Cisco Nexus 1000V Virtual Supervisor Module ソフトウェア インストレーション ガイド リリース 4.0(4) SV1(3b)
このマニュアルは、 に示されているマニュアルと併せてご利用ください。
このマニュアルでは、VMware サーバに VSM ソフトウェアをインストールすることで Cisco Nexus 1000V Virtual Supervisor Module(VSM)を作成する方法について説明します。
Cisco Nexus 1000V システムの概要およびソフトウェアを設定する手順については、『 Cisco Nexus 1000V Getting Started Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
• 「対象読者」
• 「前提条件」
• 「関連資料」
Cisco Nexus 1000V ソフトウェアのインストール作業によって、VMware サーバ上で VSM VM を作成するために必要なソフトウェアがインストールされます。図 1 にこのようなインストールにおける冗長 VSM VM を示します。
図 1 Cisco Nexus 1000V のインストール図
ここでは、Cisco Nexus 1000V のインストールに必要な、次の前提条件について説明します。
• 冗長 VSM をインストールすることを推奨します。冗長 VSM の設定の詳細については、『 Cisco Nexus 1000V High Availability and Redundancy Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
• 冗長 VSM をインストールしている場合、まずプライマリ VSM でソフトウェアのインストールと設定を行ってから、セカンダリ VSM でソフトウェアのインストールと設定を行います。
• 冗長性を改善するために、プライマリとセカンダリの VSM 仮想マシンは、異なるアップストリーム スイッチに接続する異なるホストにインストールします。他の推奨事項については、『 Cisco Nexus 1000V Getting Started Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
• Cisco Nexus 1000V ソフトウェアには、16 CPU ソケットに関する 60 日間の評価ライセンスが含まれます。このライセンスを使用するのは、VSM に永続的なライセンスがインストールされていない場合のみです。60 日間の評価期間は、ソフトウェアのインストール時から開始されます。ライセンスの詳細については、『 Cisco Nexus 1000V License Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
• 図 1 に示す Cisco Nexus 1000V の例はよくある構成です。
• すでに vCenter Server がインストールされている。
• VMware の指示に従って、vCenter Server がすでに準備されている。
• vSphere Client にソフトウェアをインストールするための VMware マニュアルを持っている。
– VMware Enterprise Plus ライセンスがすでにホストにインストールされている。
– すべての VEM ホストは、ESX または ESXi ソフトウェア バージョン 4.0 アップデート 1 を実行している。
– バージョン 4.0 アップデート 1 を実行する ESX または ESXi ホストが少なくとも 1 つある。VMotion を使用する予定の場合、バージョン 4.0 アップデート 1 を実行するホストが 2 つある。
– Virtual Supervisor Module(VSM)Virtual Machine(VM; 仮想マシン)を実行するため、ESX ホストを使用できる。
– 次のいずれかで VSM 仮想マシンをホストできる。
- 管理している ESX ホストの VEM。
- 通常の VMware vSwitch または DVS を実行する別の ESX または ESXi ホスト 4.0 アップデート 1。
- VEM を実行しているが、VMware vSwitch または DVS を使用する同じホスト。
– ESX サーバ単独では 2 GB 以上の物理 RAM が必要だが、ESX ホストで VSM VM をホストするには 4 GB 以上の物理 RAM が必要である。同じホストで vCenter Server VM を実行するため、追加のメモリが必要な場合があります。
– VSM に使用する VM の仮想 CPU を複数作成しない。Cisco Nexus 1000V がサポートするのは、1 つの仮想 CPU のみです。
– 各ホストが少なくとも次の物理 NIC(PNIC)を備えている。
VSM と VEM 間のトラフィックおよび VM データ トラフィック用の PNIC × 1 枚
– Cisco Nexus 1000V のモジュールとして追加するすべての ESX ホストに、レイヤ 2 の相互接続がある。
– 一連のスイッチを使用している場合は、スイッチ間のトランク リンクが、コントロール VLAN およびパケット VLAN を含む関連する VLAN のトラフィックを伝送していることを確認する。アップリンクは、ESX ホストに設定されているすべての VLAN を伝送するトランク ポートにする必要があります。
– VSM VM を実行するホスト上に、VMware スイッチまたは DVS および VMNIC を通じてコントロール VLAN およびパケット VLAN が設定されている。
• ESX ホストに対応した Cisco Nexus 1000V VEM ソフトウェアのインストールを管理する、オプションの VMware Update Manager(VUM)のインストール手順については、VMware のマニュアルを参照してください。
• VM で、制御、管理、およびパケット VLAN アクセスのための有効なネットワーク マッピングの設定が行われている。
• VSM VM のホストが 64 ビット サーバ ハードウェアで実行され、VMware ソフトウェア バージョン 4.1、4.0、または 3.5 を実行できる。
• VSM に使用する VM が次の最小要件を満たしていることを確認する。
3.OVA ファイルを使用して VSM をインストールしている場合、そのファイルのインストール時に、適切な RAM 設定が自動的に行われます。 4.OVA ファイルを使用して VSM をインストールしている場合、そのファイルのインストール時に、適切な CPU 速度の設定が自動的に行われます。 |
ポートが VEM に接続している Cisco Nexus 1000V からのアップストリームのスイッチには、次の前提条件が適用されます。
– cat6k IOS:
(config-if) portfast trunk
または
(config-if) portfast edge trunk
– n5k:
(config-if) spanning-tree port type edge trunk
• アップストリーム スイッチでは、次の機能をグローバルにイネーブルにすることを強く推奨します。
• BPDU フィルタリングおよび BPDU ガードをグローバルにイネーブルにできないアップストリーム スイッチの場合、次のように設定することを強く推奨します。
– (config-if) spanning-tree bpdu filter
Cisco Nexus 1000V ソフトウェアをインストールするときは、次のガイドラインと制約事項に従ってください。
• VSM VM の場合、VMware Fault Tolerance(FT)はサポートされていないため、イネーブルにしないでください。代わりに、NX-OS HA には VSM 用のハイ アベイラビリティ機能があります。
• VSM VM は、VMware High Availability(HA; ハイ アベイラビリティ)をサポートしています。VMware HA で併用できる冗長 VSM と NX-OS ハイ アベイラビリティを使用することを強く推奨します。VMware HA を使用する場合、VMware の推奨事項に従う必要があります。[Isolation Response] は、[Leave powered on] に設定しないでください。
• VSM VM の場合、基礎となるホストで VMware HA をイネーブルしている場合でも、VM Monitoring はサポートされないため、イネーブルにしないでください。Cisco NX-OS の冗長化が推奨される方法です。
• プライマリまたはセカンダリ VSM が同じサーバに vSwitch としてインストールされている場合は、インターフェイスを DVS に移行する際に、両者の間でトラフィックの中断が発生する可能性があります。この設定では、両方の VSM がアクティブな役割を担います。このような状態は、スプリットブレインと呼ばれることがあります。このような場合、VSM 間の接続が復旧した際にプライマリ VSM がリロードされます。
次の手順に従い、CD に収録されている ISO イメージを使用して VSM ソフトウェアをインストールします。
手順を開始する前に、次のことを確認または実行する必要があります。
• 「前提条件」に目を通しておきます。
• VSM に使用する VM を手動で作成する必要があります。
• VSM VM には、2 GB 以上の RAM が予約され、割り当てられている必要があります。
• VSM VM には、1,500 MHz 以上の CPU 速度が必要です。
• 複数の仮想 CPU を作成しないでください。Cisco Nexus 1000V がサポートするのは、1 つの仮想 CPU のみです。
• 仮想マシンのプロパティの変更については、次の VMware のマニュアルを参照してください。
『 vSphere Virtual Machine Administration Guide 』
ステップ 1 VMware のマニュアルを参照して、VSM ISO イメージを仮想 CD-ROM に追加し、ソフトウェアを仮想マシン(VM)にコピーします。
ステップ 2 VSM VM の電源がオフであることを確認します。
ステップ 3 vSphere クライアントの [Virtual Machine Properties] ウィンドウにある [Hardware] タブで、[Memory] を選択します。
[Memory Configuration] 設定が右側のパネルに表示されます。
ステップ 4 [Memory Size] フィールドで、[2 GB] を選択します。
ステップ 5 [Resources] タブで、[Memory] を選択します。
[Resource Allocation] 設定が右側のパネルに表示されます。
ステップ 6 [Reservation] フィールドで、[2048 MB] を選択します。
ステップ 7 [Resources] タブで、[CPU] を選択します。
[Resource Allocation] 設定が右側のパネルに表示されます。
ステップ 8 [Reservation] フィールドで、[1500 MHz] を選択します。
VSM VM メモリおよび CPU 速度の設定は、vSphere クライアントに保存されます。
引き続き Cisco Nexus 1000V を設定するには、「次の作業」を参照してください。
この手順とお使いの VMware のマニュアルに従って、VMware サーバに Cisco Nexus 1000V ソフトウェアをインストールします。これにより、次の作業が実行されます。
• Cisco Nexus 1000V ソフトウェアがインストールされた VM を作成し、必要な RAM を予約して、必要な CPU サイズを設定します。
• VMware ポート グループを VSM にマッピングします。
• VSM ドメイン ID、管理ユーザ パスワード、ならびに管理 IP アドレス、サブネット マスク、および IP ゲートウェイを含む、Cisco Nexus 1000V の初期コンフィギュレーション ファイルを作成します。
• VSM の設定に使用する GUI セットアップ アプリケーションをインストールします。
• ユーザは GUI セットアップ ダイアログか CLI セットアップ ダイアログを選択して、VSM コンフィギュレーション ファイルを設定できます。
GUI または CLI を使用して VSM をセットアップする方法の詳細については、『 Cisco Nexus 1000V Getting Started Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
手順を開始する前に、次のことを確認または実行する必要があります。
• 「前提条件」に目を通しておきます。
• OVF テンプレートの導入に関する詳細については、次の VMware のマニュアルを参照してください。
『 vSphere Virtual Machine Administration Guide 』
• VSM 用の VM を作成し、必要なポート グループをマッピングするため、次の情報を用意しておきます。
– インベントリ フォルダ内で固有で、80 文字以下の新しい VSM の名前。
– VSM をインベントリ フォルダにインストールするホストの名前。
– VM に使用されるネットワーク ポート グループの名前。
– Cisco Nexus 1000V VSM の IP アドレス。
• VSM で初期コンフィギュレーション ファイルを作成して保存するため、次の情報を用意しておきます。
• 次の Open Virtual Appliance(OVA)VSM ソフトウェア ファイルのコピーをローカル ドライブに保存します。
ステップ 1 vSphere Client で、[File] > [Deploy OVF Template] を選択します。
ステップ 2 [Deploy from file] をクリックして、ローカル ディスク上のインストール ファイルの場所を選択します。
[OVF Template Details] ウィンドウが開いて、ファイル サイズや VM ディスク サイズを含む製品情報が表示されます。
[End User License Agreement] が開きます。
ステップ 5 Cisco Nexus 1000V のライセンス契約に目を通します。
ステップ 6 [Accept] をクリックして、[Next] をクリックします。
[Name and Location] ウィンドウが開きます。
ステップ 7 [Name] フィールドに、インベントリ フォルダ内で固有の、80 文字未満の VSM 名を追加します。[Next] をクリックします。
ステップ 8 VSM のインストール先ホストを選択します。[Next] をクリックします。
ステップ 9 目的のデータストアが使用可能な場合は、それを選択して [Next] をクリックします。
ステップ 10 インベントリに存在するネットワーク(制御、管理、およびパケット ポート グループ)を選択して、[Next] をクリックします。
[Deployment Configuration] ウィンドウが開きます。
ステップ 11 [Configuration] フィールドで、VSM の設定方法を次のいずれかから選択します。これにより、ソフトウェアのインストール完了後に使用される設定方法が定義されます。
• Nexus 1000V インストーラ
(GUI セットアップ ダイアログでプライマリ VSM を設定)
• Nexus 1000V の手動設定
(CLI セットアップ ダイアログで VSM を設定)
• 管理 IP アドレス、サブネット マスク、IP ゲートウェイ
[Ready to Complete] ウィンドウが開きます。
ステップ 14 設定が正しい場合は、[Finish] をクリックします。
ソフトウェアのインストールが進行している間、VM インストールのステータスが表示されます。
ステップ 15 VMware サーバへの Cisco Nexus 1000V ソフトウェアのインストールが完了しました。
(注) 冗長 VSM をインストールしている場合、プライマリ VSM でソフトウェアを設定してから、セカンダリ VSM にソフトウェアをインストールしてください。
引き続き Cisco Nexus 1000V を設定するには、「次の作業」を参照してください。
Cisco Nexus 1000V ソフトウェアのインストールが完了したら、VM の電源をオンにするとセットアップ ダイアログが自動的に起動します。このセットアップ ダイアログには Cisco Nexus 1000V の初期設定に必要な情報を求めるプロンプトが表示されます。これは CLI または GUI バージョンのいずれかで使用できます。
セットアップ ダイアログで Cisco Nexus 1000V のセットアップ作業を続行する場合の詳細については、『 Cisco Nexus 1000V Getting Started Guide, Release 4.0(4)SV1(3) 』を参照してください。
(注) 冗長 VSM をインストールしている場合、プライマリ VSM でソフトウェアを設定してから、セカンダリ VSM にソフトウェアをインストールしてください。
次に示す関連資料を、Cisco Nexus 1000 と併せて使用してください。これらは Cisco.com で入手できます。
http://www.cisco.com/en/US/products/ps9902/tsd_products_support_series_home.html
Cisco Nexus 1000V Release Notes, Release 4.0(4)SV1(3b)
Cisco Nexus 1000V Compatibility Information, Release 4.0(4)SV1(3b)
Cisco Nexus 1010 Management Software Release Notes, Release 4.0(4)SP1(1)
Cisco Nexus 1000V Virtual Supervisor Module Software Installation Guide, Release 4.0(4)SV1(3b)
Cisco Nexus 1000V Software Upgrade Guide, Release 4.0(4)SV1(3b)
Cisco Nexus 1000V Virtual Ethernet Module Software Installation Guide, Release 4.0(4)SV1(3b)
Cisco Nexus 1010 Virtual Services Appliance Installation Guide
Cisco Nexus 1000V Getting Started Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V High Availability and Redundancy Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Interface Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Layer 2 Switching Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V License Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Port Profile Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Quality of Service Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Security Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V System Management Configuration Guide, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1010 Software Configuration Guide, Release 4.0(4)SP1(1)
Cisco Nexus 1000V Command Reference, Release 4.0(4)SV1(3)
Cisco Nexus 1000V Troubleshooting Guide, Release 4.0(4)SV1(3a)
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報について、次の URL で、毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧も示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html
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