目次
Cisco Nexus 3000 シリーズ NX-OS ソフトウェア アップグレード/ダウングレード ガイド リリース 6.x
ソフトウェア イメージの概要
サポート対象ハードウェア
Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチ
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチ
高速再起動に関する情報
高速再起動のタイミング要件
高速再起動のガイドライン
fast-reload コマンドの使用
高速再起動を使用したアップグレードとダウングレード
アップグレード
はじめる前に
ダウングレード
install all コマンドの使用
BIOS およびパワー シーケンサ イメージのアップグレード
ソフトウェアのアップグレード
アップグレードの前提条件
アップグレード後の管理サービス
レイヤ 2 プロトコルの影響
スイッチのイーサネット インターフェイス
プレインストール チェック
アップグレード手順
インストールの概要
外部フラッシュ メモリ デバイスからの実行コンフィギュレーションのコピー
外部フラッシュ メモリ デバイスからのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー
vPC 以外のトポロジでのアップグレード プロセス
プライマリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス
セカンダリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス
アップグレード ステータスのモニタリング
以前のリリースへのダウングレード
インストールのトラブルシューティング
関連資料
マニュアルに関するフィードバック
マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート
ソフトウェア イメージの概要
Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチは、Cisco NX-OS ソフトウェアがスイッチに事前インストールされて出荷されます。既存のイメージをアップグレードまたはダウングレードする前に、このマニュアルの情報を最後までお読みになり、ソフトウェアのアップグレードに関する注意事項、前提条件、および手順について参照してください。Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチの Cisco NX-OS ソフトウェアの更新情報については、『 Cisco Nexus 3000 Series Release Notes 』を参照してください。
Cisco NX-OS ソフトウェアはキックスタート イメージとシステム イメージから構成されています。システム イメージには Cisco Nexus 3000 および Nexus 3100 シリーズ スイッチのソフトウェアが含まれています。このイメージにはメジャー リリース識別番号、マイナー リリース識別番号、およびメンテナンス リリース識別番号が含まれ、サポート パッチとも呼ばれる再ビルド識別番号が含まれることもあります。
プラットフォーム識別子は、Cisco Nexus 3000 および 3100 シリーズ スイッチ用では U、Cisco Nexus 3500 シリーズ スイッチでは A、Cisco Nexus 5000 および 6000 シリーズ スイッチでは N、Nexus 4000 シリーズ スイッチでは E、Nexus 1000 シリーズ スイッチでは S です。プラットフォームに依存しないコードに含まれる該当の機能および修正は、プラットフォームに依存するリリースに含まれています。
Cisco NX-OS ソフトウェア リリース 6.0(1a) に含まれる該当の修正は、6.0(1a)U1(1a) リリースに含まれています。
サポート対象ハードウェア
Cisco Nexus 3000 および Nexus 3100 シリーズ スイッチは、Cisco NX-OS ソフトウェアが事前インストールされて出荷されます。Cisco NX-OS のアップグレードおよびダウングレードは、次の項に記載するハードウェアでサポートされています。
Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチ
• Cisco Nexus 3016 スイッチ(N3K-C3016Q-40GE)
• Cisco Nexus 3048 スイッチ(N3K-C3048TP-1GE)
• Cisco Nexus 3064-TQ スイッチ(N3K-C3064TQ-10GT)
• Cisco Nexus 3064-X スイッチ(N3K-C3064PQ-10GX)
• Cisco Nexus 3064-E スイッチ(N3K-C3064PQ-10GE)
• Cisco Nexus 3064 スイッチ(N3K-C3064PQ)
Cisco Nexus 3100 シリーズ スイッチ
• Cisco Nexus 3132Q スイッチ(N3K-C3132Q-40GE)
高速再起動に関する情報
Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) は高速再起動を導入します。現在、高速再起動は限られた構成と次のスイッチ上のトポロジでのみサポートされます。
• Cisco Nexus 3064-X
• Cisco Nexus 3064-E
• Cisco Nexus 3132Q
Cisco Nexus 3000 および Nexus 3100 シリーズ スイッチには、2 つのリセットのドメインがあります。
• CPU、プラットフォーム コントローラ ハブ(PCH)、イーサネット コントローラ、PCI ブリッジ、オンボード障害ロギング(OBFL)、USB ポート、ファン コントローラはファースト ドメインの一部です。
• ASIC、再タイマー、SFP+ モジュールと QSFP+ モジュールは、セカンド ドメインに含まれています。
コールド リブート時に、これらのドメインは両方ともリセットされます。
高速再起動は、ASIC、再タイマー、SFP+ モジュール、QSFP+ モジュールだけをリセットします。ASIC がリセットされると、ハードウェア リンク ステータスも切り替わります。高速再起動中は、CPU で動作するシステム イメージは新しいイメージをリロードし、CPU やファームウェアをリセットせずにこれを実行します。高速再起動中にトラフィックに短い中断がありますが、コールド リブート時よりも高速にスイッチがリロードできるようにします。
Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U 2(1) 以前のリリースでは、TCAM のサイズを変更する必要がある場合は、リロード処理が必要になります。reload コマンドはコールド リブートをトリガーし、コールド リブート完了後に新しい TCAM サイズを適用します。
Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) では、TCAM のサイズを変更するために高速再起動を使用できます。これによって、reload コマンドを使用した場合よりも高速に新しい TCAM サイズを適用することができます。
高速再起動のタイミング要件
高速再起動がサポートする構成のタイミング要件は次のとおりです。
• ASIC をリセットし、コントロール プレーン中断後のデータ プレーンを中断するのに要する時間:90 秒未満 コントロール プレーンが中断された場合
• トラフィックの転送の再開に要する時間:25 秒未満
高速再起動のガイドライン
現在、高速再起動は、限られた構成およびトポロジだけでサポートされます。サポートされている構成およびガイドラインの一部は、このセクションに記載されています。システム ソフトウェアを fast-reload コマンドを使用して高速にリロードする際は、サポートされる次のガイドラインを使用してください。
• 設定変更
リロード中またはアップグレード中はコンフィギュレーション モードに入ることはできません。Cisco NX-OS ソフトウェア イメージをアップグレードまたはダウングレードする前に、アクティブなすべてのコンフィギュレーション セッションを保存、送信、または破棄する必要があります。アクティブなコンフィギュレーション セッションが、リロード中に警告なしで削除されます。
アクティブなコンフィギュレーション セッションがないことを確認するには、show configuration session summary コマンドを使用します。
switch# show configuration session summary
There are no active configuration sessions
コンフィギュレーション セッションの詳細については、『Cisco Nexus 3000 Series NX-OS System Management Configuration Guide』を参照してください。
(注 ) CLI および SNMP の設定変更の要求は拒否されます。
• トポロジ:アップグレードを実行する前に Spanning Tree Protocol(STP)などのトポロジ変更を行う必要があります。モジュールのインストールまたは削除を行うのは、アップグレードの前または後だけにしてください。ただし、レイヤ 2 およびルーティング トポロジは変更しないでください。また、デフォルト ルート ブリッジは設定しないでください。
• スケジューリング:アップグレードは、ネットワークが安定しているときにスケジュールしてください。スイッチまたはネットワークにアクセスできるすべての人がその時間にスイッチまたはネットワークを設定しないようにします。アップグレード中はスイッチを設定できません。
• スペース:イメージをコピーする場所に十分なスペースがあることを確認します。内部ブートフラッシュにはおよそ 200 MB の空き容量が必要です。
• ハードウェア:インストール プロセスの最中は、電源停止が起こらないようにします。電源が停止すると、ソフトウェア イメージが破損するおそれがあります。
• リモート サーバへの接続
10/100/1000 BASE-T イーサネット ポート接続の IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスを設定します(インターフェイス mgmt0)。スイッチにリモート サーバへのルートが設定されているかどうかを確認します。サブネット間でトラフィックをルーティングするルータがない場合は、スイッチおよびリモート サーバは同一のサブネットワーク上にある必要があります。
• リンク集約制御プロトコル(LACP)高速タイマー:高速リロードするには、LACP 高速タイマーを設定しないでください。
• ソフトウェア イメージ:指定したシステム イメージとキックスタート イメージに、互いに次のような互換性があることを確認します。
– キックスタート イメージが指定されていない場合、スイッチは現在稼働中のキックスタート イメージを使用します。
– 別のシステム イメージを指定する場合は、実行中のキックスタート イメージと互換性があることを確認します。
• キックスタート イメージとシステム イメージを指定して save-config オプションを指定しない場合、キックスタートおよびシステムのブート変数は保存されません。この場合、後続のリロードは、古いキックスタート イメージとシステム イメージをブート変数としてリロードします。
• 互換性イメージは、次の 2 つの方法のいずれかで取得します。
– ローカル:スイッチ上のローカル イメージを使用できます。
– リモート:イメージがリモートの場所にある場合、リモート サーバのパラメータとローカルで使用するファイル名を使用して、取得先を指定します。
• コマンド:新しいソフトウェアの準備およびインストールを行うには、次のコマンドを使用します。
– リモート サーバへの接続を確認するには ping コマンドを使用します。
– イメージ ファイルをコピーするために必要なスペースがあるかどうかを確認するには dir コマンドを使用します。
– アップグレードの影響を確認するには show install all impact コマンドを使用します。また、アップグレードが中断を伴うかどうか、あるいはアップグレードが中断する理由と、スイッチをリブートする必要があるかどうかや、リブートが必要な理由も表示されます。
(注 ) コンソール ポートにログインして、アップグレード プロセスを開始することを推奨します。
• コントロール プレーン中断とデータ プレーン中断の間で、CPU は応答を停止します。
• 設定:高速再起動は現在次の設定をサポートします。
– BGP v4 および v6
– 16 方向 ECMP
– 48 のダウンリンク L2 ポート
– 4 SVI
– 10 VLAN 未満
– 2000 v4 ルートおよび 2000 v6 ルート
– RACL
– ARP
– STP エッジ ポート設定
fast-reload コマンドの使用
fast-reload コマンドは Cisco Nexus 3000 または Nexus 3100 シリーズ スイッチを reload コマンドよりも高速にリロードします。fast-reload コマンドを実行すると、次の一連のイベントが発生します。
1. スイッチは、キックスタート イメージとシステム イメージをロードし、カーネルをアップグレードします。すべてのアプリケーションはステートレス コールド リブートされ、スタートアップ コンフィギュレーションを介して再起動します。
2. コントロール プレーンが中断されます。コントロール プレーンの中断時に、すべての制御プロトコル通信が停止します。コントロール プレーンの中断は常に 90 秒未満です。
3. コントロール プレーンの中断後にすべてのコントロール プレーンのアプリケーションはステートレス コールド リブートされ、状態は保持されません。新しい設定は、スイッチのリロード時に適用されます。
4. データ プレーンが中断されます。コントロール プレーンの中断は常に 25 秒未満です。
5. フォワーディング プレーンでは、すべてのリンクが使用できなくなり、データ プレーンの状態はリロード後は保持されません。トラフィックの転送が 25 秒以内に再開します。
キックスタート イメージまたはシステム イメージを指定しない場合、スイッチにあるイメージがリロードされます。提供されているキックスタート イメージまたはシステム イメージが既存のバージョン以上である場合、アップグレードがトリガーされます。
(注 ) 実行イメージがあることを確認し、このコマンドを使用する前に高速再起動操作の影響を分析してください。
Cisco Nexus 3000 および 3100 シリーズ スイッチで高速再起動を実行するには、次のコマンドを使用します。
fast-reload [kickstart kickstart_url| save-config | system system_url]
switch# fast-reload kickstart bootflash:///ei479.k system bootflash:///ei488.s
Notifying services about fast-reload.
fast-reload can proceed!!
Do you want to continue with the installation (y/n)? [n] y
[ 481.099432] writing reset reason 133, <NULL>
2010 Nov 18 07:56:55 switch %$ VDC-1 %$ Nov 18 07:56:55 %KERN-0-SYSTEM_MSG: [ 4
81.099432] writing reset reason 133, <NULL> - kernel
2010 Nov 18 07:57:02 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Fastboot Begin - bcm
[ 490.629618] Starting new kernel
[ 490.667222] Calling kexec callback
[ 490.670003] Moving to new kernel
[ 490.670003] Calling into reboot_code_buffer code
[ 0.000000] Fastboot Memory at 0c100000 of size 201326592
Usage: init 0123POST INIT Starts at Thu Nov 18 07:57:11 UTC 2010
Loading System Software Thu Nov 18 07:57:26 UTC 2010
System Software(/isan-upgrade/isan.bin) Loaded Thu Nov 18 07:57:38 UTC 2010
INIT: Entering runlevel: 3
Mounting other filesystems: [
Set name-type for VLAN subsystem. Should be visible in /proc/net/vlan/config
Added VLAN with VID == 4042 to IF -:muxif:-
2010 Nov 18 07:57:45 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: FAST REBOOT ENABLED
2010 Nov 18 07:57:45 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: loading cmd fi
2010 Nov 18 07:57:57 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: loading cmd fi
2010 Nov 18 07:57:57 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: init begin -
2010 Nov 18 07:58:26 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Before ASIC reset -
2010 Nov 18 07:58:28 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Starting bcm_attach
2010 Nov 18 07:58:31 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Finished bcm_attach.
2010 Nov 18 07:58:32 switch %$ VDC-1 %$ %-2-ASIC_DONE:
2010 Nov 18 07:58:33 switch %$ VDC-1 %$ %VDC_MGR-2-VDC_ONLINE: vdc 1 has come on
2010 Nov 18 07:59:02 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Fastboot done - bcm_
(注 ) 後続の高速再起動操作が新しいキックスタートおよびシステム イメージをブート変数として使用するには、fast-reload コマンドを実行する際に save-config を指定します。save-config オプションを指定しない場合、fast-reload コマンドはブート変数を保存しないため、その後の高速再起動操作は古いキックスタート イメージとシステム イメージをブート変数として使用します。
高速再起動を使用したアップグレードとダウングレード
アップグレード
高速再起動を使用してスイッチでソフトウェアをアップグレードできます。アップグレードするには、キックスタート イメージまたはシステム イメージを指定する必要があります。
(注 ) BIOS アップグレードは高速再起動でサポートされません。高速再起動は互換性がない BIOS バージョンでは動作しません。
はじめる前に
• fast-reload コマンドで指定されているキックスタート イメージまたはシステム イメージのバージョンが現在スイッチにあるイメージのバージョンよりも大きいことを確認します。
• 指定したシステム イメージとキックスタート イメージに互いに互換性があることを確認します。
switch# fast-reload kickstart bootflash:///ei479.k system bootflash:///ei488.s
Notifying services about fast-reload.
fast-reload can proceed!!
Do you want to continue with the installation (y/n)? [n] y
[ 481.099432] writing reset reason 133, <NULL>
2010 Nov 18 07:56:55 switch %$ VDC-1 %$ Nov 18 07:56:55 %KERN-0-SYSTEM_MSG: [ 4
81.099432] writing reset reason 133, <NULL> - kernel
2010 Nov 18 07:57:02 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Fastboot Begin - bcm
[ 490.629618] Starting new kernel
[ 490.667222] Calling kexec callback
[ 490.670003] Moving to new kernel
[ 490.670003] Calling into reboot_code_buffer code
[ 0.000000] Fastboot Memory at 0c100000 of size 201326592
Usage: init 0123POST INIT Starts at Thu Nov 18 07:57:11 UTC 2010
Loading System Software Thu Nov 18 07:57:26 UTC 2010
System Software(/isan-upgrade/isan.bin) Loaded Thu Nov 18 07:57:38 UTC 2010
INIT: Entering runlevel: 3
Mounting other filesystems: [
Set name-type for VLAN subsystem. Should be visible in /proc/net/vlan/config
Added VLAN with VID == 4042 to IF -:muxif:-
2010 Nov 18 07:57:45 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: FAST REBOOT ENABLED
2010 Nov 18 07:57:45 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: loading cmd fi
2010 Nov 18 07:57:57 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: loading cmd fi
2010 Nov 18 07:57:57 switch %$ VDC-1 %$ %USER-2-SYSTEM_MSG: CLIS: init begin -
2010 Nov 18 07:58:26 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Before ASIC reset -
2010 Nov 18 07:58:28 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Starting bcm_attach
2010 Nov 18 07:58:31 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Finished bcm_attach.
2010 Nov 18 07:58:32 switch %$ VDC-1 %$ %-2-ASIC_DONE:
2010 Nov 18 07:58:33 switch %$ VDC-1 %$ %VDC_MGR-2-VDC_ONLINE: vdc 1 has come on
2010 Nov 18 07:59:02 switch %$ VDC-1 %$ %USER-0-SYSTEM_MSG: Fastboot done - bcm_
ダウングレード
Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) は高速再起動を使用したシステム ソフトウェアのダウングレードをサポートしません。install all コマンドを使用して、Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) 以前のリリースにダウングレードすると、高速再起動は機能しません。
install all コマンドの使用
install all コマンドは、Cisco Nexus 3000 および Nexus 3100 シリーズ スイッチで中断を伴うソフトウェアのインストールをトリガーします。次のイメージがインストール中にアップグレードされます。
• キックスタート イメージ
• システム イメージ
• システム BIOS
• システムのパワー シーケンサ
install all コマンドには、次の利点があります。
• 1 つのコマンドのみを使用して Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチをアップグレードできます。
• インストールを続行する前に、システムに加えようとしている変更についての説明を参照できます。たとえば、アップグレードで中断が生じる可能性があるかどうかが確認されます。
• 次の質問が表示され、アップグレードを続行するか、または取り消すことができます(デフォルトは no です)。
Do you want to continue (y/n) [n] : y
• このコマンドは、イメージの整合性を自動的に確認します。これには、実行中のキックスタート イメージとシステム イメージが含まれます。キックスタートとシステムのブート変数が設定されます。
• プラットフォームの有効性チェックが実行され、正しくないイメージが使用されていないかどうかが確認されます。
• Ctrl +C を押すと、install all コマンドを正常に終了できます。このコマンド シーケンスは、進行中の更新ステップを完了してから、EXEC プロンプトに戻ります。
• install all コマンドの入力後、シーケンス内のいずれかのステップで問題が発生した場合、アップグレードは終了します。
• パワー シーケンサをアップグレードした場合の影響について警告するメッセージが、次のように表示されます。
Warning: please do not remove or power off the module at this time.
Note: Power-seq upgrade needs a power-cycle to take into effect.
(注 ) パワー シーケンサのアップグレードが正常に終了したら、システムの電源を切ってから入れ直す必要があります。
BIOS およびパワー シーケンサ イメージのアップグレード
BIOS とパワー シーケンサが変更されることは稀ですが、変更があった場合は Cisco NX-OS システム イメージに組み込まれ、BIOS とパワー シーケンサがアップグレードされます。インストール プロセス中にインストーラから表示される概要に、BIOS とパワー シーケンサの現在のバージョンとターゲットのバージョンが含まれます。
(注 ) パワー シーケンサのアップグレードが正常に終了したら、システムの電源を切ってから入れ直す必要があります。
ソフトウェアのアップグレード
アップグレードの前提条件
• アップグレードが進行している間は、ネットワークが安定しており変更が行われていないことを確認してください。
• 現在実行中のリリースとターゲットのリリースとの間の、機能の互換性も確認する必要があります。
アップグレード後の管理サービス
インバンド ポートおよび管理ポートは、スイッチをアップグレード用にリセットする前に停止し、アップグレードの完了後に再開されます。この期間中、インバンド ポートと管理ポートに対応したサービスが影響を受けます。
表 1-1 アップグレードのリセット中に影響を受けるインバンド ポートおよび管理ポートのサービス
Telnet/SSH
アップグレードがターゲットの Cisco NX-OS バージョンをロードするためにシステムをリセットすると、すべての Telnet/SSH セッションが切断されるため、アップグレードの完了後に再確立する必要があります。
AAA/RADIUS
AAA サービスを利用するアプリケーション(ログインなど)は、アップグレード プロセス中は無効になります。この期間中はすべてのネットワーク管理サービスが無効になるため、この動作が継続します。
HTTP
スイッチへの HTTP セッションはアップグレードのリブート中に切断されます。リブート後、HTTP は再起動され、スイッチが HTTP セッションを受け入れるようになります。
NTP
スイッチとの間の NTP セッションは、アップグレードのリブート中に中断されます。リブート後、保存されているスタートアップ コンフィギュレーションに基づいて、NTP セッションが再確立されます。
レイヤ 2 プロトコルの影響
次の表に、レイヤ 2 プロトコルへのアップグレードの影響を示します。
表 1-2 レイヤ 2 プロトコルへのアップグレードの影響
LACP
IEEE 802.3ad では、安定状態のときにデフォルトのスロー エージング タイマーが 30 秒ごとに送信され、90 秒後に期限切れとなります。復旧期間は 90 秒未満のため、アップグレードは LACP に依存するピアに影響を与えません。
IGMP
IGMP はすでに存在するマルチキャスト トラフィックの既存のフローを中断しませんが、新しいフローはアップグレードが完了するまで認識されません(ドロップされます)。この間、新しいルータ ポートまたはルータ ポートに対する変更は検出されません。
DCBX および LLDP
DCBX は、LLDP を使用してピア デバイス間のパラメータを交換します。DCBX はリンク ローカル プロトコルであるため、スイッチがアップグレードを実施すると、アップグレードされているスイッチと FEX 上のすべてのポートで経過時間が増加します。
この間、手動による設定は無視されます。
CDP
アップグレード中は、存続可能時間の値がタイムアウトの推奨値よりも小さいと、増加されます(180 秒)。手動で指定されている設定は無視されます。
L2MP IS-IS
スイッチはアップグレード用にリブートする前に、L2 IS-IS hello をすべてのインターフェイスに送信し、ネイバー スイッチがアップグレード スイッチへのルートをダウンとしてマークしないようにします。この間のトポロジ変化も、アップグレードが完了するまで実行されません。
スイッチのイーサネット インターフェイス
コントロール プレーン停止期間中にリンク ダウンからリンク アップへの遷移を防止するため、動作上は停止しているが管理上は起動しているポートのレーザーが電源オフされます。この状況はアップグレード リブート開始状態時に発生します。アップグレードがリブートして再起動が正常に行われると、レーザーの電源が再びオンになります。この動作によって、リンク状態がアップグレード中にダウンからアップに遷移することが防止されます。
プレインストール チェック
健全性チェックを実行することにより、アップグレードに向けてシステムでの準備が完了していることを確認し、アップグレードの影響を理解しておく必要があります。
• ターゲット イメージが現在のイメージと機能の互換性があるかどうか確認するには、show incompatibility コマンドを入力します。
• すべてのプロセスの重大度レベルが 5 以下に設定されているかどうか確認するには、show logging level コマンドを入力します。
• アップグレードの影響を確認するには、show install all impact コマンドを入力します。
• 最新の Cisco NX-OS ソフトウェアに更新するには、install all コマンドを入力します。
• インストーラの影響分析を確認し、次に進むかどうかを決定します
(注 ) スイッチはリロードされ、トラフィックが中断することがあります。
• インストールの進行状態をモニタします。
• アップグレードを検証します。
• インストールのステータスを確認するには、show install all status コマンドを入力します
次の表に、アップグレードの実行時に発生する可能性がある影響または潜在的な問題を確認する show コマンドを示します。
表 1-3 アップグレードの show コマンド
show incompatibility system
アップグレード バージョンに影響する、現在のシステムの非互換設定が表示されます。
show logging level
ファシリティ ロギング重大度設定を表示します。
アップグレードの実行時にすべてのプロセスのログ レベルが 5 以下に設定されていなければなりません。ログ レベルが 5 を超えるプロセスは、show install all impact コマンドを入力しても表示されません。
show install all impact
アップグレードの影響を記述する情報を表示します。このコマンドは、アップグレードの中断の有無と、スイッチをリブートする必要があるかどうか、およびその理由についても表示します。
次の作業を実行して、問題が実際に発生する前に、発生する可能性のある問題を特定することもできます。
• bootflash: に、イメージを格納できるだけの空き容量があることを確認します。
• アップグレード バージョンに影響する、現在のシステムの非互換設定を表示します。
switch# show incompatibility system pcco.s
No incompatible configurations
• アップグレードの影響を確認します。
switch# show install all impact kickstart pcco.k system pcco.s
Installer is forced disruptive
Verifying image bootflash:/pcco.k for boot variable "kickstart".
[####################] 100% -- SUCCESS
Verifying image bootflash:/pcco.s for boot variable "system".
[####################] 100% -- SUCCESS
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "system" version from image bootflash:/pcco.s.
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "kickstart" version from image bootflash:/pcco.k.
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "bios" version from image bootflash:/pcco.s.
[####################] 100% -- SUCCESS
Performing module support checks.
[####################] 100% -- SUCCESS
Notifying services about system upgrade.
[####################] 100% -- SUCCESS
Compatibility check is done:
Module bootable Impact Install-type Reason
------ -------- -------------- ------------ ------
1 yes disruptive reset Forced by the user
Images will be upgraded according to following table:
Module Image Running-Version New-Version Upg-Required
------ ---------------- ---------------------- ---------------------- ------------
1 system 6.0(2)U2(1Z) 6.0(2)U2(1Z) no
1 kickstart 6.0(2)U2(1Z) 6.0(2)U2(1Z) no
1 bios v1.2.0(08/25/2011) v1.2.0(08/25/2011) no
アップグレード手順
アップグレード プロセスは、 install all コマンドを入力すると起動されます。ここでは、単一の Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチをアップグレードする際に発生するイベントのシーケンスについて説明します。
(注 ) リリース 5.0(3)U5(1) 以前のソフトウェア バージョンを使用する Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチは、リリース 6.0(2) にアップグレードする前に、リリース 5.0(3)U5(1) に更新する必要があります。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「インストールの概要」
• 「外部フラッシュ メモリ デバイスからの実行コンフィギュレーションのコピー」
• 「外部フラッシュ メモリ デバイスからのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー」
• 「vPC 以外のトポロジでのアップグレード プロセス」
• 「プライマリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス」
• 「セカンダリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス」
• 「アップグレード ステータスのモニタリング」
インストールの概要
次の表に、アップグレード プロセスの概要を示します。
表 1-4 アップグレード プロセスの概要
1. 最初の Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチにログインします。コンソール ポートにログインすることを推奨します。vPC トポロジでは、トポロジ内のプライマリ スイッチまたはセカンダリ スイッチで最初のアップグレードが実行できます。
2. Cisco.com にログインし、Software Download Center にアクセスします。Cisco.com にログインするには、http://www.cisco.com/ を表示してページ最上部の [Log In] をクリックします。シスコ ユーザ名およびパスワードを入力してください。
3. キックスタート ソフトウェア ファイルおよびシステム ソフトウェア ファイルを選択し、サーバにダウンロードします。
4. イメージ ファイルをコピーするために必要なスペースが bootflash: ディレクトリにあることを確認します。
5. bootflash: ディレクトリにさらに多くのスペースが必要な場合、不要なファイルを削除して使用できるスペースを作ります。
6. ftp:、tftp:、scp:、sftp などの転送プロトコルを使用して、Cisco NX-OS キックスタート イメージおよびシステム イメージを bootflash にコピーします。
7. dir bootflash コマンドを使用して、転送されたイメージのサイズを比較します。Cisco.com から取得したイメージのファイル サイズと、転送されたファイルのイメージ サイズが同じになっている必要があります。
8. 上記のステップ 1 からステップ 7 までのトポロジの各 Cisco Nexus 3000 シリーズ スイッチを完了します。
1. ターゲット イメージが現在のイメージと機能の互換性があるかどうか確認するには、show incompatibility コマンドを入力します。
2. アップグレードの影響を確認するには、show install all impact コマンドを入力します。
1. 最新の Cisco NX-OS ソフトウェアに更新するには、install all コマンドを入力します。
2. インストーラの影響分析を確認し、次に進みます。
3. Nexus 3000 のインストーラがソフトウェアをアップグレードします。スイッチが新しいバージョンのソフトウェアを実行するようになります
1. インストールのステータスを確認するには、show install all status コマンドを入力します。
外部フラッシュ メモリ デバイスからの実行コンフィギュレーションのコピー
外部フラッシュ メモリ デバイスからコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
(注 ) この手順は Cisco NX-OS リリース 6.0.2 以降のリリースを実行している Cisco Nexus 3000 プラットフォームに適用されます。
はじめる前に
外部フラッシュ メモリ デバイスを、アクティブなスーパーバイザ モジュールに挿入します。
ステップ 1
dir { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ]
(任意)外部フラッシュ メモリ デバイス上のファイルを表示します。
ステップ 2
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename {bootflash:}[ directory/ ] filename
switch# copy usb1:pcco.k bootflash:pcco.k
外部フラッシュ メモリ デバイスからブートフラッシュにイメージをコピーします。filename 引数は、大文字と小文字を区別します。
ステップ 3
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename running-config
switch# copy usb1:dsn-config.cfg running-config
外部フラッシュ メモリ デバイスから実行コンフィギュレーションをコピーします。filename 引数は、大文字と小文字を区別します。
ステップ 4
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename running-config
switch# copy usb1:dsn-config.cfg running-config
(任意)外部フラッシュ メモリ デバイスから bootflash に実行コンフィギュレーションをコピーできます。
ステップ 5
show running-config
switch# show running-config
(任意)実行コンフィギュレーションを表示します。
ステップ 6
copy running-config startup-config
switch# copy running-config startup-config
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
ステップ 7
show startup-config
switch# show startup-config
(任意)スタートアップ コンフィギュレーションを表示します。
外部フラッシュ メモリ デバイスからのスタートアップ コンフィギュレーションのコピー
Cisco NX-OS デバイス上のスタートアップ コンフィギュレーションを復元するには、外部フラッシュ メモリ デバイスに保存された新しいスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをダウンロードします。
(注 ) この手順は Cisco NX-OS リリース 6.0.2 以降のリリースを実行している Cisco Nexus 3000 プラットフォームに適用されます。
はじめる前に
外部フラッシュ メモリ デバイスを、アクティブなスーパーバイザ モジュールに挿入します。
ステップ 1
dir { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ]
(任意)外部フラッシュ メモリ デバイス上のファイルを表示します。
ステップ 2
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename {bootflash:}[ directory/ ] filename
例:
switch# copy usb1:pcco.k bootflash:pcco.k.
外部フラッシュ メモリ デバイスからブートフラッシュにイメージをコピーします。filename 引数は、大文字と小文字を区別します。
ステップ 3
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename startup-config
switch# copy usb1:dsn-config.cfg startup-config
外部フラッシュ メモリ デバイスからスタートアップ コンフィギュレーションをコピーします。filename 引数は、大文字と小文字を区別します。
ステップ 4
copy { usb1 : | usb2 :}[ directory/ ] filename startup-config
switch# copy usb1:dsn-config.cfg startup-config
(任意)外部フラッシュ メモリ デバイスから bootflash にスタートアップ コンフィギュレーションをコピーできます。
ステップ 5
show startup-config
switch# show startup-config
(任意)スタートアップ コンフィギュレーションを表示します。
ステップ 1
copy running-config startup-config
switch# copy running-config startup-config
(任意)実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。
ステップ 1
show startup-config
switch# show startup-config
(任意)スタートアップ コンフィギュレーションを表示します。
vPC 以外のトポロジでのアップグレード プロセス
次のリストは、vPC 以外のトポロジでのアップグレード プロセスを要約したものです。
1. install all コマンドで、インストール済み環境のアップグレードを開始します。
2. 互換性チェックにより、アップグレードの影響が表示されます。
3. アップグレードの影響に基づき、インストールが続行するか、停止します。
4. 現在の状態が保存されます。
5. システムが新しいイメージをアンロードして実行します。
6. システム ソフトウェアとアプリケーションの再起動が正常に行われます。
7. 新しいイメージでインストーラが再開されます。
8. インストールが完了します。
次の例では、アップグレード プロセスを示します。
switch# install all kickstart pcco.k system pcco.s
Installer is forced disruptive
Verifying image bootflash:/pcco.k for boot variable "kickstart".
[####################] 100% -- SUCCESS
Verifying image bootflash:/pcco.s for boot variable "system".
[####################] 100% -- SUCCESS
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "system" version from image bootflash:/pcco.s.
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "kickstart" version from image bootflash:/pcco.k.
[####################] 100% -- SUCCESS
Extracting "bios" version from image bootflash:/pcco.s.
[####################] 100% -- SUCCESS
Performing module support checks.
[####################] 100% -- SUCCESS
Notifying services about system upgrade.
[####################] 100% -- SUCCESS
Compatibility check is done:
Module bootable Impact Install-type Reason
------ -------- -------------- ------------ ------
1 yes disruptive reset Forced by the user
Images will be upgraded according to following table:
Module Image Running-Version New-Version Upg-Required
------ ---------------- ---------------------- ---------------------- ------------
1 system 6.0(2)U2(1Z) 6.0(2)U2(1Z) no
1 kickstart 6.0(2)U2(1Z) 6.0(2)U2(1Z) no
1 bios v1.2.0(08/25/2011) v1.2.0(08/25/2011) no
Switch will be reloaded for disruptive upgrade.
Do you want to continue with the installation (y/n)? [n] y
Time Stamp: Sun Nov 3 08:26:43 2013
Install is in progress, please wait.
Performing runtime checks.
[####################] 100% -- SUCCESS
[####################] 100% -- SUCCESS
Performing configuration copy.
[####################] 100% -- SUCCESS
Time Stamp: Sun Nov 3 08:26:58 2013
Finishing the upgrade, switch will reboot in 10 seconds.
Cisco Nexus Operating System (NX-OS) Software
TAC support: http://www.cisco.com/tac
Documents: http://www.cisco.com/en/US/products/ps9372/tsd_products_support_series_home.html
Copyright (c) 2002-2013, Cisco Systems, Inc. All rights reserved.
The copyrights to certain works contained herein are owned by
other third parties and are used and distributed under license.
Some parts of this software are covered under the GNU Public
License. A copy of the license is available at
http://www.gnu.org/licenses/gpl.html.
kickstart: version 6.0(2)U2(1Z)
system: version 6.0(2)U2(1Z)
Power Sequencer Firmware:
BIOS compile time: 08/25/2011
kickstart image file is: bootflash:///pcco.k
kickstart compile time: 10/28/2013 10:00:00 [10/29/2013 08:43:16]
system image file is: bootflash:///pcco.s
system compile time: 10/29/2013 19:00:00 [10/31/2013 09:36:12]
cisco Nexus 3048 Chassis ("48x1GE + 4x10G Supervisor")
Intel(R) Celeron(R) CPU P450 with 3982088 kB of memory.
Processor Board ID FOC151504TL
Device name: BLR-POAP-QC36
Kernel uptime is 0 day(s), 0 hour(s), 38 minute(s), 1 second(s)
Last reset at 134 usecs after Sun Nov 3 07:27:54 2013
Reason: Reset due to fast-reload
System version: 6.0(2)U2(1Z)
Core Plugin, Ethernet Plugin
プライマリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス
次のリストは、vPC トポロジのプライマリ スイッチでのアップグレード プロセスを要約したものです。vPC 以外のトポロジでのスイッチのアップグレードと異なるステップは太字で示しています。
(注 ) vPC トポロジでは、2 台のピア スイッチを個別にアップグレードする必要があります。一方のピア スイッチでアップグレードを実行しても、vPC ピア スイッチは自動的に更新されません。
1. vPC プライマリ スイッチで install all コマンドを発行すると、インストールのアップグレードが開始されます。
2. 互換性チェックにより、アップグレードの影響が表示されます。
3. アップグレードの影響に基づき、インストールが続行するか、停止します。
4. 両方の vPC ピア スイッチで設定がロックされます。
5. 現在の状態が保存されます。
6. システムが新しいイメージをアンロードして実行します。
7. システム ソフトウェアとアプリケーションの再起動が正常に行われます。
8. 新しいイメージでインストーラが再開されます。
9. これでインストールが完了しました。
インストールが完了すると、vPC プライマリ スイッチがアップグレードされます。
(注 ) vPC プライマリ スイッチがアップグレードされたバージョンを実行し、vPC セカンダリ スイッチが元のバージョンのソフトウェアを実行します。
セカンダリ スイッチでの vPC トポロジのアップグレード プロセス
次のリストは、vPC トポロジのセカンダリ スイッチでのアップグレード プロセスを要約したものです。vPC 以外のトポロジでのスイッチのアップグレードと異なるステップは太字で示しています。
1. vPC セカンダリ スイッチで install all コマンドを発行すると、インストールのアップグレードが開始されます。
2. 互換性チェックにより、アップグレードの影響が表示されます。
3. アップグレードの影響に基づき、インストールが続行するか、停止します。
4. 現在の状態が保存されます。
5. システムが新しいイメージをアンロードして実行します。
6. システム ソフトウェアとアプリケーションの再起動が正常に行われます。
7. 新しいイメージでインストーラが再開されます。
8. プライマリ スイッチとセカンダリ スイッチでの設定のロックが解除されます。
9. これでインストールが完了しました。
アップグレード ステータスのモニタリング
表 1-5 に、インストールのアップグレードのモニタに使用される show コマンドを示します。
表 1-5 アップグレード プロセスのモニタリング
show install all failure-reason
インストール時に失敗したアプリケーションと、インストールが失敗した理由が表示されます。
show install all status
インストールの高レベル ログが表示されます。
show system internal log install details
最後のインストール関連コマンドの詳細ログが表示されます。
show system internal log install history
最後の 5 つのインストール関連コマンドの詳細ログを、古いものから順に表示します。
show tech-support
問題を報告するときに、Cisco Technical Assistance Center に提供可能なシステム情報およびコンフィギュレーション情報が表示されます。
以前のリリースへのダウングレード
install all コマンドを使用してスイッチをダウングレードする手順は、 install all コマンドを使用してスイッチをアップグレードする手順と同じですが、ロードするイメージ ファイルには、スイッチで現在実行しているイメージよりも前のリリースのものを使用します。show incompatibility system コマンドを使用すると、現在のリリースとターゲット リリースとの間に機能の非互換性がないことを確認できます。ダウングレードは中断を伴うことに注意してください。
Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) では、ポリシー マップのクラスごとに MTU 値を定義することができます。ただし、Cisco NX-OS リリース 5.0(3) では、ポリシー マップのすべてのクラスに同じ MTU 値がなければなりません。このため、Cisco NX-OS リリース 6.0(2)U2(1) から Cisco NX-OS リリース 5.0(3) にダウングレードする前に、ポリシー マップのすべてのクラスの単一 MTU 値を設定してください。
(注 ) 特定リリースにダウングレードする前に、スイッチにインストールされている現在のリリースのリリース ノートを確認し、ハードウェアにその特定リリースとの互換性があることを確認してください。詳細については、『Nexus 3000 Series Switch Release Notes 』を参照してください。
インストールのトラブルシューティング
アップグレードが失敗する一般的な原因としては、次のようなものがあります。
• bootflash: に、更新されたイメージを格納できるだけの十分なスペースがない。
• 指定されたシステムとキックスタートに互換性がない。
• アップグレードの実行中にハードウェアが取り付けられた、または取り外された。
• アップグレードの実行中に停電があった。
• リモート サーバの場所のパス全体が正確に指定されていない。
マニュアルに関するフィードバック
このマニュアルに関する技術的なフィードバック、または誤りや記載もれなどお気づきの点がございましたら、HTML ドキュメント内のフィードバック フォームよりご連絡ください。ご協力をよろしくお願いいたします。
マニュアルの入手方法およびテクニカル サポート
マニュアルの入手方法、テクニカル サポート、その他の有用な情報について、次の URL で、毎月更新される『 What's New in Cisco Product Documentation 』を参照してください。シスコの新規および改訂版の技術マニュアルの一覧も示されています。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/whatsnew/whatsnew.html
『 What's New in Cisco Product Documentation 』は RSS フィードとして購読できます。また、リーダー アプリケーションを使用してコンテンツがデスクトップに直接配信されるように設定することもできます。RSS フィードは無料のサービスです。シスコは現在、RSS バージョン 2.0 をサポートしています。