製品番号:PWR-GSR10-AC=
Customer Order Number:DOC-J-7812317=
このマニュアルでは、Cisco 12410インターネット ルータのAC入力電源装置の取り外しおよび交換手順について説明します。このマニュアルにはAC入力電源装置交換後にシステムの動作を確認するための手順も含まれています。
ルータ、およびこのルータ上で実行するCisco IOSソフトウェアには、さまざまな機能が含まれています。これらの情報は、以下の資料に記載されています。
• Cisco Documentation CD-ROMパッケージ ― シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料は、製品に付属のCD-ROMパッケージでご利用いただけます。Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新の
Documentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。
• Cisco Web ― WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、
http://www-china.cisco.com、またはhttp://www-europe.cisco.comでもシスコの資料をご利用いただけます。
• Cisco IOSソフトウェア マニュアル ― Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、モジュラ コンフィギュレーション ガイドおよびモジュラ コマンド リファレンスを参照してください。また、ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
• Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアマニュアル ― Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス情報については、ご使用のルータに対応するインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
• 適合規格および安全性に関する情報 ― 『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 series Internet Router 』を参照してください。
シスコのマニュアルへのアクセス、およびマニュアルに関する一般情報の入手は、下記を参照してください。
–CCO(CCOを参照)。
AC電源を使用するCisco 12410インターネット ルータには、2400ワットのAC電源装置を2台搭載し、2Nの冗長性を確保します。
2400ワットのAC電源装置(図 1を参照)は、1台ずつ、前面からCisco 12410インターネット ルータ シャーシに搭載します。各AC電源装置には次のものが備わっています。
• オン/オフ スイッチと機械的に連動する、ねじ込み式のイジェクト レバー。これにより、AC電源装置をシャーシに搭載する前、またはシャーシから取り出す前に、電源スイッチをオフにすることができます。
• PWR OK ― グリーンは、電源装置モジュールがフルパワーで正常に動作していることを表します。
• FAULT ― イエローは、電源モジュール内部で障害が検出されたことを表します。
• TEMP ― イエローは、電源モジュールが過熱状態になり、シャットダウンされたことを表します。
• ILIM ― イエローの場合、電源モジュールが電流制限状態で動作していることを表します。
AC電源は、シャーシ背面パネルの2つのAC Power Distribution Unit(PDU;配電ユニット)を介して接続します。各AC PDUにはAC電源コード レセプタクルが1つずつあります(図 2を参照)。AC電源はAC PDUを介してAC電源装置の背面コネクタに引かれます。固定クリップでAC電源コード コネクタをAC PDUに固定します。
各AC電源装置は200~240VACを-48VDCに変換し、シャーシのバックプレーンを介してライン カード、Route Processor(RP)、およびブロワー モジュールに分配します。
このマニュアルに記載されている交換手順を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
さらに、Cisco 12410インターネット ルータを取り付け、設定、メンテナンスする前に、『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 series Internet Router』
(Document Number: 78-4347-xx)に表示されている安全上の警告を参照してください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
次の注意事項に従って安全を確保し、機器を保護してください。このリストは、作業中に発生し得る危険な状態すべてを網羅しているとは限らないので、 十分に注意して作業してください 。
• システムの移動を行う前に、すべての電源コードおよびインターフェイス ケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 他の人が通行する場所には、工具や組み立て部品を置かないでください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
電気機器を取り扱う際には、次の基本的な注意事項に従ってください。
• ルータ内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• ルータの取り付けや取り外しを行う前に、すべての電源コードおよび外付けケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 故障していると思われる機器は絶対に取り付けないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
• 電気的な事故が発生した場合は、次の手順に従ってください。
–自分自身が被害者にならないように注意します。ルータの電源を切ります。
–可能であれば、別の人に救急医療への通報を任せます。不可能な場合は、被害者の容態を見極めた上で、救助を求めに行きます。
–被害者に人工呼吸や心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置をします。
さらに、電源から切断されていても、電話やネットワーク回線と接続されている機器で作業する場合は、次の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときは、電話回線の取り付けを行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿度の高い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
ルータ コンポーネントの多くは、静電気によって損傷を受ける可能性があります。一部のコンポーネントは、30V程度の低い電圧によって損傷を受けることがあります。一方、プラスチックや発泡スチロールの梱包材を扱ったり、プラスチックやカーペットの上でアセンブリをスライドさせたりするだけで、35,000Vもの静電気が発生することがあります。適切なESD(静電気放電)防止策を講じなかった場合、コンポーネントの間欠的な障害や完全な故障が起こる可能性があります。静電破壊による損傷の可能性を最小限に抑えるために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• コンポーネントの取り付けや取り外しを行う場合は、静電気防止用ストラップの装置側を、シャーシ前面のESD接続ソケットの1つ、またはシャーシの塗装されていない金属面に接続します(図 3を参照)。コンポーネントと衣服が接触しないように注意してください。静電気防止用リスト ストラップは身体の静電気からコンポーネントを保護するだけです。衣服の静電気が、コンポーネントの損傷の原因になることがあります。
• カード コンポーネントは、必ず電子回路側を上にして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用カード ラック、または静電気防止用袋に収めてください。コンポーネントを返却する場合は、取り外した基板をただちに静電気防止用袋に入れてください。
• ライン カードまたはRPを取り付けるときは、イジェクト レバーを使用してカード コネクタをバックプレーンに固定し、カードの前面プレートの両側の非脱落型ネジを締めます。非脱落型ネジはプロセッサの脱落を防ぐだけではなく、ルータに適切なアースを提供し、バックプレーンにカード コネクタを確実に固定させるために必要です。
• ライン カード、Clock and Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)、Switch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)、またはRPを取り外すときは、イジェクト レバーを使用してカード コネクタをバックプレーンから外します。金属製のカード フレームをゆっくり引き出し、フレームの下を片手で支えながら、カードをまっすぐに引き出します。
• ライン カード、CSC、SFC、またはRPは、金属製のカード フレームの端だけを持ってください。基板またはコネクタ ピンには触れないでください。
Cisco 12410インターネット ルータは、一台のAC電源装置でも稼働します。ただし、稼働の冗長性を維持するために、作動する2台のAC入力電源装置が必要です。適切な冷気の流れを確保し、EMI(電磁波干渉)に関する適合性を維持するため、シャーシのAC電源装置の両スロットに、AC電源装置が搭載されている必要があります。Cisco 12410インターネット ルータが稼働中に、故障したAC電源装置を取り外す場合は、できるだけ早く2台を搭載してください。取り外しおよび交換作業を始める前に、工具や交換用電源装置が入手可能かどうか確認してください。
図 4に、シャーシからAC入力電源装置を取り外す手順を示します。
AC入力電源装置を取り外す場合は、図 4を参照し、次の手順に従ってください。
ステップ 1 次の手順で、電源装置をオフにし、シェルフのバックプレーン コネクタから電源装置を外します。
a. マイナス ドライバで、イジェクト レバーの端にある電源装置の留め具を緩めて、電源装置の前面プレートからイジェクト レバーの固定を解除します。
b. イジェクト レバーを電源装置の前面プレートに対して手前に倒して、電源シェルフのバックプレーン コネクタから電源装置を外します。
(注) イジェクト レバーを手前に倒すと、電源シェルフのバックプレーン コネクタから電源装置が物理的に外れるだけでなく、オン/オフ スイッチに接続されて、電源装置内の電力が遮断されます。
ステップ 2 電源装置のハンドルを持ち、電源装置を半分ほどベイから引き出します(図 4を参照)。
ステップ 3 片手で電源装置を支えながら、電源装置を完全にベイから引き出します。
残りの電源装置についても、ステップ 1~ステップ 4を繰り返します。
図 5に、AC入力電源装置を電源シェルフに再び取り付ける手順を示します。
AC入力電源装置を取り付ける場合は、図 5を参照し、次の手順に従ってください。
ステップ 1 静電気防止用リスト ストラップを手首に巻きつけ、ストラップの装置側を、シャーシ前面のESD接続ソケットの1つ、またはシャーシの塗装されていない金属面に接続します。
ステップ 2 電源装置のイジェクト レバーのバネ クリップを上げて、イジェクト レバーを手前に倒して、電源装置の前面プレートに対して垂直になるようにします。
ステップ 3 両手で電源装置を持ち、電源装置の背面にあるコネクタが電源シェルフのバックプレーン上のコネクタに接触するまで、電源シェルフに挿入します。
ステップ 4 電源装置を電源シェルフのバックプレーンに装着するため、イジェクト レバーを持ち上げて、電源シェルフの底面にある溝にかみ合わせたあと、イジェクト レバーが電源装置の前面プレートにぴったり重なるまでレバーを押します。
ステップ 5 電源装置が完全に装着されたら、マイナス ドライバでイジェクト アームの端にあるパネル ネジを締めます。
(注) 電源装置が電源シェルフに完全に装着されると、電源装置と電源シェルフ バックプレーン間の電気接続が自動的に行われます。
AC入力電源装置の取り付けを確認する手順は、次のとおりです。
• 各電源装置がそれぞれのベイに完全に挿入され、イジェクト レバーがバネ クリップで固定されている。
• 電源シェルフの背面パネルにあるAC入力レセプタクルにすべてのAC入力電源コードが接続され、バネ クリップで固定されている。
• 電源コードのAC電源側で、各コードが専用のAC電源コネクタにしっかりと接続されている。
各電源コードは、できるだけ専用のAC電源に接続してください。公称200~240VACで稼働するAC入力電源装置ごとに、20A(北米)または13A(その他の諸国)以上のコンセントが必要です。
ステップ 2 電源装置の前面プレートにある、PWR OKラベルのグリーンのLEDが点灯していることを目で確認します。これは、電源のAC電圧が、通常の稼働範囲である200~240VACであることを意味します。
PWR OKラベルのLEDが消灯している場合は、次の点を確認してください。
• 電源のACレセプタクル、および電源シェルフ背面パネル上のAC入力レセプタクルの両方に、AC電源コードが確実に接続されている。
ステップ 3 FAULT、TEMP、およびILIMラベルの、3つのイエローのLEDが消灯していることを確認します。
• FAULTラベルのLEDが点灯している場合には、既存の電源装置をスペアの電源装置に交換してください。スペアの電源装置でPWR OKラベルのLEDが点灯する場合は、故障している電源装置を、交換のため返却してください。
• スペアの電源装置でもFAULTラベルのLEDが点灯している場合は、その電源シェルフ ベイの電源シェルフ バックプレーン コネクタが故障している可能性があります。
• 電源投入を数回繰り返しても電源装置が正常に動作しない場合には、製品を購入された代理店にご連絡ください。
Cisco 12410インターネット ルータの適合規格と電磁適合性情報は、『Cisco 12410 Internet Router
Installation and Configuration Guide』(78-12242-xx)のAppendix A「Technical Specifications」に掲載されています。『Cisco 12410 Internet Router Installation and Configuration Guide』は、Cisco CD-ROMとCCOでも入手できます。
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