Cisco 7940/7960 IP フォンでは、Cisco CallManager で動作する Skinny Call Control Protocol(SCCP)、Session Initiation Protocol(SIP)(RFC 2543 を参照)、または Media Gateway Control Protocol(MGCP)をサポートできます。ただし、複数を同時にサポートすることはできません。7940/7960 IP フォンがブートアップ時に、異なる制御プロトコルをサポートする、別のファームウェア バージョンをロードしているため、これが可能となっています。この機能は、エンド ユーザにとっては透過的なものであり、Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバから電話機がダウンロードする基本的なテキストベースのコンフィギュレーション ファイルに変更を加えることで有効になります。このドキュメントでは、SIP ロードの IP フォンを MGCP に変換する方法を説明します。SCCP Phone ロードと SIP Phone ロードとを変更する方法については、『Converting a Cisco 7940/7960 CallManager Phone to a SIP Phone and the Reverse Process』を参照してください。
次の項目に関する知識があることが推奨されます。
SIP
このドキュメントの情報は、Cisco 7940 または 7960 IP フォンに基づいていますが、他の電話の機種にも適用されます。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
コンフィギュレーション ファイルを使用する場合、OS79XX.TXT ファイルは電話機が使用するイメージを制御しなくなりました。イメージのバージョンとアップグレードは、コンフィギュレーション ファイルの image_version 設定パラメータを使用して実行されます。起動時には、各 SIP IP フォンが SIPDefault.cnf コンフィギュレーション ファイルのダウンロードを試行します。このファイルには、実行するイメージを電話機に指示する image_version パラメータが含まれています。そのため、SIP バージョン 7.1 ソフトウェアをロードする場合、SIPDefault.cnf が image_version:P0S3-07-1-00.イメージのロードが電話機に現在ロードされているロードと異なる場合、電話機はTFTPサーバに連絡して新しいイメージに変換します。
次の手順を実行し、既存の SIP IP フォンのロードを MGCP に変換します。
Software Download:MGCP IP フォン 7940/7960 (登録ユーザ専用)から、希望する MGCP バイナリイメージをダウンロードし、それを TFTP サーバのルート ディレクトリにコピーします。
TFTP サーバのルート ディレクトリに SIPDefault.cnf ファイルをコピーします。
SIPDefault.cnfファイルは、ソフトウェアダウンロードからダウンロードできます。SIP IP Telephone 7940/7960ソフトウェア(登録ユーザ専用)。
vi またはメモ帳などの ASCII テキスト エディタを使用して、TFTP サーバのルート ディレクトリにある SIPDefault.cnf ファイルを開きます。設定値 mage_version:を探し、それを拡張子を除いた MGCP ファームウェアのファイル名に置き換えてます。
たとえば、P0M3-06-4-00 などです。
IP Phone Network Configuration で、MGCP のファームウェアがコピーされる新しい TFTP サーバを指す TFTP サーバの IP アドレスを変更します。
注:TFTPサーバのIPアドレスを変更するには、Unlock Configurationモードを使用する必要があります。
リリース 4.2 以降では、[Unlock Config] 項目は電話設定メニューに表示されます。ユーザが [Unlock Config] を選択すると、キーパッドの英数字入力機能を使用して電話機のパスワードを入力するように求められます。phone_password 設定パラメータを使用し、電話機のパスワードを設定します。正しいパスワードを入力すると、設定がロック解除され、設定を変更できます。[Network Configuration] または [SIP Configuration] メニューが表示されたら、LCD の右上隅にあるロック アイコンがロック解除状態を示します。ロック解除シンボルは、ネットワークと SIP の構成時の設定を変更できることを示しています。[Settings] メニューを終了すると、電話機が自動的に設定を再ロックします。
4.2 より前のリリースでは、**# を押すと SIP IP 電話の設定メニューがロック解除されます。
IP フォンをリブートします。
再起動中に、電話機が変更された image_version:値を認識し、MGCP イメージをフラッシュにコピーします。その後電話機が、次の状態の新しい MGCP のファームウェアで再び再起動します。
Requesting Configuration
Upgrading Software
Resetting
Cisco MGCP IP Phone の設定に関する詳細については、『Cisco MGCP IP Phone 管理者ガイド』を参照してください。
[Setting] > [Status ]> [Firmware version] を押し、新しくロードしたイメージのバージョンを確認します。[Application Load ID] を探します。これは、SIPDefault.cnf ファイルで編集したイメージ名と同じでなければなりません。
ファームウェアの変換をトラブルシューティングするには、次の手順を実行します。
TFTP サーバから IP 電話への IP 接続を確認するために、TFTP サーバから IP 電話に ping します。
大文字と小文字も区別されるので、誤字がないか指定したファイル名を確認してください。
イメージ コピーの成功および失敗について、TFTP ログを確認します。
IP 電話のファームウェア ファイルがクラスタ内のすべての TFTP サーバ上に存在することを確認します。1 つ以上の IP 電話が電話の新しいロード/ファームウェアを取得しない場合、「XXXXXXXXXXXX.load」および「XXX.snb」ファイルが TFTP の場所で利用できるかどうかを確認する必要があります。
改定 | 発行日 | コメント |
---|---|---|
1.0 |
26-Jan-2007 |
初版 |