概要
この章では、Cisco Nexus Dashboard Data Broker の概要について説明します。
Cisco Nexus ダッシュボード Data Broker について
アプリケーション トラフィックに対する可視性は、以前から、セキュリティの維持、トラブルシューティング、コンプライアンス、リソース計画のためのインフラ運用にとって重要でした。テクノロジーの発達と、クラウドベース アプリケーションの増加に伴い、ネットワーク トラフィックの可視性の向上は必須の条件となっています。ネットワーク トラフィックを可視化する従来のアプローチでは、コストがかかり柔軟性に欠けているため、大規模な導入環境のマネージャには負担が大きすぎます。
Cisco Nexus スイッチ ファミリと共に Cisco Nexus Dashboard Data Broker を使用することで、ソフトウェア定義型のプログラム可能なソリューションが実現できます。Switched Port Analyzer(SPAN)またはネットワーク テスト アクセス ポイント(TAP)を使用してネットワーク トラフィックのコピーを集約し、モニタリングと可視化を行います。このパケット ブローカリング アプローチは、従来のネットワーク タップやモニタリング ソリューションとは対照的に、シンプルで拡張性とコスト効率に優れたソリューションを実現するもので、セキュリティ、コンプライアンス、およびアプリケーション パフォーマンスのモニタリング ツールを効率的に利用するため大量のビジネスクリティカルなトラフィックをモニタリングする必要のある顧客に適しています。
さまざまな Cisco Nexus スイッチを使用できる柔軟性と、それらを相互接続してスケーラブルなトポロジを形成する機能により、複数の入力 TAP または SPAN ポートからのトラフィックを集約し、トラフィックを複製して、異なるスイッチにわたって接続された複数のモニタリング ツールに転送する機能を提供します。Cisco NX-API エージェントを使用してスイッチと通信する Cisco Nexus Dashboard Data Broker は、トラフィック管理のための高度な機能を提供します。
Cisco Nexus Dashboard Data Broker は、複数の分離された Cisco Nexus Dashboard Data Broker ネットワークの管理サポートを提供します。同じアプリケーション インスタンスを使用して、接続されているとは限らない複数の Cisco Nexus Dashboard Data Broker トポロジを管理できます。たとえば、5 か所のデータセンターを運用しており、独立したソリューションをデータセンターごとに導入する場合は、モニタリング ネットワークごとに論理パーティション(ネットワーク スライス)を作成することで、単一のアプリケーション インスタンスを使用して、独立した 5 つの導入環境をすべて管理できます。
(注) |
リリース 3.10.1 から、Cisco Nexus Data Broker(NDB)の名前は、Cisco Nexus Dashboard Data Brokerに変更されました。ただし、GUI およびインストール フォルダ構造と対応させるため、一部の NDB のインスタンスがこのドキュメントには残されています。NDB/ Nexus Data Broker/ Nexus Dashboard Data Brokerという記述は、相互に交換可能なものとして用いられています。 |
Cisco Nexus Dashboard Data Broker のハードウェアおよびソフトウェア相互運用性マトリックス
最新のマトリックスについては、関連する Cisco Nexus Dashboard Data Broker Release Notes を参照してください。
NX-OS イメージの Python アクティベータ スクリプト
次の表に、Python アクティベータ スクリプトおよび対応する NX-OS イメージ名を示します。
(注) |
(注) |
show guestshell コマンドを使用して、Guestshell のバージョンを確認します。Guestshell のバージョンが 2.2 以前の場合は、Guestshell をアップグレードするか、スクリプトを破棄して再実行し、NDB の組み込みを開始します。 |
Python アクティベータ スクリプト ファイル名 |
NXOS イメージ |
---|---|
NDBActivator4.0_9.3_plus.py |
Cisco NXOS バージョン 9.3(1) 以降。 |
システム要件
次の表に展開サイズごとのシステム要件を示します:
説明 |
小規模 |
中規模 |
大規模 |
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CPU(仮想または物理) |
6コア |
12 コア |
18 コア |
メモリ |
8 GB RAM |
16 GB RAM |
24 GB の RAM |
ハードディスク |
データ ブローカー ソフトウェアがインストールされているパーティションで最小 40 GB の空き領域が使用可能なこと。 |
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オペレーティング システム |
Java をサポートする最近の 64 ビット Linux ディストリビューション。できれば Ubuntu、Fedora、または Red Hat が望ましい。 |
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その他 |
Java 仮想マシン 1.8 |