概要
このドキュメントでは、さまざまな Web ポリシーに対して、外部 Web サーバと FlexConnect ローカル スイッチングを使用する方法について説明します。
前提条件
要件
この設定を行う前に、次の要件が満たされていることを確認します。
-
FlexConnect アーキテクチャとアクセス ポイント(AP)に関する基本的な知識
-
外部 Web サーバのセットアップと設定の方法に関する知識
-
DHCP サーバと DNS サーバのセットアップと設定の方法に関する知識
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
-
ファームウェア リリース 7.2.110.0 が稼働する Cisco 7500 シリーズ ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)
-
Cisco 3500 シリーズ Lightweight アクセス ポイント(LAP)
-
Web 認証ログイン ページをホストする外部 Web サーバ
-
ワイヤレス クライアントに対するアドレス解決と IP アドレス割り当てに使用するローカル サイト上の DNS サーバおよび DHCP サーバ
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。この導入ガイドでは 7500 シリーズ WLC が使用されますが、この機能は 2500、5500、WiSM-2 のそれぞれの WLC でサポートされます。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
表記法
ドキュメント表記の詳細は、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
機能の概要
この機能は、FlexConnect モードで AP から外部 Web サーバに対して Web 認証を実行する機能を、ローカルにスイッチングされるトラフィックを持つ WLAN(FlexConnect – ローカル スイッチング)を対象に拡張します。 WLC リリース 7.2.110.0 以前は、外部サーバに対する Web 認証は、一元的にスイッチングされるトラフィックを持つ WLAN(FlexConnect – 一元的スイッチング)を対象として、ローカル モードまたは FlexConnect モードの AP に対してサポートされていました。
外部 Web 認証としても知られるこの機能は、FlexConnect ローカル スイッチング WLAN を対象に機能を拡張してコントローラが現在提供しているすべてのレイヤ 3 Web リダイレクト セキュリティ タイプをサポートしています。
-
Web 認証
-
Web パススルー
-
条件付き Web リダイレクト
-
スプラッシュ ページ Web リダイレクト
Web 認証とローカル スイッチング用に設定した WLAN について考えると、この機能の背景には、認証前用の FlexConnect アクセス コントロール リスト(ACL)を WLC レベルではなく AP レベルで直接配布および適用するというロジックがあります。この方法で、AP は、ACL によってローカルに許可されるワイヤレス クライアントから発信されるパケットをスイッチします。許可されないパケットは、CAPWAP トンネル経由で WLC に送信されます。一方、AP が有線インターフェイス経由でトラフィックを受信するとき、ACL が許可する場合は、ワイヤレス クライアントにそのトラフィックが転送されます。設定されている場合、パケットはドロップされます。クライアントが認証済みおよび承認済みになると、認証前用の FlexConnect ACL は削除され、すべてのクライアント データ トラフィックが許可され、ローカルでスイッチングされます。
注:この機能は、クライアントがローカルにスイッチされるVLANから外部サーバに到達できることを前提として動作します。
要約:
-
FlexConnect ローカル スイッチングと L3 のセキュリティのために設定された WLAN
-
FlexConnect ACL は認証前用の ACL として使用されます。
-
FlexConnect ACL を設定したら、Flex グループまたは個々の AP 経由で AP データベースにプッシュする必要があります。または、WLAN に適用することができます。
-
AP は、認証前用の ACL と一致するすべてのトラフィックをローカルにスイッチングすることを許可します。
手順:
この機能を設定するには、次の手順を実行します。
-
FlexConnect ローカル スイッチング用に WLAN を設定します。
-
外部 Web 認証を有効にするには、ローカルにスイッチングされる WLAN のセキュリティ ポリシーとして Web ポリシーを設定する必要があります。これには次の 4 つのオプションのうちの 1 つが含まれます。
-
[Authentication]
-
パススルー
-
条件付き Web リダイレクト
-
スプラッシュ ページ Web リダイレクト
このドキュメントでは、次の Web 認証の例で説明します。
最初の 2 つの方式は類似しており、設定の観点から見て、Web 認証方式としてグループ化できます。その後の 2 つ(条件付きリダイレクトおよびスプラッシュ ページ リダイレクト)は、Web ポリシーであり、Web ポリシー方式としてグループ化できます。
-
ワイヤレス クライアントが外部サーバの IP アドレスに到達することを許可するように、認証前用の FlexConnect ACL を設定する必要があります。ARP、DHCP、および DNS トラフィックは自動的に許可されるため、指定する必要はありません。[Security] > [Access Control List] で、[FlexConnect ACLs]を選択します。次に、[Add]をクリックし、通常のコントローラ ACL として名前とルールを定義します。
注:トラフィックのリバースルールを毎回作成する必要があります。
-
FlexConnect ACL を作成したら適用する必要があります。これは、次の異なるレベルで適用できます。AP、FlexConnect グループおよび WLAN。最後のオプション(WLAN レベルでの Flex ACL)は、条件付きリダイレクトやスプラッシュ リダイレクトなどの Web ポリシー下における他の 2 つの方式の Web 認証と Web パススルー専用です。ACL は AP または Flex グループに適用できます。AP のレベルで割り当てられる ACL の例を次に示します。[Wireless] > [Select AP]を選択し、[FlexConnect] タブをクリックします。
[External WebAuthentication ACLs]のリンクをクリックします。次に、特定の WLAN ID として ACL を選択します。
同様に、Web ポリシーの ACL(たとえば、条件付きリダイレクトまたはスプラッシュ ページ リダイレクト)については、同じ [External WebAuthentication ACLs] リンクをクリックした後に、[WebPolicies] で [Flex Connect ACL] を選択します。これは、以下に示されています。
-
ACL は、FlexConnect グループ レベルでも適用できます。これを行うには、[FlexConnect Group] の設定画面で、[WLAN-ACL mapping]タブを選択します。次に、適用したい WLAN ID と ACL を選択します。[Add] をクリックします。これは、AP のグループの ACL を定義するときに便利です。
同様に、Web ポリシーの ACL(条件付きおよびスプラッシュページ Web リダイレクト)については、[WebPolicies]タブを選択する必要があります。
-
Web 認証および Web パススルーの Flex ACL は、WLAN にも適用できます。これを行うには、[WLAN] > [Security] の [Layer 3] タブで [WebAuth FlexACL]のドロップダウンから [ACL] を選択します。
-
外部 Web 認証については、リダイレクト URL を定義する必要があります。これはグローバル レベルまたは WLAN レベルでできます。WLAN レベルの場合は、[Over-ride Global Config]のチェックマークをクリックし、URL を挿入します。グローバル レベルでは、[Security] > [Web Auth] > [Web Login Page]を選択します。
制限:
-
Web 認証(内部または対外部サーバ)では、Flex AP が接続モードである必要があります。Web 認証は Flex AP がスタンドアロン モードの場合サポートされません。
-
Web 認証(内部または対外部サーバ)は、中央認証でのみサポートされます。ローカル スイッチング用に設定された WLAN にローカル認証が設定されている場合は、Web 認証を実行できません。
-
すべての Web リダイレクションは WLC レベルで実行され、AP レベルでは実行されません。
関連情報