Cisco Business Edition 6000 の共存のポリシー要件
Cisco Business Edition 6000(BE 6000)に同梱されている Cisco Unified Communications(UC)アプリケーションに加えて、シスコおよびサードパーティ製の幅広い仮想アプリケーションの BE 6000 サーバへのインストールが、このマニュアルで詳しく説明する条件の下、サポートされるようになりました。
• BE 6000 UC は BE 6000 ソリューションに明示的に含まれている UC アプリケーションです。(BE 6000 UC アプリケーションのリストについては、表 1 を参照してください)。
• 非 BE 6000 UC は、次のいずれかを意味します。
– BE 6000 ソリューションに明示的には含まれていない他の Cisco UC アプリケーション(MediaSense など)。
– Cisco Developer Network の Marketplace Solutions Catalog for Collaboration に含まれる仮想化されたサードパーティ製 UC アプリケーション。サードパーティ製 UC アプリケーションについては、次の場所に記載されています: https://marketplace.cisco.com/catalog/search?utf8=?&x=57&y=14&search%5Btechnology_category_ids%5D=1898
– Cisco SolutionsPlus Program から提供される仮想化されたサードパーティ製アプリケーションについては、次の URL で説明されています: http://www.cisco.com/web/partners/pr46/solutions_plus/index.html
• 共存とは、「同じ BE 6000 ESXi ホスト上の専用の仮想マシンで BE 6000 UC アプリケーションと非 BE 6000 UC アプリケーションを実行すること」です。
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* Cisco Unity Connection が VM に導入されている場合、1 つの vCPU を ESXi スケジューラ用に予約する必要があります。
展開された各 BE 6000 ホストでは、最大で 3 つのサードパーティ アプリケーションを実行できます。展開された BE 6000 ESXi ホストが複数ある場合、最大で 6 つのサードパーティ製アプリケーションをインストールできます。
このマニュアルで定義されている共存のサポート ポリシーは、Virtualization Hypervisor バージョン 5.x を実行している任意の Business Edition 6000 サーバの導入に適用されます。
一部の UC アプリケーションでは共存がサポートされません。また、共存のサポートに制限がある場合があります。詳細については、 http://docwiki.cisco.com/wiki/Unified_Communications_Virtualization_Sizing_Guidelines#Application_Co-residency_Support_Policy を参照してください。
その他の一般的な UC 仮想化ルールはすべて適用されます。たとえば、VMware 機能サポートおよび ESXi のサポートされるバージョンなどです。 www.cisco.com/go/uc-virtualized を参照してください。
すべての非 BE 6000 UC アプリケーションは VMware で認証またはサポートされている必要があり、次の URL で説明される vSphere ESXi の要件を超えるものを使用しないようにする必要があります。 http://docwiki.cisco.com/wiki/Unified_Communications_VMware_Requirements
すべてのアプリケーションが最低で ESXi 5.0 をサポートする必要があり、他の BE 6000 UC アプリケーションでサポートされるバージョンと揃える必要があります。
共存展開を実行するお客様は、デバッグのために必要とシスコで判断された場合に、ホスト上で実行されている仮想マシンの数を一時的に減らすことに合意する必要があります。
ホストが過負荷であるとシスコで判断された場合に、お客様はホストで実行されている仮想マシンの数を恒常的に減らす必要があります。
お客様がこれらの要件に同意できない場合、Cisco TAC は共存展開をサポートしません。
サードパーティ製アプリケーションのサポートは、個別のアプリケーション ベンダーから提供されます。
共存展開を計画する際、CPU、RAM、ストレージ、およびネットワークの 4 つの領域を考慮する必要があります。
共存のコンテキストでの仮想から物理へのサイジングのルールの詳細については、 http://docwiki.cisco.com/wiki/Unified_Communications_Virtualization_Sizing_Guidelines を参照してください。概要を次に示します。
サイジングのルールは、次の URL の「Tested Reference Configuration」のハードウェア サポート アプローチを参照してください。 http://docwiki.cisco.com/wiki/UC_Virtualization_Supported_Hardware
メモリのオーバーサブスクリプションがないようにするには、すべての共存仮想マシンに vRAM の設定と同等の物理メモリ予約をセットアップする必要があります。たとえば、仮想マシンが 4 GB の vRAM で設定されている場合、4 GB の物理メモリの予約を割り当てる必要があります。
実行を計画している仮想マシンを実行するのに十分な物理 RAM をホストで確保するには、仮想マシン用の vRAM の予約の合計の他に、2 GB の追加の RAM を設定する必要があります。この追加の RAM は ESXi ホストと、このホストで実行される各仮想マシンによって発生するオーバーヘッドのために必要となります。
BE 6000 の物理ホストを仮想化するために、ハイパーバイザでは最大で 2 GB の物理 RAM が必要です。共存展開を計画する際に、このオーバーヘッドを考慮する必要があります。たとえば、BE 6000 ホストに 32 GB の物理メモリがある場合、このうち 30 GB だけが仮想マシンに使用できます。詳細については、「 Understanding Memory Overhead 」を参照してください。
BE 6000 の導入には、vCPU と物理コアの 1 対 1 の割り当てがなければなりません。たとえば、16 の物理コアを搭載したホストがある場合、組み合わせの要件である 16 以下の vCPU を持つ仮想マシンの任意の組み合わせを導入できます。1 つ以上の仮想マシンで Cisco Unity Connection を実行している場合は、特別なケースになります。この場合、組み合わせの要件として 15 以下の vCPU を持つ仮想マシンの任意の組み合わせを導入できます。
vCPU の数は物理コアの数を超えることはできないので、CPU 予約または制限を設定する必要はありません。いかなる場合においても、物理コアがオーバーサブスクライブされることはありません。
注:一部のプロセッサはハイパースレッディングをサポートします。これにより、ハイパーバイザが物理コアを 2 つの論理プロセッサとして認識できるようになります。論理プロセッサは共存の計画には使用できません。
詳細については、 http://docwiki.cisco.com/wiki/Unified_Communications_Virtualization_Sizing_Guidelines の「No Hardware Oversubscription」セクションを参照してください。
直接接続ストレージ(DAS)は、最小限のパフォーマンス レベルを維持しながら、ホスト上で実行される仮想マシンの合計ディスク容量および IOPS(Input Output Operations Per Second)容量を提供する必要があります。
BE 6000 UC アプリケーションの遅延要件がサードパーティ アプリケーションを制限することはほとんどありません。ただし、インストールの前に、非 BE 6000 UC アプリケーションの遅延と負荷の要件を理解する必要があります。
DAS および RAID は固定で、BE 6000 のユニファイド コンピューティング システムの Tested Reference Configuration(TRC)のフィールドの変更は許可されません。BE 6000 TRC は、BE 6000 サーバでサポートされているすべての Cisco UC アプリケーションのストレージ要件を満たすように設計されています。ディスク遅延の要件は 20 ミリ秒未満である必要があります。
非 BE 6000 UC アプリケーションを含む展開について、あらゆる状況において、カーネル コマンドの遅延が 3 ミリ秒を超えず、物理デバイスのコマンド遅延が 20 ミリ秒を超えないように検証することを推奨します。詳細については、「 Sizing Shared Storage 」を参照してください。
たとえば、DAS で TRC をテストする場合、TRC で動作するように設計されているすべての UC アプリケーションは、フル トラフィックでロードされ、すべての仮想マシンでソフトウェア アップグレードが同時に実行されます。これにより、ホストで可能な最大の IOPS 負荷が生成され、このテストが成功すると、DAS アレイが特定のセットの仮想マシンの I/O 負荷を処理できる可能性が高くなります。
要件を要約すると、ディスク サブシステムは、UC アプリケーションの遅延の要件に影響を与えることなく、すべてのアプリケーションに必要なディスク領域を用意し、仮想マシンが生成する集約 IOPS の負荷をサポートする必要があります。そうしない場合は、一部の仮想マシンを取り除く必要があります。
共存する仮想マシンの集約ネットワーキングの負荷は、物理ネットワーキング インターフェイスの容量を超えてはいけません。通常、最近のサーバの物理ネットワーク リソースの I/O 容量は、ホストされている仮想マシンのニーズを満たすのに十分です。UC アプリケーションについては、「 QOS design considerations 」を参照してください。そのニーズを満たすために、ホストで導入されている仮想マシンのネットワーキング要件と、ホストのネットワーク ハードウェアをセット アップする方法について理解する必要があります。アプリケーション パフォーマンスの問題が、ホスト内のネットワークの輻輳が原因であるとシスコによって判断された場合、一部の VM をホストから除外する必要があります。
特定の状況において、BE 6000 UC アプリケーションと非 BE 6000 UC アプリケーションを組み合わせた共存展開がサポートされます。このマニュアルに記載されている要件は、正常な共存展開の基盤を提供しますが、非 BE 6000 UC アプリケーションの予期しない動作や、導入される可能性のあるアプリケーションのあらゆる組み合わせをテストすることは不可能なため、シスコでは、これらのガイドラインに従うことのみで十分であることを保証できません。
仮想化の重要な原則は、複数の仮想マシン間でハードウェア リソースを共有することが前提となっています。ホスト サーバに BE 6000 UC アプリケーションのみを導入する場合は、アプリケーションが完全にテストされ、動作が十分に理解されているため、シスコではパフォーマンスのレベルを保証できます。サードパーティ アプリケーションが共存する環境への導入では、ある程度の予測不可能性が生じますが、仮想化の一般的な原則とこのマニュアルの特定の要件に従うことで軽減できます。
最後に、シスコでは、これらのガイドラインに従うだけでは、ホストの仮想マシンでリソースの不足が発生しないとは保証できません。ただし、このような状況が発生した場合、唯一の方法は、ホストが負荷を処理できるようにするために、ホストの仮想マシンの一部を削除することです。これは、仮想マシンの一部を別のホストに移動する、または、すべての仮想マシンをより高性能なホストに移動することで可能です。