マルチキャスト最適化について
7.0.116.0 よりも前のリリースでは、マルチキャストは、マルチキャスト アドレスと VLAN を 1 つのエンティティ(MGID)としてグループ化することを基本としていました。VLAN Select と VLAN プーリングが使用されると、重複パケットが増加する可能性があります。VLAN Select 機能では、すべてのクライアントがそれぞれ異なる VLAN 上でマルチキャスト ストリームをリッスンします。そのため、コントローラは、マルチキャスト アドレスと VLAN の組み合わせごとに異なる MGID を作成します。その結果、アップストリーム ルータは VLAN ごとにコピーを 1 つ送信し、最悪の場合、プール内に存在する VLAN の数だけコピーが作成されます。WLAN はすべてのクライアントに対して同じままなので、マルチキャスト パケットの複数のコピーが無線で送信されます。無線メディア上およびコントローラとアクセス ポイントの間に発生する重複したマルチキャスト ストリームを抑制するには、マルチキャスト最適化機能を使用できます。
マルチキャスト最適化では、マルチキャスト トラフィック用に使用可能なマルチキャスト VLAN を作成できます。WLAN の VLAN の 1 つを、マルチキャスト グループが登録されるマルチキャスト VLAN として設定できます。クライアントは、マルチキャスト VLAN 上でマルチキャスト ストリームをリッスンできます。MGID は、マルチキャスト VLAN とマルチキャスト IP アドレスを使用して生成されます。同じ WLAN の VLAN プール上にある複数のクライアントが単一のマルチキャスト IP アドレスをリッスンしている場合、単一の MGID が生成されます。コントローラは、この VLAN プール上のクライアントからのすべてのマルチキャスト ストリームが常にマルチキャスト VLAN 上に送出されるようにして、その VLAN プールのすべての VLAN に対し、アップストリーム ルータに登録されるエントリが 1 つになるようにします。クライアントが異なる VLAN 上にあっても、1 つのマルチキャスト ストリームだけが VLAN プールにヒットします。したがって、無線で送信されるマルチキャスト パケットは、1 つのストリームだけになります。