概要
このドキュメントでは、Cisco Jabber Guest でよく発生する問題のトラブルシューティング方法について説明します。
前提条件
要件
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
- Cisco Expressway(Exp)C と E の組み合わせ(バージョン x8.2 以降を使用)
- リレー NAT(TURN)/Interactive Connectivity Establishment(ICE)および Session Initiation Protocol(SIP)を使用するトラバーサル
- Video Communication Server(VCS)-C および VCS-E
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
- サポートされるモデルは、(VCS)-C と VCS-E の組み合わせ、または Exp-C と Exp-E の組み合わせのみです。
- Exp-E には、TURN オプション キーがインストールされている必要があります。
- Exp-C および Exp-E には、必要なトラバーサル ゾーンが正しく設定されている必要があります。
- Expressway ボックスにはバージョン x8.2 以降が必要です。
- Cisco Jabber Guest バージョン jg10.0_10.0.2.75。
- Jabber Guest プラグインがインストール済みのインターネット クライアント。
トポロジ
トラブルシューティング ガイド
このセクションでは、検出される一般的な問題について説明します。
ユニファイド コミュニケーション リンクの検査
Jabber Guest は、Expressway-E と Expressway-C の間の HTTPS メッセージ プロキシに、ユニファイド コミュニケーション リンクとセキュア シェル(SSH)トンネルを使用します。
- ユニファイド コミュニケーション リンクのステータス情報は、[Status] > [Unified Communications]から確認できます。
- ユニファイド コミュニケーション SSH トンネルのステータス情報は、[Status] > [Unified Communication] > [Unified Communications SSH tunnels status]から確認できます。
Jabber Guest リンクが Expressway Web ページにリダイレクトする
Jabber Guest リンクにアクセスしようとすると、Expressway Web ページにリダイレクトされることがあります。
これが起きる場合は、次の項目を確認してください。
- Expressway-E が Jabber Guest に対して設定されており、Expressway-E と Expressway-C との間のユニファイド コミュニケーション トラバーサル ゾーンがアクティブである。
- ファイアウォールまたは Web サーバが、パブリック インターネットから 443、9443 への、またはパブリック インターネットから 80、9880 への要求を変換している。
注:Expressway-E はポート 9880 で要求を受信すると、その要求を 9443 に自動的にリダイレクトします。
これをテストするための適切な方法は、リンクでポート 9443 を明示的に定義し、ブラウザからリンクにアクセスすることです。
それでも Expressway-E Web ページにリダイレクトされる場合は、ポート 9443 がファイアウォール上の 443 に転送されます。この構成は誤っています。ポート 443 はポート 9443 に転送される必要があります。
アクセラレータが見つからない
Jabber Guest リンクをロードすると、次のエラー メッセージを受け取ることがあります。
これが起きる場合は、次の項目を確認してください。
- 使用するリンクにドメイン名が含まれておらず、代わりに IP アドレスが使用されている場合は、完全修飾ドメイン名(FQDN)を使用するようにリンクを変更します。[Settings] > [Links]を選択して、[Domain used for links] を FQDN に変更します。
- Jabber Guest リンクが FQDN 形式である場合は、関連付けられたドメインが Jabber Guest サービス向けに設定され、Jabber Guest サーバが関連付けられていることを確認します。
- SSH トンネルが Expressway-E と Expressway-C との間でアクティブであることを確認します。
- ユニファイド コミュニケーションのステータスが Expressway-E と Expressway-C との間でアクティブであることを確認します。
リンクが見つかりません
Jabber Guest リンクをロードすると、次のエラー メッセージを受け取ることがあります。
これが起きる場合は、次の項目を確認してください。
- 要求された URL リンクがアクティブではありません([Links] > [select the link]と選択します)。 アクティブと表示されていることを確認します。
- URL に誤った呼び出し URL が含まれているか、または設定された URL が有効化されていません(または有効期限切れになっています)。
接続先にアクセスできない
Jabber Guest リンクをロードすると、次のエラー メッセージを受け取ることがあります。
チップ ログには以下が表示されます。
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xa0f021a8] [webc] [.Log(1236)] - Method call:
MediaPlugin.hangup
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xa0f021a8] [chip] [.AutoLog(7)] - Method entered:
chipAPI::hangupAsync
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xa0f021a8] [chip] [.AutoLog(7)] - Method entered:
CVideoAPI::HangupAsync
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xa0f021a8] [chip] [.~AutoLog(11)] - Method exited:
CVideoAPI::HangupAsync
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xa0f021a8] [chip] [.~AutoLog(11)] - Method exited:
chipAPI::hangupAsync
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xb0629000] [chip] [.Hangup(796)] - Method entered
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xb0629000] [chip] [.Hangup(808)] - Nothing
to hangup. no-op
2014-10-03 16:03:55,756 INFO[0xb0629000] [chip] [.Hangup(796)] - Method exited
2014-10-03 16:03:55,757 INFO[0xb0629000] [chip] [.AutoLog(7)] - Method entered:
chipAPI::Callback_Void
2014-10-03 16:03:55,757 INFO[0xb0629000] [chip] [.FindJSObjectPtrValueGivenKey(97)] -
Failed To find key-Successcb or the value wasn't a JSObjectPtr
2014-10-03 16:03:55,757 INFO[0xb0629000] [chip] [.~AutoLog(11)] - Method exited:
chipAPI::Callback_Void
2014-10-03 16:04:15,975 INFO[0xa0f021a8] [webc] [.Log(1236)] - Call event: [timeout]
これが起きる場合は、次の項目を確認してください。
- Cisco Unified Communications Manager(CUCM)/VCS-Control のネイバー ゾーンは、アクティブである必要があります。
- Jabber Guest 展開で使用される Exp-C/VCS-C 上で適切な検索ルールを設定し、CUCM または VCS-Control を介してコールをルーティングできるようにする必要があります。
- エンドポイントは、Jabber Guest サーバ上のリンクの接続先で定義されているものと一致する、CUCM/VCS-Control 上の正しい URI/Extension に登録されている必要があります。
TURN 割り当てが失敗する
Jabber Guest リンクをロードすると、次のエラー メッセージを受け取ることがあります。
これが起きる場合は、次の項目を確認してください。
- UDP ポート 3478 がブロックされていない。これらのポートに、パブリック インターネットから Expressway への着信を許可する必要があります。
- UDP ポート 3478 は、Expressway-E のデフォルトのポートです。ポートは変更できます。ポート範囲を使用することもできます。どのポートを使用すべきかを確認するには、Expressway-E の TURN 設定を確認します。
- ローカルデータベースのTURN設定中に使用する認証レルムを定義するか、配置に基づいて委任認証情報チェックを使用する必要があります。TURNサーバの設定が適切で、Exp-E/VCS-Expサーバでアクティブと表示されていることを確認してください。
- Expressway-E TURN サーバ(IP アドレスまたは DNS 名)のフィールドと、Jabber Guest サーバの TURN ポートのフィールド([Settings]> [Call Control and Media])が正しく設定されていません。
Jabber Guest 設定に誤った TURN サーバ アドレスが定義されている場合、Web クライアント マシンは TURN 割り当て要求をそのサーバに送信し、最終的にはタイムアウトします。
チップ ログには以下が表示されます。
2014-10-03 16:30:29,549 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> IN <-- AllocateReq (state Idle)
2014-10-03 16:30:29,549 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> 7d..16 OUT-->STUN: AllocateRequest sockh=10 Len=52 to
10.106.93.169:3478
2014-10-03 16:30:29,550 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> State (Idle -> WaitAllocRespNotAut)
2014-10-03 16:30:29,649 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> IN <-- TimerRetransmit (state WaitAllocRespNotAut)
2014-10-03 16:30:29,649 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> 7d..16 Retransmit initial allocateReq Retry: 1
2014-10-03 16:30:29,748 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> IN <-- TimerRetransmit (state WaitAllocRespNotAut)
2014-10-03 16:30:29,748 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> 7d..16
.
.
.
2014-10-03 16:30:37,506 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> IN <-- TimerRetransmit (state WaitAllocRespNotAut)
2014-10-03 16:30:37,506 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> 7d..16 Retransmit initial allocateReq Retry: 9
2014-10-03 16:30:39,099 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.<ctxt:ICE,thread:-1335185408>(0)] -
<TURNCLIENT:00> IN <-- TimerRetransmit (state WaitAllocRespNotAut)
2014-10-03 16:30:39,100 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
Retransmit initial allocateReq failed after 9 retries
2014-10-03 16:30:39,100 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
State (WaitAllocRespNotAut -> Idle)
2014-10-03 16:30:39,100 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
StopAllTimers
2014-10-03 16:30:39,100 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
F fsm_sendMsgWithPriority: Invalid destination address: Src: connhandler(0x00080000)-0
Dest: G2FSM(0x00050000)-0, Msg: G2FSM_Audit_Ind(327712)
2014-10-03 16:30:39,100 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
void connhandler_SeriAlloc_doNETTurnAllocateRej(PROC_DATA *, struct connhandler_PRIV *,
struct NET_TURN_ALLOCATE_REJ *): conn_id: 22314
2014-10-03 16:30:39,109 INFO[0xa0f021a8] [webc] [.Log(1236)] - InitializeIceMachineAsync
failed: ERROR_UNABLE_TO_CONTACT_TURN_SERVER
- Jabber Guest サーバ上のドメイン名(Cisco Expressway-C の下の、[Settings]> [Call Control and Media])が、Cisco Expressway-C 上の設定済みドメイン名でないか、または Cisco Jabber Guest サービスに対して設定されていません。
チップ ログには以下が表示されます。
2014-10-03 16:44:17,187 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
ed..7f OUT-->STUN: AllocateRequest sockh=6 Len=208 to
10.106.93.165:3478
2014-10-03 16:44:17,187 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
State (WaitAllocRespNotAut -> WaitAllocResp)
2014-10-03 16:44:17,237 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
IN <-- TimerRetransmit (state WaitAllocResp)
2014-10-03 16:44:17,237 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
ed..7f Retransmit allocateReq Retry: 1
2014-10-03 16:44:17,285 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
ed..7f AllocateErrorResponse
2014-10-03 16:44:17,285 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
IN <-- AllocateRespError (state WaitAllocResp)
2014-10-03 16:44:17,285 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] -
Authorisation failed code 401
2014-10-03 16:44:17,285 DEBUG [0xb06ab000] [pme] [.
(0)] - F fsm_sendMsgWithPriority: Invalid destination address: Src: connhandler
(0x00080000)-0 Dest: G2FSM(0x00050000)-0, Msg: G2FSM_Audit_Ind(327712)
2014-10-03 16:44:17,290 INFO[0xa0f021a8] [webc] [.Log(1236)] - InitializeIceMachineAsync
failed: ERROR_UNABLE_TO_CONTACT_TURN_SERVER
Exp-E ログには以下が表示されます。
Message Header: (type=AllocateRequest(0x0003), length=188, id=15:99:aa:ab:00:01:00:
00:76:f8:cc:ce, cookie=21:12:a4:42)
Username: JC:edge.com:93e3f6cc-5854-4fb4-a6e9-88c322361c23
MessageIntegrity: (offset=176, hash=e7:f4:f5:15:e7:8c:b2:89:ec:08:be:48:a3:51:cc:
61:47:dc:c6:09)
SoftwareName: cpve
Nonce: 0aea2513a55a1c674efeb8a7bcc67ce8d48ae368245cb7090dd7c6b16aac
Realm: TurnAdmin
RequestedTransport: udp(17)
EvenPort: Reserve next=true
TURN 割り当て要求には、Jabber Guest で設定されたドメイン edge.com が含まれます。ただし、このケースで、Exp-C 上に設定されているドメインは webrtc.com です。そのため、Exp-E が要求を認証することはありません。
サポートされていないブラウザ
Jabber Guest リンクをロードすると、次のエラー メッセージを受け取ることがあります。 「サポートされていないブラウザ」
説明:使用しているブラウザはサポートされていません。
Jabber Guest にアクセスするには、システムがこれらの要件を満たしていることを確認する必要があります。
Microsoft Windows のサポート
- Microsoft Windows Vista 以降
- Mozilla Firefox バージョン 10 以降
- Google Chrome バージョン 18 以降
- Microsoft Internet Explorer バージョン 8 以降(32 ビットのみ)
Mac OS X のサポート
- Mac OS X バージョン 10.7 以降
- Apple Safari バージョン 5 以降
- Mozilla Firefox バージョン 10 以降
- Google Chromeバージョン18以降
パスワードのリセット
ルート パスワードをリセットすることが必要になる場合があります。詳細については、「Cisco Jabber Guest のルート パスワードのリセット」[英語] を参照してください。このプロセスは、シングル ユーザ モードを使用して Linux システムのパスワードをリセットする方法と似ています。
管理者パスワードをリセットするには、以下の手順を実行します。
Jabber Guest:ロギングとログ レベル
Jabber Guest Web プラグインのログ
Jabber Guest を使用するには、Web プラグインが PC または Mac にインストールされている必要があります。
この Web プラグインは、さまざまなログ レベルに設定できるログ ファイルに書き込みを行い、トラブルシューティングの際に役立つ可能性があります。
Windows
Mac OS
- Mac OS の場合、chip.log は次の場所にあります。~/Library/"Internet Plug-Ins"/"Cisco Jabber Guest Plug-in.10.0.2.17.plugin"/Contents/Frameworks/Logs
- ログ レベルを変更するには、ログ設定ファイルを変更できます。設定ファイルは以下の場所にあります。~/Library/Internet Plug-Ins/Cisco Jabber Guest Plug-in.10.0.2.17.plugin/Contents/Frameworks/config/log4cxx.config
プラグインがクラッシュすると、chip.dmp というダンプ ファイルが作成されます。現在、このファイルは Microsoft Windows 上でプラグインがクラッシュしたときにのみ作成されます。chip.dmpファイルを送信するよう求められる場合は、次の手順に従います。
%HOMEPATH%\Appdata\LocalLow\Cisco\chip に移動します。
関連情報