このドキュメントの目的は、Cisco Catalyst スイッチと相互運用されるネットワーク インターフェイス カード(NIC)に関連する一般的な問題について説明することです。パフォーマンスの低下や接続の問題、さらに物理的な接続やデータ リンクのエラーなどの Catalyst スイッチの問題は、NIC の問題に関連している可能性があります。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの内容は、特定のソフトウェアやハードウェアのバージョンに限定されるものではありません。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このドキュメントでは、次の問題のトラブルシューティング方法について説明しています。
自動ネゴシエーション
物理的接続
ポート エラー(データ リンク エラー)
リンクのアップ/ダウンが繰り返される状態
ギガビット ポートの設定
Catalyst スイッチ ソフトウェアによくある問題
NIC のよくある問題と解決法
Catalyst スイッチで NIC の問題をトラブルシューティングするときには、その問題が Catalyst スイッチの設定の問題に関連するものではないことを検証することが最初のステップになります。Catalyst スイッチの設定に関連する一般的な接続の問題に関する詳細な情報については、下記のドキュメントを参照してください。
この文書では、Catalyst スイッチに接続されているワークステーションが、Catalyst スイッチの設定のために、ネットワーク ドメイン(Microsoft Windows NT または Novell)にログインできない場合、または Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP; ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコル)アドレスを取得できない場合に発生する初期接続の遅延について説明しています。これらのシナリオをトラブルシューティングするための最初のステップは、スイッチの設定が正しいことを確認することです。これについては、『PortFast と他のコマンドを使用したワークステーションの接続始動遅延の修復』を参照してください。
データ リンク エラーが頻繁に発生すると、一部の Catalyst スイッチのポートが errdisabled 状態になる場合があります。『CatOS プラットフォームでの errDisable ポート状態からの復旧』には、errdisable 状態とは何かという説明と、そこから回復する手順についての説明があります。また、この状態から回復する例が 2 件紹介されています。
自動ネゴシエーションの問題は、非適合実装、ハードウェアの非互換性、ソフトウェアの欠陥が原因となっている可能性があります。NIC やベンダーのスイッチが IEEE 802.3u 仕様に厳密に準拠していない場合、障害が発生することがあります。自動極性やケーブル整合性など、10/100 Mbps 自動ネゴシエーションに関連する仕様である IEEE 802.3u に規定されていないベンダー固有の拡張機能が原因で、ハードウェアの非互換性などの問題が生じている可能性があります。一般的には、NIC とスイッチの両方とも IEEE 802.3u 自動ネゴシエーション仕様に準拠しており、追加機能がすべてディセーブルにされている場合には、自動ネゴシエーションにより速度とデュプレックスが適切にネゴシエートされますので、運用上の問題は発生しません。
速度判定に関する問題が原因で、接続できなくなる場合があります。ただし、デュプレックスの自動ネゴシエーションに関しては、通常はリンクを確立するうえでの問題になることはありません。その代わりに、自動ネゴシエーションの問題により、主にパフォーマンス関連の問題が生じます。NIC の問題で最も一般的な問題は、速度とデュプレックスの設定によるものです。表 1 には、FastEthernet NIC とスイッチ ポートの速度およびデュプレックスに設定可能なすべての項目を要約してあります。
注:このセクションは、10/100/1000 Mbps(1000BASE-T)のNICにのみ適用され、1000BASE-XのNICには適用されません。
表 1:自動ネゴシエーションの有効な設定
NIC の設定(速度/デュプレックス) | 設定スイッチ(速度/デュプレックス) | NIC の速度/デュプレックスの結果 | Catalyst の速度/デュプレックスの結果 | 注 |
---|---|---|---|---|
AUTO | AUTO | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | Catalyst スイッチの能力が最大、および NIC が 1000 Mbps、全二重という前提に基づきます。 |
1000 Mbps、全二重 | AUTO | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | リンクは確立されますが、スイッチは NIC からの自動ネゴシエーション情報を認識しません。Catalyst スイッチは、1000 Mbps では全二重による動作だけをサポートしているため、全二重をデフォルトとしています。また、そのようになるのは、1000 Mbps で動作している場合だけです。 |
AUTO | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps 、全二重の NIC が性能を最大に発揮しているという前提に基づきます。 |
1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | 正しく手動設定された場合 |
100 Mbps、全二重 | 1000 Mbps、全二重 | リンクなし | リンクなし | 速度のミスマッチにより、どちらの側でもリンクが確立されせん。 |
100 Mbps、全二重 | AUTO | 100 Mbps、全二重 | 100 Mbps、半二重 | デュプレックスのミスマッチ 1 |
AUTO | 100 Mbps、全二重 | 100 Mbps、半二重 | 100 Mbps、全二重 | デュプレックスのミスマッチ 1 |
100 Mbps、全二重 | 100 Mbps、全二重 | 100 Mbps、全二重 | 100 Mbps、全二重 | 正しく手動設定された場合 2 |
100 Mbps、半二重 | AUTO | 100 Mbps、半二重 | 100 Mbps、半二重 | リンクは確立されますが、スイッチは NIC からの自動ネゴシエーション情報を認識しなたいめ、10/100 Mbps で動作している場合は、デフォルトの半二重になります。 |
10 Mbps、半二重 | AUTO | 10 Mbps、半二重 | 10 Mbps、半二重 | リンクが確立されますが、スイッチは Fast Link Pulse(FLP; ファスト リンク パルス)を認識しないため、デフォルトの 10 Mbps、半二重になります。 |
10 Mbps、半二重 | 100 Mbps、半二重 | リンクなし | リンクなし | 速度のミスマッチにより、どちらの側でもリンクが確立されせん。 |
AUTO | 100 Mbps、半二重 | 100 Mbps、半二重 | 100 Mbps、半二重 | リンクは確立されますが、NIC は自動ネゴシエーション情報を認識しなたいめ、デフォルトの 100 Mbps、半二重になります。 |
AUTO | 10 Mbps、半二重 | 10 Mbps、半二重 | 10 Mbps、半二重 | リンクが確立されますが、NIC は FLP を認識しないため、デフォルトの 10 Mbps、半二重になります。 |
1 デュプレックスのミスマッチにより、パフォーマンスの問題、断続的な接続、通信の途絶が発生する可能性があります。NIC の問題をトラブルシューティングするときは、NIC とスイッチで有効な設定が使用されていることを確認してください。
2 一部のサードパーティ製の NIC カードでは、スイッチ ポートと NIC の設定の両方とも手動で 100 Mbps、全二重に設定されている場合であっても、半二重の動作モードに戻ってしまう場合があります。これは、NIC が手動設定されていても、NIC 自動ネゴシエーションのリンク検出が動作していることが原因です。その結果、スイッチポートと NIC の間でデュプレックスの不整合が発生します。現象としては、ポートのパフォーマンスの低下や、スイッチポートでのフレーム チェック シーケンス(FCS)エラーの増加などがあります。この問題をトラブルシューティングするには、手動でスイッチポートを 100 Mbps、半二重に設定してみてください。この対応で接続の問題が解消された場合には、この NIC が問題の原因になっている可能性があります。使用中の NIC の最新ドライバにアップデートするか、またはその NIC カードのベンダーに連絡して、さらにサポートを求めてください。
表 1 に示されているように、リンク パートナーの片方で速度とデュプレックスを全二重に手動設定すると、デュプレックスのミスマッチが発生します。片方のリンク パートナーで自動ネゴシエーションをディセーブルにしておきながら、相手側のリンク パートナーがデフォルトで半二重設定になっている場合に、この現象が発生します。デュプレックス ミスマッチにより、パフォーマンスの低下、断続的な接続喪失、データ リンク エラーなどの問題が生じます。自動ネゴシエーションを使用しないのであれば、両方のリンク パートナーを手動で全二重の速度とデュプレックスに設定する必要があります。
自動ネゴシエーションの問題に関しては、さまざまな意見があります。以前は、多くのエンジニアが、スイッチと接続されるデバイスには自動ネゴシエーションを使用しないようお客様に推奨していました。しかし近年では、自動ネゴシエーションの相互動作の改善とテクノロジーの成熟により、自動ネゴシエーションとその使用に関する見解が変化しています。さらに、片方のリンク パートナーだけに速度とデュプレックスを手動設定することによって引き起こされる、デュプレックスのミスマッチによるパフォーマンスの問題も多く見られます。このような最近の問題により、自動ネゴシエーションの使用は適切な方法であると見なされています。
EtherChannel は Port Aggregation Protocol(PAgP; ポート集約プロトコル)で動的に設定でき、トランキングも Dynamic Trunking Protocol(DTP; ダイナミック トランキング プロトコル)で動的に設定できます。 PAgP と DTP はともにシスコ独自のプロトコルで、Catalyst スイッチでのみサポートされています。Catalyst スイッチと NIC との間に EtherChannel やトランキングを設定する場合、他のベンダーの NIC では PAgP と DTP がサポートされていない可能性があるため、これらの機能については静的に設定することを推奨いたします。Catalyst スイッチで、EtherChannel モードを on に、トランキング モードを nonegotiate に設定すると、PAgP と DTP のプロトコルがディセーブルにされます。スイッチ ポートを auto あるいは desirable モードに設定すると、NIC で EtherChannel やトランクを構成できなくなる可能性があります。
NIC の問題をトラブルシューティングする際の最初のステップは、物理的接続の確認です。目視による検査では、リンク パートナーに接続されている場合には、スイッチの LINK ライト インジケータが点灯しているはずです。さらに、NIC にも、LINK ライト インジケータが付いている場合があります。物理的接続を確認するには、スイッチのコマンドライン インターフェイス(CLI)をチェックする必要があります。スイッチでは、対象となるポートが Catalyst OS ソフトウェアでは connected、Cisco IOS® ソフトウェアでは line protocol up と表示されている必要があります。
show port mod⁄port
Switch> (enable) show port 3/1 Port Name Status VLAN Level Duplex Speed Type ---- ------ ---- ---- ------- ------- ------- ------ ---- ---- ------ 3/1 notconnect 1 normal half 100 100BaseFX MM
show interfaces type
Switch# show interfaces fastethernet 0/1 FastEthernet0/1 is down, line protocol is down
connected および line protocol is up 以外の状態は、物理的接続に問題があることを示しています。物理的接続をトラブルシューティングするには、次の手順を実行します。
NIC とスイッチの両方の速度とデュプレックスを、10 Mbps、全二重に設定します。
物理的接続が存在するかを確認します。必要な場合には、速度を 100 Mbps、全二重に設定して、この手順を繰り返してください。ほとんどの場合、物理的接続を確立するために、速度とデュプレックスを手動設定する必要はありません。
発生する可能性のある既知の問題については、このドキュメントの「Cisco Catalyst スイッチの互換性と動作に固有の問題」セクションと「NIC の互換性と動作に関する問題」セクションを参照してください。
ケーブルを、正常に動作することが確認されているカテゴリ 5、カテゴリ 5e、またはカテゴリ 6 の 10/100/1000 Mbps イーサネット ケーブルに交換します。
複数のスイッチ ポートで物理的接続を試します。
障害が複数のスイッチ ポートで同じように発生するかどうかを検証してください。さらに、可能であれば、複数のスイッチとハブでも試してください。
同じブランドおよびモデルの NIC に共通して見られる問題であるかを判別するために、NIC を交換します。
発生する可能性のある既知の問題については、このドキュメントの「Cisco Catalyst スイッチの互換性と動作に固有の問題」セクションと「NIC の互換性と動作に関する問題」セクションを参照してください。
Catalyst スイッチ ポートのデフォルトの設定では、NIC に固有の相互運用性の問題が発生する場合があります。DHCP の問題や、ネットワークにログインできないといった現象が見られる場合があります。NIC やスイッチ ポートの問題をトラブルシューティングするときは、ポートのチャネリングとトランキングの設定がオフになっていること、さらにスパニング ツリー PortFast がイネーブルになっていることを確認してください。
この設定変更についてさらにドキュメントが必要な場合は、『PortFast と他のコマンドを使用したワークステーションの接続始動遅延の修復』を参照してください。
ある状況のもとでは、Cisco スイッチとさまざまな NIC との間の相互運用性の問題により、リンク アップ/ダウンの状態が連続して、あるいは断続的に発生する場合があります。このような link up/down 状態は、通常、NIC と関連する電源管理機能またはジッタ許容の問題の結果です。
CatOS のリンクのアップ/ダウンの状況では、次のメッセージが表示されますが、これは正常な現象です。
PAGP-5-PORTTOSPT: Port [dec]/[dec] joined bridge port [dec]/[chars] PAGP-5-PORTFROMSPT: Port [dec]/[dec] left bridge port [dec]/[chars]
次に例を示します。
%PAGP-5-PORTFROMSTP:Port 3/3 left bridge port 3/3 %PAGP-5-PORTTOSTP:Port 3/3 joined bridge port 3/3
Cisco IOS ソフトウェア ベースのスイッチでは、リンクが up/down 状態になると次のメッセージが表示されます。
%LINK-3-UPDOWN: Interface interface, changed state to up %LINK-3-UPDOWN: Interface interface, changed state to down
次に例を示します。
%LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet0/1, changed state to up %LINK-3-UPDOWN: Interface FastEthernet0/1, changed state to down
これらの問題を解決するには、次の手法でトラブルシューティングを行います。
Windows 2000 および Windows Millennium Edition(ME)の電源管理機能をディセーブルにします。
Windows 2000 および Windows ME では、NIC を無効にできる電源管理機能が搭載されています。電源管理のために NIC が無効になると、NIC はスイッチへのリンクを破棄します。Windows 2000 や Windows ME オペレーティング システムでは、NIC のリンク アップ/ダウンに不安がある場合には、リンクがアップ/ダウンする状態をトラブルシューティングする最初のステップとして、電源管理機能をディセーブルにします。
NIC の電源管理機能をディセーブルにします。多くの NIC では、独自の電源管理機能がサポートされています。
リンク アップ/ダウンの問題をトラブルシューティングするときは、この機能をディセーブルにしてください。電源管理機能をディセーブルにする方法に関する情報は、NIC のドキュメントを参照してください。
スイッチのジッタ許容度を調整します。
IEEE 802.33u-1995 の条項 25 によれば、ジッタ許容度は 1.4 ナノ秒を超えることはできません。ところが、Catalyst 6000 および 6500 の 10/100 ポートでは、過剰なジッタに関しては、仕様にない動作をする NIC によって、リンクのアップ/ダウン状態が引き起こされる状況が存在します。この問題の回避策としては、Catalyst 6000 および 6500 スイッチで 10/100 ポートに対してジッタ許容を 3.1 秒に増加させます。この機能をイネーブルにするには、set port debounce mod/port enable コマンドを使用します。最後の手段しては、デバウンス オプションを使用する代わりに、仕様外の NIC を交換します。この機能は、ソフトウェア バージョン 5.3(5)CSX で最初に取り入れられました。
Catalyst 2900XLおよび3500XLの場合、この同じ問題に対する可能な回避策として、インターフェイスコマンドcarrier-delaytimeを4秒に調整できます。
ジッタ許容度の詳細は、『ファストイーサネットコンソーシアム物理媒体依存テストスイート 』を参照してください。
パフォーマンスに関する問題のほとんどは、スイッチ ポートの設定、デュプレックス ミスマッチ、リンク アップ/ダウン状態、およびデータ リンクのエラーに関連しています。パフォーマンス問題をトラブルシューティングするときは、このドキュメントのここまでのすべてのセクションを確認してください。これらのセクションを確認した後に、次のセクション「データ リンク エラーについて」に進んでください。パフォーマンス問題を解決するための最後のステップは、スニファ トレースの取得です。スニファ トレースによってパケット転送の詳細が明らかになるため、パフォーマンスに関するどのような特殊な問題に対しても、最終的な解決手段となります。
NIC のパフォーマンスに関する問題の多くは、データ リンク エラーに関連しています。過剰なエラーは、通常は、何らかの問題があることを示しています。半二重設定で動作している場合には、FCS、アライメント、ラント、コリジョンなどの一部のデータ リンク エラーについては、正常であると判断されます。一般的に、半二重接続の場合、総トラフィックに対してエラーの比率が 1 パーセントであれば許容されます。入力パケットに対するエラーの比率が 2 % や 3 % よりも大きいと、パフォーマンスの低下に気づく場合があります。
半二重環境では、スイッチおよび接続されたデバイスの両方がワイヤを検出し、全く同時に送信を行い、コリジョンが発生する可能性があります。フレームがワイヤに完全にコピーされず、フラグメント化されたフレームが生じると、コリジョンにより、ラント、FCS、およびアライメントのエラーが発生する可能性があります。
全二重設定で動作している場合、FCS、巡回冗長検査(CRC)、アライメント エラー、ラントのカウンタは、最小値を示しているはずです。リンクが全二重で稼働している場合、コリジョン カウンタはアクティブではありません。FCS、CRC、アライメント、またはラントのカウンタが増加しているときは、デュプレックス ミスマッチを確認してください。デュプレックス ミスマッチとは、スイッチが全二重で動作しているのに、接続デバイスは半二重で動作している状況、あるいはその逆の状況です。デュプレックス ミスマッチの結果、極端なパフォーマンス低下、断続的な接続、および接続の喪失が発生します。全二重でのデータ リンク エラーのその他の原因としては、不良ケーブル、スイッチ ポートの障害、NIC のソフトウェアまたはハードウェアの問題が考えられます。
NIC のパフォーマンス問題をトラブルシューティングするときは、show port mod/port コマンドおよび show mac mod/port コマンドの出力を参照して、カウンタの情報を記録してください。
表 2:CatOS の show port コマンドのカウンタの説明
カウンタ | 説明 |
---|---|
Alignment Errors | アライメント エラーは、末尾が偶数のオクテットでない、不正な CRC を持つ受信フレームのカウントを示します。 |
FCS | FCS エラー カウントは、イーサネット フレーム内の不正なチェックサム(CRC 値)とともに送信または受信されたフレームの数です。これらのフレームは廃棄され、他のポートに伝播されません。 |
Xmit-Err | これは、内部の送信バッファがいっぱいであることを示します。 |
Rcv-Err | これは、受信バッファがいっぱいであることを示します。 |
UnderSize | 64 バイトよりも小さいフレームがあります。それには、FCS が含まれており、また正常な FCS 値が示されています。 |
Single Collisions | single collisions は、フレームをメディアに正常に送信するまでに、送信側ポートに 1 回のコリジョンが発生した回数です。 |
Multiple Collisions | multiple collisions は、フレームをメディアに正常に送信するまでに、送信側ポートに複数回のコリジョンが発生した回数です。 |
レイト コリジョン | レイト コリジョンは、2 つのデバイスが送信を同時に行い、どちらの側もコリジョンを検出しない時に発生します。これが発生する理由は、信号をネットワークの一方の端から別の端へ伝播する時間が、パケット全体がネットワーク上にある時間よりも長いためです。レイト コリジョンを引き起こす 2 台のデバイスでは、相手が送信していることはパケット全体がネットワークに入るまで認識されません。トランスミッタによってレイト コリジョンが検出されるのは、64 バイトの転送時間の最初のタイム スロットの後です。これが検出されるのは、64 バイトを超える長さのパケットが転送されている間だけです。レイト コリジョンの検出は、通常のコリジョンの場合とまったく同じです。通常のコリジョンと異なるのは、遅れて発生する点だけです。 |
過剰なコリジョン | 過度のコリジョンは、16 回 パケットの送信を試行して、16 のコリジョンが発生した後に、破棄されるフレームの数です。 |
Carrier Sense | キャリア検知は、イーサネット コントローラがデータを送信するたびに発生します。その処理にエラーがある場合にカウンタが増加されます。 |
ラント | これらは、不正な FCS 値を持つ、64 バイトよりも小さなフレームです。 |
大きい | これらは、1518 バイトよりも大きく、不正な FCS 値を持つフレームです。 |
表 3:CatOS カウンタが増加する原因
カウンタ | 説明 |
---|---|
Alignment Errors | 半二重でのコリジョン、デュプレックス ミスマッチ、障害のあるハードウェア(NIC、ケーブル、またはポート)、あるいは、接続されたデバイスがオクテットで終わらず不正な FCS を持つフレームを生成したことが原因です。 |
FCS | 半二重でのコリジョン、デュプレックス ミスマッチ、障害のあるハードウェア(NIC、ケーブル、またはポート)、あるいは、接続されたデバイスが不正な FCS を持つフレームを生成したことが原因です。 |
Xmit-Err | これはトラフィックの入力速度が過剰であることをを示します。また、内部の送信バッファがいっぱいであることを示します。スイッチが指定のレートでポートから転送できない場合にだけ、このカウンタは増加します。過剰なコリジョンが発生していて、ポートが 10 Mb の場合には、送信バッファがいっぱいになります。速度を上げて、リンク パートナーを全二重にすると、発生を最小限に抑えられます。 |
Rcv-Err | これは、トラフィックの過剰な出力レートを示します。また、受信バッファがいっぱいであることを示します。過剰なトラフィックがスイッチを通過しない限り、このカウンタは 0 を示します。一部のスイッチでは、Out-Lost カウンタと Rcv-Err との間に直接的な相関関係があります。 |
UnderSize | エラー フレームが接続デバイスによって生成されたことを示します。 |
Single Collisions | これは、半二重設定を示しています。 |
Multiple Collisions | これは、半二重設定を示しています。 |
レイト コリジョン | ハードウェア(NIC、ケーブル、またはスイッチ ポート)の障害、またはデュプレックス ミスマッチを示します。 |
過剰なコリジョン | これは、半二重でのスイッチ ポートの過剰な利用、またはデュプレックス ミスマッチを示しています。 |
Carrier Sense | ハードウェア(NIC、ケーブル、またはスイッチ ポート)の故障を示します。 |
ラント | コリジョン、デュプレックス ミスマッチ、IEEE 802.1Q(dot1q)、または Inter-Switch Link(ISL; スイッチ間リンク)の問題の結果であることを示しています。 |
大きい | これは、障害のあるハードウェア、dot1q、または ISL の設定の問題を示しています。 |
表 4:CatOS の show mac コマンドのカウンタの説明
カウンタ | 説明 |
---|---|
Rcv-Unicast | これは、受信されたユニキャスト パケットの数を示します。 |
Rcv-Multicast | これは、受信されたマルチキャスト パケットの数を示します。 |
Rcv-Broadcast | これは、受信されたブロードキャスト パケットの数を示します。 |
Xmit-Unicast | これは、送信されたユニキャスト パケットの数を示します。 |
Xmit-Multicast | これは、送信されたユニキャスト パケットの数を示します。 |
Xmit-Broadcast | これは、送信されたブロードキャスト パケットの数を示します。 |
Delay Exceeded | スイッチング プロセスにおいて、過剰遅延のため破棄されたフレームの数を示します。 |
MTU-Exced | ポート、あるいはセグメント上のデバイスの 1 つから、許可されたサイズより大きなフレームが転送されたことを示します。 |
In-Discard 2 | 転送処理によって破棄、またはフィルタリングされた有効な受信フレーム数を示します。 |
Lrn-Discard 2 | 転送されたパケット、および転送されるべきパケットを示します。 |
In-Lost | 入力バッファがいっぱいで受信できないパケットを示します。 |
Out-Lost | 出力バッファがいっぱいで送信できないパケットを示します。 |
2 In-Discard と Lrn-Discard は、すべての Catalyst プラットフォームに存在するわけではありません。
表 5:CatOS カウンタが増加する原因
カウンタ | 考えられる原因 |
---|---|
Delay Exced | スイッチに重大な障害があります。シスコのテクニカルサポートで、サービス リクエストを作成してください。 |
MTU-Exced | ISL と dot1q の設定を確認してください。他のスイッチやルータから最大伝送ユニット(MTU)を超えるフレームが、スイッチ ネットワークに注入されていないかを確認します。 |
Lrn-Discard 2 | 特定の VLAN のトランクで、スイッチがトラフィックを受信し、その VLAN 上に、スイッチに他のポートがないときに増加します。カウンタは、パケットが受信されたポート上で、パケットの宛先アドレスが学習された場合にも増加します。 |
Lrn-Discard 2 | このカウンタは 0 のままでなければなりません。カウンタが増加されている場合は、シスコのテクニカルサポートでサービス リクエストを作成してください。 |
In-Lost | トラフィックの入力速度が過剰です。 |
Out-Lost | トラフィックの出力速度が過剰です。低速デバイスに接続されている場合には、このカウンタが増加する可能性が高くなります。Out-Lost の増加をトラブルシューティングには、まず最初にリンク パートナーが 100 Mbps、全二重でエラーなしで動作していることを確認します。 |
2 In-Discard と Lrn-Discard は、すべての Catalyst プラットフォームに存在するわけではありません。
その他のカウンタ情報については、コマンド show counters mod/port で確認できます。コマンドは、一度に 1 つのポートに対して発行する必要があります。表示されたカウンタについては、次のドキュメントを参照してください。
Cisco IOS ソフトウェアの show interfaces コマンドのカウンタについての詳細は、次のドキュメントを参照してください。
このドキュメントの他のすべてのセクションを確認した後に、まだ問題が残っている場合には、スニファ トレースが、スイッチと NIC のパフォーマンスまたは接続の問題のトラブルシューティングにきわめて有効な場合があります。スニファ トレースを分析すると、ケーブル上のすべてのパケットが明らかになるため、問題を正確に特定できます。場合によっては、さまざまなスイッチのさまざまなポートで、複数のスニファ トレースを取得することが重要になります。一般的に、スイッチと NIC のパフォーマンスまたは接続の問題をトラブルシューティングするときは、スパニング VLAN よりも、ポートのモニタまたはスパンがきわめて有効です。
スニファ トレースの取得に必要なスイッチド ポート アナライザ(SPAN)の使用についての詳細は、『Catalyst スイッチド ポート アナライザ(SPAN)の設定例』を参照してください。
ネットワーク インターフェイス カードのチーム化(NIC チーム化)によって、ネットワークが不安定になる場合があります。そのような設定によって、スパニング ツリーが中断したり、頻繁に再計算が発生してしまう可能性があります。同じ VLAN 内のデバイスやホストで、チーム化された NIC サーバへの接続が断続的に失われる場合には、NIC チーム化をディセーブルにします。これで接続が安定した場合には、NIC ベンダーのドキュメントを参照しながら、NIC チーム化の設定を調整してください。
NIC チーム化を実装するには、次のいずれかの手法を使用します。
Server Virtual Address(SVA; サーバ仮想アドレス):ネットワーク内の他のデバイスに、チーム化された NIC を 1 つの MAC アドレスを持つ 1 つの物理デバイスとして認識させる場合には、SVA が使用されます。この設定を使用する場合は、NIC の状態を 1 つをスタンバイに、他をアクティブにする必要があります。そうしなければ、ネットワークに SVA から重複した MAC アドレスが送出されてしまいます。
個別の NIC MAC アドレス:この設定では、個別の MAC アドレスで実行される NIC カードを両方使用できます。このモードでは、ネットワーク側からは、両方の NIC は 2 つの個別の物理デバイスとして認識されます。ネットワークで MAC アドレスが重複する問題を回避するには、Load Balancing オプションを使用した Fault Tolerant モードを設定できます。
ギガビット イーサネットには、10/100 Mbps イーサネットよりも機能拡張された自動ネゴシエーション プロシージャが実装されています(ギガビット自動ネゴシエーションの仕様:IEEE 802.3z-1998)。 ギガビット自動ネゴシエーションでは、フロー制御、デュプレックス モード、リモート障害情報のネゴシエーションが行われます。リンクの両端でリンク ネゴシエーションを有効または無効にする必要があります。リンクの両端で同じ値に設定する必要があります。このようにしないと、リンクが接続しません。
どちらかのデバイスでギガビット自動ネゴシエーションがサポートされていない場合に、強制的にリンクをアップさせるには、ギガビット自動ネゴシエーションをディセーブルにします。シスコ製スイッチではすべて、デフォルト設定でオートネゴシエーションが有効になっています。自動ネゴシエーションをディセーブルにすると、リンク ドロップや他の物理レイヤの問題を把握できなくなります。ギガビット オートネゴシエーションをサポートしていない古いギガビット NIC などのエンドデバイスに対してだけ、オートネゴシエーションを無効にします。物理レイヤの問題が検出されなくなり、結果的にスパニング ツリーのループが発生することになるため、必要でないかぎり、スイッチ間での自動ネゴシエーションはディセーブルにしないでください。自動ネゴシエーションをディセーブルにするのではなく、ベンダーに連絡して、IEEE 802.3z ギガビット自動ネゴシエーションをサポートするように、ソフトウェアとハードウェアのアップグレードを求めることもできます。
表 6:ギガビット自動ネゴシエーション設定表
自動ネゴシエーション設定 | NIC ギガビット自動ネゴシエーション設定 | スイッチ ポート ギガビット リンク | 代替スイッチ リンク/NIC リンク |
---|---|---|---|
有効 | 有効 | 稼働 | 稼働 |
Disabled | Disabled | 稼働 | 稼働 |
有効 | Disabled | 停止 | 稼働 |
Disabled | 有効 | 稼働 | 停止 |
ギガビット自動ネゴシエーション設定に関しては、次のコマンドを発行します。
CatOS コマンド
set port negotiation mod/port enable | disable
Cisco IOS ソフトウェア コマンド
negotiation auto no negotiation auto
ギガビット イーサネットでリンクの問題をトラブルシューティングするときには、適切なギガビット インターフェイス コンバータ(GBIC)アダプタを、適切なケーブル距離で使用していることを確認することも重要です。さまざまなバージョンの GBIC アダプタに必要な距離とケーブルの仕様についての情報は、『ギガビット インターフェイス コンバータのインストレーション ノート』を参照してください。
次の各セクションでは、パフォーマンス、互換性、NIC との相互運用性に影響する特定の Cisco Catalyst スイッチの問題について説明します。
Campus Switch Router(CSR; キャンパス スイッチ ルータ)の Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(5)W5(13) では、速度とデュプレックスの自動ネゴシエーションは、デフォルトでイネーブルになっています。初期のリリースでは、自動ネゴシエーションはデフォルトではサポートされていません。そのため、接続された各インターフェイスが全二重モードで稼働するように設定する必要があります。手動により全二重モードで稼働するルータで、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.0(5)W5(13) にアップグレードした場合には、パフォーマンスの問題が発生します。高いコリジョン率、スループットの低下、パケット廃棄の増加などの現象が現れます。これは、Catalyst 8500 が、接続されたデバイスとの自動ネゴシエーションを待機する状態になっていることが原因です。この時点では、接続されたデバイスは強制的に全二重モードで稼働するように設定されているため、自動ネゴシエーションの対象ではありません。この場合、仕様に従って Catalyst 8500 のインターフェイスが半二重モードに設定されるため、デバイスと Catalyst 8500 との間にはインターフェイス レベルでミスマッチが発生します。ピア デバイスがネゴシエーションを実行できない場合、Catalyst 8500 のインターフェースは、デフォルトでは半二重モードになります。
次の表では、Catalyst 6000 と 6500 スイッチに該当する Cisco Bug ID を説明しています。
表 7
Cisco Bug ID | 解決されたバージョン | 説明 |
---|---|---|
CSCdm48887 (登録ユーザ専用) | 5.2.3、5.3.1a | Catalyst 6000 または 6500 上でポートが errdisable 状態になると、errdisable ポートから学習されるその他のデバイスの MAC アドレスを、スイッチが誤って学習します。errdisable 状態は、ポートでの過剰なレイト コリジョンによって発生します。その VLAN 上のすべてのトラフィックは正しくないポートから誤って転送されるため、接続が失われます。errdisable 状態は、デュプレックスのミスマッチや NIC の障害などによって発生する可能性があります。 |
CSCdm80035 (登録ユーザ専用) | 5.2.3、5.3.1a | Catalyst 6000 や 6500 で、ギガビット接続がリセットされたときに、接続が再接続されない場合があります。この問題によって、ギガビット NIC がリセットや接続解除の後で接続されないという症状が発生する可能性があります。 |
CSCdm88013 (登録ユーザ専用) | 5.2.3、5.3.1a | WS-X6248-TEL や WS-X6248-RJ-45 モジュールに接続されたホストの NIC では、場合によっては、自動ネゴシエーションの障害が発生した後に、誤って半二重に戻ってしまう可能性があります。 |
Bug ID についての詳細は、Bug Toolkit (登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
Catalyst 6000 と 6500 のドキュメント化された不具合修正の詳細は、『Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチのリリース ノート』を参照してください。
次の表では、Catalyst 5000 と 5500 の各スイッチで発見された既知の問題をリストしています。
表8
Cisco Bug ID | 解決されたバージョン | 説明 |
---|---|---|
CSCdt28585 (登録ユーザ専用) | 5.5(6) | 直接接続されたホスト(PC、ルータ、サーバ)で、show port コマンドの出力に connected 状態と示されているのに、Xmit-Broadcast フレームが転送されません。その結果、接続性の問題が引き起こされます。この状態を解決するには、set port disable mod/port コマンドおよび set port enable mod/port コマンドを発行する必要があります。 |
CSCdr50629 (登録ユーザ専用) | 5.5(3) | WS-X5225R、WS-X5234、WS-X5201R の各モジュールのポートで、予定されていたパケット バッファのテストの後に、ユニキャスト フレームが転送されません。回避策は、パケット バッファ テストを無効にすることです。 |
CSCdr03818 (登録ユーザ専用) | 4.5(7)、5.4(2) | Sun ワークステーション Ultra 5 でシステム リセットまたは電源のオフ/オンを行った後、WS-X5225R および WS-X5234 モジュールが、デュプレックス モードのネゴシエーションを正しく行うことができません。 |
CSCdm51653 (登録ユーザ専用) | 4.5(3)、5.1(2a) | Sun 10/100 NIC と特定の Catalyst 5000 ファミリ モジュール(WS-X5225R など)との間での自動ネゴシエーションで、特定の条件のもとで、速度とデュプレックスのミスマッチが発生する場合があります。通常、この問題が発生するのは、モジュールがリセットされた後か、スイッチのポートがいったんディセーブルにされた後、再度イネーブルにされた後です。この回避策は、ワークステーションをスイッチのポートに接続しているケーブルをいったん接続解除してから、再接続することです。 |
CSCdk32984 (登録ユーザ専用) | 4.2(2) | 48 ポートの 10Base-T イーサネット モジュール(WS-X5012)で、ドリブル ビット(一部の端末やトランシーバでフレームに追加されるビット)を持つ有効なフレームが、誤って廃棄されてしまいます。 |
CSCdj82035 (登録ユーザ専用) | 3.2(2)、4.1(3) | トラフィックが重い状況において、48 ポートの 10BASE-T イーサネット モジュール(WS-X5012)のポート 1 ~ 24(あるいはポート 25 ~ 48)でフレームの転送が停止してしまいます。 |
Bug ID についての詳細は、Bug Toolkit (登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
Catalyst 5000 と 5500 のドキュメント化された不具合修正の詳細は、『Cisco Catalyst 5000 シリーズ スイッチのリリース ノート』を参照してください。
次の表では、Catalyst 4000、2948G、および 2980G の各スイッチで発見された既知の問題をリストしています。
表 9:
Bug ID | 解決されたバージョン | 説明 |
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CSCds38973 (登録ユーザ専用) | 4.5(8)、5.2(7)、5.5(2) | Catalyst 2948G と Catalyst 4000 の各スイッチで、接続が完全に、または断続的に失われる問題が発生する可能性があります。このような問題が発生する頻度は、1 日に 1 回から、1 ヵ月に 1 回までの範囲があります。この問題は、スイッチの電源をオフ/オンするだけでも再発する可能性があります。この Cisco bug ID の目的は、複数のソフトウェアの手直し、接続が失われる問題を解決および軽減する修正、およびソフトウェアでの追加のトラブルシューティングのチェックをまとめて提供することです。 |
CSCdr37645 (登録ユーザ専用) | 4.5(8)、5.5(2)、6.1(1) | 10/100 ポート上で受信された 64 バイトよりもサイズが小さい無効なパケットによって、そのポートの Runts カウンタと FCS-Error カウンタの両方が増加します。ポート上で受信された有効な長さのパケットについて、FCS-Error の実際の数を判断するには、そのポートの FCS-Error カウンタの値から、そのポートのラント カウンタの値を差し引きます。 |
CSCdm38405 (登録ユーザ専用) | 5.1(1) | 一部の Sun 製ギガビット イーサネット NIC では、Catalyst 4000 ファミリのオーバーサブスクライブされたギガビット イーサネット モジュールの一部のポートでのフロー制御については、自動ネゴシエーションの信頼性が低下します。18 ポートのサーバ スイッチング 1000BASE-X(GBIC)ギガビット イーサネット モジュール(WS-X4418)が影響を受けます。 |
CSCdm51653 (登録ユーザ専用) | 4.5(3)、5.1(2a) | 場合によっては、一部の Sun の NIC との自動ネゴシエーションにおいて、(100 Mbps、全二重にならずに、10 Mbps、半二重になるなど)最適な設定にはならない場合があります。 |
CSCdt80707 (登録ユーザ専用) | 5.5.7、6.1.3、6.2.1 | Supervisor Engine II が搭載された Catalyst 4006 では、同一 VLAN 内のスイッチ ポート間で、接続が失われる場合があります。このように接続が失われると、複数の隔絶されたセグメントに VLAN が分割された状態になります。ホストが存在する VLAN 内のあるグループのデバイスには ping できても、同じ VLAN でも他のグループのデバイスには ping できない、という状態になります。この接続が失われる問題の発生は、ラインカードが取り付けられているスロットには依存しません。つまり、特定のラインカード上のポートが同じグループであれば、ラインカードがどのスロットに取り付けられていても発生します。回避策は、スイッチをリセットすることです。 |
CSCds89148 (登録ユーザ専用) | 5.5.6、6.2.1 | 原因不明の理由により、Xmit-Err カウンタが何も接続されていないポート上で増加します。この不具合の解決によって、ホスト ポートとして設定されている未接続ポートが原因となって CPU の使用率が上昇する状態も解決されます。 |
Bug ID についての詳細は、Bug Toolkit (登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
Catalyst 2948G、2980G、4000 のドキュメント化された不具合修正の詳細は、『Cisco Catalyst 4500 シリーズのリリース ノート』を参照してください。
次の表では、Catalyst 2950 と 3550 の各スイッチで発見された既知の問題をリストしています。
表 10
Cisco Bug ID | 解決されたバージョン | 説明 |
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CSCdz44520 (登録ユーザ専用) | 12.1(13)EA1 | Catalyst 3550-24PWR インライン電源インターフェイスで、auto/auto に設定された一部の 10/100/1000 インターフェイスに対してリンクがアップしません。Catalyst 3550-24PWR インライン電源インターフェイスでは、Catalyst 3550-12G や 3550-12T で auto/auto に設定された 10/100/1000 インターフェイスに接続できません。 |
CSCdz32789 (登録ユーザ専用) | 12.1(13)EA1 | スイッチ ポートが 100 Mbps/全二重または 100 Mbps/半二重にハードコードされている場合、特定の NIC に対するリンクがアップになりません。 |
CSCdy72718 (登録ユーザ専用) | 12.1(13)EA1 | スイッチ ポートが速度 100 にハードコードされている場合、そのポートではパケットの受信はされませんが、送信は適切に行われます。 |
CSCea36322 (登録ユーザ専用) | 12.1(14)EA1 | Catalyst 3550-24PWR スイッチ上の 10/100 ポートがギガビット イーサネットの NIC に接続されており、速度/デュプレックスが auto に設定されています。このとき、ポートの速度を 100 Mbps から 10 Mbps に変更するか、または 10 Mbps から 100 Mbps に変更すると、そのポートと NIC との間のリンクがアップにならない場合があります。 |
Bug ID についての詳細は、Bug Toolkit (登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
免責事項:次の表は、NIC の問題をトラブルシューティングするための参考資料として使用してください。問題の確認と適切な解決策については、NIC のベンダーに問い合せてください。
表 11
NIC のモデル/メーカー | 症状 | 説明 | 解決方法 |
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Apple Macintosh G3 | 組み込み型のイーサネット インターフェイスの使用時に、ネットワーク サービスが断続的に失われる。 | この問題は、2.04 よりも前のバージョンのドライバで発生する可能性があります。詳細については、ベンダーのテクニカルサポートに問い合せてください。 | ドライバ バージョン 2.04 以降にアップグレードします。 |
Apple Macintosh、Power Macintosh G3、Powerbook G3 | 内蔵イーサネット インターフェイスの速度と二重モードを手動で設定できない。 | イーサネット インターフェイスの速度/デュプレックスを手動で設定するには、Apple Speed/Duplex ツールが必要です。 | Apple 社のサポート Web サイトから Apple Speed/Duplex ツールをダウンロードします。 |
Open Transport 2.5.1 および 2.5.2 を使用した Apple Macintosh OS | DHCP サーバから DHCP アドレスを取得できない。 | 起動時に、Macintosh が DHCP サーバからの IP アドレスの取得に失敗する可能性があります。 | Apple 社の Tech Info Library 25049 を参照してください。 |
Apple Macintosh の内蔵イーサネット | ハードウェア MAC アドレスを決定できない。 | ネットワーク接続の問題をトラブルシューティングするには、ホストの MAC アドレスが必要になる場合があります。 | ベンダーのテクニカルサポートに問い合せてください。 |
Apple Macintosh のパフォーマンスの問題と NuBus | 内蔵イーサネット インターフェイスの方が NuBus イーサネット カードよりもパフォーマンスが優れている。 | 内蔵イーサネットで実現可能な最大データ転送レートにも関係します。 | Apple 社の Tech Info Library 12000 を参照してください。 |
内蔵 NIC を使用した Apple Powerbook G3/G4 | 大きなファイルを転送すると、パフォーマンスが低下する。 | IEEE 802.3で公開されているとおり、一部のNICは仕様外で動作する可能性があります。一部のCatalystは仕様外のNICに対する耐性が高く、パフォーマンスの低下に気付きません。 | 外付け、または PC カードを使用します。Apple 社のテクニカルサポートに問い合せてください。 |
内蔵 NIC を使用した各種の Apple G3/G4 ラップトップおよびワークステーション | パフォーマンスの低下。 | パフォーマンスが著しく低下します。 | 最新の NIC ドライバにアップグレードし、DUPLEXER ユーティリティをロードします。自動ネゴシエーションの設定を確認します。 |
AsantéFast 10/100 PCI Adapter | ログインに時間がかかる、またはサーバにログインできない。 | — | Asanté 社のサポート Web サイトで、テクニカル ドキュメント TID1084 を参照してください。 |
AsantéFast 10/100 PCI Adapter | Power Macintosh 9500 に接続した場合、スイッチ上で多数の CRC および FCS エラーが報告される。 | — | Asanté 社のサポート Web サイトで、テクニカル ドキュメント TID1109 を参照してください。 |
AsantéFast 10/100 PCI Adapter | Macintosh OS 8.5 または 8.6 にアップグレードした後、ネットワークのスループットが低下する。 | — | Asanté 社のサポート Web サイトで、テクニカル ドキュメント TID1976 を参照してください。 |
Asanté GigaNIC 1064SX PCI Card-Macintosh | ネットワークのパフォーマンスが変動する。 | OS 8.6 で省エネルギー モードがアクティブである場合、モニタが暗くなるとすぐにネットワーク速度が極端に低下します。 | コントロール パネルで省エネルギー モードをオフにします。ネットワーク速度が一定になります。Asanté 社のサポート Web サイトで、テクニカル ドキュメント TID2095 を参照してください。 |
Asanté GigaNIC 1064SX PCI Card-Macintosh | AppleShare IP サーバと PCI イーサネット カードを使用すると、パフォーマンスが低下する。 | お客様から、AppleShare IP サーバが時間の経過とともに速度が低下し、最終的にはクラッシュすることが報告されています。これは、組み込み型イーサネット カードでも、さまざまな PCI カードでも発生します。 | Asanté 社のサポート Web サイトで、テクニカル ドキュメント TID2227 を参照してください。 |
3Com 3C574/575 PCMCIA 10/100 | 10 MB での動作時に、パフォーマンスが極端に低下する。 | 3C574/3C575 では、Catalyst 2948G、2980G、4000、5000、および 6000 スイッチに 10 MB で接続した場合にパフォーマンスの低下が発生します。この問題は、リンクアップ時に NIC が自動極性切り替えを行うことが原因です。 | NIC の最新ドライバにアップグレードし、自動極性切り替えを無効にします。 |
3Com 3C595 | スイッチで FCS やアライメント エラーが記録される。パフォーマンスの低下がみられる。3C595 アダプタが 100 MB、半二重で使用されているときに発生する。通常、この問題が発生するのは、総トラフィックの 1 ~ 2 % 程度である。 | 3C595 アダプタが 100 MB、半二重で使用されている場合に、FCS またはアライメント エラーが発生します。通常、この問題が発生するのは、総トラフィックの 1 ~ 2 % です。 | NIC の最新ドライバにアップグレードし、バス マスターをディセーブルにします。これらの手順により、FCS やアラインメント エラーが減少します。 |
3COM 3C905/3C905B | DHCP の問題が断続的に発生する。 | Catalyst スイッチ ポートが適切に設定されていても、ワークステーションで DHCP の問題が断続的に発生する場合があります。 | ドライバ バージョン 4.01b 以降にアップグレードすることによって、DHCP の問題が解決します。 |
3COM 3C905/3C905B | Novell Internetwork Packet Exchange(IPX)ネットワークにログインできない。 | Catalyst スイッチ ポートが適切に設定されていても、ワークステーションで IPX にログインできない問題が断続的に発生する場合があります。 | IPX auto-frame タイプの問題を解決する、ドライバ バージョン 4.01b 以降にアップグレードします。または、IPX フレーム タイプ用にワークステーションを手動で設定します。 |
3Com 3C905B | サイズの大きなファイルを受信すると、パフォーマンスが低下する。 | サイズの大きなファイルを受信するときに、パフォーマンスが著しく低下します。問題は、サービス パックに関係なく、標準的な Microsoft NT 4.0 でのみ発生します。 | 3COM 社のテクニカルサポートから最新のドライバをダウンロードします。 |
3Com 3C905C | スイッチ ポートでレイヤ 2(L2)エラー(FCS、アラインメント、CRC、およびラント)が報告されて、高速ワークステーションのパフォーマンスが低下する。 | Catalyst で、通常の条件のもとで、3C905C NIC アダプタに接続されたポートに大量の L2(物理)エラーが報告されます。 | 3COM 社から最新のドライバおよび診断ツールを入手し、ロードします。2 台の PC 間で直接パフォーマンスをテストし、診断ツール上のエラーをメモします。報告された ransmit under-run や receive over-run などのエラーが、スイッチによって報告される物理レイヤでのエラーや、軽微なパフォーマンスの問題の原因となっています。詳細は、Cisco Bug ID CSCdt68700(登録ユーザ専用)を参照してください 。 |
3C905CX-TX-M | スイッチ ポートが 100 Mbps/全二重または 100 Mbps/半二重にハードコードされていて、さらに NIC が自動ネゴシエーションに設定されているときに、リンクがアップになりません。 | Cisco Bug ID CSCdz32789 (登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。 | ドライバ バージョン 5.4 にアップグレードし、advanced NIC properties で LnkChk を enable に設定します。 |
3Com 3C980 | Novell でのデータ破損。 | — | 3Com 社のテクニカルサポートのリファレンス 1.0.33921641.2241835 を参照してください。 |
3Com | 3C985/3C985B | Novell 5.0 の問題 | 3COM 社のテクニカルサポートのリファレンス 1.0.16744826.2027011 を参照してください。 |
3Com 3C985/3C985B | クライアントはサーバへのログイン、またはサーバの参照はできないが、ping は正常に実行できる。 | — | 3COM 社のテクニカルサポートのリファレンス 2.0.4428387.2305072 を参照してください。 |
3Com 3C985/3C985B | イーサネット MTU よりも大きなパケット(1518 バイト)が生成される。これらのパケットは、Catalyst スイッチではジャイアントとして認識される。 | — | 3COM 社のテクニカルサポートに問い合せてください。 |
Dell Dimension XPS の 3COM 3C905C または 3C920 統合型 NIC | ネットワーク接続が2 ~ 3分ごとにドロップされるか、ネットワークカードを数回再初期化してネットワーク接続を確立する必要があります。 | Dell Dimension XPS の 3C905C や 3C920 の統合 NIC では、Windows 2000 が実行されているときに、電源管理上の問題によって、ネットワーク接続に問題が発生する場合があります。 | すべての電源管理機能を無効します。電源管理をディセーブルにする方法、およびこの問題に関する詳細な情報については、Dell 社にお問い合せください。詳細については、3COM 社のテクニカルサポートのリファレンス 2.0.47464140.2853794 を参照してください。 |
Compaq Netflex-3 Model NIC Adapter | パフォーマンスの低下。 | Catalyst 5000 および 5500 のスイッチで、自動ネゴシエーションが失敗する場合があります。 | この問題は、Catalyst 5000 および 5500 スイッチのソフトウェア リリース 4.5(1) 以降では解決されています。詳細については、Cisco Bug ID CSCdk87853 (登録ユーザ専用)を参照してください。 |
Dell Optiplex GX200 | Dell Optiplex GX200 PC(Intel Pro 10/100)に接続したときに、リンクのフラッピングが発生する。 PC の電源をオフにすると NIC は正常に動作するが、PC の電源をオンに戻すと、フラッピングが発生する。 | 詳細については、Cisco Bug ID CSCdz60677 (登録ユーザ専用)を参照してください。 | Dell から入手可能な最新のドライバにアップグレードします。 |
Dell Precision 420/530/620 | 自動ネゴシエーション リンクで Catalyst 2950 スイッチに接続するときに、継続的にフラッピングが発生し、自動ネゴシエーション リンクに障害が発生する。このマザーボードは、Cisco スイッチおよび Netgear ハブとの互換性がない Intel チップセットを使用して製造されています。 | 2001 年 5 月 21 日~ 2001 年 8 月 1 日までの期間に製造された製品が該当します。 | 詳細は、Dell 社のテクニカルサポートとシスコのテクニカルサポートにお問い合せください。 |
Broadcom NetXtreme 57xx Gigabit Integrated Controller | 速度とデュプレックスの自動ネゴシエーションを使用した場合にだけ、リンクがアップする。 | 一部の管理ソフトウェアには NIC カードのドライバがバンドルされており、速度/デュプレックスがハードコードされている場合には NIC に影響します。リリース日:6/17/2005 バージョン:v7.1.0、A04 ダウンロード タイプ:アプリケーション | ドライバ ファイルとともに、最初からインストールされていた管理プログラムをアンインストールします。 |
IBM 10/100 EtherJet CardBus Adapter | 10 Mbps での動作時にパフォーマンスが極端に低下する。 | 一部の 10/100 スイッチに実装されている極性反転ケーブル用の自動補正機能については、IBM 10/100 EtherJet CardBus Adapter が提供している自動補正との互換性が完全ではありません。ネットワークの速度が強制的に 10 Mbps に設定されている場合には、スループットが著しく低下する可能性があります。 | この問題を解決するために、アダプタの拡張プロパティに新しい Auto Polarity キーワードが追加されています。必要に応じて、逆向きに接続されたケーブルの補正をカードで行うことを意味するデフォルト設定の ON を OFF に設定することによって、極性の補正をディセーブルにします。これにより、正常なスループットが回復します。 |
IBM ThinClient ワークステーション | 長期間の稼働の後リンクが継続的にフラップする。 | ソフトウェア バージョン 6.x 以降の Catalyst 2948G または 4000 スイッチに接続されているときに、Service Pack が 3.0 よりも古いワークステーションでは、継続的に使用するうちに、スイッチでリンクがフラッピングします。 | IBM ThinClient を Service Pack 3.0 にアップグレードします。 |
Intel Pro/100 | Catalyst スイッチとの接続が常時アップ/ダウンする。 | 電源管理が原因の可能性があります。詳細については、Intel 社のテクニカルサポートに問い合せてください。 |
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Intel Pro/1000 T Gigabit Copper NIC | ntel Pro/1000 T NIC が Catalyst スイッチに接続されているとき、ネットワークの接続状態が悪く、過剰な数のパケットが廃棄される場合がある。Ten Bit Interface(TBI)インターフェイスを搭載したモジュールが、Gigabit Media Independent Interface(GMII)を搭載したレシーバに、奇数バイトのパケットを送信した場合に、相互運用性の問題が発生します。 | 相互運用性の問題は、キャリア エクステンションの実装から生じます。キャリア エクステンションは、IEEE 802.3 仕様のサブ セクション 35.2.3.5 で詳細が規定されています。パケットが偶数の境界上の整列されるように、キャリア エクステンションを使用して、パケットの最終バイトをパディングします。 | 最新ドライバについては、Intel 社のテクニカルサポートに問い合せてください。 |
Sun Microsystems QFE Card | 速度と二重モードを手動で正しく設定できない。 | 速度とデュプレックスを手動で設定すると、4 つのポートの最初のポートにしか反映されません。 | ベンダーのテクニカルサポートに問い合せ、最新ドライバを入手して問題を解決してください。 |
Sun Microsystems v1.1 Gigabit Card | リンクを確立できない。 | V1.1 では、スイッチとのリンクを確立できない可能性があります。 | ベンダーのテクニカルサポートに問い合せるか、または V2.0 Gigabit Card を使用してください。 |
Xircom CreditCard Ethernet 10/100 CE3B-100 | 100 Mbps 全二重で、ネゴシエーションや動作が正常に行われない。 | 全二重動作がサポートされているのは、10 Mbps でだけです。全二重は 100 Mbps ではサポートされていません。LineMode キーワードは、100 Mbps でのパフォーマンスに影響を与えません。LineSpeed キーワードが 100 Mbps に設定されており、さらに LineMode キーワードが full-duplex に設定されている場合には、LineMode キーワードは無視されます。10 Mbps で全二重が使用できるのは、アダプタが全二重対応のスイッチまたはハブに接続されている場合だけです。 | この NIC は、100 Mbps、全二重では動作させないでください。 |
Xircom CreditCard Ethernet 10/100 CE3B-100 | 10 Mbps、全二重のネゴシエーションが行われない。 | CE3(場合によっては CE3B)は、10 Mbps、全二重モードに対してネゴシエーションを行うことができません。 | これらのアダプタでは、全二重モードで動作させるには、LineSpeed キーワードを 10 Mbps に設定し、LineMode キーワードを full-duplex に設定する必要があります。cable type キーワードは、「Auto Detect」または「10BASE-T/100BaseTX」に設定できます。接続されているハブやスイッチに関連するポートも、10 Mbps、全二重に設定されている必要があります。 |
Xircom RealPort2 CardBus Ethernet 10/100 Adapter (R2BE/RBE/CBE) モデル | 10 Mbps での動作時にパフォーマンスが極端に低下する。 | 一部の 10/100 スイッチに実装されている極性反転ケーブル用の自動補正機能については、CBE/RBE が提供している自動補正との互換性が完全ではありません。ネットワークの速度が強制的に 10 Mbps に設定されている場合には、スループットが著しく低下する可能性があります。 | この問題を解決するために、ドライババージョン3.01のアダプタの詳細プロパティに新しいAuto Polarityキーワードが追加されました。必要に応じて、逆向きのケーブルを補償するONのデフォルト設定をOFFに設定できます。これにより、正常なスループットが回復します。 |
Xircom RealPort2 CardBus Ethernet 10/100 Adapter (R2BE/RBE/CBE) モデル | ネットワークとの最初の接続に失敗する場合がある。DHCP では IP アドレスを取得できるが、Windows NT のログイン、および Novell IPX がエラーになる場合がある。 | 初期化の遅延です。一部のスイッチとルータでは、初期化の遅延によって、ネットワーク アダプタが最初にいずれかのポートとのリンクを確立した時点では、ただちにネットワーク トラフィックを転送できません。この障害が最も多く発生するのは、ネットワーク アダプタがスイッチのポートに直接接続されている場合です。デフォルトでは、アダプタが一部のオペレーティング システムのもとで使用されるときには、リンクと初期ネットワーク要求との間の遅延がほとんどありません。 | アダプタの拡張プロパティに、新しいキーワードの Initialization Delay が追加されており、ユーザが選択した期間、ネットワーク要求の転送が抑制できるようになりました。遅延は1 ~ 60秒の範囲で追加できます。ほとんどの場合、1 ~ 3秒の範囲で遅延を追加すると、問題が解決します。 |
Xircom RealPort2 CardBus Ethernet 10/100 Adapter (R2BE/RBE/CBE) モデル | ポート レプリケータまたはドッキング ステーションに接続されている場合、ネットワークに接続できない、または DHCP サーバから IP アドレスを取得できない。 | おそらく Basic Input/Output System(BIOS)かドライバの更新が必要です。詳細については、ベンダーのサポートに問い合せてください。 | Windows 95 で、ポート レプリケータあるいはドッキング ステーションで CBE/CBE2/RBE の使用を試みたときに問題が発生する場合は、使用中のラップトップ コンピュータで最新の BIOS が使用されていること、および最新の製造メーカーのパッチとユーティリティ ソフトウェアがインストールされていることを確認してください。 |
Xircom XE2000 PCMCIA NIC | 100 Mbps、全二重に対して自動ネゴシエーションが行われない。 | NIC が自動ネゴシエーションを行うのは、100 Mbps、全二重に対してだけです。 | XE2000 NIC の既知の制限です。XE2000 のリリース ノートを参照してください。 |
PROXIM TSUNAMI 5054-R ワイヤレス ブリッジ | Cisco Catalyst 4510R-E との間でネゴシエーションが適切に行われない。 | Catalyst 4510R-E のポートと PROXIM TSUNAMI 5054-R ワイヤレス ブリッジのネゴシエーションがエラーになり、成功率が周期的に変動します。 | PROXIM TSUNAMI 5054-R には、Catalyst 4510R-E との互換性がありません。 |
このドキュメントで概説されているトラブルシューティング手順で問題が解決されない場合は、シスコのテクニカルサポートでサービス リクエストを作成する必要があります。サービス リクエストを作成する前に、次のように情報を収集します。
NIC とスイッチ間の相互運用性に関する固有の問題を特定します。
たとえば、DHCP、Novell IPX、ログイン、またはパフォーマンスのみに関する問題であるかを確認します。
適用可能な場合は、該当するすべての Cisco デバイスで show tech-support コマンドを発行します。あるいは、show module、show config、show version、または show port コマンドを発行します。
NIC の型とモデルを調べます。
オペレーティング システムと NIC ドライバのバージョンを確認します。
問題の一貫性を確認します。
たとえば、複数の Catalyst スイッチで問題が発生するかを確認します。
自動ネゴシエーションでは、10BASE-T デバイスで使用されるリンク完全性テストの修正版を使用して、速度のネゴシエーションと他の自動ネゴシエーション パラメータの交換が行われます。元の 10BASE-T リンク完全性テストは、Normal Link Pulse(NLP; ノーマル リンク パルス)と呼ばれています。 10/100 Mbps の自動ネゴシエーション用に修正されたリンク完全性テストは、Fast Link Pulse(FLP; ファスト リンク パルス)と呼ばれています。10BASE-T デバイスでは、リンク完全性テストの一環として 16(+/-8)ミリ秒ごとにバースト パルスが発生することが想定されています。10/100 Mbps の自動ネゴシエーション用の FLP では、これらの 16(+/-8)ミリ秒ごとのバーストに加えて、62.5(+/-7)マイクロ秒ごとにもパルスが送信されます。バースト シーケンス内のパルスによって、リンク パートナー間の互換性情報の交換に使用されるコード ワードが生成されます。自動ネゴシエーションで使用される FLP のプロセスは、通常の 10BASE-T ハードウェア用のリンク完全性テストに準拠するため、16(+/- 8)ミリ秒ごとのパルス バーストを使用して、既存の 10BASE-T 接続との下位互換性を維持しています。デバイスから FLP が送出されて NLP しか受信されない場合には、ハードウェアでは即座に FLP の転送が停止され、標準 10BASE-T のハードウェアがイネーブルにされて、10BASE-T 動作が継続されます。
次の表で、ファスト イーサネット インターフェイス用の制御レジスタで使用可能なプログラマブル オプションについて説明します。これらのオプションは、リンク パートナーに接続された時点でファスト イーサネット インターフェイスがどのように機能するかを決定します。ビット カラムの 0 はプログラマブル レジスタ アドレスを示しており、0 に続く 10 進数は 16 ビット レジスタ内のビット位置を表しています。
表 12:物理インターフェース(PHY)制御レジスタのプログラマブル オプション
ビット | [名前(Name)] | 説明 |
---|---|---|
0.15 | リセット | 1 = PHY リセット 0 = 通常モード |
0.14 | ループバック | 1 = ループバック モード スイッチ オン 0 = ループバック モード スイッチ オフ |
0.13 | Rate Selection(最下位ビット [LSB]) | 0.6 0.13 1 1 予約済み 1 0 1000 Mbps 0 1 100 Mbps 0 0 10 Mbps |
0.12 | Autonegotiation Enable | 1 = 自動ネゴシエーションが有効 0 = 自動ネゴシエーションが無効 |
0.11 | Power Down | 1 = 電源遮断 0 = 通常のダウン |
0.10 | 隔離 | 1 = PHY は電気的にメディア非依存インターフェース(MII)から絶縁 0 = 通常モード |
0.9 | Restart Autonegotiation | 1 = 自動ネゴシエーション プロセスを再起動 0 = 通常モード |
0.8 | デュプレックスモード | 1 = 全二重 0 = 半二重 |
0.7 | Collision Test | 1 = コリジョン(COL)信号テストがアクティブ 0 = COL 信号テストがスイッチ オフ |
0.6 | Rate Selection(最上位ビット [MSB]) | ビット 0.13 を参照 |
このドキュメントに関連するレジスタビットには、0.13、0.12、0.8、および0.6が含まれます。他のレジスタビットは、IEEE 802.3u仕様に記載されています。IEEE 802.3u によれば、レート(速度)を手動設定するには、自動ネゴシエーション ビット 0.12 を値 0 に設定する必要があります。つまり、速度とデュプレックスを手動設定するには、自動ネゴシエーションをディセーブルにする必要があります。自動ネゴシエーション ビット 0.12 が値 1 に設定に設定されている場合は、ビット 0.13 および 0.8 には意味がなく、リンクでは自動ネゴシエーションを使用して速度とデュプレックスが決定されます。自動ネゴシエーションがディセーブルにされているときは、0.8 が全二重を表す 1 にプログラムされていない限り、デュプレックスのデフォルト値は半二重になります。
IEEE 802.3u によると、一方のリンク パートナーで 100 Mbps、全二重に手動設定しながら、他方のリンク パートナーに対して、全二重に自動ネゴシエートはできません。一方のリンク パートナーを 100 Mbps 全二重に設定して、もう一方のリンク パートナーを自動ネゴシエーションに設定しようとすると、デュプレックスのミスマッチが発生します。これは、一方のリンク パートナーでの自動ネゴシエーション プロセスで、もう一方のリンク パートナーからの自動ネゴシエーション パラメータを受信できず、デフォルトで半二重に設定されるためです。
「付録 B:自動ネゴシエーションの動作の仕組みについて」で説明されているように、リンク パートナーの機能情報を交換するコード ワードの導出には、FLP 内のパルスが使用されます。交換される最初のコード ワードは、ベース ページと呼ばれます。これは、各リンク パートナーに(IEEE 802.3 または IEEE 802.9a の)メッセージ タイプ、およびテクノロジー アビリティ フィールドを通知します。この Technology Ability Field は、各リンク パートナーの最大の稼働速度とデュプレックスを交換するために符号化されています。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
27-Oct-2009 |
初版 |