続の遅延について説明します。
ネットワーク ドメイン(Microsoft Windows NT または Novell のいずれか)にログインできない
DHCP アドレスを取得できない
この資料の手順の実装は容易で、ワークステーションの初期化/起動段階で生じるワークステーション接続遅延の最も一般的な原因に対処しています。
多くの顧客がデスクトップにスイッチングを導入し、共有ハブをスイッチに置き換える状況では、クライアント/サーバ環境で初期接続の遅延が発生することがよくあります。Windows 95/98/NT、Novell、Banyan Virtual Integrated Network Service(VINES)、IBM NetworkStation/IBM Thin Clients、および AppleTalk クライアントからサーバに接続できない状況が最もよく発生しています。これらのクライアントのソフトウェアが起動処理中に持続しないと、スイッチによってトラフィックのパス スルーが許可される前に、クライアントはサーバとの接続の試行を停止します。
注:この初期接続遅延は、ワークステーションを最初に起動したときに表示されるエラーとして現れることがよくあります。表示される可能性のあるエラー メッセージおよびエラーの例は、次のとおりです。
Microsoft ネットワーキング クライアントで「No Domain Controllers Available」と表示される。
DHCP で「No DHCP Servers Available」と報告される。
Novell Internetwork Packet Exchange(IPX)ネットワーキング ワークステーションで、起動時に Novell Login 画面が表示されない。
AppleTalk ネットワーキング クライアントで「Access to your AppleTalk network has been interrupted.To re-establish your connection, open and close the AppleTalk control panel」と表示される。AppleTalk クライアントのセレクタ アプリケーションにゾーン リストが表示されないか、不完全なゾーン リストが表示される場合もある。
IBM ネットワーク ステーションに次のいずれかのメッセージが表示される。
NSB83619--Address resolution failed
NSB83589--Failed to boot after 1 attempt
NSB70519--Failed to connect to a server
IBM はこの問題に対処するためのフィックスを作成しました。このフィックスは V2R1 コードの PTF 7 に含まれています。このドキュメントに記載されているスイッチへの接続を試行する前に、顧客のネットワーク ステーション ファームウェア レベルが B305250(2000 年 5 月 25 日現在)である必要があります。
また、初期接続の遅延は、スイッチド環境でネットワーク管理者がソフトウェアまたはドライバをアップデートした場合に頻繁に発生します。このような場合、クライアントの始動プロセスのより早い時点(パケットを処理する準備ができる前)でネットワーク初期化手順が行われるようにするため、ベンダーがドライバを最適化することがよくあります。
一部のスイッチには現在さまざまな機能が組み込まれているため、新たに接続したワークステーションに対しスイッチが処理を開始するまでにかかる時間は、約 1 分ほどです。この遅延は、ワークステーションをオンにするかまたはリブートするたびにワークステーションに影響します。この遅延の原因となる 4 つの機能は、次のとおりです。
スパニング ツリー プロトコル(STP)
EtherChannel ネゴシエーション
トランキング ネゴシエーション
スイッチとワークステーションとの間でのリンク速度およびデュプレックスのネゴシエーション
この 4 つの機能は、発生する遅延の順に示されています。STP が原因で発生する遅延が最長であり、速度/デュプレックス ネゴシエーションが原因で発生する遅延が最短です。通常、スイッチに接続するワークステーションが原因でスパニング ツリー がループすることはなく、EtherChannel は不要であり、トランキング方式をネゴシエートする必要はありません。始動時間を可能な限り最適化する必要がある場合は、リンク速度および検出のネゴシエーションをディセーブルにして、ポートの遅延を低減することもできます。
このドキュメントでは、3 つの Cisco Catalyst スイッチ プラットフォームで始動速度最適化コマンドを実装する方法について説明します。タイミングのセクションでは、スイッチ ポート遅延がどのように、またどれだけ削減されるかが示されます。
このドキュメントの例では、次の機器が使用されます。
スイッチ内のスーパーバイザ エンジンに適合したコンソール ケーブル
Catalyst OS(CatOS)ソフトウェア バージョン 4.5(1) が稼働する Catalyst 5505
Cisco IOS®ソフトウェアリリース12.1(6)Eが稼働するCatalyst 6000スイッチ
Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(11b)EW が稼働する Catalyst 4000 スイッチ
Catalyst 2948G-L3 スイッチ
Cisco IOS ソフトウェア リリース 11.2(8.2)SA6 が稼働する Catalyst 2900XL スイッチ
Enterprise Edition ソフトウェア バージョン 8 が稼働する Catalyst 1900 スイッチ
Port Aggregation Protocol(PAgP)およびトランキングが可能なファスト イーサネット モジュール
スイッチに接続する RJ-45 イーサネット クロスオーバー ケーブル
スイッチに接続する PC
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このドキュメントでは、「ワークステーション」、「エンド ステーション」、「サーバ」という用語を同じ意味で使用します。これらの用語は、1 枚のネットワーク インターフェイス カード(NIC)によってスイッチに直接接続されているあらゆるデバイスを指しています。 これらの用語は、複数の NIC を装着したデバイスを指すこともあります(この場合 NIC は冗長性を確保する目的でのみ使用されています)。つまり、ワークステーションまたはサーバはブリッジとして機能するようには設定されていませんが、ワークステーション/サーバには冗長性のために複数の NIC が装着されています。
注:トランキングやEtherChannelをサポートするサーバNICがあります。サーバが複数の VLAN 上で同時に実稼動中である必要があったり(トランキング)、サーバをスイッチに接続しているリンク上により広い帯域幅を必要とする場合があります(EtherChannel)。 この場合、PAgP を off にしたり、トランキングを off にすることはありません。これらのデバイスを off にしたりリセットすることもほとんどありません。このドキュメントの手順は、これらのタイプのデバイスには適用されません。
ここでは、一部のスイッチに装備されており、デバイスをスイッチに接続する際の初期遅延の原因となる 4 つの機能について説明します。通常、ワークステーションが原因でスパニング ツリーの問題(ループ)が発生したり、ワークステーションに機能(通常は PAgP、Dynamic Trunking Protocol(DTP))が必要になることはありません。このため、ワークステーションの場合は、遅延に関する問題は関係ありません。
ハブ環境からスイッチ環境への移行を最近開始した場合、ハブとスイッチでは動作がかなり異なるため、接続開始時の遅延が発生する可能性があります。スイッチによる接続は、物理層ではなくデータリンク層で行われます。スイッチはブリッジング アルゴリズムを使用して、ポートで受信されたパケットを別のポートに送り出す必要があるかどうかを判断します。ブリッジ アルゴリズムでは、ネットワーク トポロジ内で物理ループが作成されやすくなります。ループが生成されやすいため、スイッチでは、STP プロトコルを実行してトポロジ内のループを除去します。STP を実行すると、STP によるループの検出とブロックが行われるため、スパニング ツリー プロセスに関与するすべてのポートがアクティブになるまでの時間が、そうでない場合よりも長くかかります。物理ループのあるブリッジ型ネットワークは、STP を実行しないと破損します。このプロセスにかかる時間に関わらず、STP は有用です。Catalyst スイッチで稼動する STP は、業界標準の仕様です(IEEE 802.1D)。
スイッチ ポートにリンクが接続され、このポートがブリッジ グループに参加すると、このポート上で STP が実行されます。STP を実行するポートは、次の 5 種類のステートのいずれかになります。
blocking
リスニング
ラーニング
forwarding
無効
STP は、ポートが ブロッキングで開始し、その後すぐに リスニング フェーズと ラーニング フェーズに進むように指示します。デフォルトでは、ポートは、リスニング フェーズで約 15 秒、ラーニング フェーズで約 15 秒を費やします。リスニング ステートでは、スイッチによって、ポートがスパニング ツリー トポロジのどこに適合するのかが判別されます。スイッチは特に、このポートが物理ループの一部かどうかを調べようとします。ポートがループの一部である場合、このポートを ブロッキング モードにすることを選択できます。ブロッキング モードでは、ループを解消するためにポートがユーザ データを送受信しません。ポートがループの一部ではない場合、このポートはラーニング ステートになります。ラーニング ステートでは、ポートはこのポートを使用している MAC アドレスを確認できます。この STP 初期化プロセス全体では、約 30 秒かかります。
ワークステーションまたはサーバが 1 枚の NIC カードまたは IP フォンを使用してスイッチ ポートに接続されている場合、この接続によって物理ループが発生することはありません。このような接続は、リーフノードとみなされます。ワークステーションが原因でループが発生することがないため、スイッチによるループの検出のためにワークステーションを 30 秒間待機する必要はありません。シスコにより PortFast または fast-start 機能が追加されました。この機能により、このポートの STP は、ポートがループの一部でないと想定し、即時にフォワーディング ステートに移行します。ブロッキング ステート、リスニング ステート、またはラーニング ステートには進みません。このコマンドは、STP をオフにはしません。このコマンドを使用すると、STP が、選択したポートで最初のいくつかのステップ(この状況では不要なステップ)をスキップします。
注意: 他のスイッチやハブ、あるいはルータに接続されているスイッチ ポートで PortFast 機能を使用しないでください。これらの接続が原因で物理ループが発生することがあり、物理ループが発生した場合はスパニング ツリーで初期化手順を最初から最後まで実行する必要があります。スパニング ツリー ループによってネットワークがダウンする可能性があります。物理ループの一部であるポートの PortFast を on にすると、ある時間帯において、パケットが継続的に転送され(多重化されることもあります)、ネットワークが復元できなくなる可能性があります。
スイッチでイネーブルにできるその他の機能には、EtherChannel、Fast EtherChannel(FEC)、または Gigabit EtherChannel(GEC)があります。 これらの機能により、2 台の同一デバイス間の複数リンクが 1 つの高速リンクのように機能し、リンク間でトラフィックのロード バランシングが行われるようになります。スイッチは、PAgP を使用してネイバーとのバンドルを自動的に作成できます。PAgP を実行できるスイッチ ポートは通常デフォルトで auto モードと呼ばれるパッシブ モードになります。auto モードでは、リンク上のネイバー デバイスがバンドルの作成を要求すると、スイッチがバンドルを作成します。auto モードでプロトコルを実行すると、コントロールがスパニングツリー アルゴリズム(STA)に渡される前に、最大 15 秒のポート遅延が発生することがあります。PAgP は、STP よりも前にポートで実行されます。ワークステーションに接続されているポート上で PAgP を実行する必要はありません。スイッチ ポートの PAgP モードを off に設定すると、この遅延が解消されます。
スイッチの別の機能として、ポートによるトランク作成機能があります。トランクは、2 台のデバイスが複数の VLAN からのトラフィックを伝送する必要がある場合に、これらのデバイスの間に設定されます。VLAN は、ワークステーションのグループがそれ自体のセグメントまたはブロードキャスト ドメイン上に存在していると見せかけるために、スイッチによって作成されます。単一の VLAN で全体がカバーされるように、トランク ポートによってこれらの VLAN が複数のスイッチに拡張されます。VLAN をこのように拡張するために、トランク ポートにより、パケットが属する VLAN を示すタグがパケットに追加されます。
トランキング プロトコルにはさまざまなタイプがあります。ポートをトランクにできる場合、ポートが自動的にトランクできる可能性があります。場合によっては、そのポートで使用するトランキングのタイプをネゴシエートできることもあります。DTP は、他のデバイスとの間でトランキング方式をネゴシエートする機能を提供します。DTP の原型は、Dynamic Inter-Switch Link Protocol(ISL)(DISL)という名前のプロトコルです。 これらのプロトコルが実行されている場合、スイッチのポートがアクティブになる時点で遅延が発生することがあります。
通常、ワークステーションに接続されているポートは 1 つの VLAN だけに属しています。したがって、ポートはトランクする必要はありません。ポートがトランクの作成をネゴシエートできる場合、このポートは通常、デフォルトで auto モードになっています。ポート トランキング モードを off に変更すると、スイッチ ポートがアクティブになる時点での遅延をさらに短縮できます。
通常、PortFast を on にし、PAgP を off ni する(PAgP が存在する場合)と、初期接続の遅延を解決できます。ただし、1 秒でも時間を節約する必要がある場合には、スイッチ上でポートの速度とデュプレックスを手動で設定することもできます(ポートがマルチスピード ポート(10/100 Mbps)の場合)。 自動ネゴシエーションは優れた機能ですが、Catalyst 5500/5000でオフにすると2秒節約できます。Catalyst 2800やCatalyst 2900XLでは、自動ネゴシエーションはあまり役に立ちません。
注:スイッチで自動ネゴシエーションをオフにしても、ワークステーションで自動ネゴシエーションをアクティブのままにすると、スイッチはクライアントとネゴシエートしません。場合によっては、スイッチが使用しているデュプレックス設定をクライアントが選択しないことがあります。オート ネゴシエーションに関する注意の詳細については、『イーサネット 10/100/1000Mb 半二重/全二重オート ネゴシエーションの設定およびトラブルシューティング』を参照してください。
この項のコマンドは、PortFast を on にし、PAgP ネゴシエーションを off にし、トランキング ネゴシエーション(DISL、DTP)を off にする方法を示します。 たとえば、set spantree portfast 2/1-12 enable を発行する場合、一定範囲のポートに対して set spantree portfast コマンドを発行できます。通常、 set port channel コマンドをオフにするためには、有効なチャネル対応ポートからなる有効なグループを使用する必要があります。このセクションの例では、モジュール2はポート2/1-2またはポート2/1-4を使用してチャネルを形成できます。これらのポートグループは有効に使用できます。
注:Catalyst 4500/4000および5500/5000スイッチのスイッチソフトウェアバージョン5.2には、新しいコマンドがあります。set port hostコマンドは、「設定」セクションに示すコマンドを1つの使いやすいコマンドに結合するマクロです。パケット転送開始に必要な時間を短縮するため、set port host コマンドを発行します。ポート設定を最適化するため、set port host コマンドは、チャネル モードをオフに設定し、スパニングツリー PortFast をイネーブルにし、トランク モードをオフに設定し、さらに IEEE 802.1Q(dot1q)トンネル機能をディセーブルにします。スパニングツリー PortFast がイネーブルの場合、単一ホストに接続されたポートだけに対して set port host コマンドを発行します。ハブ、コンセントレータ、スイッチ、およびブリッジを fast-start ポートに接続すると、一時的にスパニングツリー ループが発生することがあります。
Switch -A> (enable) set spantree portfast 2/1 enable Warning: Spantree port fast start should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc. to a fast start port can cause temporary spanning tree loops. Use with caution. Spantree port 2/1 fast start enabled. Switch-A> (enable) set port channel 2/1-2 off Port(s) 2/1-2 channel mode set to off. Switch-A> (enable) set trunk 2/1 off Port(s) 2/1 trunk mode set to off.
設定の変更は、自動的に NVRAM に保存されます。
このドキュメントで使用するスイッチ ソフトウェアのバージョンは 4.5(1) です。 show version コマンド と show module コマンド の完全な出力については、このドキュメントの「 DTP、PAgP、および PortFast を使用した/使用しない、Catalyst 5500 でのタイミング テスト」の項を参照してください。
Switch-A> (enable) show version WS-C5505 Software, Version McpSW: 4.5(1) NmpSW: 4.5(1)
show port spantree コマンドは、STP に関するポートの現在のステートを表示する方法を示します。現在、ポートは STP フォワーディング ステート(パケットの送受信)であり、Fast-Start カラムに、PortFast が現在ディセーブルになっていることが示されています。ポートの初期化時には常に、フォワーディング ステートへ進むのに少なくとも 30 秒かかります。
Switch-A> (enable) show port spantree 2/1 Port Vlan Port-State Cost Priority Fast-Start Group-Method -------- ---- ------------- ----- -------- ---------- ------------ 2/1 1 forwarding 19 32 disabled
このスイッチ ポートで PortFast をイネーブルにします。このコマンドを単一ホスト(ワークステーション、サーバなど)に接続されているポートだけで使用し、他のハブやスイッチに接続されているポートでは使用しないように、スイッチから警告が発せられます。単一ホストでは PortFast がイネーブルになり、ポートはただちに転送を開始します。ワークステーションまたはサーバが原因でネットワーク ループが発生することはありません。
Switch-A> (enable) set spantree portfast 2/1 enable Warning: Spantree port fast start should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc. to a fast start port can cause temporary spanning tree loops. Use with caution. Spantree port 2/1 fast start enabled.
PortFast がこのポートでイネーブルになっていることを検証するには、次のコマンドを発行します。
Switch-A> (enable) show port spantree 2/1 Port Vlan Port-State Cost Priority Fast-Start Group-Method -------- ---- ------------- ----- -------- ---------- ------------ 2/1 1 forwarding 19 32 enabled
1 つまたは複数のポートの PortFast 設定を表示するには、特定の VLAN の STP 情報を表示する方法もあります。このドキュメントの「DTP、PAgP、および PortFast を使用した/使用しない、Catalyst 5500 でのタイミング テスト」で、STP が進む各ステージをリアルタイムで報告するようにスイッチを設定する方法を説明します。次の show spantree コマンド出力にも、転送遅延時間(15 秒)が示されます。 これは、STP がリスニング ステートである時間と、VLAN の各ポートで STP がラーニング ステートである時間です。
Switch-A> (enable) show spantree 1 VLAN 1 Spanning tree enabled Spanning tree type ieee Designated Root 00-e0-4f-94-b5-00 Designated Root Priority 8189 Designated Root Cost 19 Designated Root Port 2/24 Root Max Age 20 sec Hello Time 2 sec Forward Delay 15 sec Bridge ID MAC ADDR 00-90-92-b0-84-00 Bridge ID Priority 32768 Bridge Max Age 20 sec Hello Time 2 sec Forward Delay 15 sec Port Vlan Port-State Cost Priority Fast-Start Group-Method --------- ---- ------------- ----- -------- ---------- ------------ 2/1 1 forwarding 19 32 enabled !--- Output suppressed.
PAgP がオフであることを確認するには、show port channel コマンドを使用します。チャネルが作成されていない場合でもコマンドによってチャネル モードが表示されるように、モジュール番号を指定してください。チャネルが作成されていない場合に show port channel を実行すると、出力に、チャネリングしているポートがないことが示されます。さらに進み、現在のチャネル モードを表示する必要があります。
次に show port channel コマンドの例を示します。この例ではモジュール番号 2 が指定されます。
Switch-A> (enable) show port channel No ports channeling Switch-A> (enable) show port channel 2 Port Status Channel Channel Neighbor Neighbor mode status device port ----- ---------- --------- ----------- ------------------------- ---------- 2/1 notconnect auto not channel 2/2 notconnect auto not channel !--- Output suppressed. Switch-A> (enable) set port channel 2/1-2 off Port(s) 2/1-2 channel mode set to off. Switch-A> (enable) show port channel 2 Port Status Channel Channel Neighbor Neighbor mode status device port ----- ---------- --------- ----------- ------------------------- ---------- 2/1 connected off not channel 2/2 connected off not channel !--- Output suppressed.
トランキング ネゴシエーションが off であることを検証するには、set trunk off コマンドを発行します。この項の set trunk off コマンドの出力例には、次の情報が示されています。
デフォルトの状態
トランキングが off であること
結果の状態
例ではモジュール番号 2 を指定して、このモジュールにあるポートの現在のチャネル モードを表示できるようにします。
Switch-A> (enable) show trunk 2 Port Mode Encapsulation Status Native vlan -------- ----------- ------------- ------------ ----------- 2/1 auto negotiate not-trunking 1 2/2 auto negotiate not-trunking 1 !--- Output suppressed. Switch-A> (enable) set trunk 2/1-2 off Port(s) 2/1-2 trunk mode set to off. Switch-A> (enable) show trunk 2 Port Mode Encapsulation Status Native vlan -------- ----------- ------------- ------------ ----------- 2/1 off negotiate not-trunking 1 2/2 off negotiate not-trunking 1 !--- Output suppressed.
このドキュメントでは、スイッチで速度とデュプレックスを手動設定することで、速度/デュプレックス自動ネゴシエーションをオフにする例は示しません。非常に稀な状況を除いて、この手順は不要です。
ここでは、各種コマンドを適用した場合にスイッチ ポート初期化のタイミングがどのようになるかを示すテストについて説明します。ベンチマークを確立するため、最初にポートのデフォルト設定を使用します。複製するのは次の設定です。
PortFast はディセーブルです。
PAgP(EtherChannel)モードは auto に設定されます。
注:チャネルを要求されると、ポートはチャネル化されます。
トランキング モード(DTP)は auto に設定されます。
注:ポートは、トランキングを要求されるとトランクされます。
テストは次のように進行します。
PortFast を on にし、時間を測定します。
PAgP を off にし、時間を測定します。
トランキングを off にし、時間を測定します。
自動ネゴシエーションを off にし、時間を測定します。
これらのテストはすべて、DTP および PAgP をサポートする 10/100 Mbps ファースト イーサネット カードが装着された Catalyst 5500 で実行します。
注:PortFastをonにすると、STPをoffにする場合と同じではなく、このドキュメントのスパニングツリーの項で説明します。PortFast を on にすると、STP は引き続きポートで実行されます。ブロッキング ステート、リスニング ステート、およびラーニング ステートがスキップされ、ポートは直ちにフォワーディング ステートに進みます。STP を off にしないでください。この操作は VLAN 全体に影響し、ネットワークが物理的なトポロジ ループに対して脆弱になる可能性があります。重大なネットワークの問題が発生する可能性があります。
次のステップを実行します。
スイッチ ソフトウェアのバージョンと構成を表示するため、show version コマンドと show module コマンドを実行します。
Switch-A> (enable) show version WS-C5505 Software, Version McpSW: 4.5(1) NmpSW: 4.5(1) Copyright (c) 1995-1999 by Cisco Systems NMP S/W compiled on Mar 29 1999, 16:09:01 MCP S/W compiled on Mar 29 1999, 16:06:50 System Bootstrap Version: 3.1.2 Hardware Version: 1.0 Model: WS-C5505 Serial #: 066507453 Mod Port Model Serial # Versions --- ---- ---------- --------- ---------------------------------------- 1 0 WS-X5530 006841805 Hw : 1.3 Fw : 3.1.2 Fw1: 3.1(2) Sw : 4.5(1) 2 24 WS-X5225R 012785227 Hw : 3.2 Fw : 4.3(1) Sw : 4.5(1) DRAM FLASH NVRAM Module Total Used Free Total Used Free Total Used Free ------ ------- ------- ------- ------- ------- ------- ----- ----- ----- 1 32640K 13648K 18992K 8192K 4118K 4074K 512K 119K 393K Uptime is 28 days, 18 hours, 54 minutes Switch-A> (enable) show module Mod Module-Name Ports Module-Type Model Serial-Num Status --- ------------------- ----- --------------------- --------- --------- ------- 1 0 Supervisor III WS-X5530 006841805 ok 2 24 10/100BaseTX Ethernet WS-X5225R 012785227 ok Mod MAC-Address(es) Hw Fw Sw --- -------------------------------------- ------ ---------- ----------------- 1 00-90-92-b0-84-00 to 00-90-92-b0-87-ff 1.3 3.1.2 4.5(1) 2 00-50-0f-b2-e2-60 to 00-50-0f-b2-e2-77 3.2 4.3(1) 4.5(1) Mod Sub-Type Sub-Model Sub-Serial Sub-Hw --- -------- --------- ---------- ------ 1 NFFC WS-F5521 0008728786 1.0
STP のロギングを最も冗長なレベルに設定するため、 set logging level spantree 7 コマンドを発行します。
この例では、STP のデフォルト ログ レベルが (2) であり、重大な状況だけが報告されます。
Switch-A> (enable) show logging Logging buffer size: 500 timestamp option: enabled Logging history size: 1 Logging console: enabled Logging server: disabled server facility: LOCAL7 server severity: warnings(4) Facility Default Severity Current Session Severity ------------- ----------------------- ------------------------ !--- Output suppressed. spantree 2 2 !--- Output suppressed. 0(emergencies) 1(alerts) 2(critical) 3(errors) 4(warnings) 5(notifications) 6(information) 7(debugging)
ポートでの STP ステートの変更を確認するため、STP のレベルを 7(デバッグ)に変更します。この設定変更は、現在のターミナル セッションだけ継続します。
Switch-A> (enable) set logging level spantree 7 System logging facility <spantree> for this session set to severity 7(debugging) Switch-A> (enable) show logging !--- Output suppressed. Facility Default Severity Current Session Severity ------------- ----------------------- ------------------------ !--- Output suppressed. spantree 2 7 !--- Output suppressed.
set port disable コマンドを発行してポートをシャットダウンします。
Switch-A> (enable) set port disable 2/1 Port 2/1 disabled.
スイッチが各ステートであった時間を判別するため、時間を確認してポートをイネーブルにします。
次の例では、show time コマンドと set port enable 2/1 コマンドを使用します。最も正確なタイミング情報を得るため、次のコマンドをできるだけ迅速に入力します。このためには、テキスト ファイルで各コマンドを 1 行ずつ入力し、コマンドをクリップボードにコピーし、スイッチに貼り付ける方法があります。
Switch-A> (enable) show time Fri Feb 25 2000, 12:20:17 Switch-A> (enable) set port enable 2/1 Port 2/1 enabled. Switch-A> (enable) 2000 Feb 25 12:20:39 %PAGP-5-PORTTOSTP: Port 2/1 joined bridge port 2/1 2000 Feb 25 12:20:39 %SPANTREE-6-PORTBLK: port 2/1 state in vlan 1 changed to blocking. 2000 Feb 25 12:20:39 %SPANTREE-6-PORTLISTEN: port 2/1 state in vlan 1 changed to Listening. 2000 Feb 25 12:20:53 %SPANTREE-6-PORTLEARN: port 2/1 state in vlan 1 changed to Learning. 2000 Feb 25 12:21:08 %SPANTREE-6-PORTFWD: port 2/1 state in vlan 1 changed to forwarding.
この例では、ポートが STP ブロッキング ステージになるまでに約 22 秒( 20:17 ~ 20:39)が経過しています。この時間内にポートはブリッジ グループに参加し、DTP および PAgP ネゴシエーションを完了しました。ブロッキングの開始後、STP レルムに入ります。STP はブロッキングの直後にリスニング ステート(20:39 ~ 20:39)に進みました。 リスニング ステートには約 14 秒(20:39 ~ 20:53)かかっています。 ラーニング ステート(フォワーディング ステート開始まで)には 15 秒(20:53 ~ 21:08)かかっています。 ポートがトラフィックに対して実際に動作可能になるまでの合計時間は、約 51 秒(20:17 ~ 21:08)です。
注:技術的には、リスニング段階とラーニング段階の両方が15秒である必要があります。これは、このVLANの転送遅延パラメータの設定方法です。より正確に測定すれば、ラーニング ステージは(14 秒ではなく)15 秒です。ここに示されている測定結果は、いずれも正確なものではありません。
show port capabilities コマンドと show trunk コマンドを発行します。
手順 4 の出力と show spantree コマンドの出力に示されるように、このポートでは STP がアクティブです。ポートがフォワーディング ステートに達するのを遅らせる要因は他にもあります。show port capabilities コマンドを実行すると、このポートでトランクおよび EtherChannel の作成を行うことができることが示されます。show trunk コマンドでは、このポートが auto モードであり、使用するトランキングのタイプをネゴシエートするように設定されていることが示されます(ISL または 802.1Q)。使用するトランキングのタイプは、DTP を介してネゴシエートされます。
Switch-A> (enable) show port capabilities 2/1 Model WS-X5225R Port 2/1 Type 10/100BaseTX Speed auto,10,100 Duplex half,full Trunk encap type 802.1Q,ISL Trunk mode on,off,desirable,auto,nonegotiate Channel 2/1-2,2/1-4 Broadcast suppression percentage(0-100) Flow control receive-(off,on),send-(off,on) Security yes Membership static,dynamic Fast start yes Rewrite yes Switch-A> (enable) show trunk 2/1 Port Mode Encapsulation Status Native vlan -------- ----------- ------------- ------------ ----------- 2/1 auto negotiate not-trunking 1 !--- Output suppressed.
ポートで PortFast をイネーブルにします。
トランキング ネゴシエーション(DTP)および EtherChannel(PAgP)は、auto モードのままになっています。
Switch-A> (enable) set port disable 2/1 Port 2/1 disabled. Switch-A> (enable) set spantree portfast 2/1 enable Warning: Port fast start should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc. to a fast start port can cause temporary spanning tree loops. Use with caution. Spantree port 2/1 fast start enabled. Switch-A> (enable) show time Fri Feb 25 2000, 13:45:23 Switch-A> (enable) set port enable 2/1 Port 2/1 enabled. Switch-A> (enable) Switch-A> (enable) 2000 Feb 25 13:45:43 %PAGP-5-PORTTOSTP: Port 2/1 joined bridgeport 2/1 2000 Feb 25 13:45:44 %SPANTREE-6-PORTFWD: port 2/1 state in vlan 1 change to forwarding.
合計時間は 21 秒です。ポートがブリッジ グループに参加するまでの経過時間は 20 秒(45:23 ~ 45:43)でした。 PortFast がイネーブルであるため、STP が転送を開始するまでの経過時間は(30 秒ではなく)1 秒でした。 PortFast をイネーブルにすることで、29 秒短縮できます。次に、遅延をさらに縮小できるか試します。
PAgP モードを off にします。
show port channel コマンドを実行すると、PAgP モードが auto に設定されていることが示されます。これは、PAgP を実行するネイバーからポートに対しチャネリングするよう求められると、ポートがチャネリングすることを意味します。少なくとも 2 個のポートのグループのチャネリングをオフにする必要があります。個々のポートに対して、チャネリングを off にすることはできません。
Switch-A> (enable) show port channel 2/1 Port Status Channel Channel Neighbor Neighbor mode status device port ----- ---------- --------- ----------- ------------------------- ---------- 2/1 connected auto not channel Switch-A> (enable) set port channel 2/1-2 off Port(s) 2/1-2 channel mode set to off.
ポートをシャットダウンして、テストを繰り返します。
Switch-A> (enable) set port disable 2/1 Port 2/1 disabled. Switch-A> (enable) show time Fri Feb 25 2000, 13:56:23 Switch-A> (enable) set port enable 2/1 Port 2/1 enabled. Switch-A> (enable) 2000 Feb 25 13:56:32 %PAGP-5-PORTTOSTP: Port 2/1 joined bridgeport 2/1 2000 Feb 25 13:56:32 %SPANTREE-6-PORTFWD: port 2/1 state in vlan 1 changed to forwarding.
このテストでは、21秒ではなくフォワーディング状態(56:23から56:32)に達するのに必要な時間は9秒だけであることに注意してください。このテストでPAgPをautoからoffに変更すると、122222秒。
トランキングを(auto ではなく)off にして、ポートがフォワーディング ステートに達するまでにかかる時間に、この操作がどのように影響するかを確認します。
ポートを off にしてから on にして、時間を記録します。
Switch-A> (enable) set trunk 2/1 off Port(s) 2/1 trunk mode set to off. Switch-A> (enable) set port disable 2/1 Port 2/1 disabled.
トランキングを(auto ではなく)off に設定した状態でテストを開始します。
Switch-A> (enable) show time Fri Feb 25 2000, 14:00:19 Switch-A> (enable) set port enable 2/1 Port 2/1 enabled. Switch-A> (enable) 2000 Feb 25 14:00:22 %PAGP-5-PORTTOSTP: Port 2/1 joined bridge port 2/1 2000 Feb 25 14:00:23 %SPANTREE-6-PORTFWD: port 2/1 state in vlan 1 change for forwarding.
ポートが STP フォワーディング ステートに達するまでにかかる時間が、わずか 4 秒(00:19 ~ 00:22)であることから、開始時点ですでに数秒短縮しています。 トランキング モードを auto から off に変更することで、およそ 5 秒短縮できました。
スイッチ ポートの初期化時間が問題であった場合は、この時点でこの問題が解決されているはずです。さらに数秒間短縮する必要がある場合は、手順 10 を実行します。
(オプション)時間をさらに数秒短縮するには、自動ネゴシエーションを使用する代わりに、ポートの速度とデュプレックスを手動で設定します。
注:このステップは、通常、スタートアップ遅延の問題を解決するために必要ではありません。
一方の側で速度とデュプレックスを手動で設定する場合は、もう一方の側でも速度とデュプレックスを同様に設定する必要があります。ポートの速度とデュプレックスを設定する場合は、そのポート上で自動ネゴシエーションをディセーブルにします。これで、接続デバイスは自動ネゴシエーション パラメータを認識しなくなります。接続デバイスは半二重でのみ接続します。このデュプレックス(二重)の不一致が原因で、パフォーマンスが低下し、ポート エラーが発生します。このような問題を回避するため、両側で速度とデュプレックスを必ず設定してください。
速度とデュプレックスを設定した後でポートのステータスを表示するには、show port コマンドを発行します。
Switch-A> (enable) set port speed 2/1 100 Port(s) 2/1 speed set to 100Mbps. Switch-A> (enable) set port duplex 2/1 full Port(s) 2/1 set to full-duplex. Switch-A> (enable) show port Port Name Status Vlan Level Duplex Speed Type ----- ------------------ ---------- ---------- ------ ------ ----- ------------ 2/1 connected 1 normal full 100 10/100BaseTX !--- Output suppressed.
次の例は、タイミングの結果を示します。
Switch-A> (enable) show time Fri Feb 25 2000, 140528 Eastern Switch-A> (enable) set port enable 2/1 Port 2/1 enabled. Switch-A> (enable) 2000 Feb 25 140529 Eastern -0500 %PAGP-5-PORTTOSTP: Port 2/1 joined bridgeport 2/1 2000 Feb 25 140530 Eastern -0500 %SPANTREE-6-PORTFWD: port 2/1 state in vlan 1 changed to forwarding.
最終結果は 2 秒(0528 ~ 0530)です。
(時計を使って)もう 1 つの視覚的なタイミング テストを実行するには、次の手順を実行します。
スイッチに接続されている PC から、そのスイッチに対して連続 ping(ping -t)を発行します。
スイッチからケーブルを外します。
ping が失敗します。
ケーブルをスイッチに再び接続して、PC からの ping に対してスイッチが応答するまでの経過時間を時計を見て確認します。
速度とデュプレックスの自動ネゴシエーションを on にした状態では約 5 ~ 6 秒、off にした状態では約 4 秒です。このテストには多数の可変条件(PC 初期化、PC ソフトウェア、要求に対するスイッチ コンソール ポートの応答など)が使用されます。ただし、このテストでは、PC の側からみた応答を得るまでの所要時間がわかります。この手順のその他のテストはすべて、スイッチの内部デバッグ メッセージの観点からのものです。
ここでは、スパニング ツリー PortFast を on にして、トランキング ネゴシエーション(DISL、DTP)を off にするためのコマンドを示します。 このオペレーティング システムでは、ポートを EtherChannel に追加するまで PAgP はアクティブになりません。PAgP を off にする必要はありません。interface range コマンドを発行して、ポート グループにこれらのコマンドを一括で適用できます。次の例の interface range コマンドでは、ポート 3/2 ~ 3/4 にコマンドを一括で適用できます。
注:インタフェースのrange fastethernet 3/2 -4コマンドには、2と – の間にスペースがあります。このスペースは、構文エラーを回避するために必要です。
Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface range fastethernet 3/2 -4 Native_IOS(config-if-range)#
この例で使用するポートは 1 つだけです。Cisco IOS ソフトウェアのポートは、ルータで検出されるため、デフォルトではルーテッド ポート(レイヤ 3 [L3])です。スイッチ ポート(レイヤ 2 [L2])として設定されるポートだけにコマンドを追加する必要があります。これは、これらのポートでは L2 プロトコル(スパニング ツリーと DTP)が実行され、その結果として始動時の遅延が発生する可能性があるためです。ルーテッド ポートをスイッチ ポートにするため、インターフェイス モードで switchport コマンド(コマンドの後ろにパラメータを指定しない)を発行します。
次の手順をデフォルト(L3)ステートのポートから開始します。
ポートをスイッチ ポートとして設定するため、switchport コマンドを発行します。
注:コマンドを単独で1行で発行します。
DTP を off にするため、ポートをアクセス ポート(専用)として設定します。
スパニング ツリー PortFast 機能を on にします。
設定を保存します。
次の例の show run interface fastethernet 3/13 コマンドは、このポートの現在の設定を出力します。
Native_IOS#show run interface fastethernet 3/13 Building configuration... Current configuration : 61 bytes ! interface FastEthernet3/13 no ip address shutdown end Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#switchport Native_IOS(config-if)#switchport mode access Native_IOS(config-if)#spanning-tree portfast %Warning: PortFast should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc.to this interface when PortFast is enabled, can cause temporary Spanning Tree loops. Use with CAUTION %PortFast has been configured on FastEthernet3/13 but will only have effect when the interface is in a non-trunking mode. Native_IOS(config-if)#no shutdown Native_IOS(config-if)#^Z Native_IOS#copy run start
このドキュメントで使用されているスイッチ ソフトウェアのバージョンは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(6)E です。show version コマンドおよび show module コマンドの完全な出力については、「Cisco IOS システム ソフトウェアが稼動する Catalyst 6500/6000 でのタイミング テスト 」の項を参照してください。
Native_IOS#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) c6sup1_rp Software (c6sup1_rp-JSV-M), Version 12.1(6)E, EARLY DEPLOYME)
次に、行った変更が反映された後の設定を示します。
Native_IOS#show run interface fastethernet 3/13 Building configuration... Current configuration : 109 bytes ! interface FastEthernet3/13 no ip address switchport switchport mode access spanning-tree portfast end Native_IOS#show interfaces fastethernet 3/13 switchport Name: Fa3/13 Switchport: Enabled Administrative Mode: static access Operational Mode: static access Administrative Trunking Encapsulation: negotiate Operational Trunking Encapsulation: native Negotiation of Trunking: Off Access Mode VLAN: 1 (default) Trunking Native Mode VLAN: 1 (default) Trunking VLANs Enabled: ALL Pruning VLANs Enabled: 2-1001 Native_IOS#show spanning-tree interface fastethernet 3/13 Port 141 (FastEthernet3/13) of VLAN1 is forwarding Port path cost 19, Port priority 128, Port Identifier 128.141. Designated root has priority 32768, address 00d0.024f.6001 Designated bridge has priority 32768, address 00d0.024f.6001 Designated port id is 128.141, designated path cost 0 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 Number of transitions to forwarding state: 1 BPDU: sent 8984, received 0 The port is in the PortFast mode Native_IOS#
ここでは、各種コマンドを適用した場合にスイッチ ポート初期化のタイミングがどのようになるかを示すテストについて説明します。ベンチマークを確立するため、最初にポートのデフォルト設定を使用します。複製するのは次の設定です。
PortFast はディセーブルです。
トランキング モード(DTP)は auto に設定されます。
注:ポートは、トランキングを要求されるとトランクされます。
注:このオペレーティングシステムでは、PAgPはデフォルトではアクティブではありません。
テストは次のように進行します。
PortFast を on にし、時間を測定します。
トランキングを off にし、時間を測定します。
自動ネゴシエーションを off にし、時間を測定します。
注:PortFastをonにすると、STPをoffにする場合と同じではなく、このドキュメントのスパニングツリーの項で説明します。PortFast を on にすると、STP は引き続きポートで実行されます。ブロッキング ステート、リスニング ステート、およびラーニング ステートがスキップされ、ポートは直ちにフォワーディング ステートに進みます。STP を off にしないでください。この操作は VLAN 全体に影響し、ネットワークが物理的なトポロジ ループに対して脆弱になる可能性があります。重大なネットワークの問題が発生する可能性があります。
次のステップを実行します。
スイッチ ソフトウェアのバージョンと構成を表示するため、show version コマンドと show module コマンドを実行します。
Native_IOS#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) c6sup1_rp Software (c6sup1_rp-JSV-M), Version 12.1(6)E, EARLY DEPLOYME) TAC Support: http://www.cisco.com/cgi-bin/ibld/view.pl?i=support Copyright (c) 1986-2001 by cisco Systems, Inc. Compiled Sat 17-Mar-01 00:14 by eaarmas Image text-base: 0x60020950, data-base: 0x6165E000 ROM: System Bootstrap, Version 12.0(3)XE, RELEASE SOFTWARE BOOTFLASH: MSFC Software (C6MSFC-BOOT-M), Version 12.1(6)E, EARLY DEPLOYMENT RE) Native_IOS uptime is 12 hours, 36 minutes System returned to ROM by reload (SP by reload) System image file is "sup-bootflash:c6sup11-jsv-mz.121-6.E" cisco Catalyst 6000 (R5000) processor with 114688K/16384K bytes of memory. Processor board ID SAD04281AF6 R5000 CPU at 200Mhz, Implementation 35, Rev 2.1, 512KB L2 Cache Last reset from power-on Bridging software. X.25 software, Version 3.0.0. SuperLAT software (copyright 1990 by Meridian Technology Corp). TN3270 Emulation software. 24 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 1 Virtual Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 48 FastEthernet/IEEE 802.3 interface(s) 4 Gigabit Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 381K bytes of non-volatile configuration memory. 4096K bytes of packet SRAM memory. 16384K bytes of Flash internal SIMM (Sector size 256K). Configuration register is 0x2102 Native_IOS#show module Slot Ports Card Type Model Serir ---- ----- ----------------------------------------- --------------------- ----- 1 2 Cat 6000 sup 1 Enhanced QoS (active) WS-X6K-SUP1A-2GE SAD0 2 2 Cat 6000 sup 1 Enhanced QoS (other) WSSUP1A-2GE SAD0 3 48 48 port 10/100 mb RJ45 WS-X6348-RJ-45 SAD0 6 24 24 port 10baseFL WS-X6024-10FL-MT SAD0 Slot MAC addresses Hw Fw Sw ---- ---------------------------------- ----- ------------ ---------- 1 00d0.c0d2.5540 to 00d0.c0d2.5541 3.2 unknown 6.1(0.105)OR 2 00d0.bceb.8bb4 to 00d0.bceb.8bb5 5.0 unknown unknown 3 0002.7ef1.36e0 to 0002.7ef1.370f 1.1 5.3(1) 1999- 6.1(0.105)OR 6 00d0.9738.5338 to 00d0.9738.534f 0.206 5.3(1) 1999- 6.1(0.105)OR
さまざまなスパニング ツリー ステートを確認し、ポートでデータの送受信ができる時点を判別するため、デバッグをオンにします。また表示されるメッセージのタイミング情報を確認するため、タイムスタンプをオンにします。
Cisco IOS ソフトウェアでは、スイッチ プロセッサ(SP)とルート プロセッサ(RP)が連携して 1 つのコマンドライン インターフェイス(CLI)をユーザに対して提供します。この場合、RP が CLI を処理します。各モジュールは、表面下でそれぞれ異なる機能を提供します。スイッチ ポート(L2)として設定されているポートで実行するスパニング ツリーのデバッグを確認するには、SP でデバッグをオンにする必要があります。次のステップを実行します。
remote login コマンドを実行して SP にアクセスします。
注:プロンプトは、SPに参加していることを通知するように変更されます。
RP に戻るには、exit コマンドを発行します。
注:出力には、それ以外の場合はメッセージが表示されますが、「^C^C^C」は入力しないでください。
デバッグ情報を対象ポートだけに制限します。
debug interface fastethernet 3/13 コマンドを発行します。
SP でスパニングツリー デバッグをオンにします。
RP に戻ってテストを続行します。
スイッチは、デバッグ出力をコンソールに送信するようデフォルト設定されます。
Native_IOS#configure terminal Native_IOS(config)#service timestamps debug datetime msec Native_IOS(config)#service timestamps log datetime msec !--- If you turn on timestamps, the time displays whenever debug and/or !--- log messages are produced. This allows you to measure the time !--- between various messages. Native_IOS(config)#exit Native_IOS#remote login Trying Switch ... Entering CONSOLE for Switch Type "^C^C^C" to end this session Switch-sp#debug interface fastethernet 3/13 Condition 1 set Switch-sp#debug spanning-tree events spanning tree event debugging is on Switch-sp#exit [Connection to Switch closed by foreign host] Native_IOS#
ポートをシャットダウンするには、次のコマンドを発行します:
Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#shutdown Native_IOS(config-if)#^Z Native_IOS#
スイッチが各ステートであった時間を判別するため、時間を確認してポートをイネーブルにします。
次の例では、show clock コマンド、configure terminal コマンド、interface fastethernet 3/13 コマンド、および no shut コマンドを使用します。最も正確なタイミング情報を得るため、次のコマンドをできるだけ迅速に入力します。このためには、テキスト ファイルで各コマンドを 1 行ずつ入力し、コマンドをクリップボードにコピーし、スイッチに貼り付ける方法があります。
Native_IOS#show run interface fastethernet 3/13 Building configuration... Current configuration : 71 bytes ! interface FastEthernet3/13 no ip address shutdown switchport end Native_IOS#show clock *08:35:55.059 UTC Sun Jan 2 2000 Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#no shut *Jan 2 08:36:00.847: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 -> listening *Jan 2 08:36:15.847: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 -> learning *Jan 2 08:36:30.847: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 -> forwarding
この例では、ポートが STP リスニング ステージになるまでに約 5.8 秒( 35:55 ~ 36:00)が経過しています。この時間内にポートはブリッジ グループに参加し、DTP ネゴシエーションを完了します。リスニング ステートには 15 秒(36:00 ~ 36:15)かかっています。 ラーニング ステート(フォワーディング ステート開始まで)には 15 秒(36:15 ~ 36:30)かかっています。 ポートがトラフィックに対して実際に動作可能になるまでの合計時間は、約 35 秒(35:55 ~ 36:30)です。
show interfaces fastethernet 3/13 switchport コマンドを発行します。
手順 4 の出力に示されるように、このポートでは STP がアクティブです。ポートがフォワーディング ステートに達するのを遅らせる要因は他にもあります。show interfaces fastethernet 3/13 switchport コマンドは、リンクの相手側がトランクになる場合、このポートは動的にトランクになることを示します。その場合、管理モードは dynamic desirable です。ただし現在の動作モードは static access です。これは、相手側がトランキングしないことを意味します。トランキングのネゴシエーションが on であり、テスト期間中は on のままにしておく必要があることに注意してください。
Native_IOS#show interfaces fastethernet 3/13 switchport Name: Fa3/13 Switchport: Enabled Administrative Mode: dynamic desirable Operational Mode: static access Administrative Trunking Encapsulation: negotiate Operational Trunking Encapsulation: native Negotiation of Trunking: On Access Mode VLAN: 1 (default) Trunking Native Mode VLAN: 1 (default) Trunking VLANs Enabled: ALL Pruning VLANs Enabled: 2-1001
ポートで PortFast をイネーブルにします。
トランキング ネゴシエーション(DTP)は auto モードのままになっています。
Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#spanning-tree portfast %Warning: PortFast should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc.to this interface when PortFast is enabled, can cause temporary spanning tree loops. Use with CAUTION %PortFast has been configured on FastEthernet3/13 but will only have effect when the interface is in a non-trunking mode. Native_IOS(config-if)#shutdown Native_IOS(config-if)#^Z Native_IOS#
テストを実行します。
Native_IOS#show clock *08:41:09.531 UTC Sun Jan 2 2000 Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#no shut *Jan 2 08:41:15.175: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 ->jump to forwarding from blocking
合計時間は、約 5.7 秒(41:09~41:15)です。 PortFast をイネーブルにすると約 30 秒短縮できます。遅延をさらに縮小できるか試します。
トランキングを(auto ではなく)off にして、ポートがフォワーディング ステートに達するまでにかかる時間に、この操作がどのように影響するかを確認します。
ポートを off にしてから on にして、時間を記録します。Cisco IOS ソフトウェアでトランキングを off にするには、switchport mode access コマンドを発行します。
Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#switchport mode access Native_IOS(config-if)#shutdown Native_IOS(config-if)#^Z Native_IOS#
トランキングを(auto ではなく)off に設定した状態でテストを開始します。
Native_IOS#show clock *08:42:01.767 UTC Sun Jan 2 2000 Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#no shut *Jan 2 08:42:04.363: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 ->jump to forwarding from blocking
ポートが STP フォワーディング ステートに達するまでにかかる時間が約 3 秒(00:19 ~ 00:22)であることから、開始時点ですでに数秒短縮しています。 トランキング モードを auto から off に変更することで、およそ 2 秒短縮できました。
スイッチ ポートの初期化時間が問題であった場合は、この時点でこの問題が解決されているはずです。さらに数秒間短縮する必要がある場合は、手順 8 を実行します。
(オプション)時間をさらに数秒短縮するには、自動ネゴシエーションを使用する代わりに、ポートの速度とデュプレックスを手動で設定します。
注:このステップは、通常、スタートアップ遅延の問題を解決するために必要ではありません。リンクの相手側が自動ネゴシエーションではなく、手動で同じ設定に設定されている場合、この手順はパフォーマンス問題につながる可能性があります。
一方の側で速度とデュプレックスを手動で設定する場合は、もう一方の側でも速度とデュプレックスを同様に設定する必要があります。ポートの速度とデュプレックスを設定する場合は、そのポート上で自動ネゴシエーションをディセーブルにします。これで、接続デバイスは自動ネゴシエーション パラメータを認識しなくなります。接続デバイスは半二重でのみ接続します。このデュプレックス(二重)の不一致が原因で、パフォーマンスが低下し、ポート エラーが発生します。このような問題を回避するため、両側で速度とデュプレックスを必ず設定してください。
Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#speed 100 Native_IOS(config-if)#duplex full Native_IOS(config-if)#shutdown Native_IOS(config-if)#^Z Native_IOS#
次の例は、タイミングの結果を示します。
Native_IOS#show clock *08:43:47.367 UTC Sun Jan 2 2000 Native_IOS#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Native_IOS(config)#interface fastethernet 3/13 Native_IOS(config-if)#no shut *Jan 2 08:43:49.079: SP: STP: VLAN1 Fa3/13 ->jump to forwarding from blocking
最終結果は約 2 秒(43:47~43:49)です。
SP でデバッグをオフにするには、次の一連のコマンドを発行します。
Native_IOS#remote login Trying Switch ... Entering CONSOLE for Switch Type "^C^C^C" to end this session Switch-sp#undebug all All possible debugging has been turned off Switch-sp#exit [Connection to Switch closed by foreign host] Native_IOS#
この項のコマンドは、スパニング ツリー PortFast を on にして、トランキング ネゴシエーション(DISL、DTP)を off にする方法を示します。 このオペレーティング システムでは、ポートを EtherChannel に追加するまで PAgP はアクティブにはならないため、PAgP を off にする必要はありません。interface range コマンドを発行して、ポート グループにこれらのコマンドを一括で適用できます。次の例のコマンドでは、ポート 3/2 ~ 3/4 にこれらのコマンドを一括で適用できます。
注:インターフェイス範囲fastethernet 3/2 - 4コマンドには、2との間にスペースがあります。このスペースは、構文エラーを回避するために必要です。
Switch#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Switch(config)#interface range fastethernet 3/2 -4 Switch(config-if-range)#
この例では、1 つのポートだけに焦点を当てます。Cisco IOS ソフトウェアが稼働する Catalyst 4000 スイッチのポートは、デフォルトではスイッチ ポート(L2)です。 これらは L2 プロトコル(スパニング ツリーと DTP)が稼動しているポートであり、始動遅延が発生することがあります。
次の手順をデフォルト(L2)ステートのポートから開始します。
DTP を off にするため、ポートをアクセス ポート(専用)として設定します。
スパニング ツリー PortFast 機能を on にします。
設定を保存します。
次の例の show run interface fastethernet 5/4 コマンドは、このポートの現在の設定を出力します。
SwitchB#show run interface fastethernet 5/4 Building configuration... Current configuration : 59 bytes ! interface FastEthernet5/4 no snmp trap link-status end SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#switchport mode access SwitchB(config-if)#spanning-tree portfast %Warning: PortFast should only be enabled on ports connected to a single host. Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc.to this interface when PortFast is enabled, can cause temporary spanning tree loops. Use with CAUTION %PortFast has been configured on FastEthernet5/4 but will only have effect when the interface is in a non-trunking mode. SwitchB(config-if)#^Z SwitchB# SwitchB#copy run start
このドキュメントで使用されているスイッチ ソフトウェアのバージョンは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(11b)EW です。show version コマンドおよび show module コマンドの完全な出力については、「Cisco IOS システム ソフトウェアが稼動する Catalyst 4500/4000 でのタイミング テスト 」の項を参照してください。
Switch#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) Catalyst 4000 L3 Switch Software (cat4000-IS-M), Version 12.1(11b)EW,
次に、変更後の設定がどのようになるかを示します。
SwitchB#show run interface fastethernet 5/4 Building configuration... Current configuration : 107 bytes ! interface FastEthernet5/4 switchport mode access no snmp trap link-status spanning-tree portfast end SwitchB#show interfaces fastethernet 5/4 switchport Name: Fa5/4 Switchport: Enabled Administrative Mode: static access Operational Mode: static access Administrative Trunking Encapsulation: negotiate Operational Trunking Encapsulation: native Negotiation of Trunking: Off Access Mode VLAN: 1 (default) Trunking Native Mode VLAN: 1 (default) Voice VLAN: none Appliance trust: none Administrative private-vlan host-association: none Administrative private-vlan mapping: none Operational private-vlan: none Trunking VLANs Enabled: ALL Pruning VLANs Enabled: 2-1001 SwitchB#show spanning-tree interface fastethernet 5/4 Port 260 (FastEthernet5/4) of VLAN1 is forwarding Port path cost 19, Port priority 128, Port Identifier 129.4. Designated root has priority 1, address 0060.8355.7b00 Designated bridge has priority 32768, address 0001.96d9.f300 Designated port id is 129.4, designated path cost 38 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 Number of transitions to forwarding state: 109 BPDU: sent 148, received 0 The port is in the PortFast mode
ここでは、各種コマンドを適用した場合にスイッチ ポート初期化のタイミングがどのようになるかを示すテストについて説明します。ベンチマークを確立するため、最初にポートのデフォルト設定を使用します。複製するのは次の設定です。
PortFast はディセーブルです。
トランキング モード(DTP)は auto に設定されます。
注:ポートは、トランキングを要求されるとトランクされます。
注:このオペレーティングシステムでは、PAgPはデフォルトではアクティブではありません。
テストは次のように進行します。
PortFast を on にし、時間を測定します。
トランキングを off にし、時間を測定します。
自動ネゴシエーションを off にし、時間を測定します。
注:PortFastをonにすると、STPをoffにする場合と同じではなく、このドキュメントのスパニングツリーの項で説明します。PortFast を on にすると、STP は引き続きポートで実行されます。ブロッキング ステート、リスニング ステート、およびラーニング ステートがスキップされ、ポートは直ちにフォワーディング ステートに進みます。STP を off にしないでください。この操作は VLAN 全体に影響し、ネットワークが物理的なトポロジ ループに対して脆弱になる可能性があります。重大なネットワークの問題が発生する可能性があります。
次のステップを実行します。
スイッチ ソフトウェアのバージョンと構成を表示するため、show version コマンドと show module コマンドを実行します。
以下が一例です。
SwitchB#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) Catalyst 4000 L3 Switch Software (cat4000-IS-M), Version 12.1(11b)EW, EARLY DEPLOYMENT RELEASE SOFTWARE (fc2) TAC Support: http://www.cisco.com/tac Copyright (c) 1986-2002 by cisco Systems, Inc. Compiled Tue 14-May-02 13:31 by hqluong Image text-base: 0x00000000, data-base: 0x00B1C1F8 ROM: 12.1(11br)EW SwitchB uptime is 4 minutes System returned to ROM by reload System image file is "bootflash:cat4000-is-mz.121-11b.EW" cisco WS-C4006 (MPC8245) processor (revision 5) with 262144K bytes of memory. Processor board ID FOX04169082 Last reset from Reload 32 FastEthernet/IEEE 802.3 interface(s) 4 Gigabit Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 467K bytes of non-volatile configuration memory. Configuration register is 0x2102 SwitchB#show module Mod Ports Card Type Model Serial No. ----+-----+--------------------------------------+-----------------+----------- 1 2 1000BaseX (GBIC) Supervisor Module WS-X4014 JAB054109FE 5 34 10/100BaseTX (RJ45), 1000BaseX (GBIC) WS-X4232 JAB0253010D M MAC addresses Hw Fw Sw Status --+--------------------------------+---+------------+----------------+--------- 1 0001.96d9.f300 to 0001.96d9.f6ff 0.5 12.1(11br)EW 12.1(11b)EW, EAR Ok 5 0050.730a.da18 to 0050.730a.da39 1.0 Ok
さまざまなスパニング ツリー ステートを確認し、ポートでデータの送受信ができる時点を判別するため、デバッグをオンにします。また表示されるメッセージのタイミング情報を確認するため、タイムスタンプをオンにします。
debug interface fastethernet 5/4 コマンドを発行して、デバッグ情報を対象ポートだけに制限します。スイッチは、デバッグ出力をコンソールに送信するようデフォルト設定されます。
SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#service timestamps debug datetime msec SwitchB(config)#service timestamps log datetime msec SwitchB(config)#end !--- If you turn on timestamps, the time displays whenever debug and/or !--- log messages are produced. This allows you to measure the time !--- between various messages. SwitchB#debug interface fastethernet 5/4 Condition 1 set SwitchB#debug spanning-tree events Spanning Tree event debugging is on
ポートをシャットダウンするには、次のコマンドを発行します:
SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#shutdown SwitchB(config-if)#end SwitchB#
スイッチが各ステートであった時間を判別するため、時間を確認してポートをイネーブルにします。
次の例では、show clock コマンド、configure terminal コマンド、interface fastethernet 5/4 コマンド、および no shut コマンドを使用します。最も正確なタイミング情報を得るため、次のコマンドをできるだけ迅速に入力します。このためには、テキスト ファイルで各コマンドを 1 行ずつ入力し、コマンドをクリップボードにコピーし、スイッチに貼り付ける方法があります。
SwitchB#show running-config interface fastethernet 5/4 Building configuration... Current configuration : 69 bytes ! interface FastEthernet5/4 shutdown no snmp trap link-status end SwitchB#show clock 21:31:34.027 UTC Thu Jul 25 2002 SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#no shut Jul 25 21:31:38.187: set portid: VLAN1 Fa5/4: new port id 8104 Jul 25 21:31:38.187: STP: VLAN1 Fa5/4 -> listening Jul 25 21:31:53.187: STP: VLAN1 Fa5/4 -> learning Jul 25 21:32:08.187: STP: VLAN1 sent Topology Change Notice on Fa5/34 Jul 25 21:32:08.187: STP: VLAN1 Fa5/4 -> forwarding
この例では、ポートが STP リスニング ステージになるまでに約 4.2 秒( 34.02 ~ 38.18)が経過しています。この時間内にポートはブリッジ グループに参加し、DTP ネゴシエーションを完了します。リスニング ステートには 15 秒(38.18 ~ 53.18)かかっています。 ラーニング ステート(フォワーディング ステート開始まで)には 15 秒(53.18 ~ 08:18)かかっています。 ポートがトラフィックに対して実際に動作可能になるまでの合計時間は、約 34 秒(34:02~08.18)です。
show interfaces fastethernet 5/4 switchport コマンドを発行します。
このポートでは STP はアクティブです。ポートがフォワーディング ステートに達するのを遅らせる要因は他にもあります。show interfaces fastethernet 5/4 switchport コマンドを実行すると、このポートがパッシブ ネゴシエート ステートであり、リンクの相手側がネゴシエーションを開始するとトランクになることが示されます。管理モードは dynamic auto です。現在の動作モードは static access です。これは、相手側がトランキングしないことを意味します。
トランキングのネゴシエーションが on であり、テスト期間中も on になっている必要がある点に注意してください。
SwitchB#show interfaces fastethernet 5/4 switchport Name: Fa5/4 Switchport: Enabled Administrative Mode: dynamic auto Operational Mode: static access Administrative Trunking Encapsulation: negotiate Operational Trunking Encapsulation: native Negotiation of Trunking: On Access Mode VLAN: 1 (default) Trunking Native Mode VLAN: 1 (default) Voice VLAN: none Appliance trust: none Administrative private-vlan host-association: none Administrative private-vlan mapping: none Operational private-vlan: none Trunking VLANs Enabled: ALL Pruning VLANs Enabled: 2-1001
ポートで PortFast をイネーブルにします。
トランキング ネゴシエーション(DTP)は auto モードのままになっています。
SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#spanning-tree portfast %Warning: PortFast should only be enabled on ports connected to a single host Connecting hubs, concentrators, switches, bridges, etc.to this interface when PortFast is enabled, can cause temporary spanning tree loops. Use with CAUTION %PortFast has been configured on FastEthernet5/4 but will only have effect when the interface is in a non-trunking mode. SwitchB(config-if)#shutdown SwitchB(config-if)#^Z SwitchB#
合計時間は、約 4.7 秒でした(16.41 ~ 21:15)。 PortFast をイネーブルにすると約 30 秒短縮できます。遅延をさらに縮小できるか試します。
トランキングを(auto ではなく)off にして、ポートがフォワーディング ステートに達するまでにかかる時間に、この操作がどのように影響するかを確認します。
ポートを off にしてから on にして、時間を記録します。Cisco IOS システム ソフトウェアでトランキングを off にするには、switchport mode access コマンドを発行します。
SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#switchport mode access SwitchB(config-if)#shutdown SwitchB(config-if)#^Z SwitchB#
トランキングを(auto ではなく)off に設定した状態でテストを開始します。 以下が一例です。
SwitchB#show clock 22:06:11.947 UTC Thu Jul 25 2002 SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#no shut Jul 25 22:06:16.143: set portid: VLAN1 Fa5/4: new port id 8104 Jul 25 22:06:16.143: STP: VLAN1 Fa5/4 ->jump to forwarding from blocking
ポートが STP フォワーディング ステートに達するまでの経過時間が約 4 秒(12.00~ 16.10)であることから、開始時点でわずかに時間を短縮できています。 トランキング モードを auto から off に変更することにより、およそ 0.5 秒短縮できました。
スイッチ ポートの初期化時間が問題であった場合は、この時点でこの問題が解決されているはずです。さらに数秒間短縮する必要がある場合は、手順 8 を実行します。
(オプション)時間をさらに数秒短縮するには、自動ネゴシエーションを使用する代わりに、ポートの速度とデュプレックスを手動で設定します。
注:このステップは、通常、スタートアップ遅延の問題を解決するために必要ではありません。リンクの相手側が自動ネゴシエーションではなく、手動で同じ設定に設定されている場合、この手順はパフォーマンス問題につながる可能性があります。
こちら側で速度とデュプレックスを手動で設定する場合は、相手側でも速度とデュプレックスを同様に設定する必要があります。ポートの速度とデュプレックスを設定するときに、そのポート上で自動ネゴシエーションをディセーブルにします。これで、接続デバイスは自動ネゴシエーション パラメータを認識しなくなります。接続デバイスは半二重でのみ接続します。このデュプレックス(二重)の不一致が原因で、パフォーマンスが低下し、ポート エラーが発生します。このような問題を回避するため、両側で速度とデュプレックスを必ず設定してください。
SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#speed 100 SwitchB(config-if)#duplex full SwitchB(config-if)#shutdown SwitchB(config-if)#^Z SwitchB#
次の例は、タイミングの結果を示します。
SwitchB#show clock 22:14:49.219 UTC Thu Jul 25 2002 SwitchB#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. SwitchB(config)#interface fastethernet 5/4 SwitchB(config-if)#no shut Jul 25 22:14:53.135: set portid: VLAN1 Fa5/4: new port id 8104 Jul 25 22:14:53.135: STP: VLAN1 Fa5/4 ->jump to forwarding from blocking
最終結果は約 3.9 秒(49.21~53.13)です。
SP で(先にオンにしていた)デバッグをオフにするには、次の一連のコマンドを発行します。
SwitchB#undebug all All possible debugging has been turned off SwitchB#exit
2948G-L3/4908G-L3/4840G シリーズ スイッチは、Cisco IOS ソフトウェアが稼動するスイッチのもう 1 つのグループです。これらのスイッチには、Catalyst 6500/6000のCisco IOSソフトウェアのようなポートをスイッチポートにする機能がありません。これらのスイッチについて理解しておくべき事項を次に示します。
設定という観点では、Catalyst 2948G-L3 はルータになります。このスイッチでは、Cisco IOS コンフィギュレーション インターフェイスが使用されており、すべてのインターフェイスはデフォルトでルーテッド インターフェイスとなっています。
Catalyst 2948G-L3 は VLAN を拡張するものではありません。このスイッチはルーテッド インターフェイスで終端します。ただしブリッジ コマンドを使用すると VLAN の機能をある程度シミュレートできます。
Catalyst 2948G-L3 では、他の Catalyst スイッチに見られる VLAN Trunk Protocol(VTP)、DTP、PAgP などの L2 指向プロトコルはサポートされていません。
これらのデバイスでブリッジングを行うためにポートを設定する場合は、これらのポートでスパニング ツリーがアクティブであり、ポートがブロッキング ステージ、リスニング ステージ、およびラーニング ステージと進むために通常 30 秒間の始動遅延が発生します。エンド ステーションだけがこれらのポートに接続されることが判明している場合は、始動遅延を短縮するためスパニング ツリーを off にできます。この方法では、PortFast を使用するよりもリスクが増大します。ただし、PortFast はこれらのデバイスでは使用できません。
注:ブリッジドルータインターフェイスでスパニングツリーを無効にする方法は、スイッチポートでスパニングツリーPortFastを有効にする方法とは異なります。ブリッジ プロトコル データ ユニット(BPDU)がスイッチから受信される場合や、ブリッジがインターフェイスに誤って接続される場合、ルータはポートをブロックしません。スパニングツリーをディセーブルにしたまま、ワークステーションまたはその他のエンドホストだけをインターフェイスに接続する際には注意してください。ハブまたはスイッチを接続するポートではスパニングツリーをディセーブルにしないでください。
次の出力には、Catalyst 2948G-L3 をブリッジング用に設定する方法が示されています。この設定では、エンド ステーション始動時のさまざまな問題を防ぐために、すべてのファスト イーサネット インターフェイスが 1 つのブリッジ グループに割り当てられ、スパニング ツリーがディセーブルにされます。
2948G-L3#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 2948G-L3(config)#bridge irb 2948G-L3(config)#bridge 1 protocol ieee 2948G-L3(config)#bridge 1 route ip 2948G-L3(config)#interface bvi 1 2948G-L3(config-if)#ip add 10.1.1.1 255.255.255.0 2948G-L3(config-if)#exit 2948G-L3(config)#interface fastethernet 1 2948G-L3(config-if)#no shutdown 2948G-L3(config-if)#bridge-group 1 2948G-L3(config-if)#bridge-group 1 spanning-disabled 2948G-L3(config-if)#exit 2948G-L3(config)#interface fastethernet 2 2948G-L3(config-if)#no shutdown 2948G-L3(config-if)#bridge-group 1 2948G-L3(config-if)#bridge-group 1 spanning-disabled . . .
2948G-L3 スイッチの設定方法の詳細については、「 Catalyst 2948G-L3 設定例:単一 VLAN、複数 VLAN、およびネットワーク コアに接続する複数 VLAN ディストリビューション レイヤ」を参照してください。
Catalyst 2900XL/3500XL および Catalyst 2950/3550 モデルは、Web ブラウザから、Simple Network Management Protocol(SNMP)または CLI を使用して設定できます。CLI を使用することをお勧めします。ここでは、ポートの STP ステートを確認し、PortFast を on にし、PortFast が on になっていることを確認する例を示します。2900XL/3500XL では、EtherChannel とトランキングはサポートされますが、ダイナミック EtherChannel 作成(PAgP)や DTP はサポートされません。このテスト中、これらのプロトコルをオフにする必要はありません。また、PortFast を on にしてからポートが起動するまでの経過時間は 1 秒未満です。したがって、時間を短縮するために速度/デュプレックス ネゴシエーション設定を変更する必要はありません。デフォルトでは、スイッチ ポート上で PortFast は off になっています。2950/3550 では、PAgP と DTP 両方がサポートされています。これらのスイッチでは、PAgP はデフォルトではアクティブではありませんが、DTP はアクティブです。スイッチでCisco IOSソフトウェアリリース12.0が稼働している場合、2950はDTPまたはPAgPをサポートしません。「設定」セクションでは、PortFastをオンにするコマンドについて説明しています。
2900XL#configure terminal 2900XL(config)#interface fastethernet 0/1 2900XL(config-if)#spanning-tree portfast 2900XL(config-if)#exit 2900XL(config)#exit 2900XL#copy run start
注:Catalyst 2950および3550はDTPをサポートしています。switchport mode access コマンドも発行します。このコマンドにより、DTP がオフになります。
このプラットフォームは、Cisco IOS ルータと似ています。設定を永続的に保存するには、copy run start コマンドを発行する必要があります。
PortFast がイネーブルになっていることを検証するには、次のコマンドを発行します。
2900XL#show spanning-tree interface fastethernet 0/1 Interface Fa0/1 (port 13) in Spanning tree 1 is FORWARDING Port path cost 19, Port priority 128 Designated root has priority 8192, address 0010.0db1.7800 Designated bridge has priority 32768, address 0050.8039.ec40 Designated port is 13, path cost 19 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 BPDU: sent 2105, received 1 The port is in the PortFast mode
次のコマンドを発行すると、スイッチの設定を確認することもできます。
2900XL#show running-config Building configuration... Current configuration: ! version 11.2 !--- Output suppressed. ! interface VLAN1 ip address 172.16.84.5 255.255.255.0 no ip route-cache ! interface FastEthernet0/1 spanning-tree portfast ! interface FastEthernet0/2 ! !--- Output suppressed.
Catalyst 2900XL 上でタイミング テストを実行するには、次の手順を実行します。
show version コマンドを発行して、ソフトウェア バージョンを表示します。
この例では、2900XL で Cisco IOS ソフトウェア リリース 11.2(8.2)SA6 が使用されています。
Switch#show version Cisco Internetwork Operating System Software IOS (tm) C2900XL Software (C2900XL-C3H2S-M), Version 11.2(8.2)SA6, MAINTENANCE INTERIM SOFTWARE Copyright (c) 1986-1999 by cisco Systems, Inc. Compiled Wed 23-Jun-99 16:25 by boba Image text-base: 0x00003000, data-base: 0x00259AEC ROM: Bootstrap program is C2900XL boot loader Switch uptime is 1 week, 4 days, 22 hours, 5 minutes System restarted by power-on System image file is "flash:c2900XL-c3h2s-mz-112.8.2-SA6.bin", booted via console cisco WS-C2924-XL (PowerPC403GA) processor (revision 0x11) with 8192K/1024K bytes of memory. Processor board ID 0x0E, with hardware revision 0x01 Last reset from power-on Processor is running Enterprise Edition Software Cluster command switch capable Cluster member switch capable 24 Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) 32K bytes of flash-simulated non-volatile configuration memory. Base ethernet MAC Address: 00:50:80:39:EC:40 Motherboard assembly number: 73-3382-04 Power supply part number: 34-0834-01 Motherboard serial number: FAA02499G7X Model number: WS-C2924-XL-EN System serial number: FAA0250U03P Configuration register is 0xF
スイッチで発生している状況を把握するため、次のコマンドを発行します。
2900XL(config)#service timestamps debug uptime 2900XL(config)#service timestamps log uptime 2900XL#debug spantree events Spanning Tree event debugging is on 2900XL#show debug General spanning tree: Spanning Tree event debugging is on
該当のポートをシャット ダウンします。
2900XL#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 2900XL(config)#interface fastethernet 0/1 2900XL(config-if)#shut 2900XL(config-if)# 00:31:28: ST: sent Topology Change Notice on FastEthernet0/6 00:31:28: ST: FastEthernet0/1 -> blocking 00:31:28: %LINK-5-CHANGED: Interface FastEthernet0/1, changed state to administratively down 00:31:28: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet0/1, changed state to down 2900XL(config-if)#exit 2900XL(config)#exit 2900XL#
時刻を確認し、ポートを再度オンにし、スイッチが各ステートにあった時間を確認します。
最も正確なタイミング情報を得るため、この手順に示すコマンドをできるだけ迅速に入力します。このためには、テキスト ファイルで各コマンドを 1 行ずつ入力し、コマンドをクリップボードにコピーし、スイッチに貼り付ける方法があります。
show clock configure terminal interface fastethernet 0/1 no shut
PortFast が off になっていることを確認します。
注:PortFastはデフォルトでオフになっています。
次のいずれかの方法で、PortFast が off になっていることを確認できます。
show spanning-tree interface コマンドを発行する。PortFast が off の場合、出力には PortFast が示されません。
2900XL#show spanning-tree interface fastethernet 0/1 Interface Fa0/1 (port 13) in Spanning tree 1 is FORWARDING Port path cost 19, Port priority 128 Designated root has priority 8192, address 0010.0db1.7800 Designated bridge has priority 32768, address 0050.8039.ec40 Designated port is 13, path cost 19 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 BPDU: sent 887, received 1
注:この場合、PortFastモードであることを示すメッセージはありません。
実行コンフィギュレーションを確認する。PortFast が off の場合、インターフェイスの下に spanning-tree portfast コマンドがありません。
2900XL#show running-config Building configuration... !--- Output suppressed. ! interface FastEthernet0/1 !--- There is no spanning-tree portfast command under this interface. ! !--- Output suppressed.
PortFast が off の状態で最初のタイミング テストを実行します。
2900XL#show clock *00:27:27.632 UTC Mon Mar 1 1993 2900XL#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 2900XL(config)#interface fastethernet 0/1 2900XL(config-if)#no shut 2900XL(config-if)# 00:27:27: ST: FastEthernet0/1 -> listening 00:27:27: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet0/1, changed state to up 00:27:28: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet0/1, changed state to up 00:27:42: ST: FastEthernet0/1 -> learning 00:27:57: ST: sent Topology Change Notice on FastEthernet0/6 00:27:57: ST: FastEthernet0/1 -> forwarding
シャットダウンからポートが転送を開始するまでの合計時間は 30 秒(27:27~27:57)です。
PortFast を on にするため、次のコマンドを発行します:
2900XL#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 2900XL(config)#interface fastethernet 0/1 2900XL(config-if)#spanning-tree portfast 2900XL(config-if)#exit 2900XL(config)#exit 2900XL#
PortFast がイネーブルであることを確認するため、show spanning tree interface コマンドを発行します。コマンド出力の最後に、PortFast がイネーブルであることが示されます。
2900XL#show spanning tree interface fastethernet 0/1 Interface Fa0/1 (port 13) in Spanning tree 1 is FORWARDING Port path cost 19, Port priority 128 Designated root has priority 8192, address 0010.0db1.7800 Designated bridge has priority 32768, address 0050.8039.ec40 Designated port is 13, path cost 19 Timers: message age 0, forward delay 0, hold 0 BPDU: sent 1001, received 1 The port is in the PortFast mode.
また、次のコンフィギュレーション出力でも PortFast がイネーブルであることが確認できます。
2900XL#show run Building configuration... !--- Output suppressed. interface FastEthernet0/1 spanning-tree portfast !--- Output suppressed.
PortFast がイネーブルの状態で、タイミング テストを実行します。
2900XL#show clock *00:23:45.139 UTC Mon Mar 1 1993 2900XL#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. 2900XL(config)#interface fastethernet 0/1 2900XL(config-if)#no shut 2900XL(config-if)# 00:23:45: ST: FastEthernet0/1 ->jump to forwarding from blocking 00:23:45: %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet0/1, changed state to up 00:23:45: %LINEPROTO-5-UPDOWN: Line protocol on Interface FastEthernet0/1, changed state to up
この場合、合計時間は 1 秒以下です。スイッチ ポートの初期化遅延が問題であった場合は、PortFast を使用してこの問題を解決する必要があります。スイッチは現在トランク ネゴシエーションや PAgP をサポートしていないため、これらをオフにする必要はありません。スイッチでは速度とデュプレックスの自動ネゴシエーションがサポートされています。ただし遅延はごくわずかであるため、off にする必要はありません。
ワークステーションからスイッチに対して ping テストを実行します。
注:pingテストについては、このドキュメントの「Catalyst 5500でのDTP、PAgP、およびPortFastの有無によるタイミングテスト」のステップ11を参照してください。
応答がスイッチから戻るまでの所要時間は約 5~6 秒です。この時間は、速度とデュプレックスの自動ネゴシエーションが on または off のいずれでも同じです。
Catalyst 1900 と Catalyst 2820 では、PortFast は「スパンツリー始動転送」と呼ばれます。 バージョン 8.01.05 のソフトウェアの場合、スイッチではデフォルトで、イーサネット(10 Mbps)ポートでは PortFast がイネーブルになり、FastEthernet(アップリンク)ポートでは PortFast がディセーブルになります。show run コマンドを発行して設定を表示したときに、イーサネット ポートが PortFast についての情報を示さない場合、PortFast はイネーブルです。設定で no spantree start-forwarding であることがポートから報告される場合、PortFast はディセーブルです。ファスト イーサネット(100-Mbps)ポートでは、これとは反対の内容が報告されます。ファスト イーサネット ポートでは、ポートの設定に「spantree start-forwarding」が示されている場合にだけ、PortFast が on になっています。
ここでは、ファスト イーサネット ポートで PortFast を設定する例を示します。この例では、Enterprise Editionソフトウェアバージョン8を使用しています。Catalyst 1900では、NVRAMに変更を加えた後に、設定が自動的に保存されます。別のスイッチやハブに接続されているポートでは、PortFast をイネーブルにしないことに注意してください。エンド ステーションに接続しているポートでのみ PortFast をイネーブルにします。
1900#show version Cisco Catalyst 1900/2820 Enterprise Edition Software Version V8.01.05 Copyright (c) Cisco Systems, Inc. 1993-1998 1900 uptime is 0day(s) 01hour(s) 10minute(s) 42second(s) cisco Catalyst 1900 (486sxl) processor with 2048K/1024K bytes of memory Hardware board revision is 5 Upgrade Status: No upgrade currently in progress. Config File Status: No configuration upload/download is in progress 27 Fixed Ethernet/IEEE 802.3 interface(s) Base Ethernet Address: 00-50-50-E1-A4-80 1900#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z 1900(config)#interface fastethernet 0/26 1900(config-if)#spantree start-forwarding 1900(config-if)#exit 1900(config)#exit 1900#
PortFast が on であることを確認する唯一の方法は、設定を確認することです。ファスト イーサネット ポートから、PortFast が on であることが示される必要があることに注意してください。設定で PortFast が off であることが示される場合を除き、イーサネット ポートでは PortFast は on になっています。以下が一例です。
1900#show running-config Building configuration... !--- Output suppressed. ! interface Ethernet 0/1 no spantree start-forwarding ! interface Ethernet 0/2 ! !--- Output suppressed. ! interface FastEthernet 0/26 spantree start-forwarding !
この設定から次のことがわかります。
インターフェイス イーサネット 0/1 では PortFast が off になっています。これを off にするコマンドを確認できます。
インターフェイス イーサネット 0/2 では PortFast が on になっています。PortFast に関するステートメントがないため、PortFast は on になっています。
インターフェイス イーサネット 0/26(メニュー システムのポート A)では PortFast が on になっています。これを on にするコマンドを確認できます。
PortFast のステータスを表示する最も簡単な方法は、メニュー システムの使用です。メイン メニューからポート設定(P)を選択し、ポートを選択すると、Port Fast モードがイネーブルになっているかどうかが出力に示されます。次の出力例は、ポート FastEthernet 0/26(このスイッチではポート A)の場合です。
Catalyst 1900 - Port A Configuration Built-in 100Base-FX 802.1d STP State: Blocking Forward Transitions: 0 ----------------------- Settings --------------------------------------- [D] Description/name of port [S] Status of port Suspended-no-linkbeat [I] Port priority (spanning tree) 128 (80 hex) [C] Path cost (spanning tree) 10 [H] Port fast mode (spanning tree) Enabled [E] Enhanced congestion control Disabled [F] Full duplex / Flow control Half duplex ----------------------- Related Menus ---------------------------------- [A] Port addressing [V] View port statistics [N] Next port [G] Goto port [P] Previous port [X] Exit to Main Menu Enter Selection:
デバッグ ツールがないため、Catalyst 1900/2820 でタイミングの値を検証するのは困難です。次のステップを実行します。
スイッチに接続された PC で、スイッチを対象とした ping を開始します。
スイッチからケーブルを外します。
ケーブルを再び接続して、スイッチが ping に対して応答するまでの経過時間を記録します。
PortFast を on にした状態と PortFast を off にした状態でこの手順を実行します。PortFast が on になっている(デフォルトの状態)イーサネット ポートの場合、PC は 5 ~ 6 秒以内に応答を受信します。PortFast を off にすると、PC は 34 ~ 35 秒で応答を受信します。
ネットワークで PortFast を使用すると、その他にも STP 関連のメリットがあります。リンクがアクティブになり、STP でフォワーディング ステートに移行するたびに、トポロジ変更通知(TCN)という特殊な STP パケットがスイッチから送信されます。 TCN はスパニング ツリーのルートまで伝達され、VLAN 上のすべてのスイッチに伝搬されます。これによりすべてのスイッチは、転送遅延パラメータを使用して MAC アドレスのテーブルをエージング アウトします。このパラメータは通常 15 秒に設定されます。そのためワークステーションがブリッジ グループに加入するたびに、すべてのスイッチの MAC アドレスは通常の 300 秒ではなく 15 秒後にエージング アウトされます。
ワークステーションがアクティブになったとき、トポロジが大きく変更されることはありません。VLAN 内のすべてのスイッチは、ファスト エージング TCN 期間を経過する必要はありません。PortFast を on にすると、ポートがアクティブになってもスイッチから TCN パケットが送信されません。