このドキュメントでは、トランスポート制御プロトコル(TCP)およびユーザ データグラム プロトコル(UDP)スモール サーバ、ルータ上でこれらを有効または無効にする方法、および関連するさまざまな使用できるサービスについて説明します。
このドキュメントに関する固有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、Cisco IOS® のソフトウェア バージョン 12.2(10b)に基づくものです。
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、クリアな(デフォルト)設定で作業を開始しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
表記法の詳細については、『シスコ テクニカル ティップスの表記法』を参照してください。
TCP および UDP のスモール サーバは、ルータで実行されているサーバ(Unix 用語でのデーモン)で、診断に役立ちます。
TCP スモール サーバには次の機能があります。
echo:telnet x.x.x.x echoコマンドで入力されたものをすべてエコーバックします。
Chargen: ASCIIデータのストリームを生成します。telnet x.x.x.x chargen コマンドを使用します。
廃棄:入力されたものをすべて廃棄します。telnet x.x.x.x discard コマンドを使用します。
Daytime:システムの日付と時刻が正しければ返します。Network Time Protocol(NTP)を実行しているか、EXEC レベルから手動で日付と時刻を設定していれば正確です。telnet x.x.x.x daytime コマンドを使用します。
x.x.x.x の部分は、ご使用のルータの IP アドレスで置き換えてください。シスコ内のルータのほとんどは、スモール サーバを実行します。
UDP スモール サーバには次の機能があります。
Echo: 送信したデータグラムのペイロードをエコー。
Discard:送信したデータグラムを応答せずに廃棄します。
Chargen:送信したデータグラムを廃棄し、CR+LFで終わる72文字のASCII文字列で応答します。
注:
UNIX 機のほとんどで、上記のスモール サーバがサポートされています。
ルータでは finger サービスと async line bootp サービスも提供しています。これらはグローバル コンフィギュレーション コマンドの no service finger と no ip bootp server を使用することで、個別にオフにすることができます。
TCP および UDP のスモール サーバをイネーブルにするコマンドは、service tcp-small-servers と no service udp-small-servers です。
TCP および UDP のスモール サーバは、Cisco IOS ソフトウェア バージョン 11.2 以前ではデフォルトでイネーブルになっています。これらは、コマンド no service tcp-small-servers と no service udp-small-servers を使用してディセーブルになることがあります。これらは Cisco IOS ソフトウェア バージョン 11.3 以降ではデフォルトでディセーブルになります。
これらのサービスが絶対に必要でない限り、イネーブルにしないことを推奨しています。これらのサービスは、ターゲット システムに関する情報を得るために間接的に使用したり、UDP のエコーを使用する fraggle 攻撃の場合と同様に直接使用する場合があります。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
01-Aug-2006 |
初版 |