このガイドでは、Cisco IP Phone 7912G のセットアップ方法と使用方法について簡単に説明しています。ユーザ ガイドの全情報は Web サイトから入手できます。詳細については、「関連マニュアル」 を参照してください。
新しい Cisco IP Phone は多くの場合、システム管理者や技術者によって、企業 IP テレフォニー ネットワークに接続されます。しかし、それ以外の場合でも、Cisco IP Phone は容易にネットワークに接続できます。
次の手順に従って、Cisco IP Phone を企業 IP ネットワークに接続します。図1 を参照して、電話の背面にあるポートの位置を確認してください。
接続する前に、「安全上の注意事項」を読んでください。ネットワークへの接続について、システム管理者の準備が整っていることも確認してください。
ステップ1 Cisco IP Phone を企業 IP テレフォニー ネットワークに接続します。オフィスの設定方法によって、次の 2 つの手順のいずれかを使用します。いずれの方法を使用すべきかわからない場合は、システム管理者にお問い合せください。
ステップ2 受話器を受話器ポートに接続します。コードの端(コイル状でない部分が他に比べて長い)が、電話機の本体に接続されていることを確認してください。
ステップ3 システム管理者から、電源装置付きの Cisco IP Phone を受け取った場合は、その電源装置のプラグを電話機の背面にあるアダプタ ポートに接続します。次に、電源ケーブルを使用して電源装置をオフィス内の標準の電源コンセントに接続します。
電源装置を装備していない電話機をシステム管理者から受け取った場合、その電話機への電源はイーサネット接続によって供給されます。
Cisco IP Phone の電源を入れると、起動プロセスが開始します。数分後に起動プロセスが完了し、電話機を使用できる状態になります。
ヒント イーサネット ケーブルに RJ-45 コネクタを覆うカバーがある場合は、電話を平面に安定させて置くことができない場合があります。この場合は、RJ-45 コネクタを覆っているカバーを外します。
図1 Cisco IP Phone 7912G のケーブル接続
Cisco IP Phone 7912G は、IP(インターネット プロトコル)ネットワークを利用して音声通信を行うフル機能の電話機です。従来の電話機と同様の機能があり、電話の発信と着信が可能です。その他に短縮ダイヤル、リダイヤル、および電話会議のような機能もサポートしています。
Cisco IP Phone 7912G のボタンと各部の名称は、次の図および表を参照してください。
ここでは、Cisco IP Phone 7912G の使用を開始する際の簡単なヒントを説明します。機能の詳細については、「その他の機能の使用方法」を参照してください。Web サイトからユーザ ガイドの全情報にアクセスするには、「関連マニュアル」 を参照してください。
• 「電話の発信」
• 「通話の保留」
保留 ボタンを押します。保留ボタンが赤色に点灯します。保留を解除して元の通話に戻るには、点灯している 保留ボタン を押します。
保留中の通話は、ユーザと通話相手が相互に対話できない間もアクティブのままです。通話を保留している間は、別の着信に応答したり、発信したりすることができます。
(注) 保留機能を使用すると、音楽や呼び出し音が鳴ります。このため、電話会議での保留機能の使用は避けてください。
Cisco IP Phone 7912G での通話や他の基本的な機能に慣れたら、ここで説明するその他の機能を確認してください。
• 「通話の転送」
• 「不在転送」
電話で使用するボイスメール システムは、管理者が選択します。ボイスメール システムの使用方法については、付属のマニュアルを参照してください。たとえば、Cisco Unity を使用するように電話システムが構成されている場合は、ボイスメールの操作方法について Cisco Unity のマニュアルを参照してください。
ステップ1 次の手順に従って、不在履歴、着信履歴、発信履歴ディレクトリを開きます。
ステップ2 ナビゲーション ボタンを使用して、目的の履歴を選択(強調表示)します。
ステップ3 必要に応じて、 [編集] ソフトキーを使用して番号の前に数字を追加します。
ステップ4 受話器を取るか、または[ ダイヤル] ソフトキーを押します。
2 者間の通話を電話会議に切り替える手順は、次のとおりです。
ステップ1 通話中に、 [会議] ソフトキーを押します。新しい回線が自動的にアクティブになり、最初の通話相手が保留になります。
ステップ2 別の通話相手の電話番号または内線番号を呼び出します。
ステップ3 電話が接続したら、 [会議] ソフトキーを再度押して、通話相手を電話会議に加えます。
(注) 電話会議の開催者が切断した後は、他の通話相手の追加はできません。
通話中に別の着信があった場合、コール待機トーンが鳴るか、電話機の LCD スクリーンに発信者 ID が表示されます。
新しい着信に応答するには、 [応答] ソフトキーを押します。このボタンを押すと、元の通話が保留になります。
元の通話に戻るには、 保留 ボタンを押します。 保留 ボタンを続けて使用すると、2 つの通話を切り替えることができます。
ステップ1 通話中に、 [転送] ソフトキーを押します。このソフトキーを押すと、通話が自動的に保留になります。
ステップ2 通話の転送先の電話番号または内線番号をダイヤルします。
ステップ3 相手の呼び出し音が聞こえたら、 [転送] ソフトキーを再度押します。または、相手が応答したら、呼び出しを告げてから、 [転送] ソフトキーを押します。
着信コールすべてを別の電話番号に転送する手順は、次のとおりです。
ステップ1 [不在] ソフトキーを押します。ビープ音が 2 回鳴ります。
ステップ2 着信コールの転送先の番号を入力します。発信するときと同じように正しく番号を入力します。
ステップ3 番号の入力後、ビープ音が 2 回鳴ります。LCD スクリーンに、着信コールの転送先の番号を確認するメッセージが表示されます。
(注) コール転送をキャンセルするには、[不在]ソフトキーを押します。
• コール転送を使用すると、着信コールを別の Cisco IP Phone や従来のアナログ電話に送信できます。
• コール転送はアクティブでも、転送先番号で通話相手、応答マシン、またはボイスメール システムによる応答がない場合、着信コールはボイスメール システムにリダイレクトされます。
• 電話機が身近にない場合は、[Cisco CallManagerユーザオプション]Web サイトにコンピュータからアクセスして、コール転送をセットアップできます。このサイトにアクセスするには、URL とデフォルトのパスワードをシステム管理者にお問い合せください。
[Cisco CallManagerユーザオプション]Web サイトを使用すると、電話に短縮ダイヤル ボタンを 4 つまで作成できます。このサイトにアクセスするには、URL とデフォルトのパスワードをシステム管理者にお問い合せください。
短縮ダイヤルの設定を作成した後は、ご使用の電話機から短縮ダイヤルで発信できます。上記の操作を行うには、 ナビゲーション ボタンを押して短縮ダイヤルのリストを表示します。リストを選択してから、受話器を取るか [ダイヤル] ソフトキーを押して発信します。
短縮ダイヤルの設定と使用の詳細については、Web サイトにあるユーザ ガイドの完全版を参照してください。「関連マニュアル」も参照してください。
Cisco IP Phone 7912G の設置やその使用方法で不明点がある場合は、まず最初にシステム管理者にお問い合せください。
システム管理者は、状況に応じ、[ユーザオプション]Web サイトを勧めることがあります。このサイトでは、一部の電話機能を制御できます。たとえば、このサイトではコール転送のセットアップおよび短縮ダイヤルの指定を行うことができます。
ご使用の IP Phone で利用できるすべての機能を参照するには、Web サイトにあるユーザ ガイドの完全版にアクセスしてください。次の Web サイトにアクセスして、Cisco IP Phone 7912G のリンクをクリックします。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/index.htm
Cisco IP Phone 7912G の設置または使用を開始する前に、次の安全上の注意事項をお読みください。
各国語版の注意事項は、『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco IP Phone 7900 Series 』に記載されています。このマニュアルは製品に同梱されており、次の Web サイトからも入手できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/index.htm
警告 「危険」を表します。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。装置の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。このマニュアルに記載されている警告の各国語版は、装置に付属の
『Regulatory Compliance and Safety Information』を参照してください。
警告 設置手順を読んでから、システムを電源に接続してください。
警告 雷が発生している間は、システムに対する作業、またはケーブルの着脱作業は行わないでください。
警告 感電事故を防止するため、Safety Extra-Low Voltage(SELV; 安全超低電圧)回路を Telephone-Network Voltage(TNV; 電話網電圧)回路に接続しないでください。LAN ポートには SELV 回路があり、WAN ポートには TNV 回路があります。一部の LAN ポートおよび WAN ポートは、RJ-45 コネクタを使用します。ケーブルを接続する場合には、注意してください。
次の警告は、Cisco IP Phone を外部電源装置で使用する場合に適用されます。
警告 この製品は、短絡(過電流)に対する保護を建物の設備に依存しています。120VAC、15A以下(米国)、または 240VAC、10A 以下(その他の国)のヒューズまたは回路ブレーカーが電圧線(電流が通る導体全部)に使用されていることを確認してください。
警告 この装置は、TN 電源システムを使用して動作するように設計されています。
警告 プラグとソケットは常にアクセスできる状態にしておく必要があります。これは、プラグとソケットが主要な切断装置であるためです。