このドキュメントでは、コールを完了し切断した後、Cisco Agent Desktop が Ready(準備)状態ではなく Work(稼働)状態になる原因について説明します。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
Cisco CallManager
Cisco Customer Response Solution(CRS)
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Cisco CallManager 3.2.x
Cisco CRS 3.x
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
エージェントがコールを終了して接続を解除すると、図1に示すように、Cisco IP Integrated Contact Distribution(IP ICD)はエージェントをWork Stateにします。
図 1:Cisco Agent Desktop:「Work State」
理想的には、エージェントがコールを終了すると、IP ICDによってエージェントがReady状態に置かれます(図2を参照)。代わりに、エージェントはWork状態になります。その後、エージェントは手動で受信可状態にする必要があります。
図 2:Cisco Agent Desktop:「Ready State」
これは設定の問題です。コールが終了して接続解除された後のエージェントの状態を制御する2つのパラメータがあります。1つはリソース設定のAutomatic Availableパラメータで、もう1つはコンタクトサービスキュー設定のAutomatic Workパラメータです。
図3に示すように、[IP ICD Configuration] Webページの[Resources Configuration]領域にエージェントの状態が表示されます。[Automatic Available]が有効な場合、エージェントがコールを終了して接続解除されると、Cisco IP ICDはReady状態になります。
図 3:Cisco IP ICDリソースの設定
図4では、IP ICD Configuration Webページの[Contact Service Queues Configuration]領域に表示される情報に、自動作業が有効な場合は、エージェントがコールを終了して切断した後、エージェントがWork Stateになります。
図 4:Cisco IP ICDコンタクトサービスキューの設定
両方が設定されている場合、[Contact Service Queues Configuration]の[Automatic Work]は、[Resources Configuration]の[Automatic Available]よりも優先されます。したがって、エージェントがコールを終了して切断すると、Cisco IP ICDはそのエージェントを作業状態にします。表1に、自動作業、自動使用可能、エージェント状態の関係を示します。
表 1:自動作業、自動使用可能、エージェント状態間の関係自動作業 | 自動使用可能 | エージェントの状態 |
---|---|---|
有効 | 有効 | 仕事 |
有効 | Disabled | 仕事 |
Disabled | 有効 | Ready |
Disabled | Disabled | 受信不可 |