このドキュメントでは、Nexus 7000 シリーズ スイッチでゲートウェイ ロード バランシング プロトコル(GLBP)を設定して、LAN 上のデフォルト ゲートウェイの負荷を共有する方法について説明します。
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
Nexus 7000 シリーズ スイッチの設定に関する基本的な知識がある。
Gateway Load Balancing Protocol(GLBP)の基本的な知識があること。
このドキュメントの情報は、Nexus 7000 シリーズ NX-OS デバイスに基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
GLBP は、GLBP グループに関係するゲートウェイ間で仮想 IP アドレスと仮想 Media Access Control(MAC)アドレスを共有することで、IP ホストのゲートウェイ バックアップを提供します。
GLBP により、ゲートウェイが IEEE 802.3 LAN でデフォルト ゲートウェイの負荷を共有できます。
Hot Standby Router Protocol(HSRP)および Virtual Router Redundancy Protocol(VRRP)と比較すると、GLBP はこれらの他のプロトコルでは提供されない追加のロード バランシング機能を実行します。
GLBP は、1 つの仮想 IP アドレスと複数の仮想 MAC アドレスを使用して複数ルータ(ゲートウェイ)でロード バランシングを行い、既存の転送ゲートウェイで障害が発生した場合にアクティブになる冗長ゲートウェイを提供します。
GLBP は、GLBP グループ内のすべてのルータ間で転送の負荷を共有します。
GLBP メンバーは定期的な hello メッセージを使用することによって相互に通信します。
このセクションでは、2 台の Nexus 7000 シリーズ スイッチで GLBP を設定するための情報を提供します。
最初に両方のスイッチで GLBP 機能をグローバルに有効化します。
GLBP は、レイヤ 3 インターフェイスでのみ設定できます。
GLBP 仮想 IP アドレスはインターフェイス IP アドレスと同じサブネット内になければなりません。
仮想 IP アドレスを設定することによって GLBP グループをイネーブルにするには、その前にすべての GLBP メンバー ゲートウェイ上で、GLBP に関するすべてのカスタマイズ オプションを設定する必要があります。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
このドキュメントでは、次の構成を使用します。
Nexus 7000 スイッチ 1 |
---|
Nexus1#configure terminal !--- Enables GLBP. Nexus1(config)#feature glbp Nexus1(config)#interface Vlan2 Nexus1(config-if)#ip address 10.193.33.252/24 !--- Creates a GLBP group. Nexus1(config-if)#glbp 2 !--- Configures the hello and hold times. Nexus1(config-if-glbp)#timers 1 4 !--- Configures the redirect and timeout timers. Nexus1(config-if-glbp)#timers redirect 600 7200 !--- Sets the priority level. Nexus1(config-if-glbp)#priority 10 Nexus1(config-if-glbp)#preempt delay minimum 60 !--- Sets the GLBP load-balancing method. Nexus1(config-if-glbp)#load-balancing host-dependent Nexus1(config-if-glbp)#forwarder preempt delay minimum 50 !--- Enables GLBP on an interface. Nexus1(config-if-glbp)#ip 10.193.33.3 Nexus1(config-if-glbp)#exit !--- Save the configurations in the device. Nexus1(config)#copy running-config startup-config Nexus1(config)#exit |
Nexus 7000 スイッチ 2 |
---|
Nexus2#configure terminal !--- Enables GLBP. Nexus2(config)#feature glbp Nexus2(config)#interface Vlan2 Nexus2(config-if)#ip address 10.193.33.251/24 !--- Creates a GLBP group. Nexus2(config-if)#glbp 2 !--- Configures the hello and hold times. Nexus2(config-if-glbp)#timers 1 4 !--- Configures the redirect and timeout timers. Nexus2(config-if-glbp)#timers redirect 600 7200 !--- Sets the priority level. Nexus2(config-if-glbp)#priority 110 Nexus2(config-if-glbp)#preempt delay minimum 60 !--- Sets the GLBP load-balancing method. Nexus2(config-if-glbp)#load-balancing host-dependent Nexus2(config-if-glbp)#forwarder preempt delay minimum 50 !--- Enables GLBP on an interface. Nexus2(config-if-glbp)#ip 10.193.33.3 Nexus2(config-if-glbp)#exit !--- Save the configurations in the device. Nexus2(config)#copy running-config startup-config Nexus2(config)#exit |
ここでは、設定が正常に機能しているかどうかを確認します。
アウトプット インタープリタ ツール(登録ユーザ専用)(OIT)は、特定の show コマンドをサポートします。OIT を使用して、show コマンドの出力の分析を表示します。
GLBP の設定とステータスを表示するには、show glbp コマンドを使用します。
以下に、いくつかの例を示します。
Nexus1(config-if-glbp)#show glbp Extended-hold (NSF) is Disabled Vlan2 - Group 2 State is Init (Interface is up) 1 state change(s), last state change(s) 00:01:11 Virtual IP address is 10.193.33.3 Hello time 1 sec, hold time 4 sec Redirect time 600 sec, forwarder time-out 7200 sec Preemption enabled, min delay 60 sec Active is unknown Standby is unknown Priority 110 (configured) Weighting 100 (default 100), thresholds: lower 1, upper 100 Load balancing: host-dependent Group members: 0026.980C.2AC1 (10.193.33.252) local There are no forwarders
show running-config interface vlan2コマンドを使用して、VLANインターフェイス2の実行コンフィギュレーションに関する情報を表示します。
以下に、いくつかの例を示します。
Nexus1(config-if-glbp)#show running-config interface Vlan2 version 5.1(2) interface Vlan2 no ip redirects ip address 10.193.33.252/24 glbp 2 ip 10.193.33.3 timers 1 4 timers redirect 600 7200 priority 110 preempt preempt delay minimum 60 load-balancing host-dependent forwarder preempt delay minimum 50
次に、GLBP の確認コマンドをいくつか示します。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
29-Mar-2012 |
初版 |