このドキュメントでは、Native IOS あるいは Hybrid OS が稼働する Catalyst 6500/6000 スイッチでの NetFlow 設定例について説明します。ネットワークのコア デバイスとして機能する場合は、Catalyst 6500/6000 を通過するトラフィックをモニタリングする必要がある場合があります。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
スーパーバイザ エンジン 32、MSFC2A、および PFC3 を搭載する Catalyst 6500
Cisco IOS?ソフトウェアリリース12.2(18)SXF4
注:NetFlowの設定は、Route Switch Processor 720、Supervisor Engine 720でもサポートされています。NetFlowに関する限り、Supervisor Engine 720とRoute Switch Processor 720には違いはありません。そのため、Supervisor Engine 720 と Route Switch Processor 720 の両方に同じ設定が適用されます。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
NetFlow は Cisco IOS のアプリケーションの 1 つであり、ルータを通過するパケットに関する統計情報を提供します。NetFlow は、スイッチを通過するトラフィックから統計情報をグローバルに収集し、その統計情報を NetFlow テーブルに保存します。コマンドラインを使用して NetFlow テーブルにアクセスできます。NetFlow の統計情報は、NetFlow コレクタと呼ばれるレポーティング サーバへのエクスポートも可能です。NetFlow の統計情報を NetFlow コレクタにエクスポートするには、スイッチで NetFlow Data Export(NDE; NetFlow データ エクスポート)を設定する必要があります。NetFlow は、CEF/ファストスイッチドのトラフィックのみをモニタします。ファスト スイッチングを有効化するには、モニタする必要のあるインターフェイスに ip route-cache コマンドを入力します。
Netflow を設定する前に、知っておく必要のあるポイントがいくつかあります。
Multilayer Switch Feature Card(MSFC; マルチレイヤ スイッチ フィーチャ カード)上の NetFlow キャッシュは、ソフトウェアでルーティングされるフローの統計情報をキャプチャします。
Policy Feature Card(PFC; ポリシー フィーチャ カード)上の NetFlow キャッシュは、ハードウェアでルーティングされるフローの統計情報をキャプチャします。
NetFlow キャッシュ テーブル内のキャッシュ エントリのフォーマットは、フロー マスクで定義されます。PFC でサポートされるフロー マスクはいくつかありますが、NetFlow は統計情報全体に対してフロー マスクを 1 つだけ使用します。フロー マスク タイプは要件に応じて設定できます。PFC で利用可能なフロー マスクを次に示します。
source-only:それほど限定的ではないフロー マスク。PFC は、各発信元 IP アドレスに対してエントリを 1 つ維持します。特定の発信元 IP アドレスからのすべてのフローがこのエントリを使用します。
destination:それほど限定的ではないフロー マスク。PFC は、各宛先 IP アドレスに対してエントリを 1 つ維持します。特定の宛先 IP アドレスへのすべてのフローがこのエントリを使用します。
destination-source:より限定的なフロー マスク。PFC は、発信元と宛先の IP アドレスの各ペアに対してエントリを 1 つ維持します。このエントリは、同じ発信元 IP アドレスと宛先 IP アドレス間のすべてのフローで使用されます。
destination-source-interface:より限定的なフロー マスク。destination-source フロー マスク内の情報に、ソース VLAN の Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)ifIndex が追加されます。
full:より限定的なフロー マスク。PFC は、各 IP フローごとに個別のキャッシュ エントリを作成し、維持します。フル エントリには、発信元 IP アドレス、宛先 IP アドレス、プロトコル、およびプロトコル インターフェイスが含まれます。
full-interface:最も限定的なフロー マスク。full フロー マスク内の情報に、ソース VLAN の SNMP ifIndex を追加します。
PFC 上の NDE は、PFC でキャプチャされた統計情報用に NDE バージョン 5 および 7 をサポートしています。
注:Cisco IOSソフトウェアリリース12.2(18)SXE以降が稼働するPFC3BまたはPFC3BXLモードでは、ルーテッドおよびブリッジドトラフィックの両方の統計情報を収集するためにNDEを設定できます。PFC3A モード、あるいは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(18)SXE よりも前のリリースでは、NDE はルーティングされるトラフィックに関してのみ統計情報を収集します。
この項の設定例では、NetFlow キャッシュを NetFlow コレクタにエクスポートするための、スイッチでの NetFlow の設定方法および NDE の設定方法を示しています。さらに、NetFlow をお客様のネットワークに合わせて調整するために使用できる、オプションのパラメータも説明しています。この例では、Catalyst 6500 スイッチはネットワーク内に、2 つの VLAN、10 と 20 があります。インターフェイス fa3/1 は、このネットワークの外に接続されています。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:Netflowの設定では、トラフィックが中断されたり、設定されたインターフェイスが無効にされたりすることはありません。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
このドキュメントでは、次の構成を使用します。
ネットワークで NetFlow を設定する最初のステップは、MSFC と PFC の両方で NetFlow を有効にすることです。次の例は、NetFlow を有効にする方法について手順を追って説明しています。
PFC で Netflow を有効にする。
PFC でフロー マスクを設定する。
MSFC で Netflow を有効にする。
PFC 上でレイヤ 2 でスイッチングされるトラフィック用に NetFlow を有効にする。
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Switch(config)#interface Vlan10 Switch(config-if)#ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 Switch(config-if)#exit Switch(config)#interface Vlan20 Switch(config-if)#ip address 10.10.20.1 255.255.255.0 Switch(config-if)#exit Switch(config)#interface loopback 0 Switch(config-if)#ip address 10.10.1.1 255.255.255.255 Switch(config-if)#exit Switch(config)#interface fastEthernet 3/1 Switch(config-if)#no switchport Switch(config-if)#ip address 10.10.200.1 255.255.255.0 Switch(config-if)#exit !--- This configuration shows that !--- the VLANs are configured with IP addresses. ! Switch(config)#mls netflow !--- Enables NetFlow on the PFC. ! Switch(config)#mls flow ip full !--- Configures flow mask on the PFC. !--- In this example, flow mask is configured as full. ! Switch(config)#interface Vlan10 Switch(config-if)#ip route-cache flow Switch(config-if)#exit Switch(config)#interface Vlan20 Switch(config-if)#ip route-cache flow Switch(config-if)#exit Switch(config)#interface fastEthernet 3/1 Switch(config-if)#ip route-cache flow Switch(config-if)#exit !--- Enables NetFlow on the MSFC. Switch(config)#ip flow ingress layer2-switched vlan 10,20 !--- Enables NetFlow for Layer 2-switched traffic on the PFC. !--- It also enables the NDE for Layer 2-switched traffic on the PFC. |
NetFlow では、NetFlow キャッシュ テーブルでアクティブな NetFlow を維持します。スイッチでのアクティブな NetFlow キャッシュを表示するために、show mls netflow ip コマンドを発行できます。NetFlow キャッシュが期限切れになると、コマンドラインを使用した NetFlow トラフィックの表示ができなくなります。期限切れになった NetFlow キャッシュは、NetFlow データ コレクタにエクスポートできます。NetFlow トラフィックの履歴保存に NetFlow データ コレクタを使用する場合は、Catalyst 6500 スイッチで NDE を設定する必要があります。利用可能な NetFlow コレクタは多数あります。これには Cisco NetFlow Collector と Cisco CS-Mars が含まれます。NDE送信者はレイヤ2トラフィックに関するもので、ip route-cache flowはレイヤ3トラフィックに関するものなので、NDE送信者のバージョンがip-flowエクスポートバージョンと同じである必要はありません。Cisco IOS NetFlowの概要 – 技術概要この項では、Catalyst 6500 スイッチでの NDE 設定について説明しています。
PFC で NDE を設定する。
MSFC で NDE を設定する。
PFC 上でレイヤ 2 でスイッチングされるトラフィック用に NDE を有効にする。
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Switch(config)#mls nde sender version 5 !--- Configures NDE in the PFC. This example configures NDE version 5. !--- You need to configure the version based on your NetFlow collector. !--- The mls nde sender command configures !--- the NDE with default version 7. If your NetFlow collector supports !--- version 7 NDE format, you need to issue the !--- mls nde sender command. ! Switch(config)#ip flow-export source loopback 0 Switch(config)#ip flow-export destination 10.10.100.2 9996 !--- Configures NDE on the MSFC with the NetFlow collector IP address !--- and the application port number 9996. This port number varies !--- depending on the NetFlow collector you use. Switch(config)#ip flow export layer2-switched vlan 10,20 !--- Enabling ip flow ingress as in the Enable NetFlow Section !--- automatically enables ip flow export. !--- If you disabled ip flow export earlier, you can enable it as mentioned. !--- Show run does not show the ip flow export command. |
NetFlow にはいくつかのオプション設定があります。これは、お客様のネットワーク設計、ネットワークを通過するトラフィック量、および、NetFlow データの要件によって決まります。オプション設定について簡単に説明します。
Multilayer Switching(MLS)エージング:NetFlow トラフィックがアクティブの場合、NetFlow キャッシュが期限切れになることはありません。NetFlow キャッシュが期限切れにならなければ、NetFlow データ コレクタにエクスポートされることはありません。継続的なアクティブ フローを定期的にレポートするために、mls aging long コマンドで設定されたインターバルの終了時に、継続的なアクティブ フローのエントリは期限切れになります(デフォルトは 32 分)。 この出力は、デフォルトの MLS キャッシュのエージング間隔を示しています。
asnml-c6509-01#show mls netflow aging enable timeout packet threshold ------ ------- ---------------- normal aging true 300 N/A fast aging false 32 100 long aging true 1920 N/A
NetFlow サンプリング:デフォルトでは、NetFlow はフロー内の全パケットをキャプチャします。NetFlow サンプリングを使用する場合は、パケットのサブセットをキャプチャできます。NetFlow サンプリングは、時間ベースあるいはパケット ベースのいずれでも有効にできます。
NetFlow 集約:集約キャッシュは、スイッチの追加の NetFlow キャッシュ テーブルで、NetFlow トラフィックの集約フロー統計情報があります。Catalyst 6500 には、発信元プレフィクス、宛先プレフィクス、およびプロトコル ポートなどの、NetFlow 集約のための異なった方式があります。スイッチには複数の方式の設定が可能で、統計情報を NetFlow コレクタにエクスポートするために NDE を使用できます。NetFlow の集約キャッシュにより、スイッチと NetFlow コレクタ間に必要な帯域幅が削減されます。
NDE フロー フィルタ:NDE フロー フィルタを設定して、対象の NetFlow キャッシュだけをエクスポートできます。フィルタを設定すると、指定されたフィルタの条件に合致する期限切れフローと削除済みのフローだけがエクスポートされます。発信元アドレス、宛先アドレス、発信元ポート、および宛先ポートに基づいて、NetFlow キャッシュ エントリにフィルタをかけることができます。
NetFlow キャッシュエントリ:NetFlow キャッシュで NetFlow エントリの数を増減できます。
この項では、オプション設定について説明します。この設定は、お客様の要件によって変わります。
MLS エージングの設定
NetFlow サンプリングの設定
NetFlow 集約の設定
NDE フロー フィルタの設定
NetFlow キャッシュ エントリの設定
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Switch(config)#mls aging long 300 !--- Configures the switch to delete the active NetFlow !--- cache entries after 5 minutes. The default value is 32 minutes. ! Switch(config)#mls aging normal 120 !--- Configures the switch to delete the inactive NetFlow !--- cache entries after 2 minutes. The default value is 5 minutes. ! Switch(config)#mls sampling time-based 64 !--- 1 out of 64 packets is sampled for the NetFlow cache. By default, !--- sampling is disabled and every packet is captured into the NetFlow cache. ! Switch(config)#ip flow-aggregation cache protocol-port Switch(config-flow-cache)#cache entries 1024 Switch(config-flow-cache)#cache timeout active 30 Switch(config-flow-cache)#cache timeout inactive 300 Switch(config-flow-cache)#export destination 10.10.100.2 9996 Switch(config-flow-cache)#enabled Switch(config-flow-cache)#exit !--- Configures protocol and port aggregation scheme. ! Switch(config)#mls nde flow exclude protocol tcp dest-port 23 !--- Configures the NDE not to export the traffic with destination port tcp 23. ! Switch(config)#ip flow-cache entries 128000 !--- The change in number of entries take effect after either the next reboot or !--- when netflow is turned off on all interfaces. |
この項では、Hybrid OS が稼働する Catalyst 6500 スイッチのための設定例を紹介します。設定では、IOS のセクションと同じダイアグラムを使用しています。このドキュメントでは、次の設定を使用します。
VLAN はすでにスーパーバイザ モジュールで作成済で、MSFC に VLAN インターフェイスの IP が割り当てられていると仮定します。ここでは、NetFlow がスーパーバイザ モジュールと MSFC の両方で有効にされています。NetFlow はレイヤ 3 インターフェイス上だけで有効化できます。
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Catos(enable)set mls flow full !--- Enables NetFlow and configures flow mask on the supervisor module. !--- In this example, flow mask is configured as full. ! MSFC(config)#interface Vlan10 MSFC(config-if)#ip route-cache flow MSFC(config-if)#exit MSFC(config)#interface Vlan20 MSFC(config-if)#ip route-cache flow MSFC(config-if)#exit MSFC(config)#interface fastEthernet 3/1 MSFC(config-if)#ip route-cache flow MSFC(config-if)#exit !--- Enables NetFlow on the MSFC. |
この項では、スーパーバイザ モジュールと MSFC の両方での NDE の設定を示しています。この例では、ループバック 0 ではなく、VLAN 1 が使用されています。
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Catos(enable)set mls nde enable Catos(enable)set mls nde version 7 Catos(enable)set mls nde 10.10.100.2 9996 !--- Configures NDE in the supervisor. This example configures NDE version 7. ! MSFC(config)#ip flow-export version 5 MSFC(config)#ip flow-export source vlan 1 MSFC(config)#ip flow-export destination 10.10.100.2 9996 !--- Configures NDE on the MSFC with the NetFlow collector IP address !--- and the application port number 9996. This port number varies !--- depending on the NetFlow collector you use. |
この例では、スーパーバイザ モジュールでの NetFlow エージング タイムの設定を示しています。
最大 300 のアクセス ポイント グループ |
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Catos(enable)set mls agingtime long-duration 300 !--- Configures the switch to delete the active NetFlow !--- cache entries after 5 minutes. The default value is 32 minutes. ! Switch(config)#set mls agingtime 120 !--- Configures the switch to delete the inactive NetFlow !--- cache entries after 2 minutes. The default value is 5 minutes. |
この項では、NetFlow キャッシュ テーブルと NDE の検証方法を示しています。さらに、NetFlow コレクタの出力例も紹介しています。
アウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)(OIT)は、特定の show コマンドをサポートします。OIT を使用して、show コマンドの出力の分析を表示します。
show mls netflow ip コマンドにより、スーパーバイザ モジュールでの NetFlow キャッシュ エントリが表示されます。次に、出力例を示します。
Switch#show mls netflow ip Displaying Netflow entries in Supervisor Earl DstIP SrcIP Prot:SrcPort:DstPort Src i/f :AdjPtr ----------------------------------------------------------------------------- Pkts Bytes Age LastSeen Attributes --------------------------------------------------- 10.10.10.100 10.10.10.1 tcp :telnet :2960 -- :0x0 26 1223 101 20:35:41 L2 - Dynamic 10.10.20.2 10.10.20.1 tcp :11837 :179 -- :0x0 6 315 174 20:35:29 L2 - Dynamic 10.10.200.1 10.10.200.2 tcp :21124 :179 -- :0x0 0 0 176 20:35:28 L3 - Dynamic 10.10.20.1 10.10.20.2 tcp :179 :11837 -- :0x0 0 0 174 20:35:29 L3 - Dynamic 171.68.222.140 10.10.10.100 udp :3046 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 64.101.128.56 udp :dns :2955 -- :0x0 6 944 178 20:34:29 L3 - Dynamic 10.10.200.2 10.10.200.1 tcp :179 :21124 -- :0x0 5 269 133 20:35:28 L2 - Dynamic 0.0.0.0 0.0.0.0 0 :0 :0 -- :0x0 87 10488 133 20:35:29 L3 - Dynamic 171.68.222.136 10.10.10.100 udp :3047 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.70.144.201 icmp:0 :0 -- :0x0 1 60 71 20:34:30 L3 - Dynamic 171.68.222.140 10.10.10.100 udp :3045 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 64.101.128.92 tcp :3128 :2993 -- :0x0 20 13256 102 20:34:00 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.140 udp :1029 :3045 -- :0x0 1 368 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.140 10.10.10.100 icmp:771 :0 -- :0x0 1 176 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 10.16.151.97 udp :1029 :3048 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.16.151.97 10.10.10.100 udp :3045 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.136 10.10.10.100 udp :3049 :1029 -- :0x0 2 152 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.136 10.10.10.100 udp :3045 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 64.101.128.56 10.10.10.100 udp :2955 :dns -- :0x0 6 389 178 20:34:29 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.136 udp :1029 :3045 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.136 10.10.10.100 udp :3050 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.16.151.97 10.10.10.100 udp :3048 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 64.101.128.92 tcp :3128 :2991 -- :0x0 15 4889 106 20:34:00 L3 - Dynamic 10.10.10.100 10.16.151.97 udp :1029 :3045 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.140 10.10.10.100 udp :3051 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.16.151.97 10.10.10.100 icmp:771 :0 -- :0x0 1 176 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 64.101.128.92 tcp :3128 :2992 -- :0x0 16 7019 106 20:34:00 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.136 udp :1029 :3047 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.16.151.97 10.10.10.100 udp :3052 :1029 -- :0x0 1 46 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.140 udp :1029 :3046 -- :0x0 1 368 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.1 10.10.10.100 tcp :2960 :telnet -- :0x0 0 0 101 20:35:41 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.136 udp :1029 :3049 -- :0x0 2 961 2 20:35:39 L3 - Dynamic 171.68.222.136 10.10.10.100 udp :3053 :1029 -- :0x0 2 152 2 20:35:40 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.136 udp :1029 :3050 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.136 udp :1029 :3053 -- :0x0 2 961 1 20:35:40 L3 - Dynamic 10.10.10.100 171.68.222.140 udp :1029 :3051 -- :0x0 1 368 2 20:35:39 L3 - Dynamic 10.10.10.100 10.16.151.97 udp :1029 :3052 -- :0x0 1 366 2 20:35:39 L3 - Dynamic 172.22.1.110 10.10.200.1 udp :52039 :9996 -- :0x0 9 876 209 20:35:12 L2 - Dynamic 10.175.52.255 10.10.10.100 udp :137 :137 -- :0x0 3 234 72 20:34:31 L2 - Dynamic 171.70.144.201 10.10.10.100 icmp:8 :0 -- :0x0 1 60 72 20:34:29 L3 - Dynamic
実稼働環境では、この出力は膨大な量になります。show mls netflow ip コマンドには、対象のトラフィックだけを表示するオプションがあります。次の出力には、オプションのリストが示されています。
Switch#show mls netflow ip ? count total number of mls entries destination show entries with destination ip address detail display additional per-flow detail dynamic hardware created netflow statistics entries flow flow module Show for module nowrap no text wrap qos qos statistics source show entries with source ip address sw-installed s/w installed netflow entries | Output modifiers <cr>
show mls nde コマンドでは、NetFlow のエクスポート情報を表示します。この情報には、エクスポート先の NetFlow コレクタ、および、エクスポートするパケット数が示されます。次に、出力例を示します。
Switch#show mls nde Netflow Data Export enabled Exporting flows to 10.10.100.2 (9996) Exporting flows from 10.10.1.1 (52039) Version: 5 Layer2 flow creation is enabled on vlan 10,20 Layer2 flow export is enabled on vlan 10,20 Include Filter not configured Exclude Filter not configured Total Netflow Data Export Packets are: 337 packets, 0 no packets, 3304 records Total Netflow Data Export Send Errors: IPWRITE_NO_FIB = 0 IPWRITE_ADJ_FAILED = 0 IPWRITE_PROCESS = 0 IPWRITE_ENQUEUE_FAILED = 0 IPWRITE_IPC_FAILED = 0 IPWRITE_OUTPUT_FAILED = 0 IPWRITE_MTU_FAILED = 0 IPWRITE_ENCAPFIX_FAILED = 0 Netflow Aggregation Disabled
NDE の統計情報をクリアするには、clear mls nde flow counters コマンドを発行します。
次のダイアグラムは、NetFlow コレクタからの出力例を示しています。
ここでは、設定のトラブルシューティングに使用できる情報を示します。
設定が動作することを確認するためには、知っておく必要のあるポイントがいくつかあります。
PFC 上の NDE、および MSFC 上の NDE をサポートするには、MSFC のレイヤ 3 インターフェイスで NetFlow を有効にしておく必要があります。NetFlow の有効化セクションに従って、スイッチを設定する必要があります。レイヤ 2 ブリッジされたトラフィックを有効にする必要がない場合は、no ip flow ingress layer2-switched コマンドを使用して、ip flow ingress layer2-switched コマンドを取り消します。
full および interface-full フロー マスクを設定してある場合は、ネットワーク アドレス変換(NAT)が有効になっているインターフェイスで NetFlow を有効にはできません。つまり、ip nat inside コマンドまたは ip nat outside コマンドでインターフェイスを設定していて、さらに full および interface-full フロー マスクが設定してある場合は、そのインターフェイスでは NetFlow を有効にできません。次のエラー メッセージが表示されます。
%FM_EARL7-4-FEAT_FLOWMASK_REQ_CONFLICT: Feature NDE requested flowmask Int f Full Flow Least conflicts with other features on interface Vlan52, flowmask re quest Unsuccessful for the feature
Policy Feature Card 3(PFC3)と Policy Feature Card 2(PFC2)では、ハードウェアでのレイヤ 3 スイッチングに NetFlow テーブルを使用しません。
NetFlow集約ではNDEバージョン8が使用されます。NetFlowコレクタがバージョン8形式をサポートしていることを確認する必要があります。
注: 現行の Cisco Catalyst 6500 Supervisor 720 ファミリーの NetFlow は、入力インターフェイス機能のみです。.Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(33)SXH 以降では、インターフェイス単位で PFC NetFlow データ収集を有効化するインターフェイス単位の NDE をサポートしています。Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2(33)SXH よりも前のリリースでは、PFC の NetFlow はグローバルに限り有効化および無効化できます。
レイヤ 2 の分析を実行するには、NetFlow をローカル ルータで有効化する必要があります。
Native IOS で稼働する Cisco Catalyst 6500 スイッチでは、Server Load Balancing(SLB)が有効になっていると、MLS 長期エージングは NetFlow キャッシュ エントリのエージングに失敗します。 この問題は、Cisco Bug ID CSCea83612 (登録ユーザ専用)に記述されています。 この不具合の影響を受けない、最新の Cisco IOS にアップグレードしてください。
NetFlow を有効にしてあると、show mls netflow ip コマンドでは片方向のトラフィックだけが表示されます。デフォルトでは、NetFlow は入トラフィックだけをキャッシュします。着信および発信トラフィックの両方をキャッシュするには、着信および発信インターフェイスの両方で ip route-cache flow コマンドを発行します。
デフォルトでは、NetFlow は同じ VLAN 上を行き交うトラフィックの統計情報は表示せず、いずれかの VLAN から入ってきて別の VLAN へ出て行くトラフィックのみを表示します。たとえば、そのインターフェイスに ip route-cache flow コマンドが個別に設定されている場合の VLAN インターフェイスです。
注:同じVLANを通過するトラフィックの統計情報を表示するには、ソフトウェアスイッチドNetFlowを無効にします。つまり、レイヤ3インターフェイスでip route-cache flowを設定しない。
特定の VLAN のスイッチド フロー、ブリッジド フロー、およびレイヤ 2 IP フローの作成を有効化するには、ip flow layer2-switched コマンドを発行します。
レイヤ 2 のスイッチド フロー、ブリッジド フロー、および IP フローの収集を有効化するには、ip flow ingress layer2-switched vlan {num | vlanlist}コマンド。レイヤ 2 のスイッチド フロー、ブリッジド フロー、および IP フローのエクスポートを有効化するには、ip flow export layer2-switched vlan {num | vlanlist}コマンド。
このコマンドは、Supervisor Engine 720(PFC3B および PFC3BXL モードのみ)および PFC2 を搭載した Supervisor Engine 2 でサポートされます。
Supervisor Engine 720 が搭載された Catalyst 6500 シリーズ スイッチでこのコマンドを使用する前に、対応する VLAN インターフェイスが使用可能であり、有効な IP アドレスが含まれていることを確認してください。このガイドラインは、Supervisor Engine 2が設定されたCatalyst 6500シリーズスイッチには適用されません。NetFlow情報がスーパーバイザ720エンジンによって分析のためにコレクタにエクスポートされると、tcpフラグはZEROに設定されます。これは、Supervisor 720 が EARL7 ASIC を使用するためのハードウェア制限によるものです。TCP フラグのサポートは EARL8 ASIC に統合されます。
IP フローが送信元と宛先の IP アドレスに表示されない理由は次のとおりです。
パケットが ACL によってブロックされている。
パケットがプロセス スイッチされている。
マルチキャスト トラフィック
ルータが宛先になっているパケット
トンネル(IPIP、GRE、IPSec、L2TP)および WCCP
NULL0 へのスタティック ルート
トラフィックが CAR により低下した場合の DstIf が NULL。
この問題を回避するには、ip flow ingress infer-fields コマンドを使用して、予測される入出力インターフェイスおよび送信元/宛先情報を搭載した NetFlow を有効化します。
サブインターフェイスのフローのチェックが必要な場合、2 つのオプションがあります。
メイン インターフェイスで ip route-cache flow を設定する。これにより、すべてのサブインターフェイスからフローを送信します。
サブインターフェイスで ip flow ingress を設定する。この場合、メイン インターフェイスには NetFlow 設定はなく、フローは ip flow ingress コマンドが有効化された各サブインターフェイスから送信されます。
この機能は Supervisor Engine 1 または 1A/PFC、Supervisor Engine 2/PFC2 でサポートされていて、MSFC/MSFC2 は不要です。この機能は、Cisco Catalyst OS 8.5(1) 以降のリリースから、機能の限定された Supervisor 720/PFC3BXL でサポートされます。
特定の VLAN のブリッジドフロー統計情報を有効化または無効化するには、set mls bridged-flow-statistics コマンドを使用します。1 つ以上の VLAN を入力できます。NetFlow テーブル エントリ作成は VLAN 単位で有効化できます。ただし、ブリッジド フロー統計および VLAN 単位エントリ作成は同じメカニズムを使用して統計情報を収集するため、VLAN エントリが重複することがあります。
アカウンティングと分析をサポートするために NetFlow BGP ネクスト ホップが設定されている場合、BGP ネクスト ホップは通常のネクスト ホップとは異なります。
BGP ネクスト ホップへのルートが複数の内部ゲートウェイ プロトコル(IGP)リンクを介して再帰的にロードシェアリングされるとき、NetFlow キャッシュでは BGP ネクスト ホップはキャプチャされません。代わりに NetFlow キャッシュには、BGP ルートが再帰するランダム選択のロードシェアリング ルートから、有効で単純なネクスト ホップがキャプチャされます。したがって、再帰的なロード シェアリングのリンクがある場合、NetFlow BGP ネクスト ホップはサポートされません。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
01-Dec-2013 |
初版 |