マーキングについて
マーキングは、着信および発信パケットの Quality of Service(QoS)フィールドを変更するために使用する方式です。マーキングが可能な QoS フィールドは、レイヤ 3 では IP precedence、および DiffServ コード ポイント(DSCP)です。QoS グループはシステムにとってローカルなラベルで、中間マーキング値を割り当てることができます。QoS グループのラベルを使用して、出力スケジューリングを決定できます。
マーキングのコマンドは、ポリシー マップ内で参照されるトラフィック クラスで使用できます。次の表に、設定できるマーキング機能を示します。
マーキング機能 |
説明 |
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DSCP |
レイヤ 3 DSCP。 |
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IP precedence |
レイヤ 3 の IP precedence。
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QoS グループ |
システム内部で操作および照合できる、ローカルで有効な QoS 値。範囲は 0 ~ 3 です。 |
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入力 |
マーキングのステータスは着信パケットに適用されます。 |
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CoS |
レイヤ 2 VLAN ID |
信頼境界
信頼境界は、ネットワークの境界を形成します。ネットワークはスイッチのマーキングを信頼します(オーバーライドしません)。
受信インターフェイスは信頼境界を以下のように実行します。
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すべてのファイバ チャネルおよび仮想ファイバ チャネル インターフェイスは、FCoE システム クラスに自動的に分類されます。
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デフォルトでは、すべてのイーサネット インターフェイスは信頼できるインターフェイスです。802.1p サービス クラス(CoS)値でタグ付けされたパケットは、パケット内の値を使用して、システム クラスに分類されます。
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802.1p CoS 値でタグ付けされていないパケットは、デフォルトのドロップ システム クラスに分類されます。タグなしパケットがトランク上で送信される場合、このパケットにはデフォルトのタグなし CoS 値 0 がタグ付けされます。
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イーサネット インターフェイスまたはポート チャネルのデフォルトのタグなし Cos 値は上書きできます。
システムがタグなしパケットに正しい CoS 値を適用すると、QoS は新しく定義されたクラスに従ってパケットを処理します。
動作のクラス
ルーテッド ユニキャスト トラフィックの場合、CoS 値は使用できず、パケットには DiffServ コード ポイント(DSCP)値のみが含まれます。ブリッジド ユニキャスト トラフィックの場合、CoS 値は、802.1q ヘッダーで受信した CoS 値からコピーされます。レイヤ 2 アクセス リンクでは、トランク ヘッダーがないことに注意してください。このため、トラフィックがアクセス ポートで受信されてブリッジされる場合、そのトラフィックは CoS 0 でスイッチを入力します。DSCP 値は変更されませんが、パケットは望ましい優先度を取得しないことがあります。CoS 値または DSCP 値を手動で設定する QoS ポリシーにより、ポリシーマップで CoS 値を手動で設定できます。
ルーテッド マルチキャスト トラフィックは、ルーテッド ユニキャスト トラフィックと同様の CoS 値を取得します。ブリッジド マルチキャスト トラフィックの場合、動作は レイヤ 3 の状態によって決まります。マルチキャスト グループにレイヤ 3 ステートがない場合、CoS はブリッジド ユニキャスト トラフィックと同様に取得されます。マルチキャスト グループにレイヤ 3 ステートがある場合、ルーテッド ユニキャスト トラフィックと同様に CoS が取得されます。
(注) |
トラフィックが受信される VLAN のスイッチ仮想インターフェイス(SVI)でスパース モードの Protocol Independent Multicast(PIM)をイネーブルにすると、PIM はマルチキャスト トラフィックの S、G エントリを作成します。 |
トラフィックのタイプ | CoS の動作 |
ルーテッド ユニキャスト | [変更なし(Unchanged)] |
ブリッジド ユニキャスト | [変更なし(Unchanged)] |
ルーテッド マルチキャスト | ToS の 3 MSB からコピー |
グループのレイヤ 3 ステートのブリッジド マルチキャスト | ToS の 3 MSB からコピー |
グループに レイヤ 3 状態がないブリッジド マルチキャスト | [変更なし(Unchanged)] |
(注) |
トラフィック タイプごとの CoS 動作は、Cisco Nexus 9508 スイッチ(NX-OS 7.0(3)F3(3))ではサポートされていません。 |