Cisco TelePresence MCU 5300 シリーズは、先進的な技術を採用する強力なマルチポイント コントロール ユニット(MCU)の製品ラインナップです。このシリーズは、高解像度の継続的なプレゼンスと、可能な限り最高の音声品質を組み合わせるように設計されています。
MCU には次のアイテムが含まれています。デバイスを設置する前に、これらのアイテムが揃っていることを確認します。
MCU をクラスタ化するのであれば、Cisco TelePresence MCU 5300 シリーズのスタッキング ケーブルを別途発注する必要があります。リセラーにお問い合わせいただくか、www.cisco.com にアクセスしてください。
MCU に電源が接続され、ステータス LED が緑に点灯していることを確認してください。
付属している青色の RJ45-DB9 ケーブルを使用して、お使いの PC のシリアル ポートと MCU のコンソール ポートを接続します。
Secure CRT または HyperTerminal などのシリアル ターミナル プログラムを使用して、MCU に接続します。ターミナル ソフトウェアを次のように設定します。
MCU イーサネット ポートのデフォルト設定は自動検出モードです。MCU を接続するスイッチ ポートも同様に自動検出モードに設定されていない場合は、MCU のイーサネット ポートが同じ速度およびデュプレックス モードを使用するように設定する必要があります。
両端のイーサネット接続を同じ設定にする必要があります。たとえば、リンクの両端を自動検出を行うように設定するか、両端を同じ速度とデュプレックス モードで動作するように設定します。 |
4 イーサネット ポート A を設定するには、次のように入力して自動検出モードに設定します。
ethertype A auto
または、速度とデュプレックスを設定するには、次のコマンドを使用します。
ethertype A <10|100> <half|full>
4 イーサネット ポートの現在の設定およびステータスを表示するには、次のように入力します。 status
たとえば、全二重、100Mbps のリンクを設定するには、次のように入力します。
ethertype A 100 full
MCU のデフォルト設定では、DHCP を使用して IP アドレスを取得します。希望する場合、または DHCP サーバが利用できない場合は、固定 IP アドレスを割り当てることができます。MCU の IP アドレスが DHCP サーバによって割り当てられるようにしたい場合、この手順は省略してください。
MCU は、IPv4 および IPv6 アドレッシングをサポートしています。デフォルト設定:ポート A は、DHCP を使用して IPv4 アドレスを割り当てるように設定されており、ポート A 上の IPv6 の設定は無効になっています。 |
4 ポート A に固定 IPv4 アドレスを割り当てるには、次のコマンドを使用します。
static A <IP address> <netmask> [<default gateway address>]
たとえば、192.168.1.2 というアドレスを割り当て、デフォルト ゲートウェイが 192.168.1.1 である場合には、次のように入力します。
static A 192.168.1.2 255.255.255.0 192.168.1.1
4 手動で DNS を設定するには、次のコマンドを使用します。
dns <DNS server address> [<secondary DNS server>][<domain>]
4 固定 IPv4 アドレスを設定した後に DHCP を使用するように戻すには、次のコマンドを使用します。
固定 IPv6 アドレスの割り当てについては、 help static と入力してください。IPv6 アドレスの自動的な割り当てについては、help dhcp と入力するか、オンライン ヘルプを参照してください。 |
IP アドレスの現在のステータスを表示するには、次のように入力します。 status
ネットワークで DHCP を有効にしており、MCU が DHCP を使用してアドレスを取得できるように設定されている場合、イーサネット ポート A が取得した IP アドレスが表示されます。固定 IP アドレスを割り当てている場合は、そのアドレスが表示されます。
IP アドレスをメモします。ユニットの Web インターフェイスにアクセスする際に、このアドレスを使用します。
注:MCU が IP アドレスを持っている場合、DNS サーバにそのエントリを追加し、そのホスト名を使って MCU の Web インターフェイスにアクセスできます。
MCU の管理は、すべて Web インターフェイス経由で行われます。
MCU の Web インターフェイスにログインするには、次の手順を実行します。
ブラウザを使用して、MCU の IP アドレスまたはホスト名にアクセスします(IP アドレスを検出する方法については、前のセクションを参照してください)。
[Log in] をクリックし、ユーザ名 admin をパスワードなしで入力します。[Login information] ページが表示されます。
シスコでは、パスワードを使用するように管理者アカウントをできる限り早く変更することをお勧めします。変更するには、[Login information] ページの [Change password] をクリックするか、または [Users] に移動し、[admin] リンクをクリックして必要なユーザ情報を入力します。 |
H.323 エンドポイントがある場合、H.323 ゲートキーパーを使用することで、参加者が電話会議にコールインしやすくなります。
SIP エンドポイントがある場合、SIP レジストラを使用することで、参加者が電話会議にコールインしやすくなります。
H.323 ゲートキーパーを使用するように MCU を設定するには、次の操作を行います。
MCU の Web インターフェイスで、[Settings] > [H.323] に移動します。
[H.323 gatekeeper usage] を有効にして必要な設定を行います。詳細についてはオンライン ヘルプを参照してください。
SIP レジストラを使用するように MCU を設定するには、次の操作を行います。
Web インターフェイスで、[Settings] > [SIP] に移動します。
[SIP registrar usage] を有効にして必要な設定を行います。詳細についてはオンライン ヘルプを参照してください。
MCU で SIP レジストラを使用するように設定し、会議を SIP レジストラに登録するには、まず SIP レジストラで MCU とその会議を設定しておく必要があります。 |
作成した会議に参加者を追加する 1 つの方法としては、会議の開始時に MCU から参加者へ自動的にコールする方法があります。これを行うには、MCU 上で参加者のエンドポイントを設定します。会議をセットアップする際、[Pre-configured participants] リストからエンドポイントを選択できます。これは、各エンドポイントの詳細を毎回入力するよりも簡単です。会議に事前設定されている参加者は、MCU によりその会議に参加するように自動的にコールされます。
事前設定のエンドポイントを定義するには、次の手順を実行します。
MCU の Web インターフェイスで、[Endpoints] に移動します。
容量を増加させるため、MCU5300 は最大 2 台までクラスタ化することができます。クラスタでは、個々のユニットを合計した容量を提供されます。たとえば、1 台で 1080p の参加者を 5 名サポートできる MCU5310 を 2 台クラスタ化すると、1080p の参加者を 10 名サポートできるクラスタとすることができます。
MCU のうち、1 つがマスター ユニットとして機能し、2 つ目はスレーブとして機能します。MCU をクラスタ化するには、スタッキング ケーブルを別途注文する必要があります。リセラーにお問い合わせいただくか、www.cisco.com にアクセスしてください。
クラスタでは、5300 シリーズ MCU(5310 および 5320)の任意の組み合わせがサポートされています。
クラスタのメディア ポート モードは、マスターと同じ設定になっていますので、注意してください。
手順 1:スタッキング ケーブルを使用して MCU を接続する
MCU の背面にあるリンク ソケットにスタッキング ケーブルの各端を差し込みます。ケーブルの端に保護テープまたは保護キャップが付いている場合は、それらを取り除いてプラグ内の金属導体が見えるようにします。プラグをリンク ソケットに挿入する際は、プラグの向きを確認してください。ケーブルを取り外すには、解除機構を引っ張ってプラグを分離します。プラグを直接引っ張らないでください。
MCU の 1 つをマスターに設定し、もう一方をスレーブに設定する必要があります。
マスターとして選んだ MCU の Web インターフェイスにログインします。
[Settings] > [Media ports] に移動します。
[Clustering configuration] セクションで、ドロップダウン メニューから [Master] を選択します。
[OK] をクリックし、MCU を再起動して変更を適用します。
[Status] > [Cluster] に移動して、MCU がマスターとして正常に設定されていることを確認します。
もう一方の MCU の Web インターフェイスにログインします。
[Settings] > [Media ports] に移動します。
[Clustering configuration] セクションで、ドロップダウン メニューから [Slave] を選択します。
[OK] をクリックし、MCU を再起動して変更を適用します。
[Status] > [Cluster] に移動して、MCU がスレーブとして正常に設定されていることを確認します。
ユニットをマスターとスレーブとして設定したら、スレーブ ユニットの Web インターフェイスは通常の操作では使用しないでください。クラスタのすべての統計情報および構成情報には、マスター ユニットの Web インターフェイスを使用してアクセスできます。スレーブの Web インターフェイスは、コードのアップグレードとネットワークの設定にのみ使用されます。
MCU の Web インターフェイスで、[Conferences] に移動し、[Add new conference] をクリックします。
会議の [Name] に、たとえば「SalesMeeting」と入力します。
オプションとして、数値 ID を、たとえば「123」と入力します。これは、ゲートキーパーまたは SIP レジストラ経由で MCU にコールインする場合に、参加者が会議に参加するために使用できる電話番号になります。
会議の参加者には、議長とゲストの 2 種類があります。ID と PIN を使用することで、参加者が適切な参加者タイプで会議に接続することができます。議長タイプの参加者は、数値 ID とオプションで PIN を使用します。ゲスト タイプの参加者は、ゲストの数値 ID とオプションでゲストの PIN を使用します。詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。 |
ゲートキーパーを使用している場合は、[H.323 gatekeeper] を選択し、SIP レジストラを使用している場合は、[SIP registrar] を選択します。
会議の [Maximum duration] (デフォルトは 1 時間)が十分な時間であることを確認します。
その他のすべての値は、デフォルト設定のままで構いません。使用可能な設定の詳細については、オンライン ヘルプを参照してください。
会議は、すぐに開始するように設定されない場合、スケジュールされた会議になり、開始時刻まで非アクティブになることに注意してください。 |
下方向にスクロールし、[Add conference] をクリックします。
これで、作成した会議がアクティブになり(デフォルトの即時開始時刻の設定を使用している場合)、MCU が指定したエンドポイントにコールアウトするか、エンドポイントがダイヤルインするかのいずれかの方法で、参加者が会議に参加できます。会議に追加されているすべてのエンドポイントは、事前定義された参加者として、MCU によって会議に呼び出されます。
MCU の Web インターフェイスで、[Conferences] に移動し、アクティブな会議の名前をクリックします。
[Participants] タブで [Add participant] をクリックし、H.323 または SIP エンドポイントにコールアウトします。
その他のフィールドはデフォルト値のままにし、[Call endpoint] をクリックします。MCU が自動的にエンドポイントに接続します。
会議の参加者に、参加方法について指示する必要があります。さらに、会議制御メニューをキーパッドのトーンで操作する方法、および遠端カメラ制御(FECC)を使用してメニューを操作する方法についても伝えることができます。シスコの Web サイトのマニュアル エリアには、『Getting Started: Accessing Conferences』というマニュアルがあります。これを印刷し、会議の参加者に渡すことができます。
シスコの Web サイトで、主要な MCU ソフトウェア イメージのアップデートがないか定期的にチェックすることをお勧めします。ここでは、Web ブラウザを使って MCU のアップグレードを行う方法について説明します。
アップデートをチェックしてダウンロードするには、次の手順を実行します。
MCU の Web インターフェイスにログインし、[Status] > [General] に移動します。
現在インストールされているソフトウェアのバージョンをメモしておきます。
Web サイトのサポート セクションに移動し、MCU の最新リリースが利用可能かどうか確認します。
最新リリースが利用可能な場合、それをダウンロードしてローカルに保存します。
ダウンロードしたソフトウェア リリース ファイルを解凍します。
MCU の Web インターフェイスで、[Settings] > [Upgrade] を選択します。
[Main software image] セクションで、[Browse] をクリックし、解凍したファイルの場所を指定します。
[Upload software image] をクリックします。ブラウザが MCU にファイルのアップロードを開始し、新しいブラウザ ウィンドウが開いてアップロードの進捗状況が表示されます。
完了すると、ブラウザのウィンドウが更新され、ソフトウェアのアップグレードが完了したことが表示されます。
[Settings] > [Shutdown] に移動し、MCU をシャットダウンし再起動します。
イベント ログを使用してデバッグ情報を生成し、あらゆる問題解決において技術サポートを支援することができます。イベント ロギングのキャプチャ フィルターのトピックは、デフォルトで [Errors, warnings and information] に設定されています。テクニカル サポートからの指示がない限り、キャプチャ フィルターのトピックのレベルを変更しないでください。
製品の設定または使用に際して問題が発生した場合は、ユーザ インターフェイスから利用できるオンラインヘルプを参照してください。オンライン ヘルプでは、各機能の動作および各設定の意味について説明しています。
必要な情報が得られなかった場合は、http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html の Web サイトを参照してください。このサイトでは、次のことが可能です。
4 製品のユーザ ガイド、オンライン ヘルプの印刷可能なバージョン、リファレンス ガイド、さまざまなよくある質問をカバーする各種記事など、その他の関連ドキュメントを参照することができます。
4 お客様またはリセラーは、問題を報告することで、シスコのサポート チームから支援を受けられます。問題を報告する前に、次の情報を揃えるようにしてください。
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The Cisco implementation of TCP header compression is an adaptation of a program developed by the University of California, Berkeley (UCB) as part of UCB's public domain version of the UNIX operating system.All rights reserved.Copyright © 1981, Regents of the University of California.
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このマニュアルで使用している IP アドレスおよび電話番号は、実際のアドレスおよび電話番号を示すものではありません。マニュアル内の例、コマンド出力、ネットワーク トポロジ図、およびその他の図は、説明のみを目的として使用されています。説明の中に実際のアドレスおよび電話番号が使用されていたとしても、それは意図的なものではなく、偶然の一致によるものです。