概要
このドキュメントでは、Cisco Unified Communications Manager(CUCM)の Disaster Recovery System(DRS)のバックアップを作成するときに発生する一般的な問題の解決方法について説明します。
前提条件
要件
このドキュメントに特有の要件はありません。
使用するコンポーネント
このドキュメント内の情報は、CUCM リリース 8.X、9.X、および 10.X に基づきます。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
問題 1. 過去 15 分間にバックアップ サイズが増加しなかったために SFTP 転送が失敗した
Windows Secure FTP(SFTP)サーバを使用した定期バックアップと手動バックアップの両方で、大規模なコンポーネントに対する DRS バックアップが毎回失敗します。
ERROR:過去15分間バックサイズが増加していなかったため、SFTP転送に失敗しました。ディスク領域が不足しているか、ネットワーク転送レートが構成されたSFTPサーバーで遅すぎます。SFTP デバイス上の空き領域を増やすか、ネットワーク接続をチェックしてフレッシュ バックアップの Backup Completed を実行します。
この問題は、Cisco Bug IDCSCul38509 に記載されています。
解決方法
SFTP サーバのベース オペレーティング システム(OS)として Windows 2003 以前を使用するか、サポートされている Linux ベースの SFTP サーバを使用します。
問題 2. スケジュール DRS バックアップの時刻が日によって異なる
DRS スケジュール バックアップの開始時刻は毎日約 1 時間ずれます。この時間のずれはシステムのバックアップ スケジュールによって異なります。
この問題は、Cisco Bug ID CSCug58538 に記載されています。
解決方法
この問題は、DRS マスターとローカル サービスの再起動によって一時的に解決される可能性があります。サービスは設定された時刻に開始しますが、次回は異なる時間に開始されます。その場合は、Cisco Bug ID CSCug58538 の解決策を含むバージョンにアップグレードしてください。
問題 3. Java Secure Channel(JSCH)例外が原因で DRS バックアップが断続的に失敗する
エラー:JSCH例外が発生しました…接続を再試行しています。
この問題は、Cisco Bug ID CSCul44464 に記載されています。
解決方法
再度バックアップを実行します。
問題 4. ELM コンポーネントがバックアップされない
Enterprise License Manager(ELM)は、スケジュール バックアップで選択されていたとしてもバックアップされません。
この問題は、Cisco Bug ID CSCun07885 に記載されています。
解決方法
"elm-server" コンポーネントの手動バックアップを実行してください。
問題 5. DRS バックアップが完了するまでに時間がかかる
DRS バックアップは完了するまでに時間がかかることがあり、小規模なコンポーネントでもバックアップ タスクが完了するまでに 15 分かかります。
この問題は、Cisco Bug ID CSCul44382 に記載されています。
解決方法
バックアップが完了するまでお待ちください。完了しない場合、バックアップは 20 時間後にタイムアウトします。