FlexFlash セキュア デジタル カードのサポート
概要
Cisco UCS B シリーズ サーバ、C シリーズ M3 以降のサーバ、S シリーズ M4 サーバは、内部セキュア デジタル(SD)メモリ カードをサポートしています。SD カードは、Cisco Flexible Flash ストレージ コントローラ(SD カード用スロットが 2 つある PCI ベースのコントローラ)によってホストされます。カードには、HV と呼ばれる単一のパーティションが含まれます。FlexFlash が有効な場合、Cisco UCS Manager では、BIOS とホスト ホスト オペレーティング システムのどちらに対しても、HV パーティションを USB ドライブとして表示します。
提供される一方または両方の SD カード スロットを装着できます。SD カードが 2 つ装着されている場合は、ミラー化モードで使用できます。
(注) |
サーバ内で異なる容量のカードを混在させないでください。 |
SD カードはオペレーティング システムのブート イメージやその他の情報を保存するために使用できます。次の図に、SD カード スロットを示します。
FlexFlash はデフォルトでディセーブルになっています。サービス プロファイルで使用されるローカル ディスク ポリシーで FlexFlash をイネーブルにできます。FlexFlash がローカル ディスク ポリシーでイネーブルと定義され、サーバが SD カードをサポートしている場合、FlexFlash コントローラはサービス プロファイルを関連付ける際にイネーブルになります。サーバが SD カードをサポートしていない場合や CIMC バージョンが古い場合は、構成エラー メッセージが表示されます。
サポートされるサーバの FlexFlash を無効にすると、ハイパーバイザまたは HV パーティションはホストからすぐに切断されます。FlexFlash コントローラは、関連サービス プロファイルの関連付け解除の一環としてもディセーブルになります。
FlexFlash コントローラはデュアル SD カード用の RAID-1 をサポートします。FlexFlash スクラブ ポリシーは、両方のカードの HV パーティションを削除し、そのカードを正常な RAID 状態にすることができます。
RAID ペアの新しい SD カードを設定し、次の方法のいずれかを使用してそれらをフォーマットすることができます。
-
SD カードをフォーマットします。詳細な情報についてはSD カードのフォーマットを参照してください。
-
関連付けられているサーバの場合、FlexFlash スクラブ ポリシーを作成し、サーバからサービス プロファイルの関連付けを解除します。関連付けられていないサーバの場合、FlexFlash スクラブ ポリシーを作成し、デフォルトのスクラブのポリシーを変更した後でサーバを再認識させます。
『Cisco UCS Manager Server Management Guide』の「Scrub Policy Settings」セクションには、スクラブ ポリシーの使用方法に関する詳細情報が記載されています。
(注) |
ペアリングが完了したらすぐにスクラブ ポリシーをディセーブルにします。 |
HV パーティションから起動するには、SD カードがサービス プロファイルで使用されるブート ポリシーで定義されている必要があります。
FlexFlash ファームウェア管理
FlexFlash コントローラ ファームウェアは、CIMC イメージの一部としてバンドルされます。CIMC をアップグレードする際に、最新のファームウェア バージョンが FlexFlash コントローラで使用可能な場合、コントローラは管理されなくなり、FlexFlash インベントリには、[Controller State] が [Waiting For User Action] として、[Controller Health] が [Old Firmware Running] として表示されます。FlexFlash コントローラのファームウェアをアップグレードするには、ボード コントローラの更新を行う必要があります。詳細については、該当する『 Cisco UCS B-Series Firmware Management Guide』、次の URL で入手できます。http://www.cisco.com/en/US/products/ps10281/products_installation_and_configuration_guides_list.htmlを参照してください。
Cisco Flexible Flash ストレージ コントローラの制約事項:
-
Cisco Flexible Flash ストレージ コントローラは 16 GB、32 GB および 64 GB の SD カードのみをサポートしています。
(注)
16 GB および 32 GB カードは B200-M3 ブレード サーバでのみサポートされ、64 GB SD カードは B200-M4 および M5 ブレード サーバでのみサポートされます。
-
ラック サーバの SD カードをブレード サーバで使用したり、ブレード サーバの SD カードをラック サーバで使用することは推奨されません。サーバ タイプ間での SD カードの交換は SD カードのデータ損失につながる可能性があります。
-
一部のCisco UCS C シリーズ ラックマウント サーバには、4 つのパーティション(HV、HUU、SCU、ドライバ)を持つ SD カードが搭載されています。Cisco UCS Managerでは HV パーティションのみが表示されます。FlexFlash スクラブ ポリシーを使用して、4 つのパーティションを持つ SD カードを単一 HV パーティション カードに移行できます。
-
FlexFlash コントローラは RAID-1 同期(ミラー再構築)をサポートしません。SD カードが RAID デグレード状態である場合、あるいはメタデータ エラーがコントローラによって報告された場合は、FlexFlash スクラブ ポリシーを実行して RAID のためのカードを組み合わせる必要があります。FlexFlash のスクラブ ポリシーの詳細については、「サーバ関連ポリシー」を参照してください。次の条件によって RAID デグレードやメタデータ エラーが引き起こされる可能性があります。
-
サーバの 1 つのスロットにすでに SD カードが装着されているときに、別のスロットに新しいまたは使用されていた SD カードを挿入する。
-
異なるサーバの 2 つの SD カードを挿入する。
-
-
サーバのファームウェア バージョンは、2.2(1a) 以上が必要です。
FlexFlash FX3S のサポート
リリース 2.2(3) 以降、Cisco UCS Manager では FX3S コントローラによる追加の FlexFlash サポートが可能になりました。FX3S コントローラは次のサーバ上に存在します。
-
Cisco UCSB200 M4および M5ブレード サーバ
-
Cisco UCSC220 M4および M5ラック サーバ
-
Cisco UCSC240 M4および M5ラック サーバ
-
C480 M5 ラック サーバ
-
C480 M5 ML ブレード サーバ
-
B480 M5 ブレード サーバ
-
Cisco UCS C125 M5 サーバ
FX3S 制御を使用した FlexFlash 操作は、Cisco Flexible Flash ストレージ コントローラでの操作と同じです。FlexFlash はデフォルトでは無効で、ローカル ディスク ポリシーを使用して有効化されます。また、コントローラをリセットし、SD カードをフォーマットして、一対の SD カードを自動同期させることもできます。
FX3S コントローラの SD カードには、ハイパーバイザと呼ばれる単一のパーティションが含まれています。
Cisco FX3S コントローラの制約事項:
-
FX3S コントローラは、32 GB および 64 GB の SD カードのみをサポートします。16 GB のカードはサポートされません。
-
FX3S コントローラは、M5 以上のブレードで 128 GB のカードをサポートします。
-
ラック サーバの SD カードをブレード サーバで使用したり、ブレード サーバの SD カードをラック サーバで使用することは推奨されません。サーバ タイプ間での SD カードの交換は SD カードのデータ損失につながる可能性があります。
-
サーバのファームウェア バージョンは、2.2(3a) 以上が必要です。
FlexFlash SD カードのサポートのイネーブル化
手順
ステップ 1 |
[Navigation] ペインで [Servers] をクリックします。 |
ステップ 2 |
の順に展開します。 |
ステップ 3 |
ポリシーを作成する組織のノードを展開します。 システムにマルチテナント機能が備えられていない場合は、[root] ノードを展開します。 |
ステップ 4 |
[Local Disk Config Policies] を展開し、FlexFlash サポートをイネーブルにするローカル ディスク設定ポリシーを選択します。 |
ステップ 5 |
[Work] ペインで、[General] タブをクリックします。 |
ステップ 6 |
[FlexFlash State] フィールドで、[Enable] オプション ボタンをクリックします。 |
ステップ 7 |
[FlexFlash Removable State] フィールドで、[removable] 状態を選択します。Flex Flash SDカードを [removable] として定義する必要がある場合は、 [Yes]オプションをクリックします。ハイパーバイザ要件を調べて、[removable] 状態の設定を確認してください。
|
ステップ 8 |
[Save Changes] をクリックします。 |
FlexFlash SD カードのサポートのディセーブル化
この手順では、ローカル ディスク ポリシー内の FlexFlash 機能をディセーブルにする方法について説明します。
手順
ステップ 1 |
[Navigation] ペインで、[Servers] タブをクリックします。 |
ステップ 2 |
[Filter] ドロップダウン リストから [Policies] を選択します。 |
ステップ 3 |
[Local Disk Config Policies] ツリーを展開します。 |
ステップ 4 |
FlexFlash をディセーブルにするポリシーを強調表示します。 |
ステップ 5 |
タスク ペインの [Events] タブをクリックし、[FlexFlash State] の隣にある [Disable] オプション ボタンを選択します。 |
ステップ 6 |
FlexFlash SD カードを交換する必要がある場合は、[FlexFlash Removable State] フィールドの [Yes] ラジオ ボタンを選択します。FlexFlash の削除可能状態を変更する前に、SD カードが使用中でないことを確認します。 |
ステップ 7 |
[Save Changes] をクリックします。 |
自動同期のイネーブル化
手順
ステップ 1 |
[Navigation] ペインで [Equipment] をクリックします。 |
ステップ 2 |
の順に展開します。 |
ステップ 3 |
自動同期を有効にするサーバをクリックします。 |
ステップ 4 |
[Work] ペインの [Inventory] タブをクリックします。 |
ステップ 5 |
[Storage] サブタブをクリックします。 |
ステップ 6 |
[Actions] 領域で、[Enable Auto-sync] をクリックします。 |
ステップ 7 |
[Enable Auto-sync] ダイアログボックスで、プライマリとして使用するSDカードの [Admin Slot Number] を選択します。 |
ステップ 8 |
[OK] をクリックします。 |
SD カードのフォーマット
手順
ステップ 1 |
[Navigation] ペインで [Equipment] をクリックします。 |
ステップ 2 |
の順に展開します。 |
ステップ 3 |
SD カードをフォーマットするサーバをクリックします。 |
ステップ 4 |
[Work] ペインの [Inventory] タブをクリックします。 |
ステップ 5 |
[Storage] サブタブをクリックします。 |
ステップ 6 |
[Actions] 領域で [Format SD Cards] をクリックします。 |
ステップ 7 |
[Yes] をクリックして、SD カードをフォーマットします。 |
FlexFlash コントローラのリセット
手順
ステップ 1 |
[Navigation] ペインで [Equipment] をクリックします。 |
ステップ 2 |
の順に展開します。 |
ステップ 3 |
FlexFlash コントローラをリセットするサーバをクリックします。 |
ステップ 4 |
[Work] ペインの [Inventory] タブをクリックします。 |
ステップ 5 |
[Storage] サブタブをクリックします。 |
ステップ 6 |
[Actions] 領域で [Reset FlexFlash Controller] をクリックします。 |
ステップ 7 |
FlexFlash コントローラをリセットするには [Yes] をクリックします。 |