このドキュメントでは、Cisco IP Contact Center(IPCC)Express 環境でエージェントに次のいずれかの問題が発生した場合に実行する手順について説明します。
ログインし、コールを処理している可能性のある Cisco Agent Desktop(CAD)エージェントが、Cisco Supervisor Desktop(CSD)に表示されない。
CAD エージェントが CSD に表示されても、その後すぐに表示されなくなる。
CAD エージェントが CSD ユーザとチャットできない。
UCCX サーバのイベント ビューアのログにメッセージが表示される。次に例を示します。
Event Type: Warning Event Source: FCCServer Event Category: None Event ID: 3 Date: 1/21/2010 Time: 2:01:52 PM User: N/A Computer: TACUCCX1 Description: FCCS3008 Network communication error <COMM_FAILURE> sending message to application <Agent1>. The application will be logged out.
このドキュメントの読者は次のトピックについての専門知識を有している必要があります。
Cisco Customer Response Solution(CRS)
Cisco Agent Desktop
Cisco Supervisor Desktop
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Cisco CRS バージョン 3.x 以降
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
ログインし、コールを処理している可能性のある Cisco Agent Desktop(CAD)エージェントが、Cisco Supervisor Desktop(CSD)に表示されない。
CAD エージェントが CSD に表示されても、その後すぐに表示されなくなる。
CAD エージェントが CSD ユーザとチャットできない。
UCCX サーバのイベント ビューアのログにメッセージが表示される。
Event Type: Warning Event Source: FCCServer Event Category: None Event ID: 3 Date: 1/21/2010 Time: 2:01:52 PM User: N/A Computer: TACUCCX1 Description: FCCS3008 Network communication error <COMM_FAILURE> sending message to application <Agent1>. The application will be logged out.
CAD および CSD は、クライアント/サーバ アーキテクチャでエージェントの状態とチャット メッセージを通信するために独自のチャット プロトコルを使用します。これらのメッセージは UCCX サーバの Cisco Desktop Chat Service によって送受信され、必要に応じて CAD および CSD のユーザに配信されます。Cisco Desktop Chat Service が、チャット プロトコルで使用されるポート経由で CAD アプリケーションや CSD アプリケーションへの接続を確立できない場合に、上記の症状が発生します。
チャット プロトコルが正常に動作するためには、次のポートが中継パス全体で開いている必要があります。
UCCX サーバ:TCP 59000
CAD:TCP 59020
CSD:TCP 59021
CAD(59020) — (59000) UCCXサーバ(59000) — (59021) CSD
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
CAD が Citrix または Microsoft Terminal Services の環境にインストールされている場合は、PostInstall.exe ユーティリティがこのタイプの環境用に設定されていることを確認します。次のステップを実行します。
Citrix または MTS サーバで、[Program Files] > [Cisco] > [Desktop] > [bin] > [PostInstall.exe] の順に開きます。
表示される IP アドレスが UCCX サーバのアドレスであることを確認します。
左側パネルで、[Thin Client Environment] を選択します。
右側のパネルで [Yes] を選択します。
[Apply] をクリックします。
すべての CAD および CSD インスタンスを再起動します。
UCCX のバージョンが 7.0(1) の場合は、CAD アプリケーションで Cisco Bug ID CSCtd75811(登録ユーザ専用)が発生していないことを確認します。
これらの症状がある場合は、Cisco Agent Desktop PC で Windows の [Task Manager] を開きます。
[Processes] タブをクリックします。
[Show processes from all users] チェックボックスをオンにします。
[Image Name] でプロセスのリストを並べ替えます。
agent.exeの複数のインスタンスが存在する場合は、Cisco Bug ID CSCtd75811(登録ユーザ専用)に対する修正を含むバージョンにUCCXをアップグレードしてください。
UCCX のバージョンが 7.0(1) の場合は、システム パスに WebAdminLib.dll が含まれていることを確認します。これを行うには、[Web CDA] > [Services Configuration] > [Enterprise Data] > [Fields]を選択します。次のエラーが返された場合は、『CAD トラブルシューティング ガイド』で説明されている回避策を実行してください。
CDAUI1000 Error while trying to load data. Ensure that the system path includes the location of the WebAdminLib.dll.
[Web CDA] > [Personnel] > [Agents] で、エージェントが正しいチームに割り当てられていることを確認します。ディレクトリ サービスが同期されていないと、エージェントが AppAdmin ではなく Web CDA の異なるチームに割り当てられる可能性があります。[Web CDA] > [Services Configuration] から手動でディレクトリ サービスを同期するか、AppAdmin コントロール センターから Cisco Desktop Sync Service を再起動します。
すべての Desktop Service が AppAdmin コントロール センターで実行されていることを確認します。次のサービスのいずれかが [Stopped]、[Partial Service]、または [Invalid state] と表示される場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)にお問い合わせください。次のサービスが実行されている必要があります。
Cisco Desktop Call/Chat Service
Cisco Desktop Enterprise Service
Cisco Desktop LDAP Monitor Service
Cisco Desktop License and Resource Manager Service
Cisco Browser and IP Phone Agent Service(CAD-BE または IPPA を使用している場合)
Cisco Desktop Recording & Statistics Service
Cisco Desktop Sync Service
前述した UCCX サーバと CAD 間および UCCX サーバと CSD 間のポートでの接続をテストします。
UCCX サーバで、[Command Prompt] ウィンドウを開きます。
クライアント PC で CAD または CSD アプリケーションを起動します。
次のコマンドを発行します(実際の IP アドレスに置き換えてください)。
Telnet <CSD IP Address> 59021 Telnet <CAD IP Address> 59020
注:障害メッセージは、コマンドプロンプトウィンドウにこのメッセージが表示されて表示されます。
Connecting to 192.168.xxx.xxx Could not open a connection to host on port 59000:Connect failed
障害メッセージが表示されなければ、CSD および CAD の PC から UCCX サーバへの接続をテストします。
CAD または CSD の PC で [Command Prompt] ウィンドウを開きます。
次のコマンドを発行します(マスター UCCX サーバの実際の IP アドレスに置き換えてください)。
Telnet <UCCX IP Address> 59000
障害メッセージが表示されない場合は、これらの症状が発生したときに開いている Telnet 接続をモニタします。
障害メッセージがすぐに表示されるか、開いている Telnet 接続のモニタ中に表示された場合は、次を実行して調査します。
CAD または CSD の PC でアンチウイルス ソフトウェアが実行されている場合、リアルタイム スキャンも含めて(該当する場合)オフにします。
Windows ファイアウォールが有効になっている場合、[Control Panel] の [Windows Firewall] セクションでオフにします。
前述のポートがグループ ポリシーによってブロックされていないことを確認します。
中継パスのネットワーク ファイアウォールで、前述のポートを経由するトラフィックが許可されていることを確認します。
CAD および CSD が VPN を介してのみアクセス可能な場合、VPN ヘッドエンドおよびその他すべてのセキュリティ デバイスで前述のポートを経由するトラフィックが許可されていることを確認します。
Cisco Security Agent(CSA)がインストールされている場合、前述のポートをブロックしていないことを確認します。
中継パスのネットワーク ポートにエラーがないことを確認します。
CAD または CSD の PC に複数の NIC および IP アドレスがある場合、未使用の NIC を無効にします。
UCCX ソフトウェアと競合し、前述のポートの通信を妨げるサード パーティ アプリケーションが CAD または CSD の PC 上に存在しないことを確認します。次のステップを実行します。
確認するには、インストールされているオペレーティング システムの基本バージョン(Windows Vista、XP など)を使用してテスト PC を構築します。事前にパッケージ化された企業用のイメージは使用しないでください。
このテスト PC にインストールするのは CAD または CSD だけです。
前述の症状が発生するかどうかをテストします。
発生しない場合は、実稼働 PC の各アプリケーションをテスト PC に順番に追加していき、インストールするごとに CAD および CSD の機能をテストします。
エージェントが、Supervisor Desktop の [Team Agent state Report] に断続的に表示されたり、表示されなかったりし始めます。
Agent Desktop PC で適切に終了していないスレッドが複数あるとこの問題が発生します。クライアントとサーバ間の TCP ポート 59000 および 59020 の CHAT 通信が、ネットワークの中断や停止によって失われると、CAD は回復できず、agent.exe インスタンスが複数作成されることになります。
影響を受けている Cisco Agent Desktop アプリケーションを終了して、再度 CAD を起動します。
PIM ログに、PERERR_CM_REDIRECT_CALL_UNKNOWN_DESTINATION メッセージが含まれます。これは、エージェントがコールを取らずにコールがキューに戻ったときに発生し、エージェントが応答不可になって「Request operation failed error」メッセージが表示されます。
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
[FilterOutRecoveryOnTimerExpiry] を [1] に設定し、次の場所にある PG のサービスを再起動します。
HKLM\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\icm\<instance name>\PG1A\PG\CurrentVersion\JGWS\jgw1\JGWData\Dynamic
次のパラメータで cvp タイムアウトを設定します。setRnaTimeOut *:15
Cisco Desktop Administrator の別のページのナビゲーション中に、次のエラーのいずれかが表示されます。
CDAUI1000 Error while trying to load data. Ensure that the system path includes the location of the WebAdminLib.dll
または
The requested resource () is not available.
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
[Control Panel] から [System] ユーティリティを起動します。
[Advanced] タブで [Environment Variables] をクリックします。
システム変数のリストから、[Path] を選択して [Edit] をクリックします。
変数値のフィールドで、C:\Program Files\Cisco\Desktop\bin 文字列を見つけます。これをカット アンド ペーストして、変数値の文字列の先頭に移動します。DLL が正しい場所からアクセスされるようになります。
[OK] をクリックして [System] ユーティリティを閉じます。
Cisco Unified Node Manager を停止します。
Unified CCX サーバで、次の場所から teamadmin フォルダを削除します。
C:\Program Files\wfavvid\tomcat_appadmin\webapps
C:\Program Files\wfavvid\tomcat_appadmin\work\catalina\localhost
Unified Node Manager を再起動し、2 分間待機します。
注:これらの手順を完了すると、Cisco Desktop Administratorにアクセスして、別のページに移動できるようになります。
モニタ画面およびログにすべてのエージェントが表示されず、次のエラー メッセージが表示されます。
2010-09-24 07:37:44.404 DEBUG [0xeec] FCCClientAPI::corbaInit: This client is not running in Citrix/MTS mode. A static port number will be used. 2010-09-24 07:37:44.388 DEBUG [0xeec] FCCClientAPI::corbaInit: Unable to open registry:HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Spanlink\CAD\Chat Server API\Setup.Looking in LDAP.
この問題は Cisco Bug ID CSCsa19971(登録ユーザ専用)に記載されています。
Citrix サーバでレジストリ キーを設定してこのエラーを解決するには、次の手順を実行します。
[Start] > [Run] を選択し、regedit と入力します。
次のレジストリ キーを作成します。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Spanlink\Chat Server API\Setup 。
そのキーで、OmniOrbUsePort という DWORD 値を作成します。
値を 0 に設定します。
Citrix サーバを再起動します。
CSD に表示されるエージェントはソフトウェア通信によって異なります。CAD ソフトウェアは、UCCX を介してその状態について CSD と通信します。この通信パスのどこかで通信が切断した場合、問題を解決するには次の手順を実行します。
注:これは、チームを選択した後にCSDにサービスが表示されないため、同期が壊れているために発生する可能性があります。
ノード マネージャを停止します。
クラスタ内のすべての Cisco CallManager で CTI manager を再起動します。
マスター IPCCX で Node Manager を起動し、表示されるまで待ちます。
サブ IPCCX で Node Manager を起動します。
これは、パスワードなしで ODBC DSN を作成した場合に発生する可能性があります。ODBC DSN をテストする場合は、パスワードを入力してから接続をテストする必要があります。この例では、CTIOS サーバがパスワードなしでログインしようとしたため ODBC 接続に失敗しました。ODBC接続に失敗したため、CTIOSレジストリのSQLクエリは一切実行されませんでした。.
この問題を解決するには、まず ODBC 接続が正しく設定されて機能していることを確認し、次に CTIOS サーバを再起動します。
Cisco Supervisor Desktop で、アプリケーション ウィンドウの [Real Time Displays] セクションには、ログインしている 6 人のエージェントが表示されますが、[Agents] ウィンドウにはその内の 4 人しか表示されません。
ワークステーションから UCCX サーバへのポートがブロックされたために、2 つのエージェントがシスコ チャット サービスからログアウトされました。この問題を解決するには、ポートがブロックされないことを確認する必要があります。
エージェントが断続的に CSD の表示から消えたり再表示されたりします。CAD とコール/チャット サービスとの接続が失われ、元のように回復されません。[Task Manager] でエージェント PC のプロセス リストに agent.exe のインスタンスが複数表示されます。エージェント PC の [Netstat] で、サーバへの接続が複数表示されます。
この問題を回避するには、Splkstd.dll ファイルの修正バージョンを各 CAD Desktop に適用します。この問題には 2 つの解決策があります。
エージェントのデスクトップ コンピュータで、[Task Manager] から agent.exe プロセスを強制終了し、再度 CAD を開きます。その後、Supervisor Desktop にエージェントが表示されます。これは一時的な修正方法であり、根本的な解決策ではありません。
エージェントのワークステーションで、[C:]> [Program Files] > [Cisco] > [Desktop] > [bin directory] を選択します。次の手順を実行します。
既存の SplkStd.dll の名前を SplkStd.old などに変更します。
名前を変更したパスにパッチ適用済みの SplkStd.dll ファイルを展開します。
エージェントのワークステーションを再起動します。
注:この問題は、Cisco Bug ID CSCtd75811(登録ユーザ専用)に記載されています。
エージェントが CSD にまったく表示されません。
この問題を解決するには、次の手順を実行します。
CDA に移動するには、[Start] > [Programs] > [Cisco] > [Desktop] > [Admin] の順に選択します。
[Call Center 1] をクリックして、メニューから [Desktop Administrator] > [Side A] を選択します。
事前にパスワードを設定していない場合は、次のウィンドウでそのまま [login] をクリックします(パスワード不要)。
[Services configuration] > [Synchronize Directory service] を選択して、[Synchronize] ボタンをクリックします。
Cisco Desktop Service を再起動します。
Cisco Supervisor Desktop のリアルタイム表示が、グループのスキル グループ領域のルートで更新されません。特定のグループをドリル ダウンするとエージェントの詳細を表示することはできます。
両方のPGの[C:/Program Files/Cisco/Desktop/config]フォルダで、FCCserverおよびFCRasSvrのデバッグしきい値を設定します。デバッグしきい値がスーパーバイザ PC にも設定されていることを確認します。
エージェントおよびスーパーバイザがログインして、統計情報の表示問題が確認された場合は、FCCserver、Rascalserver、Supervisor のログとデバッグ情報を収集します。
同期を実行できることを確認するには、両方の PG の Windows サービスから Cisco Sync Service を再起動します。
Cisco Sync Service を再起動した後、ログを確認します。
Line 6781: 2012-06-25 09:42:37:111 INFO DESK1039 Error getting skill stats from enterprise server: <-20>. Line 6785: 2012-06-25 09:47:08:863 ERROR DESK3038 ChatAPI DropPresenceUser failed. Line 6889: 2012-06-25 09:47:15:570 ERROR LRMS2001 The LRM client failed to connect to any service. 2012-06-25 09:49:34:164 WARN FCCS3008 Network communication error <TRANSIENT> sending message to application <AGENT_DESKTOP_012918>. The application will be logged out.
注:CADサーバ側でnetstat -p tcp -b -nコマンドを入力し、どの.exeがこれらのポートを使用するかを表示します。
ログから、UCCE の CHAT と Enterprise サービスが、CAD クライアントへの接続時に指定したポートとは異なるポートを使用していることが判明しました。
スーパーバイザと接続するエージェント TCP 37350 への CHAT 接続は TCP 5900。
エージェント クライアントへの Enterprise 接続は TCP 59004。
この問題を解決するには、Cisco Enterprise Service を再起動します。これで問題が解決されない場合は、PG サーバを再起動します。
11 以上のスキルが 1 人のエージェントに割り当てられている場合、そのデータは同期によって、CTI から受信した最終更新データで置き換えられます。この場合、スーパーバイザは同期による最新の更新で受信したデータのみを表示します。したがって、[CSD skill Groups - Skill Agent Statistics Display] レポートに、パネルの左側で選択したスキルに対して正しいエージェントが表示されません。この問題は Cisco Bug ID CSCsm81553(登録ユーザ専用)に記載されています。
レコードがないチームまたはスキルを選択すると、スーパーバイザはそのチームのすべてのメンバーを表示する場合があります。同期パッチのインストール後は、有効なチームまたはスキルを選択するとレポートは正常に機能します。この問題は Cisco Bug ID CSCsm81587(登録ユーザ専用)に記載されています。