ROMモニタに関する情報
ROMモニタを使用するには、次の概念を理解しておく必要があります。
• 「ROMモニタ モードのコマンド プロンプト」
• 「ルータがROMモニタ モードになる理由」
• 「ROMモニタを使用する状況」
• 「ROMモニタ コマンドを使用する場合のヒント」
ROMモニタ モードのコマンド プロンプト
ROMモニタでは、ROMモニタ ソフトウェアのバージョンに応じて、次のコマンド プロンプトのどちらか1つが使用されます。
• rommon
x >
プロンプトは、新しいバージョンのROMモニタで使用されます。x変数は1から始まり、ROMモニタ モードで Return キーまたは Enter キーを押すたびに増えます。
• >
プロンプトは、古いバージョンのROMモニタで使用されます。
ルータがROMモニタ モードになる理由
ルータは次のいずれかの場合にROMモニタ モードで起動します。
• 起動時またはリロード時に、有効なシステム イメージがなかった
• コンフィギュレーション レジスタのブート フィールドの最終桁が0になっている(0x100、0x0など)
• ルータのリロードから60秒以内にブレーク キー シーケンスが入力された
ROMモニタ モードを終了する方法については、「ROMモニタ モードの終了」を参照してください。
ROMモニタを使用する状況
通常、次の例外的な状況を除き、ユーザがROMモニタを使用することはまったくありません。
• システム イメージを手動でロードする場合。特定のシステム イメージをロードし、なおかつ次回のシステム リロード時またはオフ/オン時にルータがそのイメージをロードするように設定しないでおくことができます。これは、新しいシステム イメージをテストするまたはトラブルシューティングするときに便利です。「システム イメージのロード(boot)」を参照してください。
• TFTPサーバまたはネットワークとの接続がなく、ルータ コンソールとPCの直接接続が唯一の手段であるときに、システム イメージをアップグレードする場合。『 Upgrading the System Image 』を参照してください。
• ルータがクラッシュまたは停止した場合のトラブルシューティング。「クラッシュおよび停止時のトラブルシューティング(stack、context、frame、sysret、meminfo)」を参照してください。
• 障害の回復。次のいずれかの方法で、システム イメージまたはコンフィギュレーション ファイルを回復します。
–コンソール ダウンロード( xmodem ) ― コンソールに接続したコンピュータに、xmodemプロトコルをサポートする端末エミュレータが組み込まれている場合。「ルータ コンソール ポート経由のファイル ダウンロード(xmodem)」を参照してください。
–TFTPダウンロード( tftpdnld ) ― ルータの固定LANポートにTFTPサーバを直接接続できる場合。「システム イメージの回復(tftpdnld)」を参照してください。
–ブート イメージの使用(Rx-boot) ― テクニカル ノート『 How to Upgrade from ROMmon Using the Boot Image』を参照してください。
(注) システム イメージの回復とシステム イメージのアップグレードは異なります。システム イメージの回復が必要になるのは、システム イメージが壊れた場合、または障害がメモリ デバイスに与えた影響が大きくて、メモリ デバイス上のすべてのデータを削除してシステム イメージをロードしなければならなくなったために、システム イメージが削除された場合です。
ROMモニタの使用方法 ― 一般的な作業
ここでは、次の手順について説明します。
• 「ROMモニタ モードの開始」
• 「ROMモニタ モードのコマンドおよびコマンド構文の表示(?、help、-?)」
• 「ファイル システム内のファイル表示(dir)」
• 「システム イメージのロード(boot)」
• 「ルータ コンソール ポート経由のファイル ダウンロード(xmodem)」
• 「コンフィギュレーション レジスタの変更(confreg)」
• 「iomemsetコマンドによる入出力メモリの変更」
• 「システム イメージの回復(tftpdnld)」
• 「クラッシュおよび停止時のトラブルシューティング(stack、context、frame、sysret、meminfo)」
• 「ROMモニタ モードの終了」
(注) ここでは、ROMモニタで行うことのできる作業をすべて取り上げるわけではありません。この資料で扱っていない作業については、コマンド ヘルプを利用してください。「ROMモニタ モードのコマンドおよびコマンド構文の表示(?、help、-?)」を参照してください。
前提条件
ルータのコンソール ポートに端末またはPCを接続します。必要に応じて、ルータに付属しているクイック スタート ガイドを参照するか、またはルータに対応するハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。
ブレーク キー シーケンスでシステム リロードに割り込んでROMモニタ モードを開始する場合
ここでは、ルータをリロードし、ブレーク キー シーケンスを入力することによってROMモニタ モードを開始する方法について説明します。
手順概要
1. enable
2. reload
3. Ctrl - Break キーを押します。
手順詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
イネーブルEXECモードを開始します。 • プロンプトにパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
reload
Router# reload |
オペレーティング システムをリロードします。 |
ステップ 3 |
Ctrl - Break キーを押します。 |
ルータのリロードに割り込み、ROMモニタ モードを開始します。 • この手順は、 reload コマンドを入力してから60秒以内に行う必要があります。 • ブレーク キー シーケンスは、PCまたは端末で稼働しているソフトウェアによって異なります。 Ctrl-Break が機能しない場合は、テクニカル ノート『 Standard Break Key Sequence Combinations During Password Recovery』を参照してください。 |
次の作業
• 「ROMモニタ モードのコマンドおよびコマンド構文の表示(?、help、-?)」に進みます。
• ルータが通常であればシステム イメージを起動している状況で、ブレーク キー シーケンスを使用してROMモニタ モードを開始した場合は、次のどちらかの方法で、ROMモニタ モードを終了できます。
– i または reset コマンドを入力します。起動プロセスが再開され、システム イメージがロードされます。
– contコマンド を入力します。起動プロセスが続行され、システム イメージがロードされます。
ROMモニタ モードで起動するようにコンフィギュレーション レジスタを設定する場合
ここでは、次回のシステム リロード時またはオフ/オン時にROMモニタ モードで起動するように、コンフィギュレーション レジスタを設定することによって、ROMモニタ モードを開始する方法について説明します。コンフィギュレーション レジスタの詳細については、『 Changing the Configuration Register Settings 』を参照してください。
手順概要
1. enable
2. configure terminal
3. config-register 0x0
4. exit
5. reload
手順詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
イネーブルEXECモードを開始します。 • プロンプトにパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
config-register 0x0
Router(config)# config-register 0x0 |
コンフィギュレーション レジスタの設定を変更します。 • 0x0の設定は、次回システム リロード時にROMモニタで起動することをルータに強制します。 |
ステップ 4 |
exit
Router(config)# exit |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
reload
Router# reload (テキスト出力は省略) rommon 1> |
オペレーティング システムをリロードします。 • コンフィギュレーション レジスタが0x0という設定なので、ルータはROMモニタ モードで起動します。 |
ROMモニタ モードのコマンドおよびコマンド構文の表示(?、help、-?)
ここでは、ROMモニタ コマンドおよびコマンド構文オプションの表示方法について説明します。
手順概要
1. ?
または
help
2. command -?
手順詳細
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ステップ 1 |
? または help
rommon 1 > ?
rommon 1 > help |
使用できるすべてのROMモニタ コマンドを表示します。 |
ステップ 2 |
command -?
rommon 16 > dis -? |
ROMモニタ コマンドの構文情報を表示します。 |
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「ROMモニタ コマンド?またはhelpの出力例」
• 「ROM モニタ コマンドxmodem -?の出力例」
ROMモニタ コマンド?またはhelpの出力例
rommon 1 > ?
alias set and display aliases command
boot boot up an external process
break set/show/clear the breakpoint
confreg configuration register utility
cont continue executing a downloaded image
context display the context of a loaded image
cookie display contents of cookie PROM in hex
dev list the device table
dir list files in file system
dis display instruction stream
dnld serial download a program module
frame print out a selected stack frame
help monitor builtin command help
history monitor command history
iomemset set IO memory percent
meminfo main memory information
repeat repeat a monitor command
rommon-pref select ROMMON
set display the monitor variables
showmon display currently selected ROM monitor
stack produce a stack trace
sync write monitor environment to NVRAM
sysret print out info from last system return
tftpdnld tftp image download
unset unset a monitor variable
xmodem x/ymodem image download
ROM モニタ コマンドxmodem -?の出力例
xmodem: illegal option -- ?
usage: xmodem [-cyrx] destination filename
-r copy image to dram for launch
-x do not launch on download completion
ファイル システム内のファイル表示(dir)
ここでは、フラッシュ メモリなどのファイル システムに含まれているファイルの表示方法について説明します。
手順概要
1. dir file-system
手順詳細
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ステップ 1 |
dir file-system
rommon > dir flash: |
ファイル システムに含まれているファイルおよびディレクトリの一覧を表示します。 |
例
File size Checksum File name
2229799 bytes (0x220627) 0x469e c2801-j-m2.113-4T
システム イメージのロード(boot)
ここでは、 boot ROMモニタ コマンドを使用してシステム イメージをロードする方法について説明します。
前提条件
ロードするシステム イメージのファイル名および保管場所を調べます。
手順概要
1. boot
または
boot flash: [ filename ]
または
boot filename tftpserver
または
boot [ filename ]
手順詳細
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ステップ 1 |
boot または boot flash: [ filename ] または boot filename tftpserver または boot [ filename ]
ROMMON > boot
ROMMON > boot flash:
ROMMON > boot someimage 172.16.30.40
ROMMON > boot someimage |
順番に、次のようにルータに指示する例を示します。 • フラッシュ メモリ内の最初のイメージを起動します。 • フラッシュ メモリ内の最初のイメージまたは指定されたイメージを起動します。 • 指定されたTFTPサーバ(ホスト名またはIPアドレス)からネットワーク経由で指定されたイメージを起動します。 • 装置IDを認識しないので、ブートヘルパー イメージから起動します。このコマンド形式は、ネットワーク(TFTP)サーバから指定されたイメージを起動する場合に使用します。 別のイメージを示すようにBOOTLDR Monitor環境変数を設定することによって、ブートヘルパー イメージのデフォルト値を変更できます。この目的には、任意のシステム イメージを使用できます。 • boot コマンドのオプションは -x (イメージをロードするが実行しない)および -v (詳細)です。 |
次の作業
次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に指定したイメージがロードされるようにルータを設定する場合は、次のマニュアルを参照してください。
• 『 Upgrading the System Image 』
• 『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』の「 Booting Commands 」の章
• 『Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide』
ルータ コンソール ポート経由のファイル ダウンロード(xmodem)
ここでは、 xmodem ROMモニタ コマンドを使用し、ルータのコンソール ポート経由でファイルをダウンロードする方法について説明します。コンソール ダウンロード機能は、TFTPサーバにアクセスできない状況で、システム イメージまたはコンフィギュレーション ファイルをルータにダウンロードしなければならない場合に使用します。TFTPサーバまたはネットワークとの接続がなく、ルータ コンソールとPCの直接接続が唯一の手段であるときにも、この手順を使用できます。
制限事項
• PCを使用し、115,200 bpsのルータ コンソール ポート経由でファイルをダウンロードする場合は、PCのシリアル ポートで16550 Universal Asynchronous Receiver/Transmitter(UART)を使用する必要があります。
• PCのシリアル ポートで16550 UARTを使用しない場合は、38,400 bps以下の速度でコンソール ポート経由でファイルをダウンロードしてください。
• xmodem による転送が有効なのは、コンソール ポートに限られます。
• できるのは、ルータにファイルをダウンロードすることだけです。ルータからファイルを取り出す目的で xmodem を使用することはできません。
• ROMモニタ コンソール ダウンロードでは、コンソールを使用してデータ転送を実行するので、コンソールにエラー メッセージが表示されるのは、データ転送が中止されてからになります。コンソール ダウンロードの実行中にエラーが発生した場合は、ダウンロードが打ち切られてエラー メッセージが表示されます。デフォルト以外のボーレートに変更した場合は、エラー メッセージに続いて、コンフィギュレーション レジスタで指定されたボーレートに端末を戻すことを指示するメッセージが表示されます。
手順概要
1. xmodem [-[ c ][ y ][ r ][ x ]] destination-file-name
手順詳細
ステップ 1 xmodem [-[ c ][ y ][ r ][ x ]] destination-file-name
ROMモニタを使用し、コンソール ポート経由でファイルをダウンロードします。例を示します。
rommon > xmodem -c c2801-is-mz.122-10a.bin
xmodem のコマンド構文については、 表 1 を参照してください。
表 1 xmodemのコマンド構文
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-c |
(任意)16ビットのCyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)エラー チェックを使用してダウンロードを実行し、パケットを検証します。デフォルトは8ビットのCRCです。 |
-y |
(任意)ymodemプロトコルを使用してダウンロードを実行します。デフォルトはxmodemプロトコルです。各プロトコルの相違は次のとおりです。 • xmodemプロトコルは、128ブロックの転送サイズをサポートするのに対して、ymodemプロトコルがサポートする転送サイズは1024ブロックです。 • ymodemプロトコルは16ビットのCRCエラー チェックを使用して各パケットを検証します。ダウンロードするソフトウェアが保管されている装置によっては、xmodemプロトコルがこの機能をサポートしない場合があります。 |
-r |
(任意)DRAMにイメージをロードして実行します。デフォルトでは、フラッシュ メモリにイメージをロードします。 |
-x |
(任意)DRAMにイメージをロードしますが、実行しません。 |
destination-file-name |
システム イメージ ファイルまたはシステム コンフィギュレーション ファイルの名前。ルータに認識させるには、コンフィギュレーション ファイル名を router_confg にする必要があります。 |
次の作業
次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に指定したイメージがロードされるようにルータを設定する場合は、次のマニュアルを参照してください。
• 『 Upgrading the System Image 』
• 『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』の「 Booting Commands 」の章
• 『Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide』
コンフィギュレーション レジスタの変更(confreg)
ここでは、 confreg ROMモニタ コマンドを使用して、コンフィギュレーション レジスタを変更する方法について説明します。Cisco IOS CLI(コマンドライン インターフェイス)から config-register グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、コンフィギュレーション レジスタの設定を変更することもできます。 config-register グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび confreg ROMモニタ コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。
前提条件
コンフィギュレーション レジスタおよび16ビットの個々のビットの意味については、『 Changing the Configuration Register Settings 』を参照してください。
制限事項
変更したコンフィギュレーション レジスタ値は、NVRAM(不揮発性RAM)に自動的に書き込まれますが、新しい値が有効になるのは、ルータをリセットまたはオフ/オンしてからです。
手順概要
1. confreg [ value ]
手順詳細
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ステップ 1 |
confreg [ value ]
rommon > confreg 0x2102 |
ROMモニタ モードでコンフィギュレーション レジスタの設定値を変更します。 • 任意で、コンフィギュレーション レジスタに対応する新しい16進値を入力します。値の範囲は0x0~0xFFFFです。 • 値を入力しなかった場合、16ビット コンフィギュレーション レジスタの各ビットについて、入力が求められます。 • コンフィギュレーション レジスタおよび各ビットの機能については、『 Changing the Configuration Register Settings 』を参照してください。 |
例
次の例では、フラッシュ メモリのシステム イメージが起動されるようにコンフィギュレーション レジスタを設定します。
rommon 3 > confreg 0x2102
次の例では、値を入力しないので、レジスタの各ビットについて入力が求められます。
do you wish to change the configuration? y/n [n]: y
enable "diagnostic mode"? y/n [n]: y
enable "use net in IP bcast address"? y/n [n]: <cr>
enable "load rom after netboot fails"? y/n [n]: <cr>
enable "use all zero broadcast"? y/n [n]: <cr>
enable "break/abort has effect"? y/n [n]: <cr>
enable "ignore system config info"? y/n [n]: <cr>
change console baud rate? y/n [n]: y
enter rate: 0 = 9600, 1 = 4800, 2 = 1200, 3 = 2400 [0]: 0
change the boot characteristics? y/n [n]: y
1 = the boot helper image
iomemsetコマンドによる入出力メモリの変更
ここでは、 memory-size iomemset コマンドを使用して入出力メモリを変更する方法について説明します。
(注) iomemsetコマンドを使用するのは、ROMモニタ モードから入出力メモリを一時的に設定しなければならない場合に限られます。このコマンドは適切に使用しないと、ルータの動作に悪影響があります。
NVRAMのコンフィギュレーションでmemory-size iomemコマンドが設定されている場合は、Cisco IOSソフトウェアで入出力メモリの割合を変更できます。NVRAMのコンフィギュレーションにCisco IOSコマンドが指定されている場合、iomemsetコマンドを使用してROMモニタで設定した入出力メモリの割合が使用されるのは、初回のルータ起動時だけです。その後のリロードでは、memory-size iomemコマンドで設定され、NVRAMのコンフィギュレーションに保管されている入出力メモリの割合が使用されます。
手動で入出力メモリを永続的に設定する場合は、memory-size iomem Cisco IOSコマンドを使用します。IOSソフトウェアから入出力メモリを設定した場合は、入出力メモリが正しく設定されるように、ルータを再起動する必要があります。
手順概要
1. iomemset i/o-memory percentage
手順詳細
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ステップ 1 |
iomemset i/o-memory percentage
rommon> iomemset 15 |
• 入出力メモリおよびプロセッサ メモリとして使用するDRAMの割合を変更します。 |
例
次の例では、入出力メモリとして使用するDRAMの割合を15に設定します。
usage: iomemset [smartinit | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 | 40 | 50 ]
Invoking this command will change the io memory percent
*****WARNING:IOS may not keep this value*****
Do you wish to continue? y/n: [n]: y
-------------------------------------------------
Current Memory configuration is:
Onboard SDRAM: Size = 128 MB : Start Addr = 0x10000000
Dimm 0: Size = 256 MB : Start Addr = 0x00000000
-------------------------------------------------
Main memory size: 384 MB in 64 bit mode.
Available main memory starts at 0xa0015000, size 393132KB
IO (packet) memory size: 10 percent of main memory.
システム イメージの回復(tftpdnld)
ここでは、リモートTFTPサーバからルータのフラッシュ メモリに、 tftpdnld ROMモニタ コマンドを使用して、Cisco IOSソフトウェア イメージをダウンロードする方法について説明します。
注意
tftpdnld ROMモニタ コマンドを使用するのは、障害から回復する場合だけです。このコマンドは、ルータに新しいソフトウェア イメージをダウンロードする前に、フラッシュ メモリの既存データをすべて消去するからです。
tftpdnld ROMモニタ コマンドを入力するには、先にROMモニタ環境変数を設定しておく必要があります。
前提条件
ルータ上の固定ネットワーク ポートにTFTPサーバを接続します。
制限事項
• ネットワーク モジュールまたはインターフェイス カードのLANポートは、ROMモニタ モードではアクティブになりません。したがって、TFTPダウンロードに使用できるのは、ルータの固定ポートだけです。ルータ上の固定イーサネット ポート、またはルータがギガビット イーサネット ポートを装備している場合は、2つのうちのどちらか一方を使用できます。
• できるのは、ルータにファイルをダウンロードすることだけです。 tftpdnld コマンドを使用して、ルータからファイルを取り出すことはできません。
手順概要
1. IP_ADDRESS= ip_address
2. IP_SUBNET_MASK= ip_address
3. DEFAULT_GATEWAY= ip_address
4. TFTP_SERVER=ip_address
5. TFTP_FILE=[ directory-path / ]filename
6. FE_PORT=[0 | 1]
7. FE_SPEED_MODE=[0 | 1 | 2 | 3 | 4]
8. GE_PORT=[0 | 1]
9. GE_SPEED_MODE=[0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5]
10. MEDIA_TYPE=[0 | 1]
11. TFTP_CHECKSUM= [ 0 | 1 ]
12. TFTP_MACADDR=MAC_address
13. TFTP_RETRY_COUNT= retry_times
14. TFTP_TIMEOUT= time
15. TFTP_VERBOSE= setting
16. set
17. tftpdnld [ -hr ]
18. y
手順詳細
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ステップ 1 |
IP_ADDRESS= ip_address
rommon > IP_ADDRESS=172.16.23.32 |
ルータのIPアドレスを設定します。 |
ステップ 2 |
IP_SUBNET_MASK= ip_address
rommon > IP_SUBNET_MASK=255.255.255.224 |
ルータのサブネット マスクを設定します。 |
ステップ 3 |
DEFAULT_GATEWAY= ip_address
rommon > DEFAULT_GATEWAY=172.16.23.40 |
ルータのデフォルト ゲートウェイを設定します。 |
ステップ 4 |
TFTP_SERVER=ip_address
rommon > TFTP_SERVER=172.16.23.33 |
ダウンロードするソフトウェアが保管されているTFTPサーバを設定します。 |
ステップ 5 |
TFTP_FILE=[ directory-path / ]filename
rommon > TFTP_FILE=archive/rel22/c2801-i-mz |
ルータにダウンロードするファイルの名前および保管場所を設定します。 |
ステップ 6 |
FE_PORT= [ 0 | 1 ]
rommon > FE_PORT=0 |
(任意)ファスト イーサネット ポートの1つを使用するように、入力ポートを設定します。fe 0/0またはfe 0/1のどちらか一方を選択します。 |
ステップ 7 |
FE_SPEED_MODE= [ 0 | 1 | 2 | 3 | 4 ]
rommon > FE_SPEED_MODE=3 |
(任意)ファスト イーサネット ポートの速度モードを次のオプションで設定します。 • 0 ― 10 Mbps、半二重 • 1 ― 10 Mbps、全二重 • 2 ― 100 Mbps、半二重 • 3 ― 100 Mbps、全二重 • 4 ― 自動選択(デフォルト) |
ステップ 8 |
GE_PORT= [ 0 | 1 ]
rommon > GE_PORT=0 |
(任意)ギガビット イーサネット ポート(Cisco ISR 1800シリーズ、Cisco ISR 2801、またはCisco ISR 2811では使用不可)の1つを使用するように、入力ポートを設定します。gig 0/0またはgig 0/1のどちらか一方を選択します。 |
ステップ 9 |
GE_SPEED_MODE= [ 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 ]
rommon > GE_SPEED_MODE=3 |
(任意)ギガビット イーサネット ポートの速度モードを次のオプションで設定します。 • 0 ― 10 Mbps、半二重 • 1 ― 10 Mbps、全二重 • 2 ― 100 Mbps、半二重 • 3 ― 100 Mbps、全二重 • 4 ― 1 Gbps、全二重 • 5 ― 自動選択(デフォルト) (このオプションはCisco ISR 1800シリーズ、Cisco ISR 2801、またはCisco ISR 2811では使用できません) |
ステップ 10 |
MEDIA_TYPE= [ 0 | 1 ]
rommon > MEDIA_TYPE=1 |
(任意)ギガビット イーサネット接続のメディア タイプとしてRJ-45(0)またはSFP(1)を設定します。Small Form-Factor Pluggable(SFP)モードを使用できるのは、GE_PORT=0(gig 0/0)の場合だけです。RJ-45モードは、gig 0/0およびgig 0/1(GE_PORT = 0または1)の両方で使用できます。(このオプションはCisco ISR 1800シリーズ、Cisco ISR 2801、またはCisco ISR 2811では使用できません) |
ステップ 11 |
TFTP_CHECKSUM= [ 0 | 1 ]
rommon > TFTP_CHECKSUM=0 |
(任意)ルータでダウンロードしたイメージのチェックサム テストを実行するかどうかを決定します。 • 1 ― チェックサム テストを実行する(デフォルト) • 0 ― チェックサム テストを実行しない |
ステップ 12 |
TFTP_MACADDR= MAC_address
rommon > TFTP_MACADDR=000e.8335.f360 |
(任意)このルータのMAC(メディア アクセス コントローラ)アドレスを設定します。 |
ステップ 13 |
TFTP_RETRY_COUNT= retry_times
rommon > TFTP_RETRY_COUNT=10 |
(任意)ルータにAddress Resolution Protocol(ARP)およびTFTPダウンロードを試行させる回数を設定します。 • デフォルトは7です。 |
ステップ 14 |
TFTP_TIMEOUT= time
TFTP_TIMEOUT=1800 |
(任意)ダウンロード処理がタイムアウトするまでの時間を秒数で設定します。 • デフォルトは2400秒(40分)です。 |
ステップ 15 |
TFTP_VERBOSE= setting
rommon > TFTP_VERBOSE=2 |
(任意)ファイル ダウンロードの進行状況をどのように表示するかを次のオプションで設定します。 • 0 ― 進行状況を表示しません。 • 1 ― 感嘆符(!!!)でファイル ダウンロードの進行状況を表示します。これがデフォルトの設定です。 • 2 ― ファイル ダウンロードの処理中に詳細な進行状況を表示します。例を示します。
ARP reply for 1.4.0.1 received.
MAC address 00:00:0c:07:ac:01
|
ステップ 16 |
set
rommon > set |
ROMモニタ環境変数を表示します。 • ROMモニタ環境変数が正しく設定されているかどうかを確認します。 |
ステップ 17 |
tftpdnld [ -hr ]
rommon > tftpdnld |
ROMモニタ環境変数で指定されたシステム イメージをダウンロードします。 • -hを入力すると、コマンド構文のヘルプ テキストが表示されます。 • -r を入力した場合は、新しいソフトウェアがダウンロードされて起動されますが、フラッシュ メモリには保存されません。 • オプション(-hおよび-r)を指定しなかった場合は、指定されたイメージがダウンロードされてフラッシュ メモリに保存されます。 |
ステップ 18 |
y
Do you wish to continue? y/n: [n]: y |
TFTPダウンロードの続行を確認します。 |
例
set ROMモニタ コマンドの出力例
IP_SUBNET_MASK=255.255.255.192
DEFAULT_GATEWAY=172.18.16.65
TFTP_FILE=quake/rel22_Jan_16/c2801-i-mz
システム イメージの回復(tftpdnld):例
rommon 16 > IP_ADDRESS=171.68.171.0
rommon 17 > IP_SUBNET_MASK=255.255.254.0
rommon 18 > DEFAULT_GATEWAY=171.68.170.3
rommon 19 > TFTP_SERVER=171.69.1.129
rommon 20 > TFTP_FILE=c2801-is-mz.113-2.0.3.Q
IP_SUBNET_MASK: 255.255.254.0
DEFAULT_GATEWAY: 171.68.170.3
TFTP_SERVER: 171.69.1.129
TFTP_FILE: c2801-is-mz.113-2.0.3.Q
Invoke this command for disaster recovery only.
WARNING: all existing data in all partitions on flash will be lost!
Do you wish to continue? y/n: [n]: y
Receiving c2801-is-mz.113-2.0.3.Q from 171.69.1.129 !!!!!.!!!!!!!!!!!!!!!!!!!.!!
File reception completed.
Copying file c2801-is-mz.113-2.0.3.Q to flash.
Erasing flash at 0x607c0000
program flash location 0x60440000
次の作業
次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に指定したイメージがロードされるようにルータを設定する場合は、次のマニュアルを参照してください。
• 『 Upgrading the System Image 』
• 『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』の「 Booting Commands 」の章
• 『Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide』
クラッシュおよび停止時のトラブルシューティング(stack、context、frame、sysret、meminfo)
ここでは、ルータのクラッシュまたは停止時のトラブルシューティングに使用できるROMモニタ コマンドについて説明します。
大部分の debug ROMモニタ コマンドは、ルータがクラッシュまたは停止したときに限って有効です。クラッシュ情報がないときに debug コマンドを入力すると、次のエラー メッセージが表示されます。
"xxx: kernel context state is invalid, can not proceed."
ここで取り上げるROMモニタ コマンドはいずれも任意で使用します。また、入力順も任意です。
ルータの停止
ルータまたはシステムの 停止 とは、システムがコンソール ポートの入力に反応しないか、またはTelnet、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)など、ネットワークから送信されたクエリに応答しない状況です。
ルータが停止するのは、次の場合です。
• コンソールが反応しない
• トラフィックがルータを通過しない
ルータ停止の詳細については、テクニカル ノート『 Troubleshooting Router Hangs 』を参照してください。
ROMモニタおよびコンソール間の通信障害
設定に誤りがあると、速度の不一致などの矛盾が原因で、コンソールとルータ間の接続を確立できないことがあります。コンソールに判読できない文字が表示されるのが代表的な現象です。
この種のROMモニタ障害が発生した場合は、トラブルシューティング目的でルータを起動できるように、マザーボードのジャンパ設定を変更しなければならないことがあります。マザーボードのアクセス手順およびジャンパの位置については、ルータに対応するハードウェア インストレーション マニュアルで、内蔵コンポーネントの取り付けおよびアップグレードに関する章を参照してください。
変更するジャンパはDUART DFLTです。このジャンパは、ユーザの設定に関係なく、コンソール接続のデータ レートを9600に設定します。適切であることがはっきりしている値にデータ レートが強制的に設定されるのです。
制限事項
ルータ クラッシュのトラブルシューティングでリロードまたはオフ/オンが必要な場合を除き、ルータを手動でリロードまたはオン/オフしないでください。システムのリロードまたはオフ/オンによって、問題の根本原因を突き止めるために必要な重要情報が失われる可能性があります。
手順概要
1. stack
または
k
2. context
3. frame [ number ]
4. sysret
5. meminfo
手順詳細
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ステップ 1 |
stack または k
rommon > stack |
(任意)スタック トレースを取得します。 • このROMモニタ コマンドの効果的な利用方法については、テクニカル ノート『 Troubleshooting Router Hangs』を参照してください。 |
ステップ 2 |
context
rommon > context |
(任意)障害発生時のCPUコンテキストを表示します。 • 可能な場合は、ロードされたイメージのコンテキストがカーネル モードおよびプロセス モードで表示されます。 |
ステップ 3 |
frame [ number ]
rommon > frame 4 |
(任意)特定のスタック フレーム全体を表示します。 • デフォルトは0(ゼロ)で、最も新しいフレームを意味します。 |
ステップ 4 |
sysret
rommon > sysret |
(任意)最後に起動されたシステム イメージからの戻り情報を表示します。 • この戻り情報には、イメージ中止の理由、最大8フレームのスタック ダンプ、さらに例外が関係している場合は、例外が発生したアドレスが含まれます。 |
ステップ 5 |
meminfo [-l]
rommon > meminfo |
(任意)下記を含めたメモリ情報を表示します。 • メイン メモリのサイズ、開始アドレス、利用可能な範囲 • パケット メモリ サイズ • NVRAMサイズ または、meminfo -lコマンドを使用すると、ルータでサポートされるDRAM構成に関する情報が得られます。 |
例
ここで紹介する例は、次のとおりです。
• 「stack ROMモニタ コマンドの出力例」
• 「context ROMモニタ コマンドの出力例」
• 「frame ROMモニタ コマンドの出力例」
• 「sysret ROMモニタ コマンドの出力例」
• 「meminfo ROMモニタ コマンドの出力例」
stack ROMモニタ コマンドの出力例
Kernel Level Stack Trace:
Initial SP = 0x642190b8, Initial PC = 0x607a0d44, RA = 0x61d839f8
Frame 0 : FP= 0x642190b8, PC= 0x607a0d44, 0 bytes
Frame 1 : FP= 0x642190b8, PC= 0x61d839f8, 24 bytes
Frame 2 : FP= 0x642190d0, PC= 0x6079b6c4, 40 bytes
Frame 3 : FP= 0x642190f8, PC= 0x6079ff70, 32 bytes
Frame 4 : FP= 0x64219118, PC= 0x6079eaec, 0 bytes
Process Level Stack Trace:
Initial SP = 0x64049cb0, Initial PC = 0x60e3b7f4, RA = 0x60e36fa8
Frame 0 : FP= 0x64049cb0, PC= 0x60e3b7f4, 24 bytes
Frame 1 : FP= 0x64049cc8, PC= 0x60e36fa8, 24 bytes
Frame 2 : FP= 0x64049ce0, PC= 0x607a5800, 432 bytes
Frame 3 : FP= 0x64049e90, PC= 0x607a8988, 56 bytes
Frame 4 : FP= 0x64049ec8, PC= 0x64049f14, 0 bytes
context ROMモニタ コマンドの出力例
Reg MSW LSW | Reg MSW LSW
------ ---------- ---------- | ----- ---------- ----------
zero : 00000000 00000000 | s0 : 00000000 34018001
AT : 00000000 24100000 | s1 : 00000000 00000001
v0 : 00000000 00000003 | s2 : 00000000 00000003
v1 : 00000000 00000000 | s3 : 00000000 00000000
a0 : 00000000 0000002b | s4 : 00000000 64219118
a1 : 00000000 00000003 | s5 : 00000000 62ad0000
a2 : 00000000 00000000 | s6 : 00000000 63e10000
a3 : 00000000 64219118 | s7 : 00000000 63e10000
t0 : 00000000 00070808 | t8 : ffffffff e7400884
t1 : 00000000 00000000 | t9 : 00000000 00000000
t2 : 00000000 63e10000 | k0 : 00000000 00000000
t3 : 00000000 34018001 | k1 : 00000000 63ab871c
t4 : ffffffff ffff80fd | gp : 00000000 63c1c2d8
t5 : ffffffff fffffffe | sp : 00000000 642190b8
t6 : 00000000 3401ff02 | s8 : 00000000 6429274c
t7 : 00000000 6408d464 | ra : 00000000 61d839f8
HI : ffffffff e57fce22 | LO : ffffffff ea545255
EPC : 00000000 607a0d44 | ErrPC : ffffffff bfc05f2c
Stat : 34018002 | Cause : 00000020
Reg MSW LSW | Reg MSW LSW
------ ---------- ---------- | ----- ---------- ----------
zero : 00000000 00000000 | s0 : 00000000 6401a6f4
AT : 00000000 63e10000 | s1 : 00000000 00000000
v0 : 00000000 00000000 | s2 : 00000000 64049cf0
v1 : 00000000 00000440 | s3 : 00000000 63360000
a0 : 00000000 00000000 | s4 : 00000000 63360000
a1 : 00000000 00070804 | s5 : 00000000 62ad0000
a2 : 00000000 00000000 | s6 : 00000000 63e10000
a3 : 00000000 00000000 | s7 : 00000000 63e10000
t0 : 00000000 00000000 | t8 : ffffffff e7400884
t1 : 00000000 64928378 | t9 : 00000000 00000000
t2 : 00000000 00000001 | k0 : 00000000 644822e8
t3 : ffffffff ffff00ff | k1 : 00000000 61d86d84
t4 : 00000000 6079eee0 | gp : 00000000 63c1c2d8
t5 : 00000000 00000001 | sp : 00000000 64049cb0
t6 : 00000000 00000000 | s8 : 00000000 6429274c
t7 : 00000000 6408d464 | ra : 00000000 60e36fa8
HI : ffffffff e57fce22 | LO : ffffffff ea545255
EPC : 00000000 60e3b7f4 | ErrPC : ffffffff ffffffff
Stat : 3401ff03 | Cause : ffffffff
frame ROMモニタ コマンドの出力例
Stack Frame 2, SP = 0x642190d0, Size = 40 bytes
[0x642190d0 : sp + 0x000] = 0xffffffff
[0x642190d4 : sp + 0x004] = 0xbfc05f2c
[0x642190d8 : sp + 0x008] = 0xffffffff
[0x642190dc : sp + 0x00c] = 0xffffffff
[0x642190e0 : sp + 0x010] = 0x6401a6f4
[0x642190e4 : sp + 0x014] = 0x00000000
[0x642190e8 : sp + 0x018] = 0x64049cf0
[0x642190ec : sp + 0x01c] = 0x63360000
[0x642190f0 : sp + 0x020] = 0x63360000
[0x642190f4 : sp + 0x024] = 0x6079ff70
sysret ROMモニタ コマンドの出力例
count: 19, reason: user break
pc:0x801111b0, error address: 0x801111b0
FP: 0x80005ea8, PC: 0x801111b0
FP: 0x80005eb4, PC: 0x80113694
FP: 0x80005f74, PC: 0x8010eb44
FP: 0x80005f9c, PC: 0x80008118
FP: 0x80005fac, PC: 0x80008064
FP: 0x80005fc4, PC: 0xfff03d70
FP: 0x80005ffc, PC: 0x00000000
FP: 0x00000000, PC: 0x00000000
meminfo ROMモニタ コマンドの出力例
-------------------------------------------------
Current Memory configuration is:
Onboard SDRAM: Size = 128 MB : Start Addr = 0x10000000
Dimm 0: Size = 256 MB : Start Addr = 0x00000000
-------------------------------------------------
Main memory size: 384 MB in 64 bit mode.
Available main memory starts at 0xa0015000, size 393132KB
IO (packet) memory size: 10 percent of main memory.
または、meminfo -lコマンドを使用すると、ルータでサポートされるDRAM構成に関する情報が得られます。出力例を示します。
The following 64 bit memory configs are supported:
-------------------------------------------------
Onboard SDRAM DIMM SOCKET 0 TOTAL MEMORY
Bank 0 Bank1 Bank 0 Bank 1
------------- ------------- ------------
128 MB 0 MB 0 MB 0 MB 128 MB
128 MB 0 MB 64 MB 0 MB 192 MB
128 MB 0 MB 64 MB 64 MB 256 MB
128 MB 0 MB 128 MB 0 MB 256 MB
128 MB 0 MB 128 MB 128 MB 384 MB
128 MB 0 MB 256 MB 0 MB 384 MB
ROMモニタ モードの終了
ここでは、ROMモニタ モードを終了して、Cisco IOS CLIを開始する方法について説明します。ROMモニタ モードの終了方法は、ROMモニタ モードの開始方法によって決まります。
• ルータが通常であればシステム イメージを起動している状況で、ルータをリロードし、ブレーク キー シーケンスを入力してROMモニタ モードを開始した場合は、次のどちらかの方法で、ROMモニタ モードを終了できます。
– i コマンドまたは reset コマンドを入力します。起動プロセスが再開され、システム イメージがロードされます。
– cont コマンドを入力します。起動プロセスが続行され、システム イメージがロードされます。
• システム イメージの場所を見つけてロードすることができなかったためにROMモニタ モードが開始された場合は、次の手順が必要です。
手順概要
1. dir flash: [directory]
2. boot flash: [directory] [ filename ]
または
boot filename tftpserver
または
boot [ filename ]
手順詳細
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ステップ 1 |
dir flash: [directory]
rommon > dir flash: |
フラッシュ メモリに含まれているファイルおよびディレクトリの一覧を表示します。 • ルータにロードさせるシステム イメージを見つけます。 • システム イメージがフラッシュ メモリにない場合は、ステップ 2の2つめまたは3つめのオプションを使用します。 |
ステップ 2 |
boot flash: [directory] [ filename ] または boot filename tftpserver または boot [ filename ]
ROMMON > boot flash:myimage
ROMMON > boot someimage 172.16.30.40
ROMMON > boot |
順番に、次のようにルータに指示する例を示します。 • フラッシュ メモリ内の最初のイメージまたは指定されたイメージを起動します。 • 指定されたTFTPサーバ(ホスト名またはIPアドレス)からネットワーク経由で指定されたイメージを起動します。 • 装置IDを認識しないので、ブートヘルパー イメージから起動します。このコマンド形式は、指定されたイメージをネットブートする場合に使用します。 別のイメージを示すようにBOOTLDR Monitor環境変数を設定することによって、ブートヘルパー イメージのデフォルト値を変更できます。この目的には、任意のシステム イメージを使用できます。
(注) bootコマンドのオプションは-x(イメージをロードするが実行しない)および-v(詳細)です。
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例
dir flash: ROMモニタ コマンドの出力例
File size Checksum File name
2229799 bytes (0x220627) 0x469e c2801-j-m2.113-4T
次の作業
実行するシステム イメージがルータ上にあるので、次回のシステム リロード時またはオフ/オン時に正しいイメージがロードされるようにルータを設定します。次のマニュアルを参照してください。
• 『 Upgrading the System Image 』
• 『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』の「 Booting Commands 」の章
• 『Cisco IOS Configuration Fundamentals and Network Management Configuration Guide』