このドキュメントでは、Catalyst OS(CatOS)が実行されている、スーパーバイザ 1(Sup1)、スーパーバイザ 1A(Sup1A)、スーパーバイザ 2(Sup2)、およびスーパーバイザ 720(Sup720)を搭載した Catalyst 6500/6000 の Quality of Service(QoS)機能に関する FAQ を取り上げています。 このドキュメントでは、これらのスイッチのことを、CatOS を実行する Catalyst 6500(Cat6K)と総称します。Cisco IOS® ソフトウェアを実行する Catalyst 6500/6000 スイッチの QoS 機能の詳細は、『PFC QoS の設定』を参照してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
A.デフォルトでは、QoSは有効になっていません。QoS をイネーブルにするには、set qos enable コマンドを実行します。
A.信頼できないポートに入るすべてのトラフィックは、DSCPが0でマーキングされます。具体的には、出力ポートによってDSCPが0に再マーキングされます。
A.デフォルト設定はポートベースです。ただし、set port qos mod/port vlan-based コマンドを使用すれば変更できます。
A. 『CatOSシステムソフトウェアが稼働しているCatalyst 6500/6000シリーズスイッチのQoS出力スケジューリング』の「ポートのキューイング機能について」セクションにあるポート機能の表を参照してください。
A. 『CatOSシステムソフトウェアが稼働しているCatalyst 6500/6000シリーズスイッチのQoS出力スケジューリング』の「Catalyst 6000でのQoSのデフォルト設定」セクションを参照してください。
A.入力スケジュール:PINNACLE/COILポート特定用途向け集積回路(ASIC)によって実行されます。 Policy Feature Card(PFC; ポリシー フィーチャ カード)ありの場合も、なしの場合も、レイヤ 2(L2)のみです。
分類:Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)エンジンを介してスーパバイザまたは PFC で処理されます。PFC なしの場合はレイヤ 2 のみ、PFC ありの場合はレイヤ 2 またはレイヤ 3 のみです。
ポリシング:レイヤ 3 転送エンジン経由で PFC で処理されます。PFC あり(必須)の場合に、レイヤ 2 またはレイヤ 3 です。
パケットの書き換え:PINNACLE/COIL ポートの ASIC で処理されます。以前に処理された分類に従って、レイヤ 2 またはレイヤ 3 です。
出力スケジューリング:PINNACLE/COIL ポートの ASIC で処理されます。以前に処理された分類に従って、レイヤ 2 またはレイヤ 3 です。
A. Catalyst 6000ファミリスイッチでは、QoS機能の中心はPFC上にあり、レイヤ3またはレイヤ4 QoS処理の要件です。ただし、PCF のないスーパーバイザでも、レイヤ 2 の QoS の分類とマーキングには使用できます。
A. PFC2を使用すると、QoSポリシーをDistributed Forwarding Card(DFC)にプッシュできます。また、PFC2 では、レートの超過に対する処理もサポートされており、ポリシーのアクションが実行される 2 番目のポリシング レベルを指定できます。詳細は、『Catalyst 6000 ファミリ スイッチの Quality of Service(QoS)について』の「Catalyst 6000 ファミリのハードウェアによる QoS のサポート」セクションを参照してください。
A. set qos map 2q2t tx queue 2 2 cos 5,6,7
set qos map 2q2t tx queue 2 1 cos 1,2,3,4
set qos map 2q2t tx queue 1 1 cos 0
A.8 から 1 です(CoS を求めるには DSCP を 8 で割ります)。
A.いいえ。プライオリティキューが完全に空になるまで、WRRキューは処理されません。
A.あるバイト数に基づいて、複数のパケットを表すことができます。割り当てられたバイト数を超える最後のパケットは送信されません。極端な重み付け設定(キュー 1 に 1 % でキュー 2 に 99 % など)では、設定した加重どおりにならない場合があります。スイッチは、WRR アルゴリズムを使用して、同時に 1 つのキューからフレームを送信します。WRR では、他のキューに切り換える前に、重み付け値を使用して転送するデータの量を判断します。キューに割り当てられた重み付けが大きいほど、そのキューにはより高い送信帯域幅が割り当てられます。
注:他のキューに切り換える前に、フレーム全体が送信されるため、実際に送信されるバイト数とは一致しない場合があります。
A. DWRRは、低優先度キューを満杯にせずにキューから送信します。低優先度キューは、送信中のキューを追跡し、次のラウンドで補正するためです。パケット サイズが利用可能なバイト数を超えているために、キューがパケットを送信できなかった場合には、未送信のバイトは次のラウンドで処理されます。
A. set qos wrr 2q2t q1_weight q2_weightコマンドを発行して、キュー1(低優先キューが5/260時間処理)およびキュー2(高優先キューが255/260時間処理された時間)のデフォルトの重みを変更します。
A.はい。SNMPはCISCO-QOS-PIB-MIBとCISCO-CAR-MIBをサポートしています。
A. show qos statistics aggregate-policerコマンドとshow qos statistics l3statsコマンドを使用すると、ポリサーによって廃棄されたパケットの数が表示されます。
A.はい。SNMPはCISCO-QOS-PIB-MIBとCISCO-CAR-MIBをサポートしています。
A.いえ、できません。ハイブリッド モード(CatOS)では、すべての QoS ポリシングはスーパバイザで処理されます。
A.ポリサーレートとポリサーバースト値は、次のように実装されます。
burst = sustained rate bps × 0.00025 (the leaky bucket rate) + MTU kbpsたとえば、20 Mbps ポリサーと 1500 バイトの(イーサネット上の)Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)を設定する場合は、次のようにバーストが計算されます。
burst = (20,000,000 bps × 0.00025) + (1500 × 0.008 kbps) = 5000 bps + 12 kbps = 17 kbpsただし、Sup1 と Sup2 が搭載されたポリサー ハードウェアの精度の制限から、最小値である 32 kbps に切り上げる必要があります。
ポリサーのレート値とバースト値の実装の詳細は、次の文書を参照してください。
A.はい。Catalyst 6500スイッチにSUP2/PFC2がある場合は、2つのスーパーバイザが異なります。Cisco Express Forwarding(CEF)が稼働している場合は、SUP2でnetflowを設定する場合の動作が若干異なります。
A. CatOSソフトウェアを実行するCatalyst 6500/6000シリーズスイッチのQoSの分類とマーキングに関するセクションの「設定の監視と確認」を参照してください。
A.ハイブリッドコード(CatOS)を実行する場合は、スーパーバイザ/ポリシーフィーチャカード(PFC)でQoSコマンドを発行します。 6500 では、次の 3 つの場所で QoS が実行されます。
MSFC によるソフトウェア ベース
PFC によるハードウェア ベース(マルチレイヤ スイッチング ベース)
一部のラインカードによるソフトウェア ベース
ハイブリッド IOS(CatOS と MSFC 用の IOS の組み合わせ)を使用しているときに、この問題が発生します。 CatOS と IOS では、2 つのセットの設定コマンドを使用できます。ただし、新しい Sup32 または Sug720 を使用する場合など、ネイティブ IOS で QoS を設定するときには、ハードウェアはさらに抽象化されており、ラインカードの部分はユーザからは見えなくなります。トラフィックのほどんどがマルチレイヤ スイッチング(ハードウェア スイッチング)であるため、このような性質を持つことが重要になります。 そのため、これは PFC のロジックによっては処理されません。MSFC は、そのトラフィックにアクセスできません。PFC ベースの QoS をセットアップしない場合には、トラフィックのほとんどが失われます。
A.着信パケットのDiffServコードポイント(DSCP)値を信頼するQoSアクセスコントロールリスト(ACL)を作成できます。たとえば、set qos acl ip test trust-dscp any コマンドを実行します
A. 『Catalyst 6000ファミリスイッチのサービス品質について』の「PFCを使用した分類とポリシング」セクションを参照してください。
A. Supervisor Engine 1および1Aでは、個々の集約ポリサーに対するポリシング統計情報を持つことはできません。システムごとのポリシングの統計情報を表示するには、show qos statistics l3stats コマンドを実行します。
スーパバイザ エンジン 2 では、ポリサーごとの集約ポリシングの統計情報を show qos statistics aggregate-policer コマンドで表示できます。マイクロフロー ポリシングの統計情報を調べるには、show mls entry qos short コマンドを実行します。
A.トラフィックシェーピングは、Catalyst 6500/7600シリーズの特定のWANモジュール(オプティカルサービスモジュール(OSM)やFlexWANモジュールなど)でのみサポートされます。詳細は、『クラスベース トラフィック シェーピングの設定』および『トラフィック シェーピング』を参照してください。
A. Catalyst 6500/6000は、最大63個のマイクロフローポリサーと最大1023個の集約ポリサーをサポートします。
A. Supervisor Engine 1Aは、CatOSバージョン5.3(1)以降、およびCisco IOSソフトウェアリリース12.0(7)XE以降で入力ポリシングをサポートしています。
スーパバイザ エンジン 2 では、CatOS バージョン 6.1(1) 以降および Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(5c)EX 以降で、入力ポリシングがサポートされています。ただし、マイクロフロー ポリシングは、Cisco IOS ソフトウェアでのみサポートされます。
A.スーパバイザエンジン720でのポリシングの重要な変更点は、トラフィックをフレームのレイヤ2長でカウントできることです。この点が、IP フレームと IPX フレームをレイヤ 3 の長さでカウントしているスーパバイザ エンジン 1 およびスーパバイザ エンジン 2 とは異なります。一部のアプリケーションでは、レイヤ 2 と レイヤ 3 で長さが異なる場合があります。たとえば、大きなレイヤ 2 フレームの中に小さなレイヤ 3 パケットがある場合があります。この場合、スーパバイザ エンジン 720 では、ポリシングされたトラフィック レートが、スーパバイザ エンジン 1 およびスーパバイザ エンジン 2 の場合とはわずかに異なって表示される場合があります。
A.次のパラメータは、トークンバケットの動作を制御します。
Rate:各間隔において除去するトークンの数を定義します。ポリシング レートを効果的に設定します。このレートより低いトラフィックはすべて、プロファイル内と見なされます。
Interval:バケットからトークンを削除する頻度を定義します。間隔は 0.00025 秒に固定されているので、トークンはバケットから毎秒 4,000 回削除されます。この間隔を変更することはできません。
Burst:バケットが一度に保持できるトークンの最大数を定義します。指定されたトラフィック レートを維持するためには、レートと間隔の積以上の値をバーストに指定する必要があります。また、最大サイズのパケットがバケットに収まらなければならないことに注意しなければなりません。
バースト パラメータを決定するには、次の式を使用します。
Burst = (rate bps * 0.00025 sec/interval) or (maximum packet size bits) [whichever is greater]たとえば、イーサネット ネットワークで 1 Mbps のレートを維持するために必要な最小バースト値を計算する場合は、レートを 1 Mbps、イーサネットの最大パケット サイズを 1518 バイトに指定します。この場合の式は次のようになります。
Burst = (1,000,000 bps * 0.00025) or (1518 bytes * 8 bits/byte) = 250 or 12144値が大きい方の結果は 12144 なので、切り上げて 13 kbps にします。
注:Cisco IOSソフトウェアでは、ポリシングレートはビット/秒(bps)で定義されます。 一方、Catalyst オペレーティング システム(CatOS)では kbps で指定されています。また、Cisco IOS ソフトウェアでは、バースト レートがバイト単位で指定されていますが、CatOS ではキロビット単位で指定されています。
注:ハードウェアポリシングの粒度により、正確なレートとバーストはサポートされる最も近い値に丸められます。バースト値が最大パケット サイズ未満の値にならないように注意してください。そうしないと、バースト サイズより大きなパケットがすべて廃棄されます。
たとえば、Cisco IOS ソフトウェアでバーストを 1518 に設定しようとすると、切り下げられて 1000 になります。そのため、1000 バイトより大きなすべてのフレームが廃棄されることになります。この場合は、バーストを 2000 に設定すれば問題ありません。
バースト レートを設定する際には、一部のプロトコル(TCP など)には、パケットの損失に反応するフロー制御メカニズムが実装されていることを考慮に入れる必要があります。たとえば、TCP では、パケットの損失があるたびにウィンドウが半分にされます。その結果、特定のレートにポリシングしている場合は、リンクの実効使用率が設定した値よりも低くなります。バーストを増やせば、使用率を向上させることかできます。そのようなトラフィックの場合は、バースト サイズを 2 倍にすることから始めます。この例では、バースト サイズが 13 kbps から 26 kbps に増やされています。次に、パフォーマンスを監視して、必要に応じてさらに調整します。
同じ理由により、コネクション型のトラフィックで動作するポリサーのベンチマークは行わないようにお勧めします。 通常、そのようなベンチマークでは、ポリサーが許可するよりも低いパフォーマンスが表示されます。
A. Catalystオペレーティングシステム(CatOS)のポートチャネルの一部であるポートにQoSを設定する場合は、同じ設定をポートチャネルのすべての物理ポートに適用する必要があります。ポート チャネル内のすべてのポートでは、次のパラメータが一致している必要があります。
ポートの信頼タイプ
受信ポート タイプ(2q2t または 1p2q2t)
送信ポート タイプ(1q4t または 1p1q4t)
ポートのデフォルト Class of Service(CoS; サービス クラス)
ポート ベースの QoS または VLAN ベースの QoS
ポートに設定されている Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)あるいはプロトコル ペア
A. Catalystオペレーティングシステム(CatOS)バージョン6.2より前では、Weighted Random Early Detection(WRED;重み付けランダム早期検出)thresholdコマンドはmax-thresholdのみを設定し、min-thresholdは0%にハードコードされています。これはCatOS 6.2以降で修正されており、min-threshold値の設定が可能です。デフォルトのmin-thresholdは優先順位によって異なります。IP 優先順位 が 0 の 場合、min-threshold は max-threshold の半分に対応します。残りの優先順位の値は、max-threshold の半分の値と、max-threshold を均等に分割したいずれかの値までの範囲になります。
A. 3つのキュー(1p2q2t)がある場合、高優先順位重み付けラウンドロビン(WRR)キューと完全優先キューを同じレベルに設定する必要があります。
A.はい。WS-X6248-xx、WS-X6224-xx、およびWS-X6348-xxラインカードではtrust-dscp、trust-ipprec、またはtrust-cosコマンドを発行できません。この場合は、すべてのポートを信頼できない状態のままにしておいて、デフォルトの Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)を trust-dscp に設定するのが一番簡単です。次に例を示します。
set qos enable set port qos 2/1-16 trust untrusted set qos acl default-action ip trust-dscpその他のラインカード固有の制限事項は、『ハイブリッド モードで動作する Catalyst 6000 ファミリ スイッチの QoS の分類とマーキング』の「WS-X6248-xx、WS-X6224-xx および WS-X6348-xx ラインカードの制限」セクションを参照してください。
A. Supervisor Engine 1Aは、CatOSバージョン5.3(1)以降、およびCisco IOSソフトウェアリリース12.0(7)XE以降で、入力ポリシングをサポートしています。
注:Supervisor Engine 1Aでのポリシングには、Policy Feature Card(PFC;ポリシーフィーチャカード)ドーターカードが必要です。
スーパバイザ エンジン 2 では、CatOS バージョン 6.1(1) 以降および Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.1(5c)EX 以降で、入力ポリシングがサポートされています。スーパバイザ エンジン 2 では、超過レート ポリシング パラメータがサポートされています。
スーパバイザ 720 では、ポートおよび VLAN インターフェイス レベルで、入力ポリシングがサポートされています。Sup 720 のポリシング機能の詳細は、『Catalyst 6500/6000 シリーズ スイッチの QoS ポリシング』の「スーパーバイザ エンジン 720 でのポリシング機能のアップデート」セクションを参照してください。
A. CatOSのEtherChannelの一部であるポートにQoSを設定する場合は、必ずポートごとに設定する必要があります。さらに、EtherChannel でバンドルできるポートは、同じ QoS 設定のポートのみであるため、すべてのポートに同じ QoS 設定を適用する必要があります。具体的には、次のパラメータを同じ設定します。
ポートの信頼タイプ
受信ポート タイプ(2q2t または 1p2q2t)
送信ポート タイプ(1q4t または 1p1q4t)
ポートのデフォルト Class of Service(CoS; サービス クラス)
ポート ベースの QoS または VLAN ベースの QoS
ポートに設定されている Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)あるいはプロトコル ペア
A. 「Case1:『ハイブリッド モードで動作する Catalyst 6000 ファミリ スイッチの QoS の分類とマーキング』の「ケース 1:エッジでのマーキング」セクションを参照してください。
トラフィックのポリシングの例は、『Catalyst 6500/6000 の QoS ポリシング』の「CatOS ソフトウェアでのポリシングの設定と監視」セクションを参照してください。
A.各QoS ACLはポートまたはVLANに適用できますが、考慮すべき追加の設定パラメータがあります。 ポートは、VLAN ベースまたはポート ベースのいずれかに設定できます。次の 2 種類の設定があります。
ACL が適用された VLAN ベースのポートが ACL 適用済みの VLAN に割り当てられた場合、ポートベースの ACL よりも VLAN ベースの ACL が優先されます。
ACL が適用されたポートベースのポートが ACL 適用済みの VLAN に割り当てられた場合、VLAN ベースの ACL よりもポートベースの ACL が優先されます。
内部DSCPに使用される可能性のある4つのソースの例を参照してください。詳細は、『CatOSソフトウェアが稼働するCatalyst 6500/6000シリーズスイッチのQoS分類とマーキング』のセクションを参照してください。
A.レイヤ3スイッチは、ファームウェアで単一のトークンバケットアルゴリズムの近似を実装します。幅広い範囲のトラフィック レートに対して妥当なバースト サイズはおよそ 64000 バイトです。バースト サイズには、最大サイズのパケットを少なくとも 1 つ含められる値を選んでください。各着信パケットについて、ポリシング アルゴリズムはこのパケットと最後のパケットとの間の時間を調べ、その経過時間中に生成されたトークンの数を計算します。そして、このトークン数をバケットに加算し、着信パケットが指定されたパラメータに適合しているか、あるいはパラメータよりも超過しているかを判断します。
A.レート制限の結果としてパケットがドロップされると、TCPアプリケーションの動作が低下します。これは、フロー制御で使用される固有のウィンドウ方式が原因となっています。バースト サイズ パラメータまたはレート パラメータを調整することで、必要なスループットが得られます。
A.出力スケジューリングでの輻輳回避のため、Catalyst 6500(Cat6K)スイッチでは、一部の出力キューでWREDがサポートされています。各キューにはサイズとしきい値を設定できます。一部のキューには WRED が設定されています。WRED とは、バッファの使用率が定義されたしきい値に達すると、特定の IP 優先順位でパケットをランダムに廃棄する、輻輳回避メカニズムです。WRED では、2 つの機能が結合されています。2 つの機能は、テール ドロップと Random Early Detection(RED; ランダム早期検出)です。 初期の Catalyst オペレーティング システム(CatOS) の WRED の実装では、max-threshold のみが設定され、min-threshold は 0% にハードコードされていました。常に min-threshold を超えるため、パケットの廃棄確率がヌルになることはないので注意してください。この動作は CatOS 6.2 以降では修正されています。トラフィック タイプが TCP ベースの場合は、WRED が非常に効果的な輻輳回避メカニズムになります。RED は輻輳の管理に TCP で使用されているウィンドウ メカニズムを利用しているので、別のタイプのトラフィックの場合には、RED はあまり効果的ではありません。
ライン カードまたはキュー構造が WRED をサポートしているかどうかを判断するには、『CatOS システム ソフトウェアが稼働している Catalyst 6500/6000 シリーズ スイッチの QoS 出力スケジューリング』の「ポートのキューイング機能について」セクションを参照してください。または、show port capabilities コマンドを実行して、ラインカードのキュー構造を表示することもできます。
A.各フレームには、受信したCoSまたはデフォルトポートCoSのいずれかの内部サービスクラス(CoS)が割り当てられています。フレームには、実際の CoS が設定されていないタグなしフレームもあります。 この内部 CoS と受信した DSCP が(データ バス ヘッダーと呼ばれる)特別なパケット ヘッダーに書き込まれて、データ バスを使用してスイッチング エンジンに送信されます。 この動作は入力ラインカードで実行されます。この時点では、この内部 CoS が出力 Application-Specific Integrated Circuit(ASIC; 特定用途向け集積回路)に転送されて発信フレームに挿入されるかどうかはわかりません。 ヘッダーがスイッチング エンジンに到達すると、スイッチングエンジンの Encoded Address Recognition Logic(EARL)によって、各フレームに内部 DSCP が割り当てられます。 この内部 DSCP は、フレームに割り当てられる内部優先順位で、フレームがスイッチを通過する際に Policy Feature Card(PFC; ポリシー フィーチャ カード)によって割り当てられます。これは、IPv4 ヘッダーの DSCP ではありません。 IPv4 ヘッダーの DSCP は、既存の Cos または Type of Service(ToS; タイプ オブ サービス)の設定に基づいて設定され、フレームがスイッチから出る際に CoS または ToS を再設定するのに使用されます。 この内部 DSCP は、IP 以外のフレームも含む、PFC によってスイッチング(またはルーティング)されるすべてのフレームに割り当てられます。
A. CatOSソフトウェアを実行するCatalyst 6500/6000シリーズスイッチのQoSの分類とマーキングに関する4つの内部DSCPソースを参照してください。
A.内部DSCPは、次の要因によって異なります。
ポートの信頼状態
ポートに設定されている Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)
デフォルト ACL
ACL が VLAN ベースかポート ベースか
次のフロー チャートは、設定に基づいて内部 DSCP が選択される方法の概要を示しています。
A.はい。CBWFQでは、トラフィックのクラスを定義し、それを最小帯域幅保証として割り当てることができます。このメカニズムの背後にあるアルゴリズムは、名前が表しているとおり、Weighted Fair Queuing(WFQ; 重み付け均等化キューイング)です。CBWFQ を設定するには、マップクラス文で特定のクラスを定義します。次に、ポリシーマップを使って各クラスにポリシーを割り当てます。次に、このポリシーマップをインターフェイスの着発信に関連付けます。
A.はい。出力フレームのCoSをリセットするために、内部DiffServコードポイント(DSCP)が使用されます。
A.はい。これらのコマンドを設定すると、同じ特定用途向け集積回路(ASIC)によって制御されるすべてのLAN/ルーテッドポートに対して同じ設定が適用されます。 次の QoS の設定コマンドでは、同じ ASIC に属するポートであれば、アクセス ポート、トランク ポート、またはルーテッド ポートなど、ポートの種類に関わりなく、設定が伝播されます。
rcv-queue random-detect
rcv-queue queue-limit
wrr-queue queue-limit
wrr-queue bandwidth(ギガビット イーサネット LAN ポートを除く)
priority-queue cos-map
rcv-queue cos-map
wrr-queue cos-map
wrr-queue threshold
rcv-queue threshold
wrr-queue random-detect
wrr-queue random-detect min-threshold
wrr-queue random-detect max-threshold
任意のポートで default interface コマンドが実行されると、同じ ASCI が制御する他のすべてのポートの QoS 設定は、そのポートを制御している ASIC によって再設定されます。
Router#show traffic-shape statistics Access Queue Packets Bytes Packets Bytes Shaping I/F List Depth Delayed Delayed Active Et0 101 0 2 180 0 0 no Et1 0 0 0 0 0 noA. Shaping Active属性は、タイマーがトラフィックシェーピングが発生したことを示す場合はyesで、トラフィックシェーピングが発生しない場合はnoです。
設定したトラフィックが機能しているかどうかを確認するには、show policy-map コマンドを使用します。
Router#show policy-map Policy Map VSD1 Class VOICE1 Strict Priority Bandwidth 10 (kbps) Burst 250 (Bytes) Class SIGNALS1 Bandwidth 8 (kbps) Max Threshold 64 (packets) Class DATA1 Bandwidth 15 (kbps) Max Threshold 64 (packets) Policy Map MQC-SHAPE-LLQ1 Class class-default Traffic Shaping Average Rate Traffic Shaping CIR 63000 (bps) Max. Buffers Limit 1000 (Packets) Adapt to 8000 (bps) Voice Adapt Deactivation Timer 30 Sec service-policy VSD1
A. Cisco Catalyst 6500 PFC QoSにはいくつかの制限があり、一部のQoS関連コマンドはサポートされていません。サポートされていないコマンドの一覧については、次のドキュメントを参照してください。
A. Software Control Plane Policing(CoPP)カウンタは、ハードウェアCoPPおよびハードウェアレート制限を通過するパケットの合計です。パケットは、最初にハードウェア レート制限機能によって処理されますが、一致しなかった場合は、ハードウェア CoPP によって処理されます。パケットがハードウェア レート制限機能によって許可された場合には、ソフトウェアに引き渡され、そこでソフトウェア CoPP によって処理されます。このソフトウェアの存在により、ハードウェア CoPP のカウンタより大きくなる可能性があります。
また、いくつかの制限により、ハードウェアで CoPP がサポートされない場合があります。次のその一例を示します。
マルチキャスト パケットについては、ハードウェアでは CoPP がサポートされません。そのため、ACL、マルチキャスト CPU レート制限機能、および CoPP ソフトウェア保護機能の組み合わせて、マルチキャスト DoS 攻撃から保護されるようにします。
ブロードキャスト パケットについては、ハードウェアでは CoPP がサポートされません。ACL、トラフィック ストーム制御、および CoPP ソフトウェア保護機能を組み合わせることによって、ブロードキャスト DoS 攻撃から保護されるようにします。
マルチキャストに適合するクラスは、ハードウェアではなく、ソフトウェアによって適用されます。
mls qos コマンドを使用して MMLS QoS をグローバルでイネーブルにしない限り、CoPP はハードウェアでイネーブルにはなりません。mls qos コマンドが実行されない場合は、CoPP はソフトウェアのみで実行されるため、ハードウェアには利点がもたらされません。
詳細は、『コントロール プレーン ポリシング(CoPP)の設定』を参照してください。
A. default interfaceコマンドが発行されると、デフォルト以外の設定が収集されます。これはshow running-config interface x/yで表示される設定と同様で、それぞれの設定はデフォルト値に設定されます。これは、簡単にコマンドを無効化する手段としても使用できます。
そのインターフェイスに QoS やその他の機能が設定されている場合に、これらのコマンドが無効化されると、ラインカードの他のインターフェイスにも伝播します。
実際にインターフェイスをデフォルトに設定する前に、show interface x/y capabilities コマンドの出力を確認しておくことをお勧めします。「QoSは、同じASICによって制御されるすべてのLANポートに同じ設定を適用しますか。参照してください。
また、default interface コマンドでは、QoS の機能やポートの ASIC に実装された他の機能に影響するインターフェイスが他に存在する場合、それらも表示されます。
A.はい。セカンダリ IP にも QoS を設定できます。