このドキュメントでは、次の製品で利用できるさまざまな電源オプションについて説明します。
Cisco Aironet デバイス
Aironet Lightweight Access Point(AP; アクセス ポイント)
Cisco Wireless LAN(WLAN; ワイヤレス LAN)Controller(WLC; ワイヤレス LAN コントローラ)
このドキュメントに関しては個別の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のハードウェアのバージョンに基づくものです。
次のシリーズのすべての Aironet AP とブリッジ
Aironet 350 シリーズ AP
Aironet 1000 シリーズ Lightweight AP
Aironet 1100 シリーズ AP
Aironet 1130 AG シリーズ
Aironet 1140 AG シリーズ
Aironet 1200 シリーズ
Aironet 1230 AG シリーズ
Aironet 1240 AG シリーズ
Aironet 1250 AG シリーズ
Aironet 1300 シリーズ アクセス ポイント/ブリッジ パワー インジェクタ
Aironet 1400 シリーズ ブリッジ
Aironet 1500 シリーズ AP
次のシリーズの WLC のすべてのモデル
Cisco 2000 シリーズ WLC
Cisco 2100 シリーズ WLC
Cisco 4100 シリーズおよび 4400 シリーズ WLC
Cisco 5500 シリーズ WLC
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
Cisco Discovery Protocol(CDP)は、ルータ、ブリッジ、通信サーバなど、シスコが製造したすべての装置上で動作するデバイス検出プロトコルです。どのデバイスもマルチキャスト アドレスに定期的にメッセージを送信し、他のデバイスが送信するメッセージをリスニングして、隣接デバイスについて学習します。Aironet デバイスは、ブート時に、デバイスのインライン パワーがイネーブルになったという情報を含む CDP パケットを送信します。すると、スイッチまたは類似のデバイスは、要求された電力を供給できます。
Cisco Aironet AP は、ローカル電源と同様に Power over Ethernet(PoE; イーサネット経由の電力供給)もサポートしています。PoE は、スイッチなどの IEEE 802.3af 準拠の Power Sourcing Equipment(PSE; 給電装置)デバイスや、要求された電力を提供して Cisco インライン パワー準拠であるデバイスによってサポートされます。これは AP のパフォーマンスや範囲には影響しません。
AP は、接続している電源が十分な電力を供給していないことを感知すると、無線インターフェイスをディセーブルにします。電源によっては、アクセス ポイントの設定で電源タイプを入力する必要がある場合もあります。
Cisco CDP がイネーブルである場合、AP は CDP の使用とネゴシエーションを行おうとします。CDP が AP に対して電力を供給できないと通知した場合、AP は無線をシャットダウンします。CDP は、デフォルトで AP のイーサネット ポートでイネーブルになっています。しかし、CDP がアクセス ポイントの無線ポート上でイネーブルになるのは、無線がアクセス ポイントやブリッジなどの別のワイヤレス インフラストラクチャ デバイスに関連付けられているときだけです。
AP に電力を供給するためにパワー インジェクタを使用する場合や、ネットワーク内で POE も利用可能になっている場合は、AP がパワー インジェクタからの電力供給を受けられるように、そのポートの CDP をディセーブルにします。
Aironet 350 シリーズ装置への電力は、カテゴリ 5 ケーブルからイーサネット ポートへと供給されます(インライン)。 350 シリーズの装置には専用の電源ソケットがありません。データ ケーブル インフラストラクチャ経由でデバイスに電力を供給するオプションがあるので、ローカル電源や AC インフラストラクチャに必要なコストがかかりません。これが Aironet 装置の 340 シリーズと 350 シリーズの基本的な相違点です。
Aironet 350 シリーズ AP には、既存の有線 LAN とのシームレスな統合のための 10/100 Mbps イーサネット アップリンクが含まれています。設置コストを最小限にするために、Aironet 350 シリーズ AP は、電力を供給されているイーサネット ポートから動作電力を受けます。このライン パワー設定は、Catalyst スイッチやライン パワー パッチ パネルなど、ライン パワーがイネーブルになったすべての Cisco デバイスで動作します。また、製品に同梱されているライン パワー インジェクタを使用して、Aironet 350 シリーズ AP に電力を供給することもできます。
350、1100、および 1200 シリーズの電圧条件は 48 V です。
次の図は、350 シリーズ Aironet AP デバイスの電源投入オプションを示しています。
次のデバイスを、350、1100、および 1200 シリーズの製品に接続できます。
注:このリストは、すべてを含むわけではありません。
Catalyst 6500/6000 シリーズ スイッチ:
WS-X6148-GE-TX
WS-X6148V-GE-TX
WS-X6148-GE-45AF
WS-X6548-GE-TX
WS-X6548V-GE-TX
WS-X6548-GE-45AF
WS-X6748-GE-TX
WS-X6348-RJ45V と WS-X6348-RJ21V(電話会社のモジュール)
WS-X6148-45AF
WS-X6148X2-45AF
WS-X6148X2-RJ-45
Catalyst 4500/4000 シリーズ スイッチ:
WS-X4224-RJ45V
WS-X4148-RJ45V
WS-X4148-RJ21V(電話会社のモジュール)
WS-X4248-RJ45V
WS-X4248-RJ21V(電話会社のモジュール)
Catalyst 3550 シリーズ スイッチ:
WS-C3550-24PWR-SMI
WS-C3550-24PWR-EMI
Catalyst XL シリーズ スイッチ:
WS-C3524-PWR-XL-EN
48 ポート パワー パッチ パネル(WS-PWR-PANEL)
注:電源パッチパネルは、インラインパワーモジュールを使用しないスイッチで使用できます。次の図に例を示します。
パワー インジェクタ モジュール(AIR-PWRINJ または AIR-PWRINJ3)
パワー インジェクタ モジュールは、2 つのポートを備えたシンプルなデバイスです。
1 つのポートはブリッジまたは AP に接続されます。
もう 1 つのポートは、非インライン対応のスイッチやハブなどのネットワークの有線部分に接続されます。
モジュールは、電源コードへの接続を提供する AC アダプタに接続されます。
注意:次のデバイスでのみCiscoパワーインジェクタを使用できます。
BR350(AIR-PWRINJ)
AP350(AIR-PWRINJ)
AP1100(AIR-PWRINJ3)
AP1200(AIR-PWRINJ3)
他のイーサネット デバイスをパワー インジェクタの電源側に接続すると、そのイーサネット デバイスは損傷を受けます。次に示すのは、接続を避けるべきイーサネット デバイスの例です。
BR340
Workgroup bridge(WGB; ワークグループ ブリッジ)
Network interface card(NIC; ネットワーク インターフェイス カード)
ハブ
注:インライン電源でサポートされる最大距離は100 m(m)です。 この距離は、カテゴリ 5 ケーブル経由のイーサネット接続と同じです。
注:インラインパワーをサポートするデバイスへの参照は、このドキュメントの作成時点で正確でした。IP 電話機や Aironet デバイスなど、インライン パワー デバイスをサポートする最新のデバイスのリストについては、最寄りのシスコ営業所や Cisco.com の製品ページを参照してください。
Aironet 1100 シリーズ AP は、高速で安全、使いやすく手頃な値段の WLAN ソリューションを提供し、これによって、ワイヤレス ネットワークの自由さと柔軟性が企業ネットワークで要求される機能とサービスに組み合わされます。Aironet 1100 シリーズ AP には、ローカル電源で、または、Power over Ethernet(PoE)対応のデバイスからのインライン パワーによって電力を供給できます。AC 電源が AP の近くにある場合は、外部電力アダプタを使用して AP に電源を投入できます。また、350 シリーズの装置の場合と同様、PoE オプションで電源を投入するために次のいずれかのデバイスを使用できます。
パッチ パネル
インライン パワーを備えたスイッチ
パワー インジェクタ
Aironet パワー インジェクタ製品は、Aironet ワイヤレス AP とブリッジの導入の柔軟性を向上させます。Aironet パワー インジェクタは、ローカル電源、インライン パワー対応マルチポート スイッチ、およびマルチポート パワー パッチ パネルに代替電源オプションを提供します。Aironet パワー インジェクタの詳細は、『Cisco Aironet パワー インジェクタ データ シート』を参照してください。
Cisco Aironet 1140 シリーズ アクセス ポイントは、簡単な導入とエネルギー効率を目的として設計されたビジネス向けの 802.11n アクセス ポイントです。このハイパフォーマンス プラットフォームは、既存の 802.11a/g ネットワークの少なくとも 6 倍のスループットを提供し、モバイル デバイスとアプリケーションの次の波にビジネスを対応させます。事業継続性のために設計された 1140 シリーズは、標準の 802.3af Power over Ethernet よりも高いパフォーマンスを提供します。次のいずれかのオプションを、1140 シリーズ AP に電力を供給するために使用できます。
802.3af イーサネット スイッチ
Cisco AP1140 パワー インジェクタ(AIR-PWRINJ4=)
Cisco AP1140 ローカル電源(AIR-PWR-A=)
注:APの総電力は12.95 Wです。PoE を使って導入するとき、電源を備えた装置から受ける電力は、相互接続をしているケーブルの長さに従っていくらか高くなります。この追加的な電力は 2.45W 程度の量であり、システム全体の電力供給(アクセス ポイント + ケーブリング)を 15.4W にします。
1200 シリーズ AP の公称電圧は 48 VDC であり、AP は最大 60 VDC まで動作可能です。1200 シリーズ AP には次のいずれかの方法で電力を供給できます。
電力を AP に供給するインライン パワー(PoE オプション)のあるスイッチまたはパワー インジェクタ
電力を AP 電源ポートに供給する外部電源装置
注意:60 VDCを超える電圧が機器を損傷する可能性があります。電源ポートへの DC 電源と、パッチ パネルまたはスイッチが AP イーサネット ポートに供給するインライン パワーの両方という冗長電源を 1130 AG および 1200 シリーズ AP に提供することはできません。両方の電源から AP に電力を適用する場合、スイッチまたはパワー パッチ パネルは AP が接続するポートをシャットダウンできます。
AP が十分な電力のない状態に陥って、無線をディセーブルにするような特定の状況があります。1130 AG Lightweight AP がコントローラに接続されていると仮定します。Lightweight AP は、パワー インジェクタに接続されていると同時に、インライン パワーを提供できないスイッチにも接続されています。
AP は、AP に必要な電力を提供するために、ブート中に、そのインテリジェント電力管理機能によって Cisco Discovery Protocol メッセージ経由でスイッチとネゴシエーションを行います。パワー インジェクタが AP に接続されている場合であっても、このインテリジェント電力管理機能を使用する AP は、スイッチが電力を供給できるかどうかを特定するために Cisco Discovery Protocol 情報を優先します。そのため、Cisco Discovery Protocol メッセージの後に、スイッチが十分な電力を供給していない(インライン パワー対応のスイッチではないため)ことが示され、AP はその無線をディセーブルにします。この時点で、AP のステータス LED がオレンジに変わり、次のエラー メッセージが記録されます。
[ERROR] : AP <Ap mac-address> has not enough in-line power to enable radio slot 1
この問題に対処するため、この AP に接続されているコントローラに config ap power injector enable <コントローラに表示される AP 名> installed コマンドを発行します。このコマンドは、コントローラバージョン3.2.116.21から使用できます。コントローラで正しいバージョンを使用していることを確認してください。
このコマンドは、AP に十分な電力を供給するためにパワー インジェクタを使用することを指定します。
Aironet 1240 AG シリーズ AP には、100 ~ 240 VAC の電源装置が同梱され、これは 48 VDC を提供して AP にローカルに電力を供給します。電源装置を同梱しない Aironet 1240 AG シリーズも注文できます。インライン パワー対応スイッチから AP に電力を供給する場合は、電源装置は必要ありません。
注:パワーインジェクタには電源は付属していません。その代わり、パワー インジェクタは AP の電源装置を使用します。パワー インジェクタを使用する予定の場合、電源装置が AP に含まれていることを確認してください。すでに電源装置を除いて AP を注文している場合、パワー インジェクタを使用するには、スペアの電源装置を注文する必要があります。
Cisco Aironet 1250 シリーズは、過酷な RF 環境向けに設計された企業クラスの 802.11n アクセス ポイントです。デュアル バンドの頑丈な屋内アクセス ポイントである 1250 シリーズは、最大 600 Mbps のデータ レートまでサポートして、高帯域幅のデータ、音声、およびビデオ アプリケーションに対して信頼性と予見性のあるカバレッジをユーザに提供します。1250 シリーズ AP は、次のデバイスを使用して電力を供給できます。
Cisco Catalyst スイッチ ポートは、20W 以上の電源に対応可能です。
Cisco AP1250 パワー インジェクタ(AIR-PWRINJ4)
Cisco AP1250 ローカル電源(AIR-PWR-SPLY1)
802.3af スイッチ(1 種類の無線だけの AP1250)
Cisco Aironet 1400 シリーズのワイヤレス ブリッジには、ほとんどの導入を実施するために必要なすべてのコンポーネントとアクセサリが同梱されます。これらのコンポーネントとアクセサリには次のものがあります。
高価な電気工事コストなしでブリッジに電力を供給するための Cisco Aironet パワー インジェクタ LR(パワー インジェクタ)。
また、このパワー インジェクタは、Cisco 1400 シリーズ ワイヤレス ブリッジをネットワークからインストールできる距離を伸ばします(図を参照)。
革新的な設計の Cisco Aironet 1400 シリーズ多機能マウントによって、設置がより簡単で柔軟になります。このマウントは、耐腐食性を高めるために、ステンレス製の金属でできています。
2 種類の長さのデュアル RG-6 シールド ケーブル、および基盤となるエントリ ポイント接地ブロックには、Cisco Aironet パワー インジェクタ LR での使用とブリッジ ユニットへの接続のためにすべて F タイプのコネクタが付属しています。
電源とコードは、すべての屋外コネクタ用に十分な同軸密封がなされており、接地接続を保護するためにサビ止めが施されています。
パワー インジェクタ LR は、全天候型のエリアに適している標準の 10/100 baseT イーサネット カテゴリ 5 RJ-45 インターフェイスを、さらに厳しい屋外環境に適しているデュアル同軸ケーブル用の F タイプ コネクタ インターフェイスに変換します。パワー インジェクタ LR は、Cisco Aironet 1400 シリーズに 100baseT インターフェイスを提供する一方で、他のアプライアンスが同一ケーブルに偶然に接続された場合にそれらを損傷から防ぐ電源検出機能によって同一ケーブルに接続されたユニットにも電力を提供します。インストーラへの追加のメリットとして、Auto MDIX が組み込まれています。これによって、デュアル ケーブルを交換することができ、同一の機能が維持されます。インフラストラクチャのネットワーク スイッチまたはルータから延びる長いケーブルをサポートするために、パワー インジェクタ LR は、100 m の同軸ケーブルがさらに 100 m 屋内 cat5 ケーブルまで延びるように収容し、ケーブルを合計で最大 200 m まで延ばせるように設計されています。F タイプ コネクタ インターフェイスでは雷とサージ保護も含まれており、ネットワーク インフラストラクチャ デバイスに追加の保護を提供します。詳細は、『Cisco Aironet 1400 シリーズ ワイヤレス ブリッジ』を参照してください。
柔軟性のある屋外ワイヤレス ブリッジまたはアクセス ポイント ソリューションが、Cisco Aironet 1300 シリーズ、パワー インジェクタ、およびアンテナとマウントの両方のオプションの組み合わせで提供されます。次の図は、ユニットが接続される方法を示しています。
パワー インジェクタ LR2 は、全天候型のエリアに適している標準の 10/100 BaseT イーサネット カテゴリ 5 RJ-45 インターフェイスを、さらに厳しい屋外環境に適しているデュアル同軸ケーブル用の F タイプ コネクタ インターフェイスに変換します。このポートは設定が不可能です。パワー インジェクタ LR2 は、Cisco Aironet 1300 シリーズに 100baseT インターフェイスを提供する一方で、他のアプライアンスが同一ケーブルに偶然に接続された場合にそれらを損傷から防ぐ電源検出機能によって同一ケーブルに接続されたユニットにも電力を提供します。スイッチのポートは、オートスピード、オートデュプレックス、Auto-MDIX 用に設定されています。スイッチのポート 0 は、ブリッジへの同軸リンク用に使用され、スイッチのポート 1 はパワー インジェクタの RJ-45 ジャックに使用されます。他のスイッチ ポートは未使用です。詳細は、『Cisco Aironet 1300 シリーズ屋外アクセス ポイント/ブリッジ』および『Cisco Aironet 1300 シリーズ屋外アクセス ポイント/ブリッジ パワー インジェクタ』を参照してください。
Aironet 1500 シリーズ AP に電力を供給するために、次のいずれかの方法を使用できます。
ローカル AC 電源
DC PoE
街灯柱の最上部に供給される電力は AC 電源です。この電源に AP を差し込むために Aironet 1500 シリーズ街路灯電源タップを使用します。
Aironet 1500 シリーズ AP が建物の屋根に設置された場合、PoE を供給するためにパワー インジェクタを使用できます。パワー インジェクタは、AC 電源を DC 電源に変換し、イーサネット信号とともに電力を AP に送信します。AP に電力を供給するために、Aironet 1500 シリーズ屋外イーサネット ケーブルとともに Aironet 1500 シリーズ パワーインジェクタを使用します。他のパワー インジェクタは使用しないでください。パワー インジェクタとともに各国固有の電源コードを指定する必要があります。
注:これらのAPの電源を投入するには、このモデルのアクセスポイントに指定されているパワーインジェクタのみを使用する必要があります。PoE スイッチなどの電源オプションや、802.3af 電源は、適切な電力を提供せず、それがアクセス ポイントの誤動作の原因になり、電源での過電流状態を引き起こすことになります。
注:PoEスイッチを介してAPの電源が入らないように、アクセスポイントに接続されているスイッチポートでPoEがオフになっていることを確認する必要があります。
注:これは、APがPoEスイッチを介して電力を供給されている場合、長距離範囲で実装されると、APの信号強度が低下するためです。パワー インジェクタ経由で電力を供給される AP では、この問題は発生しません。
Aironet 1000 シリーズ Lightweight AP は、802.11a/b/g デュアルバンド、ゼロタッチ設定および管理 AP です。これは、安全でコスト効果の高いワイヤレス アクセスを、企業導入のための高度な WLAN サービスで提供します。1000 シリーズ Lightweight AP には、PoE オプションまたは外部電源で電力を供給できます。IEEE 標準ベースの 802.3af PoE では、イーサネット ケーブルの未使用のペア経由で 1000 シリーズ Lightweight AP に電力を供給できます。パワー インジェクタまたはインライン パワーを備えたスイッチは、PoE オプションのある AP に電力を供給するために必要です。外部電源オプションでは、1000 シリーズ Lightweight AP は radio frequency(RF; 無線周波数)構築特性を確認するために、サイト調査中に簡単に移動できます。
Cisco 2000 シリーズ WLC は、最大 6 台の Lightweight AP をサポートします。これはブランチ オフィスなどの小規模から中規模の企業設備に最適です。PoE オプションは 2000 シリーズ WLC ではサポートされません。これは、コントローラが PoE を供給しないためです。AP に電力を供給するには、Cisco PoE インジェクタまたはサードパーティの外部 PoE インジェクタを使用する必要があります。コントローラは、コンセント(100 ~ 240 VAC、50 ~ 60 Hz)からの電力を受け付ける外部電源によって電力を供給されます。
Cisco® 2106 ワイヤレス LAN コントローラは、システム全体のワイヤレス LAN 機能を提供するために、Cisco Lightweight アクセス ポイントおよび Cisco Wireless Control System(WCS)とともに動作します。Cisco Unified Wireless Network のコンポーネントである Cisco 2106 ワイヤレス LAN コントローラは、ネットワーク管理者に、ビジネス クラスの WLAN と、音声、ゲスト アクセス、ロケーション サービスなどのモビリティ サービスを効果的かつ安全に管理するために必要な可視性と制御を提供します。
2100 コントローラは、コンセント(100 ~ 240 VAC、50 ~ 60 Hz)からの電力を受け付ける外部電源によって電力を供給されます。
Cisco 2100 シリーズ コントローラには、コントローラが最大 6 つのアクセス ポイントをサポートできる 8 つの 10/100 銅線イーサネット ディストリビューション システム ポートがあります。これらのポートのうちの 2 つ(7 と 8)は、Power over Ethernet(PoE)がイネーブルになっており、これらのポートに接続されるアクセス ポイントに直接電力を供給するために使用できます。
Cisco 4100 シリーズ WLC と 4400 シリーズ WLC は、中規模から大規模の企業設備向けに設計されています。どちらのシリーズも PoE オプションをサポートしています。PoE オプションを使用すると、コントローラに接続する Lightweight AP に電力を供給できます。さらに、各 4400 WLC は、最大の可用性を確保するために、オプションの冗長電源をサポートします。
Cisco 5500 シリーズ ワイヤレス コントローラは、中規模から大規模の企業やキャンパスの環境でミッションクリティカルなワイヤレス向けのシステム全体のサービスをイネーブルにする拡張性と柔軟性に優れたプラットフォームです。このコントローラは、1 つまたは 2 つの電源装置を使って電力供給を受けることができます。コントローラに 2 つの電源装置が装備されているときに、電源は冗長であるといいます。片方の電源装置に障害が発生した場合でも、もう一方の電源がコントローラに電力を供給し続けます。また、電源はホット スワップが可能です。つまり、電源を置き換えるためにコントローラへの電力供給を中止する必要はありません。WLC への電源に関する詳細は、『Cisco 5500 シリーズ ワイヤレス インストレーション ガイド』の「電源装置の取り付け」セクションを参照してください。