このドキュメントでは、NX-OS を使用して Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチの NetFlow を設定する方法の例を紹介します。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
NetFlow に関する基礎知識
Cisco Nexus 7000 シリーズ スイッチの CLI 設定に関する基本知識
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
NX-OS 4.2(1) ソフトウェアが稼働する Nexus 7000 シリーズ スイッチ
NX-OS ソフトウェア
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
NetFlow は、ネットワーク トラフィック アカウンティング、従量制のネットワーク課金、ネットワーク計画グなど、多様なアプリケーションのアカウンティング機能に加えて、サービス拒否のモニタリング機能、ネットワーク モニタリング、アウトバウンド マーケティング、データ マイニング機能を効果的に提供する、サービス プロバイダーのお客様にも企業・官公庁のお客様にも役立つテクノロジーです。NetFlow は、NX-OS または Cisco® IOS ソフトウェアで設定できます。このドキュメントでは、NX-OS ソフトウェアを使用した NetFlow の設定例を紹介します。NetFlow テクノロジーの詳細については、『NetFlow の概要』を参照してください。
NetFlow のコマンドライン インターフェイス(CLI)の設定コマンドと確認コマンドは、feature netflow コマンドで NetFlow の機能を有効にするまで使用できません。これらのコマンドには、フロー レコード、フロー エクスポート、フロー モニタからなる柔軟なアーキテクチャが採用されています。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
NX-OS ソフトウェアには次のような特徴があります。
NetFlow CLI の設定および確認コマンドは、feature netflow コマンドを使用して NetFlow の機能を有効にすると使用可能になります。
これらのコマンドには、フロー レコード、フロー エクスポート、フロー モニタからなる柔軟なアーキテクチャが採用されています。
NX-OS には、フロー レコードを作成できるキー フィールドや非キー フィールドが多数あり、TCP フラグやシステム稼働時間などの追加情報を収集できます。
NX-OS には、セッション タイマーやアグレッシブなしきい値など、きめ細かいエージング タイマー機能があります。
NX-OS は、フル フロー モードとサンプル フロー モードをサポートしています。
ライン カード モジュールは、それぞれ 512,000 個の NetFlow キャッシュ エントリをサポートしています。
現在のところ、MAC アドレスに基づくレイヤ 2 NetFlow はサポートされていません。
デフォルトのエージング タイマー値は、Cisco IOS ソフトウェアの値とは異なります。
NetFlow 機能は、ステートフル プロセス再起動をサポートしています。
NetFlow バージョン 5 および 9 のエクスポート機能に対応しています。
フロー エクスポートごとにソース インターフェイスを設定する必要があります。
デフォルトで、Cisco NX-OS はユーザ データグラム プロトコル(UDP)ポート 9995 を NetFlow のデータ エクスポートに使用します。
feature netflow コマンドを削除すると、関連する NetFlow 設定情報もすべて削除されます。
NetFlow は、TCAM や CPU などのハードウェア リソースを使用します。そのため、NetFlow を有効にする前に、デバイスのリソース利用状況を把握することが重要です。
高トラフィック環境では、サンプリング モードにすると CPU や NetFlow のキャッシュ エントリの消費を抑えられます。
フロー モニタをインターフェイスに適用する場合は、トラフィックの方向を指定する必要があります。
デフォルトで、アクティブ エージングのフロー タイムアウト値は 1800 秒です。
デフォルトで、非アクティブ エージングのフロー タイムアウト値は 15 秒です。
デフォルトで、ファスト エージングのフロー タイムアウトは無効になります。
デフォルトで、アグレッシブ エージングのフローしきい値は無効になります。
デフォルトで、TCP セッション エージングは無効になります。
このドキュメントでは、次の構成を使用します。
NetFlow のフロー レコード |
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Switch(Config)#flow record Netflow-Record-1 switch(config-flow-record)#description Custom-Flow-Record switch(config-flow-record)#match ipv4 source address switch(config-flow-record)#match ipv4 destination address switch(config-flow-record)#match transport destination-port switch(config-flow-record)#collect counter bytes switch(config-flow-record)#collect counter packets |
NetFlow のフロー エクスポート |
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Switch(Config)#flow exporter Netflow-Exporter-1 Switch(Config-flow-exporter)#description Production-Netflow-Exporter Switch(Config-flow-exporter)#destination 192.168.11.2 Switch(Config-flow-exporter)#source Ethernet2/2 Switch(Config-flow-exporter)#version 9 |
カスタム レコードを使用した NetFlow モニタ |
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Switch(config)#flow monitor Netflow-Monitor-1 Switch(config-flow-monitor)#description Applied Inbound-Eth-2/1 Switch(config-flow-monitor)#record Netflow-Record-1 Switch(config-flow-monitor)#exporter Netflow-Exporter-1 |
オリジナル レコードを使用した NetFlow モニタ |
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Switch(config)#flow monitor Netflow-Monitor-2 Switch(config-Netflow-Monitor)#description Use Predefined “Original-Netflow-Record” Switch(config-Netflow-Monitor)#record netflow-original Switch(config-Netflow-Monitor)#exporter Netflow-Exporter-1 |
NetFlow タイマーの調整 |
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Switch(config)#flow timeout active 120 Switch(config)#flow timeout inactive 32 Switch(config)#flow timeout fast 32 threshold 100 Switch(config)#flow timeout session Switch(config)#flow timeout aggressive threshold 75 |
NetFlow サンプラーの設定 |
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Switch(config)#sampler NF-Sampler-1 Switch(config-flow-sampler)#description Sampler-for-Int-Eth-2/1 Switch(config-flow-sampler)#mode 1 out-of 1000 !--- Applying a NetFlow Sampler to an Interface: Switch(config)#interface Ethernet2/1 Switch(config-if)#ip flow monitor NF-Mntr-1 input sampler NF-Sampler-1 |
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
03-Dec-2010 |
初版 |