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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Cisco CRS-1 8 スロット ラインカード シャーシの設置計画時に検討が必要な一般的な考慮事項について説明します。第 3 章にある仕様についてはここで繰り返しませんが、システムの計画を立てる際は留意してください。
• 設置に必要な工具
• 通路のスペースおよびメンテナンス アクセスのフロア プラン
• ケーブル管理
• RP ケーブル
• 騒音制御
場所および設置の基本的な要件を計画するときは、次の点を考慮してください。
• ルーティング システムは AC または DC 電源の近くに設置できるか、コンセントは届きやすいところにあるか。
• 設置場所には、システムを設置するために使用可能なスペースのある、適切な装置ラックがあるか。装置ラックの追加は必要か。ラックの要件については、「装置ラックの仕様」を参照してください。
• シャーシを持ち上げて装置ラックの中へ入れるために、シザー リフトまたは類似の昇降機が使用可能か。
さらに、設置場所が次のアクセス要件に合っていることを確認してください。
• 装置ラックの列の間に最低 48 インチ(122 cm)のスペースがあること。このスペースは、シャーシ内のコンポーネントに手が届くようにするために必要です。設置作業ではさらにスペースが必要な場合があります。
• システム コンソール端末に十分な空きがあること、またそのコンソール ケーブルが端末からルーティング システムに十分届く長さであること。
• ファン トレイの排気口が塞がれておらず、シャーシ下部のエアーフローが塞がれていないこと。
Cisco CSR-1 8 スロット ラインカード シャーシの設置に必要な工具を次に示します。
• 機器を設置場所へ運ぶための、安全機構付き台車やパレット ジャッキ、フォーク リフト。使用する機械は、ルータが転倒しないような機能を持つことを確認してください。たとえば、Stevens Appliance Truck Company 製の「Escort」、モデル番号 STEV SRT-M-66 (McMaster-Carr 社よりモデル番号 2654T6 で販売)のような格納式保護脚車輪および保護ストラップ付き台車、または同等の安全機構付き台車などを使用できます。
• シャーシをラックに配置する際、ボルトでラックに固定する間シャーシを持ち上げておくために、シザー リフトまたは類似の昇降機の使用を推奨します。
• 電気ドライバまたはコードレス ドリル(必須ではないがあれば便利)
• 5/32 インチのドライバ ビット、1/4 インチ ドライブ エクステンションに合うもの(できればマグネット式で、コードレス ドリルに合うもの)
• 1/4 インチのドライブ エクステンションおよび 1/4 インチのドライブ フレキシブル エクステンション、6 インチ(15.24 cm)長
• 7 mm レンチまたは 7 mm ナット ドライバかソケット ドライバ(なければ、9/32 インチの標準の工具を使用)
カードや外装がすべて装着された Cisco CRS-1 8 スロット ラインカード シャーシの重量は 650 ポンド(294.8 kg)です。シャーシは 4 ポスト ラックに取り付けます(図4-1 を参照)。
ルーティング システムを安全に設置し、運用するために、「装置ラックの仕様」の仕様に適合する 4 ポスト装置ラックにシャーシを設置する必要があります。
図4-1 装置ラックに取り付けられた 8 スロット ラインカード シャーシ
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警告 シャーシは、建物に取り外せないように固定されたラックに取り付ける必要があります。
(注) シャーシをラックに配置する際、ボルトでラックに固定する間シャーシを持ち上げておくために、シザー リフト、または類似の昇降機の使用を推奨します。この用途にフォークリフトを使用することは推奨されません。
装置ラックへのシャーシの設置を計画するときには、次の点を考慮してください。
• 装置ラックの床取り付けボルトは、特に定期的にボルトの締め直しが必要な場合に、手の届く状態にしておいてください。
• シャーシの設置には、装置ラックの四隅にある垂直取り付けレールに手が届く必要があります。
• ラックの周辺は、シザー リフト(または類似の昇降機)を使用して作業員が設置作業を行なうのに十分なスペースがあるか確認してください。
• シャーシをラックに安全に取り付けるには、最低 48 本の取り付けネジ(シャーシに付属)が必要です。シャーシをラックに安全に固定するために、ラックの四隅にそれぞれ 12 本のネジを取り付けます。
• シャーシを置くために、ラックには水平シェルフ ブラケットが必要です。ブラケットは最低 650 ポンド(294.8 kg)を支えることができる必要があります。ラックに水平取り付けレールがない場合、シャーシ取り付けキットの中にレール一組が含まれています。オプションのキットを(CRS-8-INSTALL-KT=)を入手してください。
シャーシをラックに設置して固定する詳しい手順については、『 Cisco CRS-1 Carrier Routing System 8-Slot Line Card Unpacking, Moving, and Securing Guide 』を参照してください。
Cisco CRS-1 のフロア プランは、8 スロット ラインカード シャーシを装置ラックに設置するのに十分なスペースを確保し、システムへ十分なエアーフローを可能にする必要があります。また、フロア プランは、メンテナンス(たとえば、ファン トレイや電源モジュール、ケーブル、エアー フィルタの取り外し)のためにシャーシ コンポーネントの作業を行う十分な空間を用意する必要があります。
図4-2 に、設置に必要な Cisco CRS-1 8 スロット ラインカード シャーシの占有面積の上面図を示します(オプションの正面と背面の外装を取り付けた状態)。
(注) シャーシを設置するために、シャーシの前方に設置作業員が作業する空間と、ラックにシャーシをボルトで固定する間シャーシを保持するために使用するシザー リフト(または類似の昇降機)用の空間が十分にあることを確認してください。
図4-2 Cisco CRS-1 8 スロット ラインカード シャーシの標準的なフロア プラン
Cisco CRS-1 8 スロット ラインカード シャーシの寸法は次のとおりです。
• シャーシ奥行き(正面および背面扉 [オプション] を閉じ、ケーブル管理ブラケットを装着した状態):35 ~ 40 インチ(88.9 ~ 101.6 cm)
(注) 単一のラインカード シャーシ システムの場合、スイッチとファブリックを相互接続する外部ケーブル配線がないので背面扉はオプションです。
設置場所には、シャーシの設置およびメンテナンス作業のために、前後に次のスペースが必要です。
• 装置ラックにシャーシを設置するため:40.4 インチ(102.6 cm)
• コンポーネントの保守点検およびシステムのエアーフローのため(シャーシの正面と背面の両方):36 インチ(91.4 cm)
(注) 十分なエアーフローを確保するために、シャーシおよび電源モジュール上の吸気口および排気口の部分に最低 6 インチ(15.2 cm)のスペースを確保してください。
8 スロット シャーシの電源システムおよび冷却システムに関する情報、および設置場所の電源要件および冷却要件に関する情報については、「電源および冷却」を参照してください。
システム コンソールは、ルーティング システムを運用するための設定に必要です。設置場所の計画時に、システム コンソールに十分なスペースを確保したか、コンソール ケーブルがルーティング システムに十分届く長さであるかを確認してください。
(注) コンソールのポートは、モデム制御やハードウェア フロー制御はサポートしていません。このポートにはストレート型 EIA/TIA-232 ケーブルが必要です。
ルーティング システムが大型化するにしたがって、シャーシに必要なケーブル接続が増えます。たとえば、カードや外装がすべて装着された 8 スロット ラインカード シャーシには、カードや外装が一部だけ装着されたシャーシよりも多くのケーブルが接続されます。ケーブル配線は慎重に計画する必要があります。ケーブル配線が複雑にならないように、また長さが最小限ですむように、各種ルーティング システムの基本構成を検討してください。あらかじめ切断され、終端されているケーブルは、基本構成の一部と考えます。
• Route Processor(RP; ルート プロセッサ)上のコンソール ポートまたは RJ-45 RS-232 補助シリアル ポート:端末の接続に使用
• RP カード上のイーサネット ポート:ネットワーク管理装置の接続に使用
• Modular Service Card(MSC)および Physical Layer Interface Module(PLIM; 物理レイヤ インターフェイス モジュール):データの接続に使用
ケーブル管理ブラケットは、これらのインターフェイス ケーブルを束ねてシャーシの前面部に空きを作り、ケーブルに極端な曲がりが生じないようにするために使用します。
ケーブル管理ブラケットには特殊な伸縮機能があり、シャーシをより高密度のカードでアップグレードした場合にブラケットを伸張することができます。この伸張機能は、シャーシにケーブルを取り付ける際にも役立ちます。
図4-3 にシャーシのケーブル管理ブラケットを示します。
システムのケーブル配線を検討する場合は、 表4-1 を参照して RP のポートに接続するために必要なケーブルの種類を確認してください。
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Shielded Twisted-Pair(STP; シールド付きツイストペア)ケーブル(カテゴリ 5 以上)。10 V/m および 10 Vrms の外部電磁妨害レベルに対する耐性を強化するために必要。 |
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PLIM インターフェイス ケーブルは別途ご用意ください。インターフェイスの種類や数は変わることがあるためです。設置の前にケーブル配線を計画してください。ケーブルの配線を計画する場合の考慮事項は、次のとおりです。
• インターフェイス接続の数と種類(OC-48/STM-16、OC-192/STM-64、OC-768/STM-256、10 ギガビット イーサネット)
設置場所で専用のカスタム ケーブルが必要な場合があります。カスタム ケーブルのプランニングにシスコのサポートをご利用いただくこともできます。
ルーティング システムはファンの騒音が非常に大きくなることがあります。8 スロット ラインカード シャーシには、ファン速度制御などの騒音低減機構が組み込まれています。騒音が人間に悪影響を及ぼすような環境にルーティング システムを設置する場合は、他の騒音低減策を検討してください。簡易な騒音低減の方法として、発泡スチロールのパネルを取り付けて、周辺を騒音から遮断する方法もあります。
シスコまたは代理店では、プランニングから電源投入まで、完全な設置サービスを提供しています。シスコ(または代理店)の設置サービスについては、購入された代理店にご相談ください。
ルーティング システムの設置後、テストと認証が必要です。テスト、認証、および保証については、購入された代理店にご相談ください。