このドキュメントでは、Cisco IP Interactive Call Distribution(ICD)が Cisco IP Contact Center(IPCC)Express 環境のエージェント電話へのコールのルーティングに失敗する原因について説明します。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
Cisco CallManager
Cisco Customer Response Solution(CRS)
Cisco Agent Desktop
Cisco IP Phone Agent
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Cisco CallManager バージョン 3.x
Cisco CRS バージョン 3.x
Cisco Agent Desktop バージョン 4.x
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
パーティションは、特性が類似している電話番号(DN)とルート パターンの論理グループで構成されています。通常、パーティションに配置するデバイスには、DN やルート パターンが含まれます。これは、ユーザがダイヤルする DN に関連するエンティティです。DN またはルート パターンが特定のパーティションに配置されると、そのデバイスまたはルート リストにコールできるデバイスを指定するルールが作成されます。
コール サーチ スペースはパーティションの番号付きリストで構成されます。ユーザは、コールを許可される前にこのリストを確認できます。コール サーチ スペースは、コールを完了しようと試みる発信側デバイス(IP フォン、ソフト フォン、ゲートウェイなど)が検索できるパーティションを決定します。
Cisco IP ICD アプリケーションがエージェント電話へのコールをルーティングできません。これが発生すると、エージェントの状態は、[Ready]、[Reserved]、[Not Ready] の順に変化するか、[Ready]、[Reserved]、[Ready] の順に変化します。これは、IP ICD 設定の [Contact Service Queues Configuration] 領域にある [Automatic Work] の設定によって決まります。もう 1 つの症状として、エージェント電話でコールの際に呼出音が鳴りません。
これは設定の問題です。アプリケーションに関連付けられたコンピュータ テレフォニー インテグレーション(CTI)ポートには、CTI ポートがコールをエージェントに転送するのに必要な、Cisco CallManager の設定に適用されるコール サーチ スペースがありません。つまり、エージェント ICD DN に適用されるパーティションは、CTI ポートに適用されるコール サーチ スペース内に存在する必要があります。同様に、CTI ポートに適用されるコール サーチ スペースが存在しない場合も、転送は失敗します。CTI ポートにはコーリング サーチスペースが設定されている必要があります。
この問題を解決するには、エージェントの ICD DN に割り当てられたパーティションを含むすべての CTI ポートにコール サーチ スペースを適用します。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
21-Mar-2005 |
初版 |