概要
このドキュメントでは、Supervisor Engine 720 が稼働する Catalyst 6500 スイッチで転送情報ベース(FIB)TCAM(Ternary Content Addressable Memory)をカスタマイズする方法について説明します。
前提条件
要件
このドキュメントに特有の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、PFC3BXL/PFC3CXL が装着された Supervisor Engine 720 が稼働する Cisco Catalyst 6500 スイッチに基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
問題
データシートにまとめられているように、PFC3BXL と PFC3CXL は 100 万(1M)の IPv4 ルートと、512,000(512K)の IPv6 ルートをサポートします。ただし、デフォルト出力は異なります。
6500#show mls cef maximum-routes
FIB TCAM maximum routes :
=======================
Current :
---------
IPv4 + MPLS - 512k (default)
IPv6 + IP Multicast - 256k (default)
解決方法
PFC3BXL/PFC3CXL のデフォルトのルート数は、IPv4 ルートが 512k、IPv6 ルートが 256k です。mls cef maximum-routes ip|ipv6 [] を入力してリロードする場合、IPv4 ルート数を 1M、または IPv6 ルート数を 512k に増やすことができます。ただし、1M の IPv4 ルートと 512k の IPv6 ルートを同時に実現することはできません。IPv4 TCAM サイズをデフォルト値よりも大きい値にすると、IPv6 のスペースが自動的に使用されます(この逆も同様です)。
2014 年 8 月 8 日の『Classless Inter-Domain Routing (CIDR) Report』は、グローバル インターネット ルーティング テーブルの統計情報が含まれており、グローバル インターネット ルーティング テーブルが 512,000 ルートを超過したことを報告しています。次の例では、512,000 の IPv4 ルートに対応するデフォルト TCAM スペースを 768,000 の IPv4 ルートのために増加する方法を示します。
6500(config)#mls cef maximum-routes ip ?
<1-1007> number of 1K entries
6500(config)#mls cef maximum-routes ip 768
Maximum routes set to 786432. Configuration will be effective on reboot.
(After reload)
6500#show mls cef maximum-routes
FIB TCAM maximum routes:
=======================
IPv4 - 768k
MPLS - 16k (default)
IPv6 + IP Multicast - 120k (default)