Cisco 12404 インターネット ルータ Consolidated Switch Fabric の交換手順
製品番号: GSR04-FABRIC=
Customer Order Number: DOC-J-7813614=
このマニュアルでは、Cisco 12404インターネット ルータのConsolidated Switch Fabric(CSF;統合スイッチ ファブリック)カードを取り外し、交換する手順について説明します。
交換作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
また、Cisco 12404インターネット ルータの取り付け、設定、およびメンテナンスを行う前に、ルータに付属の『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12000 Gigabit Switch Router Series 』(Text Part Number 78-4347-09)に記載されている安全上の警告を確認してください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
次の注意事項に従って、安全を確保し、機器を保護してください。このリストには、起こりうる危険な状況がすべて網羅されているわけではありません。常に 注意 が必要です。
• システムの移動前に、必ずすべての電源コードおよびインターフェイス ケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 工具および組立部品が通行の邪魔にならないようにしてください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
電気機器を取り扱う際には、次の基本的な注意事項に従ってください。
• ルータ内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• ルータの取り付けや取り外しを行う前に、すべての電源コードおよび外部ケーブルを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
–負傷しないように注意してください。ルータの電源を切断してください。
–可能であれば、医療援助を求めるために誰か別の人を呼んでもらうようにしてください。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。
–負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
さらに、電源から切断されていても、電話回線またはネットワーク配線に接続されている装置を扱う場合には、次の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときには、電話線の接続を行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿気の多い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
ESD(静電気放電)は基板の取り扱いが不適切な場合に発生し、基板の間欠的または完全な故障の原因となる可能性があります。
基板を取り扱うときは、静電破壊による損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを、手首およびシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。図1を参照してください。
• リスト/アンクル ストラップは身体の静電気からコンポーネントを保護するだけです。 衣服の静電気が電子コンポーネントの静電破壊の原因になることがあります。
図1 Cisco 12404インターネット ルータ シャーシへの静電気防止用ストラップの取り付け
ステップ 2 AC電源装置の回路ブレーカーをすべてオフにします。
ステップ 3 各AC電源コンセントから電源コードをすべて取り外します。
ステップ 4 手首または足首に静電気防止用ストラップを取り付けます。静電気防止用クリップをシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 5 AC電源コードを電源コンセントに固定しているベイル ラッチを外します。
ステップ 6 AC PEMのコンセントから電源コードを外します。
ステップ 7 グリーンのAC PEM INPUT OK、OUTPUT OK、およびオレンジのOUTPUT FAILのLEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 8 AC PEMファンがすべてオフになっているかどうかを確認します。
ステップ 9 ファン トレイ アセンブリのファンがすべてオフになっているかどうかを確認します。
ステップ 10 Route Processor(RP;ルート プロセッサ)とライン カードのLEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 11 CSF LEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 1 搭載されている各DC PEMの電源スイッチをオフにします。
ステップ 2 DC電源装置の回路ブレーカーをすべてオフにします。
ステップ 3 手首または足首に静電気防止用ストラップを取り付けます。次に、静電気防止用クリップをシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 4 グリーンのDC PEM INPUT OK、OUTPUT OK、およびオレンジのOUTPUT FAILのLEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 5 ファン トレイ アセンブリのファンがすべてオフになっているかどうかを確認します。
ステップ 6 DC PEMファンがすべてオフになっているかどうかを確認します。
ステップ 7 RPとライン カードのLEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 8 CSF LEDがすべて消灯しているかどうかを確認します。
ステップ 9 DC PDUブロックに接続したすべての電源のプラス(+)、マイナス(-)、およびアースの線を外します。
ここでは、CSFカードの取り外しと交換の手順について説明します。CSFカードは、カード ケージの最下部のスロットを占めます。図4を参照してください。
CSFカードは、ケージの最下部のスロットを占めます。CSFカードは、ホットスワップ対応ではないので、システムの電源がオンの間はCSFカードの取り外しや交換はできません。
カード ケージからCSFを取り外すには、次の手順を実行します。
ステップ 1 手首または足首に静電気防止用ストラップを取り付けます。次に、静電気防止用クリップをシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。「静電破壊の防止」を参照してください。
• AC電源ルータの電源を切断します(AC電源ルータの電源切断を参照)。
• DC電源ルータの電源を切断します(DC電源ルータの電源切断を参照)。
ステップ 3 ルータの電源を切断してから、手首または足首に静電気防止用ストラップを再度取り付けます。次に、静電気防止用クリップをシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。
ステップ 4 CSFカードの両側の2つの非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 5 カードのイジェクト レバーを持って、前面プレートを外側に開きます。
ステップ 6 CSFをスロットから半分ほど引き出し、そこで 止めます 。
ステップ 7 金属製のカード フレーム以外には触れないようにして、空いている方の手でCSFを下から支えます。
ステップ 8 カードをスロットから引き抜き、静電気防止用袋などの静電気防止用容器の上に置きます。
ステップ 9 故障しているCSFを工場に返送する場合は、交換カードを添えて輸送用の箱に再梱包します。
ライン カードとCSFケージでCSFを交換する、または取り付けるには、図5を参考にして次の手順を実行します。
ステップ 1 静電気防止用ストラップを、自分の手首およびシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。
• AC電源ルータの電源を切断します(AC電源ルータの電源切断を参照)。
• DC電源ルータの電源を切断します(DC電源ルータの電源切断を参照)。
ステップ 3 ルータの電源を切断してから、手首または足首に静電気防止用ストラップを再度取り付けます。次に、静電気防止用クリップをシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付け、ステップ4に進みます。
ステップ 4 静電気防止用袋または静電気防止用容器からCSFカードを取り出します。
• 金属製のカード フレーム以外には触れないようにしてください。
(注) CSFケージの両側にカード スロット溝があります。CSFスロットにカードを取り付けるときは、慎重に対応するカード スロットの溝にカード フレームの両端を合わせるようにしてください。
ステップ 5 CSFフレームの両端を、CSFケージのどちらかの側のカード スロット フレーム溝に合わせます。
ステップ 6 イジェクト レバーを開き、前面プレートを外側へ開きます。
ステップ 7 両親指でカード フレームをCSCスロットに差し込み、イジェクト レバーがカード ケージの前面に接触するようにして、そこで 止めます 。
ステップ 8 イジェクト レバーを前面プレートに向けて押し、バックプレーンにコネクタを装着します。
ステップ 9 CSFカードの両側の2つの非脱落型ネジを締めます。
ステップ 10 ルータの電源を再接続します。購入されたルータに応じて、「AC電源の再接続」または「DC電源の再接続」を参照してください。
ここでは、AC電源にルータを再接続する手順について説明します。
ステップ 1 静電気防止用ストラップを、身体およびシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。「静電破壊の防止」を参照してください。
ステップ 2 ルータの電源を切断するときに取り外したAC電源コードを用意します。
ステップ 4 AC電源コードのもう一方の端をAC電源コンセントに接続します。
ステップ 5 AC PEMに電力を供給しているAC電源装置の回路ブレーカーがオンに切り替わっていることを確認します。
(注) AC電源装置でルータを稼働させる場合、両方のPEMベイにAC PEMをすべて搭載し、EMI規格に適合させるようにしてください。
起動時のバナーおよび表示をチェックして、システムが正常に起動され、すべてのインターフェイスが正常に初期化されたことを確認します。図6に示す電源モジュールのLEDを観察します。また、ファン トレイのファンを聞くと、ファンの稼働音がわかります。騒音のする環境では、ファンの音が聞き取りにくいことがあるので、シャーシの側面の排気口の前に手を置いてファンが稼働していることを確認します。
CSFのCSF LED、MBus LEDおよびRPのRP LEDを確認します。RP LEDは、RP前面プレートの一方の端、イジェクト レバー付近にあります。
コンソール端末で、システム バナーが表示され、システムおよびすべてのインターフェイスが正常に初期化されていることを確認します。
電源装置の電源が入っていないか、システムまたはインターフェイスが正常に初期化されていない場合は、『Cisco 12404 Internet Router Installation and Configuration Guide』のChapter 4「Troubleshooting the Installation」を参照してください。問題を解決できない場合には、代理店に連絡してください。
ここでは、DC電源にルータを再接続する手順について説明します。
(注) 完全冗長構成のため、各DC PDU(配電ユニット)は別々の電源に接続することをお勧めします。また、停電に備えてUPS(無停電電源)を使用することを推奨します。
各DC PDUは、6ネジ込み端子を使用して独立したDC電源に接続します。マイナス(ソースDC)用、プラス(ソースDCリターン)用、アース用にそれぞれ2つの端子です。
警告 ルータへの電源はオフにして、すべてのケーブルを取り外してからDC PDUおよびDC PEMを再接続する必要があります。接続時のDC PDUおよびDC PEMは、ホットスワップ対応のField-Replaceable Unit(FRU)ではありません。
DC PEMおよびDC PDUに電源を再接続する手順は、次のとおりです。DC電源モジュールのハウジングはシャーシの背面にあります。
ステップ 1 静電気防止用ストラップを、身体およびシャーシまたは塗装されていない金属面に取り付けます。「静電破壊の防止」を参照してください。
図9 DC電源Cisco 12404 インターネット ルータ背面図
ステップ 2 3/16インチ マイナス ドライバで端末ポート コネクタのネジを締めて、各導線を該当する端末ポートに固定します。
ステップ 3 DC PEMに給電しているDC電源装置の回路ブレーカーがオンに切り替わっていることを確認します。
起動時のバナーおよび表示をチェックして、システムが正常に起動され、すべてのインターフェイスが正常に初期化されたことを確認します。図13に示す電源モジュールのLEDを観察します。また、ファン トレイのファンを聞くと、すぐにファンの稼働音がわかります。騒音のする環境では、ファンの音が聞き取りにくいことがあるので、シャーシの側面の排気口の前に手を置いてファンが稼働していることを確認します。
CSFのCSF LED、MBUS LEDおよびRPのRP LEDを確認します。RP LEDは、RP前面プレートの一方の端、イジェクト レバー付近にあります。図12に、RP LEDディスプレイを示します。
コンソール端末で、システム バナーが表示され、システムおよびすべてのインターフェイスが正常に初期化されていることを確認します。
RP LEDは、RP前面プレートの一方の端、イジェクト レバー付近にあります。図12に、RP英数字LEDディスプレイを示します。
4桁の各ディスプレイに、2行のシステム メッセージが一部分ずつ表示されます。RPブート プロセス時、LEDディスプレイには次のような一連のメッセージが表示されます。
Mbusマイクロコードの実行が開始されます。 nnnn は、マイクロコードのバージョン番号です。たとえば、マイクロコード バージョン1.17は0117と表示されます。1 |
||
システムは動作状態であり、ROMモニタ プロンプト( |
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