Cisco 7970 Color IP 電話機は Cisco CallManager Express 3.2.1 以降でサポートされています。この電話機では、ご使用の Cisco CallManager Express バージョンによって異なるファームウェアが必要です。ファームウェア バージョンは telephony-service コンフィギュレーション モードで設定されます。このドキュメントでは、Cisco 7970 IP 電話機を Cisco CallManager Express に正しく登録して機能させるために必要な手順について説明します。
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
Cisco CallManager Express コマンドライン インターフェイス(CLI)についての知識
このドキュメントの情報は Cisco CallManager Express リリース 3.2.1、CallManager Express 4.0、および Cisco 7970 IP 電話機に基づいています。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:このセクションで使用されているコマンドの詳細を調べるには、Command Lookup Tool(登録ユーザ専用)を参照してください。一部ツールについては、ゲスト登録のお客様にはアクセスできない場合がありますことをご了承ください。
CallManager Express 3.2.1 に関する次の設定手順をすべて実行します。
次に示す特定の Cisco 7970 IP Phone ファイルを Cisco CallManager Express フラッシュ内に配置します。
cnu70.62-0-1-6.sbn jvm70.602ES1R6.sbn TERM70.DEFAULT.loads TERM70.6-0-2SR1-0-5s.loads Jar70.2-8-0-104.sbn
注:これらのファイルを取得するには、cme-123-11XL.zipファイルをソフトウェアセンターのVoice Applications > Cisco CallManager Express/Cisco IOS Telephony Services and SRSの下にある(登録ユーザ専用)セクションからダウンロードしますテレフォニー。Cisco 7970 IP Phone ファイルは 7970-602sr1-5.tar ファイルの中に圧縮されています。
これらのファイルがフラッシュに配置されていることを確認するには、show flash コマンドを発行します。
CME3.2.1#show flash: 1 16219864 c1700-ipvoice-mz.123-11.XL.bin 2 1796886 cnu70.62-0-1-6.sbn 3 988400 jvm70.602ES1R6.sbn 4 612 TERM70.DEFAULT.loads 5 616 TERM70.6-0-2SR1-0-5s.loads 6 713081 Jar70.2-8-0-104.sbn
Cisco 7970 IP 電話機がこれらのファイルをダウンロードできるように、これらの CLI を設定します。
CME3.2.1#configure terminal CME3.2.1#tftp-server flash:cnu70.62-0-1-6.sbn CME3.2.1#tftp-server flash:jvm70.602ES1R6.sbn CME3.2.1#tftp-server flash:TERM70.DEFAULT.loads CME3.2.1#tftp-server flash:TERM70.6-0-2SR1-0-5s.loads CME3.2.1#tftp-server flash:Jar70.2-8-0-104.sbn
テレフォニー サービスの下で Cisco 7970 IP 電話機に適したロードを確実に設定します。
CME3.2.1#configure terminal CME3.2.1(config)#telephony-service CME3.2.1(config-telephony)#load 7970 TERM70.6-0-2SR1-0-5s
Cisco 7970 IP 電話機装置内のクロックは、Cisco CallManager Express ルータのクロックからグリニッジ標準時(GMT)を取得します。正確な現地時刻を表示するために、Cisco 7970 IP 電話機 7970 装置のほぼすべての時刻を time-zone コマンドで補正する必要があります。
CME3.2.1#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CME3.2.1(config)#telephony-service CME3.2.1(config-telephony)#time-zone 5 !--- 5 for Pacific Standard/Daylight Time -480. CME3.2.1(config-telephony)#end
注:Cisco CallManager Expressルータがネットワークタイムプロトコル(NTP)サーバからクロックを受信していることを確認します。
CME3.2.1#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CME3.2.1(config)#ntp server 129.7.1.66 CME3.2.1(config)#end
Cisco CallManager Express ルータが NTP サーバと同期され、正しい時刻になっていることを確認するには、show clock および show ntp コマンドを発行します。
CME3.2.1#show ntp status Clock is unsynchronized, stratum 16, no reference clock nominal freq is 250.0000 Hz, actual freq is 249.9989 Hz, precision is 2**16 reference time is C546AEE8.4A0E878B (21:17:28.289 PST Wed Nov 17 2004) clock offset is 1.6617 msec, root delay is 54.09 msec root dispersion is 3880.97 msec, peer dispersion is 3879.30 msec CME3.2.1#show clock 15:33:18.214 PST Thu Nov 18 2004
注:タイムゾーンの設定の変更を有効にするには、no create cnf-filesコマンドを発行してからcreate cnf-filesコマンドを発行して、Sep*.conf.xmlファイルを更新する必要があります。また、resetコマンドを使用してCisco 7970 IP Phoneユニットをリブートする必要があります。
Cisco CallManager Express で Sep*.conf.xml を作成するには、ephone の下で CLI「タイプ 7970」が設定される必要があります。以下に、いくつかの例を示します。
ephone 1 mac-address 0011.2032.C999 type 7970 button 1:1 2:2 3o23,24 4:27
次に、これらのコマンドを発行することが重要です。
CCM3.2.1#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CCM3.2.1(config)#tele CCM3.2.1(config)#telephony-service CCM3.2.1(config-telephony)#create cnf-files CNF file creation is already On Updating CNF files CNF files update complete CCM3.2.1(config-telephony)#end
これにより、Cisco CallManager Express ルータは、Cisco 7970 IP 電話機に固有の MAC アドレス 0011.2032.C999 を使って設定ファイルを作成します。この CLI(ロード 7970)がない場合、Cisco CallManager Express は SEP00112032c999.cnf.xml を作成しません。(正しいクロックを含む)Cisco 7970 IP 電話機の正しい機能を実現するには、この .xml ファイルが必要です。
CallManager Express 4.0 に関する次の設定手順をすべて実行します。
CallManager Express 4.0 を実行している場合、これらの 7970 IP Phone ファイルがフラッシュに配置されていることを確認します。
CME4.0#show flash System CompactFlash directory: File Length Name/status 1 31441504 c3825-ipvoicek9-mz.124-9.T.bin 2 1994898 CVM70.2-0-2-26.sbn 3 866919 Jar70.2-9-2-26.sbn 4 591 TERM70.7-0-3-0S.loads 5 1979692 cnu70.2-7-6-26.sbn 6 591 term70.default.loads 7 591 term71.default.loads
注:各電話機タイプおよびCisco CMEバージョンの電話機ファームウェアファイル名は、該当するCisco CME Supported Firmware, Platforms, Memory, and Voice Productsドキュメントに記載されています。
新しい電話機ファームウェア ファイル用に TFTP ファイル共有を有効にします。
CME4.0#conf t Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. CME4.0(config)#tftp-server flash:CVM70.2-0-2-26.sbn CME4.0(config)#tftp-server flash:Jar70.2-9-2-26.sbn CME4.0(config)#tftp-server flash:TERM70.7-0-3-0S.loads CME4.0(config)#tftp-server flash:cnu70.2-7-6-26.sbn CME4.0(config)#tftp-server flash:term70.default.loads
電話機タイプを電話機ファームウェア ファイルに関連付けて、電話機をリブートします。
CME4.0(config)#telephony-service CME4.0(config-telephony)#load 7970 TERM70.7-0-3-0S !--- When configuring the load command, do not include !--- the .sbin or .loads file extension CME4.0(config-telephony)#create cnf-files
特定の ephone にどの電話機ファームウェアがインストールされているかを確認するには、show ephone phone-load コマンドを発行します。
CME4.0#show ephone phone-load DeviceName CurrentPhoneload PreviousPhoneload LastReset ===================================================================================== ! SEP001759E7492C 7.0(3.0S) Initialized !--- The DeviceName includes the MAC address for the IP phone
このセクションでは、設定が正しく動作していることを確認するために使用できる情報を提供しています。
Cisco CallManager Express で Cisco 7970 IP 電話機用の設定ファイルがすでに作成されたことを確認するには、show telephony-service tftp-binding コマンドを発行します。このコマンドにより、個々の電話機に関連付けられている SEP*.cnf.xml ファイルを表示できます。
CCM3.2.1#show telephony-service tftp-bindings tftp-server system:/its/SEPDEFAULT.cnf tftp-server system:/its/SEPDEFAULT.cnf alias SEPDefault.cnf tftp-server system:/its/XMLDefault.cnf.xml alias XMLDefault.cnf.xml tftp-server system:/its/ATADefault.cnf.xml tftp-server system:/its/XMLDefault7970.cnf.xml alias SEP0011211117D0.cnf.xml tftp-server system:/its/XMLDefault7970.cnf.xml alias SEP00112032C999.cnf.xml tftp-server system:/its/united_states/7960-tones.xml alias United_States/7960-to nes.xml tftp-server system:/its/united_states/7960-font.xml alias English_United_States/ 7960-font.xml tftp-server system:/its/united_states/7960-dictionary.xml alias English_United_S tates/7960-dictionary.xml tftp-server system:/its/united_states/7960-kate.xml alias English_United_States/ 7960-kate.xml tftp-server system:/its/united_states/SCCP-dictionary.xml alias English_United_S tates/SCCP-dictionary.xml
Cisco 7970 が Cisco CallManager Express に登録されていることを確認するには、次のように show ephone コマンドを発行します。
CCM3.2.1#show ephone ephone-1 Mac0011.2032.C999 TCP socket[1] activeLine0 REGISTERED mediaActive0 offhook0 ringing0 reset0 reset_sent0 paging 0 debug0 IP10.10.10.13 3855 7970 keepalive 8908 max_line 8 button 1 dn 1 number 2901500 CH1 IDLE CH2 IDLE shared button 2 dn 2 number 2901566 auto dial 2901567 CH1 IDLE shared button 3 dn 23 number 2901555 CH1 IDLE mwi overlay shared button 4 dn 27 number 2918888 CH1 IDLE shared button 5 dn 30 number 2909999 CH1 IDLE CH2 IDLE shared button 6 dn 31 number 2901515 CH1 IDLE CH2 IDLE shared overlay 3 23(2901555) 24(2901557) speed dial 12900013 James speed dial 22900015 Matt speed dial 315627166448 Albert's Cell speed dial 42901510 Bill paging-dn 9 Username Joe Password 12345 after-hour exempt
Cisco CallManager Express システムをトラブルシューティングするには、これらの作業を行います。
show ephone コマンドを発行して、登録されているすべての電話機を表示します。電話機が 1 台も登録されていない場合は、次の手順を行います。
デフォルト ルータと TFTP サーバ アドレス(オプション 150)を含む、DHCP 設定を確認します。
必要なファイルがルータのフラッシュ メモリに存在することを確認するために、dir コマンドを発行します。
必要なファイルに関して tftp-server コマンドが設定されていることを確認します。
Cisco IP 電話機の登録アクティビティを表示するために debug ephone register MAC アドレス コマンドを発行します。
DHCP の動作を確認するために debug ip dhcp コマンドを発行します。
show ephone コマンドを発行して、登録されているすべての電話機を表示します。電話機が登録済みで表示される場合は、これらの作業を行います。
電話番号に割り当てられている電話機ボタンが正しいことを確認します。
Cisco IP Phone が登録済みとして表示されることを確認します。
電話機の [Settings] ディスプレイを使用して、Cisco IP 電話機の IP パラメータ設定を確認します。
キープアライブ カウントが更新されていることを確認するために、show phone コマンドを発行します。
電話機をリセットして再登録が行われることを確認するために、debug ephone register MAC アドレス コマンドを発行します。このコマンドは Cisco IP 電話機を表示します。
Cisco IP 電話機の回線の状態を確認するために show ephone-dn summary コマンドを発行します。
電話機の IP アドレスを確認して、アドレスへの ping を試みます。
Cisco IP 電話機のキープアライブ デバッグを設定するために debug ephone keepalive コマンドを発行します。
Cisco IP 電話機のステート デバッグを設定するために debug ephone state コマンドを発行します。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
30-Aug-2006 |
初版 |