NCS 560 シリーズ ルータの制約事項
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hw-module profile qos ingress-model peering コマンドはサポートされていません。
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一致 ACL はサポートされていません。
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パケットの分類には、特定のグループ(またはクラス)内のパケットを分類し、これにトラフィック記述子を割り当てて、ネットワークで QoS 処理用にアクセスできるようにする処理が含まれます。トラフィック記述子には、パケットが受ける転送処理(Quality of Service)に関する情報が含まれます。パケット分類を使用すると、複数のプライオリティ レベルまたは CoS にネットワーク トラフィックを区分できます。発信元が契約された条項に従うことに同意し、ネットワークが QoS の実行を約束します。トラフィック ポリサーとトラフィック シェーパーは、契約を順守するために、パケットのトラフィック記述子を使用します。
トラフィック ポリサーおよびトラフィック シェーパーは、IP precedence などのパケット分類機能を使用して、さまざまなタイプの QoS サービスに対して、ルータを通過するパケット(またはトラフィック フロー)を選択します。パケットを分類した後、他の QoS 機能を使用して、輻輳管理、帯域幅割り当て、および遅延限度などの適切なトラフィック処理ポリシーを、各トラフィック クラスに割り当てることができます。
モジュラ Quality of Service(QoS)コマンドライン インターフェイス(MQC)は、分類する必要のあるトラフィック フローを定義するために使用します。このとき、各トラフィック フローをサービス クラス、またはクラスと呼びます。その後、トラフィック ポリシーを作成し、クラスに適用します。定義されたクラスに該当しないトラフィックはすべて、デフォルト クラスのカテゴリに分類されます。
hw-module profile qos ingress-model peering コマンドはサポートされていません。
一致 ACL はサポートされていません。
トラフィック クラスの目的は、ルータのトラフィックを分類することです。class-map コマンドを使用してトラフィック クラスを定義します。
トラフィック クラスには、3 つの主要な要素が含まれています。
名前
一連の match コマンド:パケットを分類するためのさまざまな基準を指定します。
これらの match コマンドを評価する方法の手順(トラフィック クラスに複数の match コマンドが存在する場合)
パケットは、match コマンドで指定された基準に合っているかどうかを判断するためにチェックされます。指定された基準に合っていれば、パケットはクラスのメンバーと見なされ、トラフィック ポリシーで設定された QoS 仕様に従って転送されます。一致基準を満たさないパケットは、デフォルトのトラフィック クラスのメンバーとして分類されます。
次の表に、このルータでサポートされている一致タイプの詳細を示します。
サポートされている一致タイプ |
最小、最大 |
エントリの最大数 |
一致 NOT のサポート |
範囲のサポート |
インターフェイスでサポートされる方向 |
---|---|---|---|---|---|
IPv4 DSCP IPv6 DSCP DSCP |
(0、63) |
64 |
あり |
あり |
入力 |
IPv4 Precedence IPv6 Precedence Precedence |
(0、7) |
8 |
あり |
なし |
入力 |
MPLS Experimental Topmost |
(0、7) |
8 |
あり |
なし |
入力 |
Access-group |
N/A |
8 |
なし |
該当なし |
入力 |
QoS-group |
(1、7) |
7 |
なし |
なし |
出力 |
CoS |
(0、7) |
8 |
なし |
あり |
入力 |
プロトコル |
(0、255) |
1 |
あり |
該当なし |
入力 |
(注) |
出力キューの統計情報は、出力で対応する一致基準があるクラスにのみ表示されます。したがって、入力に set qos-group x を設定した場合、対応する match qos-group x を出力に設定して出力側で統計情報が表示されるようにする必要があります。また、QoS-group の使用とキューの選択も参照してください。 |
未分類のトラフィック(トラフィック クラスで指定された一致条件を満たさないトラフィック)は、デフォルト トラフィック クラスに属するものとして扱われます。
ユーザがデフォルト クラスを設定しない場合でも、パケットはデフォルト クラスのメンバとして扱われます。ただし、デフォルトでは、デフォルト クラスにイネーブルな機能はありません。そのため、機能が設定されていないデフォルト クラスに属するパケットには QoS 機能は適用されません。この後、これらのパケットは、ファーストイン ファーストアウト(FIFO)キューに配置され、使用可能な下位リンクの帯域幅で決められたレートで転送されます。この FIFO キューは、テール ドロップと呼ばれる輻輳回避技術で管理されます。
出力分類の場合、qos-group (1-7)での一致がサポートされています。match qos-group 0 は設定できません。出力ポリシーの class-default は qos-group 0 にマッピングします。
次に、デフォルト クラスにトラフィック ポリシーを設定する例を示します。
configure
policy-map ingress_policy1
class class-default
police rate percent 30
!
一致基準が含まれるトラフィック クラスを作成するには、class-map コマンドを使用してトラフィック クラス名を指定し、必要に応じて match コマンドをクラスマップ コンフィギュレーション モードで使用します。
ガイドライン
ユーザは、設定の単一行において一致タイプに対し複数の値を提供できます。つまり、最初の値が一致基準を満たさない場合は、一致ステートメントに示された次の値が分類のために検討されます。
not キーワードを match コマンドに使用すると、指定されていないフィールドの値に基づいて照合が実行されます。
この設定作業で指定するすべての match コマンドの使用は任意ですが、1 つのクラスに少なくとも 1 つの一致基準を設定する必要があります。
match-any を指定した場合、トラフィック クラスで受信したトラフィックがトラフィック クラスの一部と分類されるには、一致基準の 1 つを満たす必要があります。これはデフォルトです。match-all を指定した場合は、トラフィックがすべての一致基準を満たす必要があります。
match access-group コマンドの場合は、IPv4 ヘッダーおよび IPv6 ヘッダーのパケット長または TTL(パケット存続時間)フィールドに基づいた QoS 分類はサポートされません。
match access-group コマンドの場合は、ACL リストがクラス マップ内で使用されると、ACL の拒否アクションは無視され、トラフィックは指定された ACL の一致パラメータに基づいて分類されます。
match qos-group 、traffic-class 、および discard-class は出力方向でのみサポートされます。また、これらは出力方向でサポートされている唯一の一致基準です。
出力のデフォルト クラスは、暗黙的に qos-group 0 に一致します。
マルチキャストはルータ上のユニキャストとは異なるシステム パスを取得し、後でインターフェイスごとに 20:80 のマルチキャスト対ユニキャストの比率の出力を満たします。この比率は、トラフィックと同じ優先度レベルに維持されます。
マルチキャスト トラフィックの出力 QoS はトラフィック クラス 0 ~ 5 は優先順位が低く、トラフィック クラス 6 ~ 7 は優先順位が高いものとして処理します。現在、ユーザはこれを設定できません。
出力シェーピングは、優先順位が高い(HP)トラフィック クラスでのマルチキャスト トラフィックには影響しません。ユニキャスト トラフィックにのみ、適用されます。
入力ポリシーでトラフィック クラスを設定しますが、対応するトラフィック クラス値の出力に一致クラスがない場合は、このクラスを持つ入力のトラフィックは出力ポリシー マップのデフォルト クラスでは説明されません。
トラフィック クラス 0 のみがデフォルト クラスに分類されます。入力に割り当てられていても、出力キューが割り当てられていないゼロ以外のトラフィック クラスは、デフォルト クラスにも、他のどのクラスにも分類されません。
また、QoS-group の使用とキューの選択も参照してください。
トラフィック クラスの設定を完了するには、以下を完全に行う必要があります。
クラス マップの作成
パケットをその特定のクラスのメンバとして分類するための一致基準の指定
サポートされる一致タイプの一覧については、トラフィック クラスの要素 を参照してください。
Router# configure
Router(config)# class-map match-any qos-1
Router(config-cmap)# match qos-group 1
Router(config-cmap)# end-class-map
Router(config-cmap)# commit
クラス マップ設定を確認するには、次のコマンドを使用します。
Router#show class-map qos-1
1) ClassMap: qos-1 Type: qos
Referenced by 2 Policymaps
実行コンフィギュレーション も参照してください。
確認 も参照してください。
トラフィック ポリシーには、次の 3 つの要素が含まれています。
名前
トラフィック クラス
Quality of Service(QoS)ポリシー
トラフィック ポリシーにトラフィックを分類するのに使用するトラフィック クラスを選択した後で、ユーザはこの分類されたトラフィックに適用される QoS 機能を入力できます。
MQC では、必ずしも 1 つのトラフィック クラスだけを 1 つのトラフィック ポリシーに関連付ける必要はありません。
クラスをポリシー マップで設定する順序が重要です。クラスの一致規則は、クラスをポリシー マップで指定した順序で TCAM にプログラミングされます。したがって、あるパケットが複数のクラスと一致する場合は、最初に一致したクラスだけが返され、対応するポリシーが適用されます。
ルータは、入力方向のポリシーマップごとに 32 のクラスを、出力方向のポリシーマップごとに 8 つのクラスをサポートしています。
次の表に、ルータでサポートされているクラスアクションを示します。
サポートされているアクション タイプ |
インターフェイスでサポートされる方向 |
---|---|
bandwidth-remaining |
出力 |
mark |
(パケットのマーキングを参照)。 |
police |
入力 |
priority |
出力(レベル 1~レベル 7) |
shape |
出力 |
WRED は、default オプションと discard-class オプションをサポートしています。discard-class に渡される値は 0 と 1 のみです。
トラフィック ポリシーの目的は、ユーザが指定したトラフィック クラスまたはクラスに分類されたトラフィックに関連付ける QoS 機能を設定することです。
トラフィック クラスを設定するには、トラフィック クラスの作成 を参照してください。
policy-map コマンドを使用してトラフィック ポリシーを定義した後、インターフェイス コンフィギュレーション モードで service-policy コマンドを使用してこのポリシーを 1 つ以上のインターフェイスに付加し、これらのインターフェイスのトラフィック ポリシーを指定できます。デュアル ポリシー サポートを使用すると、2 つのトラフィック ポリシーを使用できます(1 つはマーキング、もう 1 つは出力に付加されるキューイング)。トラフィック ポリシーのインターフェイスへの適用を参照してください。
トラフィック ポリシーの設定を完了するには、以下を完全に行う必要があります。
1 つまたは複数のインターフェイスに付加してサービス ポリシーを指定するためのポリシー マップの作成
トラフィック クラスのトラフィック ポリシーへの関連付け
クラス アクションの指定(トラフィック ポリシーの要素 を参照)
Router# configure
Router(config)# policy-map test-shape-1
Router(config-pmap)# class qos-1
/* Configure class-action ('shape' in this example).
Repeat as required, to specify other class-actions */
Router(config-pmap-c)# shape average percent 40
Router(config-pmap-c)# exit
/* Repeat class configuration as required, to specify other classes */
Router(config-pmap)# end-policy-map
Router(config)# commit
実行コンフィギュレーションを参照してください。
確認を参照してください。
トラフィック クラスおよびトラフィック ポリシーが作成された後、インターフェイスにトラフィック ポリシーを適用し、ポリシーの適用方向を指定する必要があります。
(注) |
ポリシーマップをインターフェイスに適用すると、各クラスの転送速度のカウンタの精度が損なわれます。これは、転送速度のカウンタが指数関数的減衰フィルタに基づいて計算されるためです。 |
トラフィック ポリシーをインターフェイスに適用するには、以下を完了する必要があります。
トラフィック クラス、およびパケットをクラスに対応させる関連付けられたルールの作成(トラフィック クラスの作成 を参照)
1 つまたは複数のインターフェイスに適用してサービス ポリシーを指定するためのトラフィック ポリシーの作成(トラフィック ポリシーの作成 を参照)
トラフィック クラスのトラフィック ポリシーへの関連付け
入力または出力方向での、トラフィック ポリシーのインターフェイスへの適用
Router# configure
Router(config)#
Router(config-int)# service-policy output
Router(config-int)# commit
RP/0/RP0/CPU0:R1(config)# interface twentyFiveGigE 0/0/0/26.1
RP/0/RP0/CPU0:R1(config-if)# service-policy input cos
RP/0/RP0/CPU0:R1(config-if)# commit
RP/0/RP0/CPU0:R1# show run interface TwentyFiveGigE0/0/0/26.1
interface TwentyFiveGigE0/0/0/26.1 l2transport
encapsulation dot1q 25
service-policy input cos
!
RP/0/RP0/CPU0:R1# show run policy-map cos
policy-map cos
class cos1
police rate 3 mbps
!
!
class cos2
police rate 2 mbps
!
!
class cos3
police rate 3 mbps
!
!
class class-default
police rate 4 mbps
!
!
end-policy-map
!
RP/0/RP0/CPU0:R1#
パケット マーキング機能では、指定マーキングに基づいてパケットを区別する方法がユーザに提供されます。ルータは、出力パケット マーキングをサポートしています(discard-class で使用する場合のみ)。
また、ルータは L2 入力マーキングもサポートしています。
入力マーキングの場合:
入力トラフィック:入力 pop 操作では、カスタマー VLAN タグ(CoS、DEI)の再マーキングはサポートされていません。
出力トラフィック:入力「pop VLAN」は出力トラフィックの「push VLAN」に変換され、新たにプッシュされた VLAN タグで(CoS、DEI)マーキングがサポートされます。2 つの VLAN タグが出力側のパケット ヘッダーにプッシュされる場合は、内部と外部の両方の VLAN タグがマークされます。次に例を示します。
1. rewrite ingress tag pop 1 symmetric
2. rewrite ingress tag pop 2 symmetric
3. rewrite ingress tag translate 2-to-1 dot1q/dot1ad <> symmetric
出力マーキング ポリシーの統計情報とカウンタはルータ上では確認できません。
出力マーキング ポリシーの統計情報とカウンタはルータ上では確認できません。
次の表に、サポートされているパケット マーキング操作を示します。
サポートされているマーク タイプ |
範囲 |
無条件マーキングのサポート |
条件付きマーキングのサポート |
---|---|---|---|
set dscp |
0 ~ 63 |
入力 |
なし |
set qos-group |
0 ~ 7 |
入力 |
なし |
パケット マーキング機能により、次のようにネットワークを複数のプライオリティ レベルまたはサービス クラスに区切ることができます。
QoS 無条件パケット マーキングを使用して、ネットワークに入るパケットの IP precedence または DSCP 値を設定します。ネットワーク内のルータは、新しくマーキングされた IP precedence 値を使用して、トラフィックの処理方法を決定できます。
入力方向で、IP Precedence または DSCP 値に基づいてトラフィックを照合した後、そのトラフィックを特定の discard-class に設定できます。それによって、輻輳回避技術である Weighted Random Early Detection(WRED; 重み付けランダム早期検出)は、discard-class 値を使用して、パケットがドロップされる可能性を判断します。
QoS 無条件パケット マーキングを使用して、MPLS パケットを QoS グループに割り当てます。ルータは、QoS グループを使用して送信用のパケットのプライオリティを設定する方法を決定します。トラフィック クラス識別子を MPLS パケット上に設定するには、 set traffic-class コマンドをポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードで使用します。
(注) |
QoS グループ ID を設定しても、パケットを送信する優先順位が自動的に決まるわけではありません。最初に QoS グループを使用する出力ポリシーを設定する必要があります。 |
CoS 無条件パケット マーキングを使用して、IEEE 802.1p/ スイッチ間リンク(ISL)パケットのプライオリティ値を設定するパケットを割り当てます。ルータでは、CoS 値を使用して、パケットに転送のための優先順位を付ける方法を決定し、このマーキングを使用してレイヤ 2 からレイヤ 3 へのマッピングを行います。送信パケットのレイヤ 2 の CoS 値を設定するには、ポリシー マップ コンフィギュレーション モードで set cos コマンドを使用します。
802.1ad フレームの Drop Eeligible Indicator(DEI)ビットに基づいてパケットをマークするには、QoS の無条件パケット マーキングを使用します。ドロップ適正インジケータ(DEI) 値を設定するには、set dei コマンドをポリシー マップ クラス コンフィギュレーション モードで DEI 値を設定します。
(注) |
|
ルータは出力方向におけるすべての IP パケットの IP DSCP ビットのゼロへのマーキングをサポートしています。この機能は、IP パケットの優先順位の再マーキングに役立ちます。これは主に IP over Ethernet over MPLS over GRE のようなシナリオで使用されます。この機能は、class-default 内に設定されている set dscp 0 オプションがある入力ポリシーマップを使用して実行されます。
Router# configure
Router(config)# policy-map ingress-set-dscp-zero-policy
Router(config-pmap)# class class-default
Router(config-pmap-c)# set dscp 0
Router(config-pmap-c)# end-policy-map
Router(config-pmap)# commit
policy-map ingress-set-dscp-zero-policy
class class-default
set dscp 0
!
end-policy-map
!
ルータは、出力方向でのイーサネット パケットのレイヤ 2 マーキングをサポートしています。
この機能を有効にするには、次の手順を実行する必要があります。
出力インターフェイスでのキューイングとマーキングのポリシー マップを設定します。
入力にトラフィッククラスを設定し、match traffic-class をキューイング用の出力で使用します。
set qos-group コマンドが入力ポリシー内に設定されており、対応する match qos-group コマンドが出力マーキング ポリシー内に設定されていることを確認します。対応する QoS グループがない場合は、トラフィック障害が発生します。
入力「push VLAN」は、出力トラフィックの「pop VLAN」に変換されます。この場合、(CoS、DEI)再マーキングは VLAN タグではサポートされません。次に例を示します。
1. rewrite ingress tag push dot1q/dot1ad <> symmetric
2. rewrite ingress tag push dot1q/dot1ad <> second-dot1q <> symmetric
3. rewrite ingress tag translate 1-to-2 dot1q/dot1ad <> second-dot1q <> symmetric
(注) |
Cisco IOS XR ソフトウェア リリース 6.3.1 は、レイヤ 3 インターフェイス上での出力マーキングのポリシー マップをサポートしていません。 |
policy-map egress-marking
class qos1
set cos 1
!
class qos2
set cos 2
set dei 1
!
class qos3
set cos 3
!
class class-default
set cos 7
!
end-policy-map
!
ポリシーはバンドルにバインドできます。ポリシーがバンドルにバインドされている場合、各バンドル メンバ(ポート)で同じポリシーがプログラミングされます。たとえば、ポリサーまたはシェーパー レートがある場合、各ポートに同じレートが設定されます。トラフィックはロード バランシング アルゴリズムに基づいてメンバをバンドルするようスケジュールされます。
入力および出力トラフィックの両方がサポートされています。パーセントベースのポリシーと時間ベースのポリシーがサポートされています。
(注) |
BVI インターフェイス上では、出力マーキングはサポートされていません。 |
詳細については、リンク バンドルでの QoS の設定を参照してください。
QoS 出力マーキング/キューイングを実現するため、ルータはマーキングとキューイングに非依存ポリシーを使用して、出力上でデュアル ポリシー モデルを利用します。
出力マーキングは、qos-group/discard-class を設定することで、入力インターフェイス上にポリシーマップを適用して実現できます。次に、入力ポリシーマップで設定されている qos-group を出力ポリシーマップと DP(drop-precedence または discard class)値とともに使用することで、発信 L2 パケットの cos/dei を再マークします。同様に、出力キューイングは、トラフィッククラスを設定し、入力インターフェイスにポリシーマップを適用することで実現できます。次に、キューイング アクションを実行するために、出力ポリシー マップがトラフィック クラスを使用します。
この機能により、ユーザは DP(drop precedence)フィールドに基づいてマーキングを決定することができます。
MPLS からレイヤ 2 へのトラフィック ストリームの場合、レイヤ 2 パケットは MPLS データ パケット内にあります。したがって、データ伝送後はレイヤ 2 ヘッダーのマーキングは出力のみになる可能性があります。
出力書き換え動作の場合、VLAN タグが変更または追加されていると、cos または dei フィールドが出力マーキングでマークされることがあります。
QoS 出力マーキングとキューイングは、次の 3 つのステップにまとめることができます。
入力ポリシー マップの設定:着信パケットを分類し、qos-group/discard-class またはトラフィック クラスを設定します。
出力マーキング ポリシーの設定:
qos-group/discard-class で分類するためのクラスマップを作成します。
policy-map を作成し、L2 ヘッダーの cos/dei フィールドをマークします。
出力キューイング ポリシーの設定:
クラスマップを作成し、トラフィッククラスで分類します。
ポリシーマップを作成し、キューイング アクション(帯域幅、シェーピング、優先順位など)を実行します。
ポリシーをインターフェイスに付加します。
(注) |
QinQ トラフィックのマーキング時は、外側の dot1q ヘッダーのみが影響を受け、内側のヘッダーはそのまま残ります。ただし、新しい QinQ タグを追加した書き換え操作が少ない場合は、内側のヘッダーがマークされます。 |
/*Create class-map/*
Router#config
Router(config)#class-map match-any cos2
Router(config-cmap)#match cos 2
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any cos3
Router(config-cmap)#match cos 3
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any cos4
Router(config-cmap)#match cos 4
Router(config-cmap)#commit
/*Create classification policies*/
Router#config
Router(config)#policy-map ingress-classification
Route(config-pmap)#class cos 2
Router(config-pmap-c)#set qos-group 1
Router(config-pmap-c)#set traffic-class 3
Router(config-pmap-c)#class cos3
Router(config-pmap-c)#set qos-group 2
Router(config-pmap-c)#set traffic-class 5
Router(config-pmap-c)#class cos4
Router(config-pmap-c)#set qos-group 3
Router(config-pmap-c)#set traffic-class 4
Router(config-pmap-c)#class class-default
Router(config-pmap-c)#set qos-group 7
Router(config-pmap-c)#set traffic-class 6
Router(config-pmap-c)#commit
*/Egress Marking Policy/*
Router#config
Router(config)#class-map match-any qos1
Router(config-cmap)#match qos-group 1
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any qos2
Router(config-cmap)#match qos-group 2
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any qos3
Router(config-cmap)#match qos-group 3
Router(config-cmap)#commit
Router#config
Router(config)#policy-map egress-marking
Route(config-pmap)#class qos1
Router(config-pmap-c)#set cos 1
Router(config-pmap-c)#class qos2
Router(config-pmap-c)#set cos 2
Router(config-pmap-c)#set dei 1
Router(config-pmap-c)#class qos3
Router(config-pmap-c)#set cos 3
Router(config-pmap-c)#class class-default
Router(config-pmap-c)#set cos 7
Router(config-pmap-c)#commit
*/Egress Queuing Policy/*
Router#config
Router(config)#class-map match-any tc3
Router(config-cmap)#match traffic-class 3
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any tc4
Router(config-cmap)#match traffic-class 3
Router(config-cmap)#commit
Router(config)#class-map match-any tc5
Router(config-cmap)#match traffic-class 3
Router(config-cmap)#commit
Router#config
Router(config)#policy-map egress-queuing
Route(config-pmap)#class tc3
Router(config-pmap-c)#shape average 2 mbps
Router(config-pmap-c)#class tc4
Router(config-pmap-c)#shape average 5 mbps
Router(config-pmap-c)#class tc5
Router(config-pmap-c)#shape average 7 mbps
Router(config-pmap-c)#class class-default
Router(config-pmap-c)#commit
Router#config
Router(config)#interface tenGigE 0/0/1/0/0
Router(config-if)#service-policy input ingress-classification
Router(config-if)#service-policy output egress-marking
Router(config-if)#service-policy output egress-queuing
Router(config-if)#commit
マーキング ポリシーの統計情報はサポートされていません。つまり、show policy-map interface コマンドは出力を表示しません。
キューイング ポリシーが適用されている場合にのみ、統計情報の出力が表示されます。
出力マーキング ポリシーは、qos-group/discard-class でのみ分類できます。
出力キューイング ポリシーはトラフィッククラスでのみ分類できます。
出力マーキング ポリシーがマークできるのは、L2 ヘッダーの cos/dei フィールドのみです。
入力 QoS スケール制限については、次の表を参照してください。
クラスマップ サイズ |
入力 QoS が適用されるインターフェイスの最大数 |
||
---|---|---|---|
コアあたり | NPU あたり | ||
4 |
872 |
1744 |
|
8 |
436 |
872 |
|
16 |
218 |
436 |
|
32 |
109 |
218 |
(注) |
ルータのコアは単一であるため、コアあたりのスケールが適用されます。 |
その他の制約事項は次のとおりです。
入力サービス ポリシーに set traffic class ステートメントを明示的に設定した場合、対応する match traffic class をトラフィックの出力に設定して正しく一致するようにし、show policy-map interface <> output コマンド内で統計情報を説明する必要があります。入力トラフィックを出力の class-default に一致させるには、トラフィック クラスを入力上で 0 に設定する必要があります。
入力サービス ポリシーで set traffic class を設定し、出力に対応する match traffic class がない場合、トラフィックは class default には移動せず、そのトラフィック フローの統計情報は show policy-map interface <> output コマンド内に表示されません。
入力に set traffic class ステートメントがない場合、トラフィックは出力の default-class に到達します。
入力サービス ポリシーに set discard-class ステートメントを設定した場合、対応する match discard-class をトラフィックの出力に設定して正しく一致するようにし、show policy-map interface <> output コマンド内で統計情報を説明する必要があります。
入力サービス ポリシーに set discard-class を設定し、出力に対応する match discard-class がない場合、トラフィックは class-default には到達せず、このトラフィック フローの統計情報は show policy-map interface <> output コマンド内に表示されません。
システムは、ピアリング モードではクラスマップ サイズをサポートしていません。
BVI 上の入力 QoS ポリシーはポリサーをサポートしません。
システムは、BVI 上の出力 QoS ポリシーをサポートしません。
BVI と同じブリッジ ドメインに含まれている L2 インターフェイス上に L3 入力 QoS ポリシーを適用すると、パケットがその BVI MAC アドレス宛である場合は分類が動作しない可能性があります。
QoS ポリシーが BVI に付加されている場合、ポリシーは、同じブリッジドメインに含まれている L2 インターフェイスによって継承されます。そのため、他のポリシーは L2 インターフェイスに適用できません。同様に、QoS ポリシーが L2 インターフェイスのいずれかに付加されている場合は、同じブリッジドメインに含まれている BVI に QoS ポリシーを適用できません。
In-Place ポリシーの変更機能では、QoS ポリシーが 1 つ以上のインターフェイスに付加されている場合でも QoS ポリシーを変更できます。変更されたポリシーは、新しいポリシーをインターフェイスにバインドするときと同じチェックを受けます。ポリシー変更が成功した場合、変更されたポリシーは、ポリシーが付加されているすべてのインターフェイスに対して有効になります。ただし、ポリシーの変更がいずれかのインターフェイスで失敗した場合には、すべてのインターフェイスに対して変更前のポリシーが有効になるように、自動ロール バックが開始されます。
また、ポリシー マップに使用するクラス マップを変更することもできます。クラス マップに対して行った変更は、ポリシーが付加されているすべてのインターフェイスに反映されます。
(注) |
|
(注) |
|
In-Place ポリシーの変更時に回復不可能なエラーが発生した場合は、ポリシーは対象のインターフェイスに対して矛盾した状態になります。コンフィギュレーション セッションのブロックが解除されるまで、新たな設定を行うことはできません。インターフェイスからポリシーを削除し、変更されたポリシーを確認し、それに応じて再適用することを推奨します。
モジュラ QoS サービス パケットの分類の参照
IP precedence を使用すると、パケットの CoS を指定できます。着信トラフィックで precedence レベルを設定し、そのレベルを QoS キューイング機能と組み合わせて使用することで、差別化サービスを作成できます。そうすることで、後続の各ネットワーク要素は、判断されたポリシーに基づいてサービスを提供できます。IP precedence は通常、ネットワークまたは管理ドメインの端にできるだけ近いところに配置されます。これによって、他のコアまたはバックボーンにおいて、優先順位に基づいて QoS を設定できます。
この目的には、IPv4 ヘッダーのタイプ オブ サービス(ToS)フィールドにある 3 つの precedence ビットを使用できます。ToS ビットを使用して、最大 8 つのサービス クラスを定義できます。その後、ネットワーク全体で設定された他の機能によって、これらのビットを使用して、ToS の付与に関するパケットの処理方法を決定します。これらの他の QoS 機能では、輻輳管理戦略や帯域幅の割り当てなど適切なトラフィック処理ポリシーを割り当てることができます。たとえば、LLQ などのキューイング機能は、パケットの IP precedence 設定を使用して、トラフィックに優先順位を付けることができます。
IP ヘッダーの ToS フィールドにある 3 つの IP precedence ビットを使用して、各パケットの CoS 割り当てを指定します。最大 8 個のクラスにトラフィックを分類した後、ポリシー マップを作成して、各クラスの輻輳処理、帯域幅割り当てといったネットワーク ポリシーを定義できます。
各 precedence は名前に対応します。IP precedence ビットの設定 6 と 7 は、ルーティング アップデートなどのネットワーク制御情報用に予約されています。これらの名前は RFC 791 で定義されています。
デフォルトでは、ルータは IP precedence 値を変更しません。これによって、ヘッダーの precedence 値セットが維持され、すべての内部ネットワーク デバイスが IP precedence の設定に基づいてサービスを提供できるようになります。このポリシーは、ネットワークのエッジでネットワーク トラフィックをさまざまなタイプのサービスにソートすること、またこれらのサービス タイプをネットワーク コアで設定することを指定する標準的な方法に従っています。その後、ネットワークのコアにあるルータは、precedence ビットを使用して、送信順やパケット ドロップの可能性などを決定できるようになります。
ネットワークに入ってくるトラフィックには外部デバイスで設定された precedence が設定されている可能性があるので、ネットワークに入るすべてのトラフィックの precedence をリセットすることを推奨します。IP precedence の設定を制御することによって、すでに IP precedence を設定したユーザが、自身のすべてのパケットに高い優先度設定を設定して、自身のトラフィックに対してより高いサービスを得ることを禁止します。
クラスベースの無条件パケット マーキング、および LLQ 機能では、IP precedence ビットを使用できます。
ネットワークでパケットをマークする必要があり、すべてのデバイスで IP DSCP マーキングがサポートされている場合は、IP DSCP マーキングの方が無条件パケット マーキングのオプションが多いため、IP DSCP マーキングを使用してください。IP DSCP によるマーキングが好ましくない場合、またはネットワークにあるデバイスで IP DSCP 値がサポートされているかどうか不明な場合は、パケットのマーキングに IP precedence 値を使用してください。IP precedence 値は、おそらくネットワーク内のすべてのデバイスでサポートされています。
最大 8 種類の IP precedence マーキングと、64 種類の IP DSCP マーキングを設定できます。
ルータは、各出力インターフェイスで最大 8 つの CoSQ をサポートしています。範囲は 0 ~ 7 で、0 はデフォルトの CoSQ です。qos-group 値は、CoSQ と最終的には仮想出力キュー(VOQ)を選択するために使用されます。
入力ポリシー マップで、CoSQ 0 以外の特定の CoSQ にトラフィック クラスを指定するには、クラス マップに set qos-group x コマンド(x は CoSQ 値)を明示的に設定する必要があります。
出力ポリシー マップで、対応する match qos-group x が設定されたクラスマップを使用すると、トラフィック クラスに QoS アクションをさらに適用できます。
次に例を示します。
policy-map test-ingress
class prec1
set traffic-class 1
then, class-map tc1
match traffic-class 1
then,
policy-map test-egress
class tc1
shape average percent 70