製品番号:GSR12-CARDCAGE=
Customer Order Number:DOC-J-784337=
このマニュアルは、Cisco 12012ギガビット スイッチ ルータ(GSR)のカード ケージ アセンブリの取り外しおよび取り付け手順について説明します。
• 「製品概要」
• 「CCO」
Cisco 12012には、上部カード ケージと下部カード ケージという2つのカード ケージがあります(図1を参照)。上部カード ケージには、ライン カードおよびRP(ルート プロセッサ)用にユーザ側で設定変更可能なスロットが12個あります。上部カード ケージのもう1つのスロット(右端のスロット)は、アラーム カード用に確保されたものであり、ユーザが設定変更することはできません。ライン カードおよびRPはスロット依存ではないため、右端以外の12個のスロットの任意の場所にライン カードおよびRPを取り付けることができます。
下部カード ケージはエア フィルタの後ろにあり、スイッチ ファブリック回路の含まれたカード用に5つのキーイング機構付き水平カード スロットがあります。このカードは、上部カード ケージのライン カード間でデータ パケット交換を行うための物理的経路を提供します。
下部カード ケージに取り付けられるカードには、Clock and Scheduler Card(CSC;クロック スケジューラ カード)とSwitch Fabric Card(SFC;スイッチ ファブリック カード)の2種類があります。どちらのカードも、下部カード ケージの特定のスロットにぴったりはまるようキーイング機構が付いています。クロック スケジューラ カードは、上の2つのスロットにしか取り付けられませんし、スイッチ ファブリック カードは下の3つのスロットにしか取り付けられません。クロック スケジューラ カードには、システム クロック、スイッチ ファブリック スケジューラ回路、スイッチ ファブリックが含まれています。スイッチ ファブリック カードには、スイッチ ファブリック回路だけが含まれています。
下部カード ケージの下には電源装置ベイがあります。Cisco 12012は、AC電源またはDC電源動作用に設定することができます。AC電源動作用に設定されたシステムには、最低2つのAC入力電源装置を取り付ける必要があります。冗長および電流シェアリング用にさらに2つのAC入力電源装置を取り付けることができます。DC電源動作用に設定されたシステムには、1つのDC入力電源装置が取り付けられます。冗長および電流シェアリング用に第2 DC入力電源装置を取り付けることができます。
Cisco 12012には、2つのブロワー モジュールが搭載されており、1つは上部カード ケージの上、もう1つは電源装置ベイの下にあります。この2つのブロワー モジュールは、フィルタ処理された冷気をカード ケージおよび電源装置ベイへ取り込み、内部コンポーネントの適切な動作温度を保ちます。
交換作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
また、ルータを取り付け、設定し、保守する前に、Cisco 12012をサポートする『 Regulatory Compliance and Safety Information for the Cisco 12012 Gigabit Switch Router 』(Text Part Number: 78-4347-xx)に示された安全上の警告を見直してください。
以下に示す注意事項は、身体の安全を守り、機器を保護するためのものです。ここで紹介する以外にも危険な状況が起こり得るので 常に注意が必要です。
• システムを動かす前には、必ずすべての電源コードとインターフェイス ケーブルを外してください。
• 通路には工具やアセンブリ コンポーネントを置かないでください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
ライン カード、RP、スイッチ ファブリック カード、ブロワー モジュール、冗長電源装置は、システムの稼働中に取り外しや取り付けを行っても、電気的な事故やシステムの損傷を引き起こさない設計になっています。
電気機器を取り扱う際には、次の基本的な注意事項に従ってください。
• Cisco 12012内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
–負傷しないように注意してください。システムへの電気を切断します。
–医療援助を求める場合は、なるべく誰か他の人に呼んでもらうようにしてください。不可能な場合には、負傷者の容態を見極めた上で救助を求めに行ってください。
–負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
• ルータの取り付けや取り外しを行う前に、すべての電源コードと外付けケーブルを取り外します。
• 回路の電源が切断されていると思い込まないで、必ず確認してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
また、電源は切断していても電話回線またはその他のネットワーク ケーブルに接続したままの機器を取り扱うときは、次の注意事項に従ってください。
• 雷が発生しているときは、電話回線の設置作業を行わないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、濡れた場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話線や端子には、触れないでください。
ESD(静電気放電)により、装置や電子回路が損傷を受けることがあります(静電破壊)。静電破壊は電子部品の取り扱いが不適切な場合に発生し、故障または間欠的な障害をもたらします。
ESDによる損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• コンポーネントの取り外しや取り付けを行う際は、アース ストラップの機器側を上部カード ケージの前面にある2つのESDアース ソケットのうちの1つまたはフレーム上の塗装されていない金属面に接続します。
• 取り外したコンポーネントを返却する場合は、コンポーネントへの静電破壊を避けるため、すぐに静電気防止用袋に入れてください。
• リスト ストラップは身体の静電気からコンポーネントを保護するだけです。衣服の静電気が、静電破壊の原因になることがあります。
カード ケージ アセンブリを取り外したり、取り付けたりするには、次の工具および部品が必要です。
• 交換用カード ケージ アセンブリ(製品番号:GSR12-CARDCAGE=)
すべてのカードと電源装置を古いカード ケージ アセンブリから取り外し、これを交換用カード ケージ アセンブリに取り付けなくてはなりません。交換用カード ケージは、新しいエア フィルタを取り付けた状態で出荷されます。
ここでは、カード ケージ アセンブリの取り外しと取り付けについて説明します。カード ケージ アセンブリは、上部カード ケージ、下部カード ケージ、電源装置ベイから構成される1つのアセンブリです。このアセンブリは、フレームの内外へスライドし、6つの非脱落型ネジでフレームに固定されています。空のカード ケージ アセンブリの重量は、65ポンド(29.5 kg)です。
交換用カード ケージ アセンブリは、新しいエア フィルタだけを取り付けた状態で出荷されます。したがって、古いカード ケージ アセンブリから次のコンポーネントを取り外す必要があります。
• クロック スケジューラ カードおよびスイッチ ファブリック カード
上記コンポーネントは大切に保管し、新しいカード ケージ アセンブリをフレームに取り付けた後、新しいカード ケージ アセンブリに取り付けてください。
ステップ 1 Cisco 12012に取り付けられているすべての電源装置で、DC入力電源装置の電源スイッチをオフ(O)に設定します(AC入力電源装置の場合は、電源スイッチを反時計方向に回して、STANDBYに設定します)。
ステップ 2 電源装置のLEDがオフになり、両方のブロワー モジュールのグリーンのLEDがオフになっていることをチェックすることにより、システムの電源が切断されたことを確認します。
警告 この装置には複数の電源装置が接続されています。すべての接続を取り外し、装置の電源を完全に遮断する必要があります。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 まだ上記の手順を行っていない場合は、取り外したい電源装置上の電源スイッチをSTANDBYの位置に回します(図2aを参照)。
(注) 電源スイッチをSTANDBYに回すことによって、電源装置ベイ スロットの電源装置を固定しているラッチが解除されます。
ステップ 3 電源装置の前面プレートのバネ クリップを解除します(図2bを参照)。
ステップ 4 電源装置のACレセプタクルからAC電源コードを切り離します(図2cを参照)。
ステップ 5 AC電源レセプタクルからAC電源コードを切り離します(図2dを参照)。
ステップ 6 電源装置の前面プレートの非脱落型ネジを緩めます(図2eを参照)。
ステップ 7 電源装置のハンドルをつかみ、これを引き出して電源装置をバックプレーン コネクタから切り離します。電源装置をベイ スロットから途中まで引き出します(図3を参照)。
ステップ 8 片手で電源装置を下から支え、電源装置を完全にベイ スロットから引き出します。電源装置を脇へ置きます。
残りのAC入力電源装置についてもステップ 2~ステップ 8を繰り返します。
(注) ブランク電源装置が取り付けられている場合は、ブランク電源装置の前面プレート上の非脱落型ネジを緩めて取り外します。ブランク電源装置をベイ スロットから引き出します。ブランク電源装置を脇へ置きます。このブランク電源装置は、交換用カード ケージ アセンブリに取り付けます。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 まだ上記の手順を行っていない場合は、DC入力電源装置の電源スイッチをオフ(O)の位置に回します。
警告 DC入力電源装置の端子には電圧がかかっている可能性があります。電源回路ブレーカをオフにして電流が流れなくなってから端子を取り扱います。
(注) 電源スイッチをオフ(O)の位置に回すことによって、電源装置ベイの電源装置を固定しているラッチが解除されます。
ステップ 3 取り外したい電源装置に電気を供給しているDC電源回路ブレーカを特定してオフにします。また、回路ブレーカ ハンドルをオフの位置にテープで固定します。
ステップ 4 マイナス ドライバまたは10 mmナットドライバを使用して、電源装置の前面プレート上の非脱落型ジャックネジを反時計方向(取り外す方向)に回し、電源装置をバックプレーン電源コネクタから外します。ジャックネジを回し続け、電源装置ベイからジャックネジを外します(約12回転)。
ステップ 5 電源装置のハンドルをつかんで、電源装置をベイの途中まで引き出します(図4を参照)。
ステップ 6 片手で電源装置を下から支え、電源装置を完全にベイから引き出します。電源装置を脇へ置きます。
残りのDC入力電源装置についてもステップ 2~ステップ 6を繰り返します。
ここでは、ラインカード、RP、アラーム カードを上部カード ケージから取り外す手順について説明します。
(注) 上部カード ケージに取り付けられているブランク カードは、取り外した後、交換用カード ケージに取り付ける場合に備えて保管します。適切な通気を行い、EMI規格に適合させるため、空のスロットにブランク カードを取り付ける必要があります。
ライン カードを上部カード ケージから取り外す手順は次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 各ライン カードを左から右に確認し、次の情報を書き留めておきます。
• ライン カードのスロット番号。交換用カード ケージ アセンブリにライン カードを取り付ける場合、同じカード スロットに取り付けます。
• ライン カード ポートへのインターフェイス ケーブルの接続。インターフェイス ケーブルを同じライン カード ポートに再接続します。
ステップ 3 上部カード ケージの左から右の順に、ライン カードを1つ選びます。ライン カードの一番下のポートから順に、ライン カードの一番下のポートに接続されているネットワーク インターフェイス ケーブルを取り外します(図5aを参照)。
ステップ 4 垂直ケーブル マネジメント ブラケットのクリップから慎重にインターフェイス ケーブルを取り外します(図5bを参照)。
ステップ 5 ライン カード ポートに最も近い垂直ケーブル マネジメント ブラケットのクリップから慎重にインターフェイス ケーブルを取り外します(図5cを参照)。
図5 ライン カードからのインターフェイス ケーブルの取り外し
ステップ 6 水平のケーブル マネジメント トレイからインターフェイス ケーブルを慎重に取り外し、インターフェイス ケーブルを脇に置きます。
このライン カード上の残りのインターフェイス ケーブルについてもステップ 3~ステップ 6を繰り返してから、上部カード ケージの次のライン カードへ移ります。ケーブル マネジメント システムからライン カード インターフェイス ケーブルをすべて切り離して取り外すまでこの手順を繰り返します。ライン カードから垂直ケーブル マネジメント ブラケットを取り外さないでください。
ステップ 7 上部カード ケージの左から右の順にライン カードを1つ選び、ライン カードの上下にある2つの非脱落型ネジを緩めます(図6aを参照)。
ステップ 8 2つのカード イジェクト レバーをそれぞれカードの外側に回転させて、バックプレーン コネクタからカードを外します(図6bを参照)。
ステップ 9 カード キャリアの縁を片手でつかみ、反対の手でキャリアを下から支えます(図6cを参照)。カードをスロットから引き出し、すぐに静電気防止用マットの上に置きます。
残りのライン カードについてもステップ 7~ステップ 9を繰り返します。
RPは、上部カード ケージのスロット0から11までを使用することができます。RPを上部カード ケージから取り外す手順は次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 RPインターフェイス コネクタに接続されているすべてのインターフェイス ケーブルを取り外します。インターフェイス ケーブルを慎重に脇に置きます。
ステップ 3 RPの上下にある2つの非脱落型ネジを緩めます(図7aを参照)。
ステップ 4 2つのイジェクト レバーをそれぞれカードの外側に回転させて、バックプレーン コネクタからカードを外します(図7bを参照)。
ステップ 5 カード キャリアの縁を片手でつかみ、反対の手でキャリアを下から支えます(図7cを参照)。カードをスロットから引き出し、すぐに静電気防止用マットの上に置きます。
アラームカードは、上部カード ケージの右端( alarm のラベル付き)のスロットを使用しています。
アラーム カードを上部カード ケージから取り外す手順は次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 アラーム カード コネクタに接続されているすべてのインターフェイス ケーブルを取り外します。
ステップ 3 アラーム カードの上下にある2つの非脱落型ネジを緩めます(図8aを参照)。
(注) ライン カードやRPと異なり、アラーム カードにはカード イジェクト レバーは付いていません。アラーム カードのバックプレーン コネクタは小さめで、ピンの数も少なく、ライン カードやRPよりも着脱が簡単です。
ステップ 4 マイナス ドライバを使用して、アラーム カード キャリアの上下をそっと引き出し、カードをバックプレーン コネクタから取り外します。
ステップ 5 カード キャリアの縁を片手で持ち、反対の手でキャリアを下から支えます(図8bを参照)。アラーム カードをカード スロットから引き出し、すぐに静電気防止用マットの上に置きます。
下部カード ケージはエア フィルタ トレイとエア デフレクタの真後ろにあります。下部カード ケージでの作業を行うには、まずエア フィルタ トレイを下げ、エア デフレクタを持ち上げて固定しなくてはなりません。
次の手順を実行して、クロック スケジューラ カードとスイッチ ファブリック カードを下部カード ケージから取り外します。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 下部カード ケージでの作業を行うには、エア フィルタ トレイの上部にある2つの非脱落型ネジを緩め、下部カード ケージの外側にトレイを開きます(図9を参照)。
ステップ 3 下部カード ケージのカードを扱うには、最初にエア デフレクタを持ち上げて、作業の妨げにならないようにします。エア デフレクタを持ち上げ、エア デフレクタ ラッチ ノブを反時計方向に回転させることにより、下部カード ケージの上部に固定します(図10を参照)。
ステップ 4 下部カード ケージから取り外すカードを1つ選択します。2つのカード イジェクト レバーを持ち、同時に両方のカード イジェクト レバーを90度内側(カード ケージの側面から離れる方向)に回転させ、カードをバックプレーン コネクタから外します(図11を参照)。
ステップ 5 金属のカード キャリアだけに手を触れるようにして、カードをスロットから引き出し、すぐに静電気防止用マットの上に置きます。
下部カード ケージの残りのカードについてもステップ 4~ステップ 5 を繰り返します。
エア フィルタ トレイと電源装置ベイの間のカード ケージ アセンブリのサイド フランジにある2つのシステム レセプタクルに、2つのシステム アース ケーブル端子が取り付けられている場合があります(図12を参照)。カード ケージ アセンブリを取り外す前には、システム アース コネクタを取り外してください。
システム アース端子を上部カード ケージから取り外す手順は次のとおりです。
ステップ 1 システム アース端子をカード ケージ アセンブリに固定している2つのネジ、ワッシャ、ナットを取り外します(図13を参照)。これらの取り付け金具は保管しておいて、後の手順で使用します。
ステップ 2 システム アース ケーブルを取り外して、脇に置きます。
2つ目のシステム アース コネクタについてもステップ1とステップ2を繰り返します。
カード ケージ アセンブリを取り外す手順は次のとおりです(図14を参照)。
ステップ 1 フレームにカード ケージ アセンブリを固定している、カード ケージ アセンブリ前面端にある6つの非脱落型ネジを緩めます。
ステップ 2 フレームの両側に配置された二人が、カード ケージ アセンブリ両側の上部にあるハンドルを持ち、注意しながらカード ケージ アセンブリをフレーム前面から途中まで引き出します。
ステップ 3 もう片方の手で、カード ケージ アセンブリの両側にある手持ち穴を持ち、注意しながらカード ケージ アセンブリをフレーム前面から完全に引き出します。
古いカード ケージ アセンブリを工場に返却する場合は、これを交換用カード ケージ アセンブリとともに受け取った輸送箱に入れて再梱包します。
新しいカード ケージ アセンブリは、エア フィルタ トレイに新しいエア フィルタを取り付けた状態で出荷されます。古いカード ケージ アセンブリから取り外したコンポーネントは、新しいカード ケージ アセンブリに取り付ける必要があります。
交換用カード ケージ アセンブリを取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 カード ケージ アセンブリの両側に配置された二人が、カード ケージ アセンブリ前面のハンドルとカード ケージ アセンブリ側面にある手持ち穴を持ちます。
ステップ 2 カード ケージ アセンブリを持ち上げ、フレーム レールの上に載せます。カード ケージ アセンブリのフランジがフレームと接触するまでカード ケージ アセンブリを完全にフレーム前面に滑り込ませます。
(注) カード ケージ アセンブリが完全にフレームに挿入されると、カード ケージ アセンブリとフレーム上のブロワー モジュール ハーネスの間の電気的な接続が自動的に行われます。
ステップ 3 6つの非脱落型ネジを締めてカード ケージ アセンブリをフレームに固定します。
下部カード ケージにカードを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 下部カード ケージ スロットでの作業を行うには、次の手順を実行します。
a. エア フィルタ トレイの上部にある2つの非脱落型ネジを緩め、トレイを下部カード ケージの外側に開きます(図9を参照)。
b. エア デフレクタを持ち上げ、エア デフレクタ ラッチ ノブを反時計方向に回転させることにより、下部カード ケージの上部に固定します(図10を参照)。
ステップ 3 静電気防止用マットの上にあるカードを1つ選択します。カード キャリアの縁(イジェクト レバー付近)に付いているラベルの色をチェックして、どの下部カード ケージにそのカードを取り付けたらよいかを判断します。水色のラベルは、(上部の2つのスロットに取り付ける)クロック スケジューラ カードを示し、マゼンタ色のラベルは、(下の3つのスロットに取り付ける)スイッチ ファブリック カードを示します。
(注) 間違ったスロットにカードが挿入されないよう下部カード ケージのスロットにはキー機構が付いています。クロック スケジューラ カードは、上の2つのスロットにしか搭載できませんし、スイッチ ファブリック カードは下の3つのスロットにしか搭載できません。
ステップ 4 カード キャリアの縁を片手でつかみ、反対の手でキャリアを下から支え、一致するカラー コードの付いたスロットに挿入します。カードは下部カード ケージのスロットに途中まで滑り込ませます。カードの回路やコネクタには手を触れないでください。
(注) クロック スケジューラ カードまたはスイッチ ファブリック カードを下部カード ケージに取り付けるときには、カードをスロットに滑り込ませながら、カード キャリアの両端に同じ力を加えて、カードがスロットの中央に入るようにします。
ステップ 5 2つのカード イジェクト レバーをカード キャリアの側面から離れる方向に90度回転させます。
ステップ 6 カード イジェクト レバーが下部カード ケージ スロットの縁に掛かり、両方のイジェクト レバーが回転し始めるまでカードをスロットに押し込みます。
(注) どちらの種類のカードにも、バックプレーン コネクタと最初に接触するガイド ピンがあります。ガイド ピンが接触した後で、カード イジェクト レバーが前に回転し始めるまでカード キャリアを押し続けます。カード イジェクト レバーを使用して、カードを完全にバックプレーン コネクタに挿入します。
ステップ 7 両方のカード イジェクト レバーを持って、カード キャリアの縁に平行になるまでカード ケージ側面の方へ回転させ、カードをバックプレーン コネクタに取り付けます。イジェクト レバーがカード キャリアにカチッとはまるまで、イジェクト レバーを押します。
ステップ 8 エア デフレクタ ラッチを解除して(ラッチを時計方向に回して)、エア デフレクタを停止位置まで下げます。
残りの下部カード ケージについてもステップ 3~ステップ 7を繰り返します。
ステップ 9 エア フィルタ トレイを上げて、下部カード ケージの前面ときちんと揃うよう、2つの非脱落型ネジを締めます。
ライン カードを上部カード ケージに取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 静電気防止用マットからライン カードを1つ選択します。書き留めておいた上部カード ケージ スロットのリストをチェックして、そのライン カードをどのスロットに取り付けるかを判断します。金属カード キャリアの前の縁を片手で持ち、反対の手でキャリアを下から支え、上部カード ケージ スロットに滑り込ませます。
ステップ 3 イジェクト レバーがカード ケージの前面に接触するまでライン カード キャリアを静かにスロットに滑り込ませ、 停止します。
ステップ 4 この2つのカード イジェクト レバーをつかみ、ライン カード前面プレートに対して垂直になるまでカードの外側に回転させます。この動作により、カードがバック プレーンにしっかりと固定されます。
ステップ 5 ライン カードの上下にある2つの非脱落型ネジを締めます。
残りのライン カードについてもステップ 2~ステップ 5を繰り返します。
ステップ 6 上部カード ケージの左から右へ、インター フェイス ケーブル接続のリストをチェックして、最初のライン カードに接続するインターフェイス ケーブルを確認します。
ステップ 7 一回に1つずつ、インターフェイス ケーブルを確認し、注意しながら水平のケーブル トレイを通してライン カード インターフェイス ポートまで配線します。
(注) 複数のポートを持つライン カード上では、一番下のポートから上方向へインターフェイス ケーブルをライン カードに配線して接続します。
ステップ 8 一番下のポートから一番上のポートまで(複数のポートを持つライン カードのみ)、各ライン カード ポートに接続されたインターフェイス ケーブルを確認します。インターフェイス ケーブルをライン カード ポートへ接続します(図15aを参照)。
ステップ 9 一番下のポートから一番上のポートまで(複数のポートを持つライン カードのみ)、インターフェイス ケーブルを静かに垂直ケーブル ブラケットのケーブル クリップに押し込みます(図15bを参照)。インターフェイス ケーブルがねじれたり極端に曲がったりしないようにしてください。
ステップ 10 一番下のポートから一番上のポートまで(複数のポートを持つライン カードのみ)、インターフェイス ケーブルを垂直ケーブル ブラケットに沿って上方に配線し、注意しながらインターフェイス ケーブルをケーブル クリップの残りの部分に押し込みます(図15cを参照)。インターフェイス ケーブルがねじれたり極端に曲がったりしないようにしてください。
図15 インターフェイス ケーブルのライン カードへの取り付け
(注) 垂直ケーブル ブラケットのケーブル クリップに通したインターフェイス ケーブルを調整して、インターフェイス ケーブルがねじれたり、極端に曲がったりしないようにします。インターフェイス ケーブルに適切なストレイン レリーフを施します。
残りのインターフェイス ケーブルおよびライン カードについても、ステップ 6~ステップ 10を繰り返します。
(注) ブランク カードを上部カード ケージに挿入して、空いたスロットがないようにします。適切な通気を行い、EMI規格に適合させるためブランク カードが使用されます。
上部カード ケージにRPを取り付ける手順は、次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 カード キャリアの縁を片手でつかみ、反対の手でキャリアを下から支え、これをスロットに挿入します。イジェクト レバーがカード ケージの前面に接触するまでRPキャリアを静かにスロットに滑り込ませ、 停止します 。
ステップ 3 この2つのカード イジェクト レバーをつかみ、カード前面プレートに対して垂直になるまでRPの方向へ回転させます。この動作により、RPはバックプレーン コネクタにしっかりと固定されます。
ステップ 4 RPの上下にある2つの非脱落型ネジを締めます。
ステップ 5 コンソール端末とAUXデバイスおよびイーサネット デバイスをRP上のそれぞれのコネクタに接続します。コンソール端末がオンになっていることを確認します。
アラーム カードは、上部カード ケージの一番右のスロットに取り付けられます。
アラーム カードを上部カード ケージに取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 アラーム カードの前面プレートを片手でつかみ、反対の手でカード キャリアを下から支え、これをアラーム カードを示すラベル付きのカード ケージ スロットに滑り込ませます。
ステップ 3 アラーム カード キャリアがバックプレーン コネクタに接触するまで静かにアラーム カード キャリアをスロットに滑り込ませ、 停止します 。カードの回路やコネクタに手を触れないでください。
ステップ 4 アラーム カードの上部と下部を静かに押して、バックプレーン コネクタに取り付けます。
ステップ 5 2つの非脱落型ネジを締めて、アラーム カードを上部カード ケージ スロットに固定します。
ステップ 6 外付けデバイスをアラーム カード上の各コネクタに接続します。
システムによっては2つのシステム アース ケーブル端子が取り付けられている場合があります。システム アース レセプタクルは、エア フィルタ トレイと電源装置ベイの間のカード ケージ アセンブリのサイド フランジにあります(図12を参照)。
システム アース端子を上部カード ケージに取り付ける手順は次のとおりです。
ステップ 1 システム アース端子をカード ケージ アセンブリのシステム アース レセプタクル上に置きます。
ステップ 2 2セットのネジ、ワッシャ、ナットでシステム アース端子をレセプタクルに固定します(図13を参照)。
2つ目のシステム アース接続についてもステップ1とステップ2を繰り返します。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 電源装置上の電源スイッチがSTANDBYの位置にあることを確認します。
(注) 電源装置のベイ位置は、左から右へA1、A2、B1、B2と指定されています。A1、B1、A2、B2の順序で電源装置をベイに取り付けます。電源装置が取り付けられていない電源装置ベイにはブランク電源装置を取り付けて、適切な通気を行い、EMI規格に適合させます。
ステップ 3 両手で電源装置を支え、これを空いている電源装置ベイに滑り込ませます。前面プレートがベイの前面と接触するまで電源装置を電源装置ベイに押し込みます。
(注) 電源装置が電源装置ベイに完全に挿入されると、電源装置とバックプレーン間のすべての電気的な接続が自動的に行われます。
ステップ 4 電源装置の前面プレートの非脱落型ネジを締めます。
ステップ 5 AC電源コードを電源装置のACレセプタクルに接続します。バネ クリップを電源コード プラグ上で留めます。
ステップ 6 AC電源コードのもう一方の端をAC電源レセプタクルに接続します。
残りのAC入力電源装置についてもステップ 2~ステップ 6を繰り返します。
ステップ 7 空いている電源装置ベイのスロットにブランク電源装置が取り付けられていることを確認します。
「取り付けの確認」に進み、取り付けを確認します。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、上部カード ケージの前面端にある2つのESD接続ソケットの1つまたはフレーム上の金属の塗装されていない面にストラップを接続します。
ステップ 2 電源装置上の電源スイッチがオフの位置にあることを確認します。
ステップ 3 両手で電源装置を支えて、これを空いている電源装置ベイに静かに滑り込ませます(図16を参照)。電源装置の非脱落型ジャックネジが電源装置ベイの前面に接触したら、 停止します。
(注) 非脱落型ジャックネジを使用して、バックプレーン コネクタと正しくかみ合うように電源装置コネクタを押し込みます。コネクタ アライメントの問題が起こらないよう、電源装置のハンドルに均等な力を加えながら非脱落型ジャックネジを締めます。
ステップ 4 電源装置のハンドルを片手で持ち、電源装置に均等な力を加えながら、10 mmナットドライバまたはマイナス ドライバを使用して非脱落型ジャックネジを時計方向(挿入する方向)に回します。ジャックネジを締めすぎないでください。
(注) 電源装置が電源装置ベイに完全に挿入されると、電源装置とバックプレーン間のすべての電気的な接続が自動的に行われます。
2つ目のDC入力電源装置についてもステップ 2~ステップ 4を繰り返します。
ステップ 5 DC入力電源を供給するDC電源回路ブレーカをオンにします。この時点で電源スイッチをオンにしないでください。
取り付けを完了するため、すべての接続を確認し、それからシステムの電源を投入します。
次の手順に従い、システムを再起動し、システムがうまく再起動することを確認します。
ステップ 1 次のコンポーネントが固定されていることを確認します。
• ライン カードが完全にスロットに挿入され、すべての非脱落型ネジが締められている。
• 垂直ケーブル ブラケットがそれぞれのライン カードに接続されており、すべての非脱落型ネジが締められている。
• インターフェイス ケーブルがケーブル マネジメント システムを通してきちんと配線されている。
• 空いているすべてのカード スロットまたは電源装置ベイにはブランク カードまたはブランク電源装置が挿入されている。
• 電源装置が完全にベイに挿入され、非脱落型ネジが締められている。
• 電源コードが完全に電源装置と電源に接続されており、適切なストレイン レリーフが施されている。
• 下部カード ケージのエア デフレクタが下げられ、停止位置にある。
• エア フィルタ トレイが上げられ、2つの非脱落型ネジが締められている。
ステップ 2 コンソール端末がRPコンソール ポートに接続され電源が投入されているか、別のデバイスからTelnetセッションを経由してルータへのリモートログ インが行えるようになっていることを確認します(スタートアップ バナーと表示から、システムが適切に再起動し、すべてのインターフェイスが適切な状態で再初期化されていることを確認する必要があります)。
ステップ 3 システムに電源を供給するすべての電源電圧回路ブレーカがオンになっていることを確認します。
ステップ 4 各電源装置の電源スイッチをオン(|)にします。各DC入力電源装置の入力OK LED(各AC入力電源装置のAC OK LED)が点灯するはずです。
(注) 電源スイッチをオン(|)にすると、電源装置を固定しているラッチもきちんと連結します。
ステップ 5 ブロワー モジュールが作動しているかどうかを耳で確認します。各ブロワー モジュールの前面カバー上のグリーンのファンOK LEDが点灯するはずです。
ステップ 6 コンソール端末で、コンソールがシステム バナーを表示していること、そしてシステムとすべてのインターフェイスが正しく初期化されていることを確認します。
電源装置の電源が入らない場合、またはシステムあるいはインターフェイスが適切に初期化されない場合は、ルータに付属の『 Cisco 12012 Gigaswitch Router Installation and Configuration Guide 』で、追加情報と取り付け時のトラブルシューティング手順を参照してください。それでも問題を解決できない場合は、購入された代理店へご連絡ください。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動させます。
• テレビまたはラジオから離れたところに装置を移動させます。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカまたはヒューズで制御されるようにします)。
米国シスコシステムズ社では、この製品の変更または改造を認めていません。変更または改造した場合には、FCC認定が無効になり、さらに製品を操作する権限を失うことになります。
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