製品番号:GSR10-AC-PDU=またはGSR10-DC-PDU=
Customer Order Number:DOC-J-7813189=
このマニュアルでは、Cisco 12410インターネット ルータのAC Power Distribution Unit(PDU;配電ユニット)またはDC PDUの取り外しと交換について説明します。
ルータ、およびこのルータ上で実行するCisco IOSソフトウェアには、さまざまな機能が含まれています。これらの情報は、以下の資料に記載されています。
• Cisco Documentation CD-ROMパッケージ ― シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料は、製品に付属のCD-ROMパッケージでご利用いただけます。Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新の
Documentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。
• Cisco Web ― WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、
http://www-china.cisco.com、またはhttp://www-europe.cisco.comでもシスコの資料をご利用いただけます。
• Cisco IOSソフトウェア マニュアル ― Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェア リリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、モジュラ コンフィギュレーション ガイドおよびモジュラ コマンド リファレンスを参照してください。また、ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
• Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアマニュアル ― Cisco 12000シリーズ インターネット ルータのハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス情報については、ご使用のルータに対応するインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
• 適合規格および安全性に関する情報 ― 『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 series Internet Router 』を参照してください。
シスコのマニュアルへのアクセス、およびマニュアルに関する一般情報の入手は、下記を参照してください。
–CCO(CCOを参照)。
AC PDUおよびDC PDUは、ACまたはDC電源コネクタを含む機械組み立て品です。PDUは、AC電源装置またはDC PEM(パワー エントリ モジュール)に接続しているシャーシの内部にあるコネクタに入力電力を送ります。各システムには、2つの電源入力用に用意された2つのPDUがあります(図 1および図 2を参照)。
図 1 AC電源を使用するCisco 12410インターネット ルータの背面図
図 2 DC電源を使用するCisco 12410インターネット ルータの背面図
このマニュアルに記載されている交換手順を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
さらに、Cisco 12410インターネット ルータを取り付け、設定、メンテナンスする前に、『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 series Internet Router』(Document Number: 78-4347-xx)に表示されている安全上の警告を参照してください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
次の注意事項は安全を確保し、機器を保護する助けとなります。このリストは、作業中に発生し得る危険な状態すべてを網羅しているとは限らないので、 十分に注意して作業してください 。
• システムの移動を行う前に、すべての電源コードおよびインターフェイス ケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 他の人が通行する場所には、工具や組み立て部品を置かないでください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
電気機器を取り扱う際には、次の基本的な注意事項に従ってください。
• ルータ内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• ルータの取り付けや取り外しをする前に、すべての電源コードおよび外付けケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 故障していると思われる機器は絶対に取り付けないで下さい。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
• 電気的な事故が発生した場合は、次の手順に従ってください。
–自分自身が被害者にならないように注意してください。ルータの電源を切断してください。
–可能であれば、別の人に救急医療への通報を任せます。不可能な場合は、被害者の容態を見極めた上で、救助を求めに行きます。
–被害者に人工呼吸や心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置をします。
さらに、電源から切断されていても、電話やネットワーク回線とはつながっている機器で作業する場合は、下記の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときは、電話回線の取り付けを行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿度の高い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
多くのルータのコンポーネントは、静電気によって損傷を受けることがあります。一部のコンポーネントは、30V程度の低い電圧によって損傷することがあります。一方、プラスチックや発泡スチロールの梱包材に触れたり、プラスチックやカーペットの上に組み立て品を滑らせたりするだけで、35,000Vもの静電気が発生することがあります。適切なESD(静電気放電)防止策を講じない場合、コンポーネントの間欠的な障害や完全な故障が起こる可能性があります。静電破壊による損傷の可能性を最小限に抑えるために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• コンポーネントの取り付けや取り外しを行う際は、静電気防止用ストラップの機器側を、シャーシ前面のいずれかのESD接続ソケット、またはシャーシの塗装されていない金属面に取り付けます(図 3を参照)。コンポーネントと衣服が接触しないように注意してください。静電気防止用リスト ストラップは身体の静電気からコンポーネントを保護するだけです。衣服の静電気が、コンポーネントの損傷の原因になることがあります。
• カード コンポーネントは、必ず電子回路側を上にして、静電気防止用シートに置くか、静電気防止用カード ラック、または静電気防止用袋に収めてください。コンポーネントを返却する場合は、取り外した基板をただちに静電気防止用袋に入れてください。
• ライン カードまたはRoute Processor(RP)を取り付けるときは、イジェクト レバーを使用してカード コネクタをバックプレーンに固定し、カードの前面プレートの両側の非脱落型ネジを締めます。非脱落型ネジはプロセッサの脱落を防ぐだけではなく、ルータに適切なアースを提供し、バックプレーンにカード コネクタを確実に固定させるために必要です。
• ライン カード、Clock and Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)、Switch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)、またはRPを取り外すときは、イジェクト レバーを使用してカード コネクタをバックプレーンから外します。金属製のカード フレームをゆっくり引き出し、フレームの下を片手で支えながら、カードをまっすぐに引き出します。
• ライン カード、CSC、SFC、またはRPは、金属製のカード フレームの端だけを持ってください。基板またはコネクタ ピンには触れないでください。
図 3 静電気防止用リスト ストラップとCisco 12410シャーシの接続
AC PDUの交換手順では、AC電源使用のCisco 12410インターネット ルータが、前面からでも背面からでも作業に取り組めるスペースがある場所に設置されていると仮定します。下記の手順では、AC電源を利用するCisco 12410インターネット ルータの背面の部品が、どのように収められているかを示す図 1を参照します。
b. 設備のAC回路ブレーカをオフにします(該当する場合)。
c. ルータ上の2つのAC電源コネクタからAC電源コードを両方とも外します。
b. マイナス ドライバを使って、中央のイジェクト レバーにあるパネル ネジを緩めます。
c. 中央のイジェクト レバーを電源装置の前面プレートに対して手前に倒して、電源シェルフのバックプレーン コネクタから電源装置を外します。
(注) イジェクト レバーを手前に倒すと、電源シェルフのバックプレーン コネクタから電源装置が物理的に解除されるだけでなく、オン/オフ スイッチに機械的に接続されて、電源装置内の電力が遮断されます。
d. 電源装置のハンドルを持ち、電源装置を半分ほどベイから引き出します。
e. 空いている手で電源装置を支えながら、電源装置を完全にベイから引き出します。
g. 両方のAC PDUを交換する場合は、2台目のAC電源装置についても手順a~fを繰り返します。
a. 図 1を参照して、AC水平トラフをシャーシに固定しているパネル ネジを緩めます。
a. 図 1を参照して、背面パネルをシャーシに固定しているパネル ネジを緩めます。
a. 図 1を参照して、AC PDUをシャーシに固定している4つのネジを緩めます。ネジは四隅に1本ずつあります。AC PDUをシャーシから引き出すとき、その方向に注意してください(図 4は取り外されたAC PDUを示しています)。
b. ネジを脇へ置きます。このネジは、交換用AC PDUをシャーシに固定するときに再利用します。
d. 必要に応じて、他のAC PDUについても手順a~cを繰り返します。
図 4にAC PDUを示します。
図 1はAC電源システムに、背面のコンポーネントがどのように収まるかを示しています。
a. 図 1と図 4を参照し、AC PDUを差し込みます。それまで故障したAC PDUが取り付けられていたシャーシの切り欠きに、ガイド ピンを最初に差し込みます。
b. ステップ5bで取り外した4本のネジを使用して、AC PDUをシャーシに固定します。
c. 必要に応じて、残りのAC PDUについても手順aとbを繰り返してください。
a. 図 1を参照して、背面パネルをシャーシに合わせます。
背面パネルの縁が、シャーシ上端とかみ合うようになっています。
AC水平トラフの上で、背面パネルの下端をていねいにかみ合わせます。
b. 背面パネルをシャーシにかみ合わせてから、固定用のパネル ネジを締めます。
ステップ 8 AC水平トラフを取り付けます(この板金部品には、AC PDUのコネクタが収まるように切り欠きがあります)。
a. 図 1を参照し、AC PDUのコネクタにAC水平トラフを慎重にかぶせます。
b. AC水平トラフをシャーシに合わせ、付属のパネル ネジで固定します。
a. イジェクト レバーを手前に倒して、電源装置の前面プレートに対して垂直になるようにします。
b. 両手で電源装置を持ち、電源装置の背面にあるコネクタがシャーシのバックプレーン上のコネクタに接触するまで、シャーシに押し込みます。
c. 電源装置を電源シェルフのバックプレーンに装着するため、イジェクト レバーを持ち上げて、電源シェルフの底面にある溝にかみ合わせたあと、イジェクト レバーが電源装置の前面プレートにぴったり重なるまでレバーを押します。
d. マイナス ドライバで、イジェクト レバーの固定ネジを締めます。
(注) 電源装置が電源シェルフに完全に装着されると、電源装置と電源シェルフ バックプレーン間の電気接続が自動的に行われます。
ステップ 10 AC電源コードを再接続し、ラッチでそのコードをシャーシに固定します。
b. フロント パネル スイッチで、AC電源装置をオンにします。
DC PDUの交換手順は、DC電源使用のCisco 12410インターネット ルータが、前面からでも背面からでも作業に取り組めるスペースがある場所に設置されていると仮定します。下記の手順では、DC電源ルータの背面の部品がどのように収められているかを示す図 2を参照します。
警告 次の作業を始める前に、Cisco 12410インターネット ルータ上のDC電源入力に電力を供給するDC回路をオフにします。すべての電源を確実に切断するには、DC回路に対応している回路ブレーカを特定し、そのブレーカをOFFの位置に切り替え、回路ブレーカのスイッチ ハンドルをOFFの位置のままテープで固定します。
a. 前面パネル スイッチを使用して、DC PEMをオフにします。
DC接続ポストにかぶせてある透明のプラスチック カバーを外します。ネジを緩めカバーを持ち上げると外れます。
ステップ 2 他のDC PDUのDC電源コードについても、ステップ1cを繰り返します。
次の手順で、DC PEMをオフにし、シェルフのバックプレーン コネクタからPEMを外します。
b. イジェクト レバーの非脱落型ネジを緩めて、PEMの前面プレートからイジェクト レバーの固定を解除します。
c. イジェクト レバーをPEMの前面プレートに対して手前に倒して、電源シェルフのバックプレーン コネクタからPEMを外します。
(注) イジェクト レバーを手前に倒すと、シェルフのバックプレーン コネクタからPEMが物理的に解除されるだけでなく、PEM内の電力が遮断されます。
d. PEMのハンドルを持ち、PEMを半分ほどベイから引き出します。
e. 空いている手でPEMを支えながら、PEMを完全にベイから引き出します。
g. 必要に応じて、他のDC PEMについても手順a~fを繰り返します。
a. 図 2を参照して、DC水平トラフをシャーシに固定しているパネル ネジを緩めます。
a. 図 2を参照して、背面パネルをシャーシに固定しているパネル ネジを緩めます。
a. 図 2を参照して、DC PDUをシャーシに固定している4つのネジを緩めます。ネジは四隅に1本ずつあります。DC PDUを外す場合は、その方向に注意してください。
b. ネジを脇へ置きます。このネジは、DC PDUをシャーシに固定するときに再利用します。
d. 必要に応じて、他のDC PDUについても手順a~cを繰り返します。
図 5にDC PDUを示します。
図 2はDC電源システムに、背面のコンポーネントがどのように収まるかを示しています。
a. 図 5と図 2を参照し、DC PDUを差し込みます。それまでDC PDUが取り付けられていたシャーシの切り欠きに、ガイド ピンを最初に差し込みます。
b. ステップ6bで取り外した4本のネジを使用して、DC PDUをシャーシに固定します。
c. 必要に応じて、残りのDC PDUについても手順aとbを繰り返します。
a. 図 2を参照して、背面パネルをシャーシに合わせます。
背面パネルの縁が、シャーシ上端とかみ合うようになっています。
DC水平トラフの上で、背面パネルの下端をていねいにかみ合わせます。
b. 背面パネルをシャーシにかみ合わせてから、固定用のパネル ネジを締めます。
ステップ 9 DC水平トラフを取り付けます(この板金部品には、DC PDUの接続ポストが収まるように切り欠きがあります)。
a. 図 2を参照し、DC PDU接続ポストにDC水平トラフを慎重にかぶせます。
b. DC水平トラフをシャーシに合わせ、付属のパネル ネジで固定します。
a. PEM上のイジェクト レバーの非脱落型ネジを緩め、イジェクト レバーを手前に倒して、PEMの前面プレートに対して垂直にします。
b. 両手でPEMを持ち、PEMの背面にあるコネクタが電源シェルフのバックプレーン上のコネクタに接触するまで、電源シェルフに挿入します。
c. PEMを電源シェルフのバックプレーンに装着するため、イジェクト レバーを持ち上げて、電源シェルフの底面にあるスロットにかみ合わせたあと、イジェクト レバーがPEMの前面プレートにぴったり重なるまでレバーを押します。
(注) イジェクト レバーがPEMの前面プレートと重ならない場合は、PEMを取り外して、PEMの前面プレートを強く押しながらもう一度挿入します。
PEMが電源シェルフに完全に装着されると、PEMと電源シェルフ バックプレーン間の電気接続が自動的に行われます。
ステップ 12 DC端子に、透明のプラスチック安全カバーを再び取り付けます。
透明のプラスチック カバーは接続ポストにぴったりとかぶせ、2つのネジとワッシャでシャーシに固定します。ネジを十分に緩めてシャーシとの間に隙間を作り、ワッシャをネジ山のほうに引っぱってください。
ステップ 13 その他の透明のプラスチック カバーについて、ステップ12を繰り返します。
ルータの適合規格と電磁適合性情報は、『Cisco 12410 Internet Router Internet Router Installation and Configuration Guide』(78-12242-xx)の付録A「Technical Specifications」に掲載されています。
『Cisco 12410 Internet Router Installation and Configuration Guide』は、Cisco CD-ROMとCCOでも入手できます。
Cisco Connection Online(CCO)は、シスコシステムズの主要なリアルタイム サポート チャネルです。メンテナンス契約のお客様およびパートナーは、CCOに登録しておくと、追加の情報やサービスを入手することができます。
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