コマンド スケジューラのオカレンスは、スケジュール イベントとして定義されます。ポリシー リストは、一定間隔後、特定の日時、またはシステム起動時に実行されるように設定します。ポリシー リストは、1 回、ワンタイム イベントとして、または繰り返しイベントとして実行できます。
コマンド スケジューラ オカレンスは、関連付けられたポリシー リストが設定される前にスケジューリングできますが、ポリシー リストが実行されるようスケジューリングする前にポリシー リストを設定するように勧める警告が表示されます。
EXEC Cisco Networking Service コマンドのコマンド スケジューラ ポリシー リストをセットアップし、コマンド スケジューラ オカレンスを設定して、Cisco Networking Service コマンドを実行するまでの時間または間隔を指定するには、次の作業を実行します。
コマンド スケジューラ ポリシー リスト
ポリシー リストは、1 行以上の完全修飾 EXEC CLI コマンドで構成されます。kron occurrence コマンドを使用してコマンド スケジューラによってポリシー リストが実行されるときに、ポリシー リスト内のすべてのコマンドが実行されます。異なる時刻に実行される CLI コマンドには別のポリシー リストを使用します。編集機能はありません。ポリシー
リストは設定した順序で実行されます。エントリを削除するには、cli コマンドの no 形式の後に適切な EXEC コマンドを使用します。既存のポリシー リスト名を使用すると、新しいエントリはそのポリシー リストの最後に追加されます。ポリシー リスト内のエントリを表示するには、show running-config コマンドを使用します。ポリシー リストが 1 回だけ実行されるようスケジューリングされている場合は、実行後は show running-config コマンドでポリシー リストは表示されません。
ポリシー リストは、ポリシー リストがスケジューリングされた後に設定できますが、各ポリシー リストは、実行するようスケジューリングされる前に設定する必要があります。
コマンド スケジューラ オカレンス
クロック時間は、コマンド スケジューラ オカレンスが実行されるようスケジューリングする前に、ルーティング デバイスに設定する必要があります。クロック時間が設定されていない場合、kron occurrence コマンドを入力すると、警告メッセージがコンソール画面に表示されます。クロック時間を設定するには、clock コマンドまたは Network Time Protocol(NTP)を使用します。
コマンド スケジューラによって実行される EXEC CLI は、ルーティング デバイス上でテストして、プロンプトを生成したり、キーストロークで実行が中断したりすることなく実行されるかどうかを確認する必要があります。CLI 構文エラーがある場合、コマンド
スケジューラはそのポリシー リスト全体を削除してしまうため、初めにテストしておくことが重要です。ポリシー リストを削除する場合は、CLI の依存関係によってエラーが発生しないようにします。
conditional キーワードを kron policy-list コマンドに指定すると、エラーが発生した場合にコマンドの実行は停止されます。
(注) |
- 同時に実行するようスケジューリングできるポリシー リストは 31 個以下です。
- 単発オカレンスをスケジュールした場合は、オカレンスの実行後に show running-config コマンドを使用しても、そのオカレンスは表示されません。
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手順の概要
- enable
- configure terminal
- kron policy-list list-name [conditional ]
- cli コマンド
- exit
- kron occurrence occurrence-name [user username ] {in [[numdays: ]numhours: ]nummin | at hours:min [[month ] day-of-month ] [day-of-week ]} {oneshot | recurring | system-startup }
- policy-list list-name
- exit
- show kron schedule
手順の詳細
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コマンドまたはアクション |
目的 |
ステップ 1 |
enable
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ステップ 2 |
configure terminal
Device# configure terminal
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グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。
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ステップ 3 |
kron policy-list list-name [conditional ]
Device(config)# kron policy-list cns-weekly
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新規または既存のコマンド スケジューラ ポリシー リストの名前を指定し、kron-policy コンフィギュレーション モードを開始します。
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list-name が新規の場合は、新しいポリシー リスト構造が作成されます。
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list-name が既存のものである場合は、その既存のポリシー リスト構造にアクセスします。ポリシー リストは設定した順に実行され、編集機能はありません。
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オプションの conditional キーワードを使用すると、エラーが発生した場合にコマンドの実行は停止されます。
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ステップ 4 |
cli コマンド
Device(config-kron-policy)# cli cns image retrieve server https://10.19.2.3/cnsweek/ status https://10.19.2.3/cnsstatus/week/
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指定されたコマンド スケジューラ ポリシー リストのエントリとして追加される完全修飾 EXEC コマンドおよび関連する構文を指定します。
(注)
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プロンプトを生成したり、キーストロークで実行が中断されたりする EXEC コマンドは、エラーとなります。
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ステップ 5 |
exit
Device(config-kron-policy)# exit
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kron-policy コンフィギュレーション モードを終了し、デバイスをグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。
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ステップ 6 |
kron occurrence occurrence-name [user username ] {in [[numdays: ]numhours: ]nummin | at hours:min [[month ] day-of-month ] [day-of-week ]} {oneshot | recurring | system-startup }
Device(config)# kron occurrence may user sales at 6:30 may 20 oneshot
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新規または既存のコマンド スケジューラ オカレンスの名前とスケジュールを指定し、kron-occurrence コンフィギュレーション モードを開始します。
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このコマンドの設定時に開始するタイマーが設定されたデルタ時間間隔を指定するには、 in キーワードを使用します。
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日時を指定するには、at キーワードを使用します。
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コマンド スケジューラ オカレンスを 1 回または繰り返しスケジューリングするには、oneshot キーワードまたは recurring キーワードのいずれかを選択します。オカレンスをシステム起動時にする場合は、オプションの system-startup キーワードを追加します。
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ステップ 7 |
policy-list list-name
Device(config-kron-occurrence)# policy-list sales-may
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コマンド スケジューラ ポリシー リストを指定します。
(注)
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ポリシー リスト内の CLI コマンドが、プロンプトを生成したりキーストロークによって中断されたりすると、エラーが生成され、そのポリシー リストは削除されます。
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ステップ 8 |
exit
Device(config-kron-occurrence)# exit
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kron-occurrence コンフィギュレーション モードを終了し、デバイスをグローバル コンフィギュレーション モードに戻します。
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ステップ 9 |
show kron schedule
Device# show kron schedule
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(任意)コマンド スケジューラ オカレンスのステータスおよびスケジュール情報を表示します。
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例
次の例では、設定されている全コマンド スケジューラ オカレンスのステータスおよびスケジュール情報が表示されます。
Device# show kron schedule
Kron Occurrence Schedule
cns-weekly inactive, will run again in 7 days 01:02:33
may inactive, will run once in 32 days 20:43:31 at 6:30 on May 20