Cisco Virtual Office - Cisco 1811 ルータの自宅またはスモール オフィス用設定手順(エンドユーザ向け)
このマニュアルでは、エンドユーザが自宅やスモール オフィスに Cisco Virtual Office(CVO)を導入する手順について説明します。
Cisco Virtual Office(CVO)ソリューションを導入すると、自宅やスモール オフィスでの作業が本社での業務と同じようにシームレスになります。CVO では、セキュアで常時接続可能な有線および無線(WLAN)のデータ接続性、音声サービス、ビデオ機能がサポートされています。
この項では、自宅やオフィスに CVO ソリューションを設置するために必要な基本的なハードウェア構成を確認できます。初期設定時に役立つ既知の作業構成が示されていますが、自宅やオフィスのさまざまなネットワーク環境をすべてカバーするものではありません。このマニュアルでは、Cisco 1811 ルータを使用した場合について説明します。
CVO ルータの背面にある各ポートの目的を理解することは重要です。
• FE1 ~ FE9:LAN ポート FE1 ~ FE9 は、エンドユーザ デバイス用のセキュア ポートです。PC、Mac、Linux、IP Phone などの機器はここに接続します。
• FE0:WAN/FE0 ポートを使用して、CVO ルータを Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)デバイスに接続します。
このシナリオでは、会社から提供されたデバイスと ISP デバイス(モデムやルータ)を CVO 1811W ルータに接続する例について示します。
詳細については、 「詳細手順」 を参照してください。
CVO ルータを ISP デバイスと PC に接続する手順は、次のとおりです。
ステップ 2 図 1 に示すように、イーサネット ケーブルを ISP デバイスのイーサネット ポートから CVO ルータの WAN/FE4 ポートにつないで、CVO ルータを ISP モデムまたはルータに接続します。
ステップ 3 図 1 に示すように、LAN の Trusted ポート FE0 を使用して PC を CVO ルータに接続します。
CVO ハードウェアを設定したら、ルータを構成してインターネットおよび会社の社内ネットワークにアクセスできるようにする必要があります。
インターネットの接続が確立したら、手順に従って Secure Device Provisioning(SDP)ツールを起動し、会社のコア インフラストラクチャと通信して CVO ルータの構成を完了する必要があります。
インターネットへ接続するために必要な構成は、IP アドレスの割り当てタイプによって決まります。
DHCP 接続している場合は、この時点で PC がインターネットに接続できているはずなので、特に必要な作業はありません。
IP アドレスの割り当てタイプが DHCP 以外 の場合は、インターネットにアクセスするため追加の構成が必要になります。Cisco Configuration Professional Express(CCP Express)ツールを実行し、手順に従ってルータをインターネットに接続してから、次に進んでください。ISP の接続タイプは必ず確認する必要があります。通常は PPPoE またはスタティック IP です。この情報は ISP から入手できます。 このマニュアルの「付録 A:CCP の構成」に進んで、インターネットにアクセスする手順に従います。完了したら「会社のネットワークへの接続」の項に戻り、Secure Device Provisioning(SDP)のプロセスを完了してください。
PC がインターネットに接続されているかどうかをダブルチェックするには、ブラウザ ウィンドウを開いて任意のインターネット Web サイト( www.cisco.com など)を入力します。
SDP プロセスを完了し、CVO ルータが会社のネットワークにアクセスして構成を安全にダウンロードできるようにする必要があります。
スタティック アドレスまたは PPPoE を使用しており、ルータの初期構成に CCP Express を使用してプロビジョニングに SDP を指定した場合、CCP Express によって自動的に SDP のウェルカム ページが表示されます。このページで、CCP Express のセットアップ中に設定したログイン ユーザ名とパスワードを使用して、認証する必要があります(図 2)。
DHCP を使用している場合、SDP プロセスを開始するには CVO ルータに接続されている PC に移動して、ブラウザ ウィンドウを開きます。次に、アドレス バーに http://10.10.10.1/ezsdd/welcome と入力します。認証のプロンプトが表示されるので、 必ず ユーザ名とパスワードの両方に cisco と入力して認証してください。
ルータが残りの SDP プロセスの準備をしている間、図 3 のような画面が表示されます。
ステップ 3 CVO ルータの構成を安全な方法でダウンロードします。
画面がリフレッシュされるとき、サイトの URL を入力するフィールドが表示されます。ネットワーク管理者から入手した URL を入力します(図 4)。
[Next] をクリックして [Security Request] 確認ウィンドウが表示されたら、[Yes] を選択して処理を続行します。
会社の CVO 管理サーバへ接続を試みると認証画面が表示されます。ネットワーク管理者から入手したクレデンシャルを使用する必要があります(図 5)。
認証が承認されると、図 6 のような確認画面が表示されます。
登録画面が表示され、CVO ルータによって自動的に CVO 管理サーバから構成がダウンロードされます(図 7)。
(注) この画面では、何もオプションを選択しないでください。選択すると CVO ルータの構成が中断されます。
このプロセスの間は何もせずに待機します。完了するまで 5 分以上かかる場合があります。何か操作を行うと導入作業が完了しません。
ステップ 6 CVO ルータの前面に VPN ライトがあることを確認します。
5 分後、ルータの VPN LED が グリーンに点灯 します。
この時点で新しいルータ構成を用いて PC 登録を行い、IP アドレスを更新する必要があります。IP アドレスを更新するには、次の 2 つの方法があります。
a. PC を再起動します。これにより、自動的に IP アドレスが更新されます。
b. (上級ユーザの場合)図 8 に示すように、システムトレイのネットワーク アダプタ アイコンを右クリックして、[Repair] をクリックします。
有効な IP アドレスが設定されたらブラウザを開き、外部の Web サイトを開いてみます。ここでは、社内のホームページ以外のサイトを入力します( www.cisco.com など)。
問題なくアクセスできたら、内部の Web サイトでもテストします。
CVO ルータの構成が完了すると、作成した VPN トンネルを使用して、会社の内部ネットワークにアクセスできるようになります。内部リソースへのアクセスが許可されるようにするには、会社の企業ポリシーに従って認証する必要があります。この作業は、CVO ルータに接続された PC でブラウザを開いて、会社の内部 Web サイトを入力するだけです。
これですべての作業は完了しました。 Cisco Virtual Office の使用を開始できます。
CVO ルータにより、企業ネットワークへ直接接続できるようになります。CVO ルータを設置して構成すると、VPN クライアントや SSLVPN を実行して企業ネットワークに接続する必要はなくなります。
ソリューション、アーキテクチャ、およびその全コンポーネントの詳細については、 www.cisco.com/go/cvo にアクセスして CVO の概要を参照してください。
www.cisco.com/en/US/products/hw/routers/ps380/index.html を参照してください。
Cisco Configuration Professional(CCP)の詳細については、 www.cisco.com/go/ciscocp を参照してください。
CCP Express を使用して CVO ルータの構成を開始するには、PC が物理的に CVO ルータのポート FE0 に接続されている必要があります。インターネット ブラウザを開いて http://10.10.10.1 と入力します。 ユーザ名とパスワード のプロンプトが表示されたら、両方とも cisco と入力してください。CCP Express のプロンプトに従って、新しいユーザ名とパスワードの設定または削除を行います。次に示すように、CCP Express のウィザードに従って、CVO ルータをインターネットに接続するための構成プロセスを実行します。
1. 図 9 に、CCP Express のウェルカム画面を示します。[Next] をクリックして、ウィザードを開始します。
2. ログイン クレデンシャルとイネーブル パスワード、およびルータのホスト名とドメイン名を入力し(図 10)、[Next] をクリックします。
3. ルータのプロビジョニング方式を [Secure Device Provisioning] に指定してブートストラップの設定に SDP が使用されるようにし(図 11)、[Next] をクリックします。
4. 対応する IP アドレス割り当て方式(PPPoE またはスタティック)を選択します。
PPPoE の場合は、認証方式(CHAP または PAP)を選択し、ISP から提供された適切なクレデンシャルを入力します(図 12)。
スタティック IP アドレスの場合は、ルータで使用する IP アドレスとサブネット マスクを指定します(図 13)。
5. デフォルトのルータを作成するかどうかを選択し(図 14)、[Next] をクリックします。
6. CCP Express に、ルータ用に設定した基本構成のサマリー ページが表示されます。[Finish] をクリックして、構成をルータに配信します(図 15 および 図 16)。