このマニュアルでは、Cisco 12016/12416 インターネット ルータのDC入力電源シェルフを取り外して交換する方法について説明します。また、DC入力電源シェルフを交換したあと、システムの動作を確認する手順についても記述します。
• 「関連資料」
ルータ、およびルータ上で実行するCisco IOSソフトウェアには、さまざまな機能が統合されています。これらの情報は、以下の資料に記載されています。
• Cisco Documentation CD-ROMパッケージ
シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料は、製品に付属のCD-ROMパッケージでご利用いただけます。Cisco Connection FamilyのDocumentation CD-ROMは毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。最新のDocumentation CD-ROMの入手方法については、製品を購入された代理店にお問い合わせください。このCD-ROMパッケージは単独または年間契約で入手することができます。WWW上のURL、http://www.cisco.com、http://www.cisco.com/jp、
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• Cisco IOSソフトウェアの設定情報およびサポートについては、ご使用のシスコ ハードウェア製品にインストールされているCisco IOSソフトウェアリリースに対応したCisco IOSソフトウェア コンフィギュレーション マニュアル セットの、モジュラ コンフィギュレーション ガイドおよびモジュラ コマンドリファレンスを参照してください。また、ルータ上で使用しているCisco IOSソフトウェア バージョンに対応したCisco IOSソフトウェア リリース ノートも参照してください。
• Cisco 12000シリーズ インターネット ルータ上のハードウェアのインストレーションおよびメンテナンスの情報については、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータをサポートするインストレーション コンフィギュレーション ガイドを参照してください。
• 適合規格および安全性については、Cisco 12000シリーズ インターネット ルータに付属の
『 Regulatory Compliance and Safety Information 』を参照してください。
• シスコ製品のマニュアルを表示したり、マニュアルに関する情報を入手するには、以下の資料を参照してください。
–Cisco Connection Online(CCO)(マニュアルの入手方法を参照)。
DC入力電源サブシステムは、4つのDC入力PEM(パワー エントリ モジュール)を搭載するためのベイを備えた、DC入力電源シェルフで構成されています(図1を参照)。DC入力電源サブシステムを指定して発注したCisco 12016/12416インターネット ルータは、DC入力電源シェルフに4つのDC入力PEM(完全冗長電源)を搭載した状態で出荷されます。完全冗長の電源構成では、モジュールA1およびB1がシステム負荷ゾーン1(上部ブロア モジュールおよび上部カード ケージ)に対する冗長電源を供給します。モジュールA2およびB2は、システム負荷ゾーン2(スイッチ ファブリック カード ケージ、下部カード ケージ、および下部ブロア モジュール)に対する冗長電源を供給します。
図1 DC入力電源シェルフ(前面図:前面カバーを取り外した状態)
(注) 標準の稼働状態では、電源シェルフおよびその電源モジュールは、上部ブロア モジュールおよび電源シェルフで共有するシャーシ前面カバーで一部が隠されています。
DC入力電源シェルフは、Cisco 12016/12416インターネット ルータ シャーシの上部に接続され、電源シェルフの前後でシャーシに固定された、モジュール式の板金ラックです。電源シェルフの下にある非脱落型ジャックネジは、電源シェルフの前面パネルから背面パネルに向かって伸びています。このジャックネジは、シャーシの電源インターフェイス パネルの挿入部に合うようにネジ切りされています。シャーシから電源シェルフを取り外す必要が生じた場合には、この非脱落型ジャックネジを使用して、シャーシの電源インターフェイス パネル上のコネクタから電源シェルフ背面パネル上のコネクタを取り外し、電源シェルフを再搭載する際は、コネクタに電源シェルフを再度固定します。電源シェルフの左右の前面フランジに2つずつある非脱落型ネジで、ルータの両端にあるラック マウント フランジに電源シェルフが固定されています。電源インターフェイス パネル上のガイド ピンは、電源シェルフの背面パネル上の穴に挿入され、電源シェルフの背面を支えると共に電源シェルフの背面パネル上のコネクタを、ルータのシャーシ上のコネクタに正しく位置合わせします。DC入力電源で稼働するように構成されたルータは、Elecromagnetic compatibility(EMC;電磁適合性)を確保するために、常に4つのDC入力PEMを搭載した状態で稼働する必要があります。
(注) DC入力PEMは、Online Insertion and Removal(OIR;ホットスワップ機能)対応です。したがって、ルータが4つのDC入力PEMで稼働している場合、システムの電源を切らずにそれぞれの負荷ゾーン(A1またはB1、A2またはB2)でどちらか一方のPEMを取り外しおよび取り付けを行うことができます。
DC入力電源シェルフの背面には、9組のネジ切りされたM6 DC入力端子スタッドがあります(図2を参照)。(電源コード カバーを外し、電源シェルフの背面パネルを正面から見た状態で)右端の1組にはアース記号がついており、ここに保護アースを取り付けます(IEC417, Number 5019)。残りの8組は、電源シェルフ内の電源モジュール ベイに対応しています(各電源モジュール ベイに2組)。各電源モジュール ベイ(A1、A2、B2、B1)に2本のセントラル オフィス電源コード(プラスおよびマイナス)を接続します。1組の端子スタッドには、セントラル オフィスDC戻り線(プラス)を接続し、もう1組の端子スタッドにはセントラル オフィスDC入力線(マイナス)を接続します。
図2 DC入力電源シェルフの背面パネル(電源コード カバーを取り外した状態)
交換作業を開始する前に、人身事故または機器の損傷を防ぐために、ここで説明する安全に関する注意事項を確認してください。
さらに、ルータの取り付け、設定、およびメンテナンスを行う前に、『 Regulatory Compliance and
Safety Information for the Cisco 12000 Series Internet Router 』(Text Part Number: 78-4347-xx)に記載されている安全上の警告を確認してください。
誤って行うと危険が生じる可能性のある操作については、安全上の警告が記載されています。各警告文に、警告を表す記号が記されています。次に、安全に関する警告文の例を示します。警告を表す記号と、人身事故を引き起こす状況が記載されています。
警告 「危険」の意味です。人身事故を予防するための注意事項が記述されています。機器の取り扱い作業を行うときは、電気回路の危険性に注意し、一般的な事故防止対策に留意してください。
人身事故および機器の損傷を防ぐために、次の注意事項に従ってください。このリストは、すべての危険を伴う作業を網羅しているとは限らないので、注意してください。
• システムを移動するときは、事前にすべての電源コードおよびインターフェイス ケーブルを取り外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 他の人が通行する場所には、工具や組立部品を置かないでください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
電気機器を取り扱う際には、次の基本的な注意事項に従ってください。
• ルータ内部の作業を行う前に、室内の緊急電源遮断スイッチがどこにあるかを確認しておきます。
• ルータを取り付け/取り外しする前に、すべての電源コードおよび外付けコードを外してください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まず、必ず確認してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コードや保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
–負傷しないように注意してください。ルータの電源を切断してください。
–医療援助を求める場合は、なるべく誰か他の人に呼んでもらうようにしてください。他に人がいない場合には、負傷者の容態を見極めた上で助けを呼んでください。
–負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
さらに、入力電源からは外されているが、電話回線またはネットワーク配線に接続されている機器を取り扱う場合には、次の注意事項に従ってください。
• 雷雨が発生している場合には、電話回線を絶対に取り付けないでください。
• 防水設計されていない電話ジャックは、湿度の高い場所に取り付けないでください。
• 電話回線がネットワーク インターフェイスから切り離されている場合以外、絶縁されていない電話ケーブルや端子には、触れないでください。
ルータ コンポーネントの多くは、静電気によって壊れることがあります。コンポーネントによっては、わずか30 Vの電圧でも壊れますが、プラスチックや発砲スチロールの梱包資材を触っただけで、またはアセンブリがプラスチックやカーペットにかすっただけで、35000 Vもの静電気電圧が発生することがあります。適切なESD(静電気放電)防止策を講じなかった場合、コンポーネントが完全に壊れたり、断続的な障害が発生したりする可能性があります。次の注意事項に従って、静電破壊の潜在的可能性を最小限に抑えてください。
• 静電気防止用リスト/アンクル ストラップを肌に密着させて着用してください。
• コンポーネントの取り外し/取り付けを行う際は、シャーシ前面の一方のESD接続ソケットまたはシャーシの塗装されていない面に、静電気防止用ストラップの装置側を必ず接続します(図3を参照)。コンポーネントと衣服が接触しないように注意してください。静電気防止用リスト ストラップは体内の静電気からコンポーネントを保護するだけです。衣服の静電気電圧によってコンポーネントが損傷する可能性は残ります。
図3 静電気防止用リスト ストラップとの接続Cisco 12016/12416インターネット ルータ
• 必ずカードのコンポーネント側を上にして、静電気防止用シートの上に置くか、静電気防止カード ラックに入れるか、または静電気防止用袋に収めます。コンポーネントを返却する場合には、ただちに静電気防止用袋に保管してください。
• ライン カードまたはRoute Processor(RP;ルート プロセッサ)を取り付る場合は、イジェクト レバーを使用して、カード コネクタをバックプレーンに装着し、カードの前面プレートの両側にある非脱落型ネジを締めます。非脱落型ネジはプロセッサの脱落を防ぐだけではなく、ルータに適切なアースを提供し、バックプレーンにカード コネクタを確実に固定するために必要です。
• ライン カード、クロック/スケジューラ カード、スイッチ ファブリック カードまたはRPを取り外すときには、イジェクト レバーを使用してバックプレーンからカード コネクタを外します。金属製のカード フレームを静かに引き出し、片手をフレームの底面に添えて、スロットからまっすぐ取り出します。
• ライン カード、クロック/スケジューラ カード、スイッチ ファブリック カード、またはRPを扱う場合は、必ず金属製のカード フレームだけを持ちます。ボードまたはコネクタ ピンには触れないようにしてください。
(注) 電源シェルフを取り外し交換するには、システムの電源を切断する必要があります。
DC入力PEMを取り外すには、図4を参照して次の手順に従ってください。
ステップ 1 上部ブロア モジュール ベイおよび電源シェルフを覆う前面カバーの外側の端を持ち、まっすぐ引き抜いて上部ブロア モジュール ベイおよび電源シェルフの前面にあるボール スタッド ソケットから前面カバーの4つのボール スタッドを外します。
ステップ 2 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、シャーシ前部のESD接続ソケットの1つまたはシャーシの塗装されていない面に、ストラップを接続します(図3を参照)。
ステップ 3 PEMを切断し、電源シェルフ バックプレーン コネクタから取り外すには以下の手順に従ってください。
a. イジェクト レバーの非脱落型ネジを緩めて、PEMの前面プレートからイジェクト レバーを動かします(図4aを参照)。
b. PEMの前面プレートから離れるようにイジェクト レバーを引き、電源シェルフのバックプレーン コネクタからPEMを外します(図4bを参照)。
(注) イジェクト レバーを引くと、シェルフ バックプレーン コネクタからPEMが外れて、PEM内部の電源が切断されます。
ステップ 4 PEMのハンドルを持ち、ベイの中ほどまで引き出します。(図4cを参照)。
ステップ 5 片方の手でPEMを支えながら、PEMをベイから完全に引き出します。
残りのPEMについてもステップ 3~ステップ 6を繰り返します。
シャーシからDC入力電源シェルフを取り外すには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、シャーシ前部のESD接続ソケットの1つまたはシャーシの塗装されていない面に、ストラップを接続します(図3を参照)。
警告 以下の作業を行う前に、DC入力電源シェルフに電力を供給しているDC回路の電源を切断します。電源を確実に切断するには、配電盤上でDC回路に対応している回路ブレーカをOFFの位置に切り替え、回路ブレーカのスイッチ ハンドルをOFFの位置のままテープで固定します。
ステップ 2 DC電源コード カバーを電源シェルフの背面パネルに固定しているネジを緩めます。カバーを下へスライドさせ、ネジ頭をカバーの鍵穴状スロットから外します。カバーを電源シェルフの背面パネルから取り外します(図5を参照)。カバーを妨げにならないように脇へ置きます。
ステップ 3 電源シェルフ背面パネル上の電源コードの各組について、各線間の電圧を測定します。すべての測定値が0 Vになっている必要があります。
ステップ 4 DC電源コードのマイナス(-)線およびプラス(+)線を電源シェルフの背面パネル上のDC入力端子スタッドから取り外します。図6を参照して、次の手順に従ってください。
a. マイナス(-)線の端子が接続されている両方の端子スタッドから外側のナットおよびワッシャだけを取り外します。
b. DCマイナス(-)線の端子を端子から引き外し、妨げにならないように脇に置きます。
c. プラス(+)線の端子が接続されている両方の端子スタッドから外側のナットおよびワッシャだけを取り外します。
d. DCプラス(+)線の端子を端子から引き外し、脇に置きます。
e. 端子スタッドにワッシャおよび外側のナットを元通りに取り付けます。
(注) DC電源コードは、シャーシ上の定位置にそのまま残しておいてください。交換用電源シェルフを取り付けた後、これらを再接続してください。
各端子(A1、A2、B2)の残りのDC電源ケーブルの各組(-および+)に関しては、ステップ 4を繰り返してください。
ステップ 5 2つのアース端子スタッドから外側のナットおよびワッシャを取り外し、電源シェルフ アース線の端子を端子スタッドから取り外します。
ステップ 6 電源シェルフの2つのフランジをシャーシのラック マウント フランジに固定している、非脱落型ネジ(左右に2つずつ)を緩めます(図7を参照)。
ステップ 7 マイナス ドライバで電源シェルフの前面パネルにあるイジェクト ジャックネジ(図7を参照)を左方向に回し、電源シェルフのコネクタをシャーシの電源インターフェイス パネル上のコネクタから解除します。
ステップ 8 電源シェルフの前面フランジを持ち、ラックから半分ほど引き出します(図8を参照)。
ステップ 9 電源シェルフのフランジを両手で持ち(図8を参照)、電源シェルフをゆっくりとシャーシから持ち上げ、ラックから引き出します。
ステップ 10 電源シェルフを妨げにならないように、脇へ置きます。
故障した電源シェルフを返品する場合は、交換用の電源シェルフが入っていた箱を使用して梱包してください。
交換用DC入力電源シェルフを取り付けるには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、シャーシ前部のESD接続ソケットの1つまたはシャーシの塗装されていない面に、ストラップを接続します(図3を参照)。
ステップ 2 電源シェルフの前面フランジを両手でつかみ、シャーシの上に持ち上げて電源シェルフの下側エッジを、シャーシ上面にあるトラックに合わせます(図9を参照)。
ステップ 3 電源シェルフの背面パネルのコネクタがシャーシの電源インターフェイス パネルのコネクタに対して約3インチ(7.6 cm)以内に近づくまで、シャーシの上で電源シェルフをスライドさせます。
ステップ 4 電源シェルフをシャーシの電源インターフェイス パネル コネクタに装着します。図10を参照して、次の手順に従ってください。
a. シャーシの電源インターフェイス パネル上の2つのガイド ピンが、電源シェルフ背面上の2つの穴に合い、イジェクト ジャックネジがシャーシの電源インターフェイス パネル上の挿入部に合っていることを確認します。
b. 電源シェルフ背面の2つのコネクタがシャーシの電源インターフェイス パネル上のコネクタに接触するまで、慎重に電源シェルフを押します。
c. マイナス ドライバを使用してイジェクト ジャックネジを右方向に回し、電源シェルフのコネクタをシャーシの電源インターフェイス パネル上のコネクタに装着します。
イジェクト ジャックネジがそれ以上回らなくなったら、コネクタは完全に装着されています。電源シェルフの前面フランジが、シャーシのラック マウント フランジに重なっているはずです。
(注) 電源シェルフが電源インターフェイス パネル上のコネクタに完全に装着されると、電源シェルフとシャーシの電源インターフェイス パネル間の電気接続が自動的に行われます。
ステップ 5 電源シェルフの左右の前面フランジに非脱落型ネジ(左右に2つずつ)を差し込み、電源シェルフをシャーシのラック マウント フランジに固定します(図7を参照)。
図11に、Cisco 12016/12416インターネット ルータにDC入力電源シェルフを取り付けたあと、DC入力電源シェルフの背面パネル上のDC入力端子スタッドにDC電源コードを接続する方法を示します。
電源シェルフにDC電源を接続するには、図11を参照して次の手順に従ってください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、シャーシ前部のESD接続ソケットの1つまたはシャーシの塗装されていない面に、ストラップを接続します(図3を参照)。
ステップ 2 電源コード カバーを電源シェルフの背面パネルに固定しているネジを緩めます。カバーを下へスライドさせ、ネジ頭をカバーの鍵穴状スロットから外します。カバーを電源シェルフの背面パネルから取り外します(図5を参照)。カバーを妨げにならないように脇へ置きます。
ステップ 3 電源シェルフの背面パネルにある各端子スタッドから、外側のナットおよびワッシャだけを取り外します。
警告 DC電源コードを接続するときは、アース線を最初に接続し、切断するときはアース線を最後に切断します。
ステップ 4 電源シェルフのアース線を接続します。図11を参照して、次の手順に従ってください。
a. 電源シェルフのアース線の端子をアース端子スタッドに合わせます。
b. 両方の端子にワッシャおよびナットを取り付け、指でナットを締めます。
c. アース線の端子がまっすぐで、他の電源コードと接触していないことを確認します。
d. 10ミリのレンチまたはナットドライバを使用してナットを締めます。
(注) アース線の端子を電源シェルフの端子スタッドに固定する際、アース線にゆとりを持たせるためループを作っておきます。DC電源コードのすべての線が強く引っ張られた場合に、このループにより電源シェルフからアース線の端子が最後に切断されることが保証されます。
ステップ 5 DC電源モジュール コードを取り付けます。図11を参照して、次の手順に従ってください。
a. PEMコードの各組ごとに、DC戻り線(プラス)およびDC入力線(マイナス)を確認します。
(注) 電源シェルフの端子スタッドに接続するDC入力電源コードの各線の色は、設置場所のDC電源の色分け方式によって異なります。一般に、アース線にはグリーンまたはグリーン/イエローが使用されています。DC電源の配線に関しては色分け規格がないので、プラス(+)およびマイナス(-)の極性に応じて、DC入力電源シェルフの端子スタッドに電源コードを接続してください。DC電源コードにプラス(+)またはマイナス(-)のラベルがついていることがあります。表示されている極性でほぼ間違いありませんが、念のためDC電源のコード間の電圧を測定する必要があります。測定する際には、プラス(+)線およびマイナス(-)線が、電源シェルフの端子スタッド パネル上の(+)ラベルおよび(-)ラベルに一致している必要があります。
b. DC戻り線(プラス)を選び、ケーブル端子の穴を電源シェルフのDC戻り線(プラス)端子スタッドに合わせます。
c. 固定用ワッシャおよびナットを取り付けて締め、ケーブル端子を固定します。
d. DC入力線(マイナス)を選び、ケーブル端子の穴を電源シェルフのDC入力線(マイナス)端子スタッドに合わせます。
e. 固定用ワッシャおよびナットを取り付けて締め、ケーブル端子を固定します。
残りのPEMベイのDC電源コードについても、ステップ 5a~ステップ 5eを繰り返します。
ステップ 6 電源シェルフのすべての端子スタッドが確実に接続されていることを確認します。
ステップ 7 4つの電源モジュール回路に対応するDC回路ブレーカをオンにし、DC入力回路ブレーカから電源シェルフまでのDC回線の極性を確認します。
(注) 補正されたDC電圧計を使用して、DC入力電源シェルフへのDC電源コードの接続を確認します。常にプラス(+)線はDC入力電源シェルフのプラス(+)端子にマイナス(-)線はマイナス(-)端子に接続する必要があります。
ステップ 8 4つの電源モジュール回路に対応するDC回路ブレーカをオフにします。
ステップ 9 電源シェルフの端子スタッド カバーを取り付け、ケーブルの開口部からケーブルを出し、支柱穴と電源シェルフの支柱ネジを合わせます。カバーを少し上へスライドさせて、鍵穴スロットにネジ頭をはめこみ、ネジを締めてカバーを固定します。
図12に電源シェルフにDC入力PEMを取り付ける手順を示します。
DC入力PEMを取り付けるためには、図12を参照して次の手順に従ってください。
ステップ 1 手首に静電気防止用リスト ストラップを着用し、シャーシ前部のESD接続ソケットの1つまたはシャーシの塗装されていない面に、ストラップを接続します(図3を参照)。
ステップ 2 PEMの前面プレート上の回路ブレーカをオフにします。
ステップ 3 交換用PEM上のイジェクト レバーの非脱落型ネジを緩め、PEMの前面プレートから離れるようにイジェクト レバーを回転させ、PEMの前面プレートと垂直になるようにします(図12aを参照)。
ステップ 4 PEMを両手で支えながら、PEMの背面にあるコネクタが電源シェルフの背面のコネクタに接触するまで、電源シェルフ ベイにスライドさせます。
ステップ 5 PEMをバックプレーン コネクタに装着するため、イジェクト レバーを回転させて電源シェルフの底面にあるスロットにはめ込んだ後、イジェクト レバーがPEMの前面プレートに重なるまでレバーを押します(図12cを参照)。
(注) イジェクト レバーがPEMの前面プレートに重ならない場合は、PEMを取り外してPEMの前面プレートを強く押しながら再度挿入します。
PEMが完全に電源シェルフに装着されると、PEMと電源シェルフのバックプレーン間の電気接続が自動的に行われます。
残りの3つのPEMに関しては、ステップ 3~ステップ 6を繰り返します。
ステップ 7 PEMの前面プレート上の回路ブレーカをオンにします。
(注) 電源モジュールのLEDおよびモニタ回路は、電源シェルフの負荷ゾーンのPEMにあるもう一方の電源モジュールによって冗長的に電気を供給されているため、PEMの回路ブレーカがオフの場合または、そのPEMに対応するDC入力電源がない場合でもPEMのFAULT LEDは点灯したままです。新しく取り付けられたPEM上では、PEMに対するDC入力電源が利用でき、回路ブレーカがオンの場合、FAULT LEDは消灯し、PWR OK LEDは点灯しているはずです。
ステップ 8 上部ブロア モジュール ベイおよび電源シェルフに前面カバーを元通りに取り付けます。
ステップ 9 電源シェルフの電源コードに対応する電源DC回路ブレーカがオンになっていることを確認します。
DC入力電源シェルフ交換後にルータの稼働状態を点検するには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 次の条件がそれぞれ整っていることを確認します。
• 各PEMが、それぞれのベイに完全に挿入され、イジェクト レバーが非脱落型ネジで固定されている。
• 電源シェルフの背面パネルにあるネジ切りされた端子に、すべてのDC電源コードの端子が正しく取り付けられている。
• 電源コードのDC電源側で、コードがDC電源回路ブレーカに正しく取り付けられている。
• PEMのベイに対応するDC電源コードの各組は、定格60 AのDC電源に接続されています。
• PEMの前面プレートにある回路ブレーカはオンになっている。
ステップ 2 PWR OKラベルのグリーンのLEDが連続点灯していることを目で確認します。このLEDは、DC電源電圧が正しい範囲内であることを示しています。
PWR OK、FAULTおよびTEMPラベルのLEDがすべて消灯している場合は、次の条件が整っているか確認してください。
• 電源シェルフの背面パネルで、このPEMに対応する端子に接続されている電源コードに、48~60 VDCの公称DC電圧がかかっている。
FAULT LEDが点灯する場合は、PEMの前面プレートにある回路ブレーカをリセットしてみます。FAULT LEDが点灯し続ける場合には、既存のPEMをスペアのPEMに交換してください。スペアのPEMでPWR OK LEDが点灯する場合は、故障しているPEMを交換するため返品してください。
スペアのPEMでもFAULT LEDが点灯し続ける場合は、電源シェルフ ベイの電源シェルフ バックプレーン コネクタが故障している可能性があります。
電源投入を数回繰り返しても、PEMが正常に動作しない場合は、購入した代理店までご連絡ください。PEMが正常に動作する場合は、上部ブロア モジュール ベイおよび電源シェルフに前面カバーを元通りに取り付けます。
この装置はテスト済みであり、FCCルールPart 15に規定された仕様のクラスAデジタル装置の制限に適合していることが確認済みです。これらの制限は、商業環境で装置を使用したときに、干渉を防止する適切な保護を規定しています。この装置は、無線周波エネルギーを生成、使用、または放射する可能性があり、この装置のマニュアルに記載された指示に従って設置および使用しなかった場合、ラジオおよびテレビの受信障害が起こることがあります。住宅地でこの装置を使用すると、干渉を引き起こす可能性があります。その場合には、ユーザ側の負担で干渉防止措置を講じる必要があります。
装置の電源を切ることによって、この装置が干渉の原因であるかどうかを判断できます。干渉がなくなれば、シスコシステムズの装置またはその周辺機器が干渉の原因になっていると考えられます。装置がラジオまたはテレビ受信に干渉する場合には、次の方法で干渉が起きないようにしてください。
• 干渉がなくなるまで、テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えます。
• テレビまたはラジオの左右どちらかの側に装置を移動させます。
• テレビまたはラジオから離れたところに装置を移動させます。
• テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続します(装置とテレビまたはラジオがそれぞれ別個のブレーカまたはヒューズで制御されるようにします)。
ここでは、シスコ製品のマニュアルを入手する方法について説明します。
シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料は、製品に付属のCisco Documentation CD-ROMパッケージでご利用いただけます。Documentation CD-ROMは毎月更新されるので、印刷資料よりも新しい情報が得られます。このCD-ROMパッケージは、単独または年間契約で入手することができます。
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