このドキュメントでは、Cisco CallManager Express(CME)バージョン 10.0 で導入された新しい機能について説明します。これには、Cisco Jabber for Windows に対するサポートが含まれます。Jabber アプリケーションは、「電話限定モード」に限り作動し、通常の Session Initiation Protocol(SIP)の電話のように機能します。Jabber のこのモードでは、プレゼンスおよびインスタント メッセージング(IM)は使用できません。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
Cisco Jabber が動作するには HTTPS が必要です。そのため、ユーザが Jabber のエンドポイントにログインできるように、まず CME で HTTPS サーバを設定する必要があります。
CME(config)#ip http secure-server
CME(config)#ip http secure-port 8443
このセクションでは、Jabber のエンドポイントが登録するプールを設定します。
CME(config)#voice register dn 1
CME(config-register-dn)#number 9999
CME(config)#voice register pool 1
CME(config-register-pool)#id device-id-name J4W
CME(config-register-pool)#type Jabber-Win
CME(config-register-pool)#number 1 dn 1
CME(config-register-pool)#dtmf-relay rtp-nte
CME(config-register-pool)#username 9999 password 9999
CME(config-register-pool)#codec g711ulaw
CME(config-register-pool)#no vad
これは自動プロセスではないため、すべての SIP 電話でプロファイルを削除して作り直す必要があります。
CME(config)#voice register global
CME(config-register-global)#no create profile
CME(config-register-global)#create profile
Jabber をインストールするには、次の手順を実行します。
インストールが完了するまで待ちます。
CME からの自己署名証明書に関するアラートがポップアップで表示されます。[Accept] をクリックして証明書を承認し、Jabber の認証とログインを許可します。
Jabber for Windows を使用して発信および受信する準備ができました。
Jabber にログインしようとすると、証明書についてのエラー メッセージが表示されます。
この出力を取得するには、debug ip http all コマンドを入力します。
019193: *Jul 1 08:59:02.561: %HTTPS: http ssl get context fail (-41104)
019194: *Jul 1 08:59:02.561: HTTP: ssl get context failed (-40407)
解決方法
上記の出力からわかるように、HTTPS 証明書に問題があります。
この問題を解決するには、CLI にログインして HTTPS 設定コマンドを削除します。また、HTTPS の CME によって生成された自己署名証明書を削除します。
CMEconfig)#no ip http secure-server
CME(config)#no ip http secure-port 8443
CME(config)#no crypto pki certificate chain TP-self-signed-3120869618
This will remove all certificates for trustpoint TP-self-signed-3120869618
Are you sure you want to do this? [yes/no]: yes
次に、HTTPS 設定を再設定し、新しい自己署名証明書が作成されたことを確認します。
CME(config)#ip http secure-server
CME(config)#ip http secure-port 8443
!
crypto pki trustpoint TP-self-signed-3120869618
enrollment selfsigned
subject-name cn=IOS-Self-Signed-Certificate-3120869618
revocation-check none
rsakeypair TP-self-signed-3120869618
!
その後、Jabber は CME に登録できるようになります。
音声レジスタ プールの下で Cisco Jabber クライアントを設定する新しい電話タイプ "Jabber-CSF-Client" が追加されました。これは、クライアント サービス フレームワーク(CSF)ベースの Cisco Jabber クライアントの設定に使用できます。CME バージョン 10.0 では、Cisco Jabber クライアントの設定には、タイプ "Jabber-Win" が使用されます。CME バージョン 10.5 ではこのタイプは廃止され、新しい "Jabber-CSF-Client" を Cisco Jabber クライアントの設定にも使用する必要があります。
詳細については、Cisco Jabber のサポート [英語] を参照してください。
現在、この設定に使用できる確認手順はありません。
現在、この設定に関する特定のトラブルシューティング情報はありません。
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
14-Jan-2015 |
初版 |