この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
目次
輻輳回避技術では、トラフィック フローをモニタすることにより、共通ネットワークのボトルネックでの輻輳を予測し回避します。 発生した後に輻輳を制御する輻輳管理技術に対し、回避技術は輻輳が発生する前に実行されます。
輻輳の回避は、パケットのドロップにより行われます。 Cisco IOS XR ソフトウェアは、パケットをドロップする次の Quality of Service(QoS)の輻輳回避技術をサポートします。
このモジュールでは、次の輻輳回避技術に関連する概念および作業について説明します。
輻輳回避機能が ASR 9000 イーサネット ラインカードで導入されました。 ランダム早期検出、重み付けランダム早期検出、およびテール ドロップの各機能が ASR 9000 イーサネット ラインカードで導入されました。 |
|
ランダム早期検出、重み付けランダム早期検出、およびテール ドロップの各機能が ASR 9000 用 SIP 700 でサポートされました。 |
ネットワークでの QoS 輻輳回避を設定するには、次の前提条件を満たす必要があります。
適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
RED 輻輳回避技術は、TCP の輻輳制御メカニズムを利用しています。 高輻輳期間の前にランダムにパケットをドロップすることにより、RED はパケットの送信元に、その伝送レートを低下させるよう指示します。 パケット送信元が TCP を使用している場合、送信元はすべてのパケットが宛先に届くようになるまで伝送レートを下げます。これは輻輳が解消されたことを示します。 TCP にパケットの送信速度を下げさせる手段として RED を使用できます。 TCP は停止するだけでなく、素早く再起動して、ネットワークがサポート可能なレートに伝送レートを対応させます。
RED は時間の損失を分散させて、トラフィックのバーストを吸収しながら通常の低いキューの深さを維持します。 インターフェイスでイネーブルにすると、RED は、設定時に選択したレートで輻輳が発生した場合にパケットのドロップを開始します。
キュー制限は、各キューに使用可能なバッファ数を微調整するために使用されます。 これはキューイング クラスでのみ使用できます。 デフォルトのキュー制限は、指定されたキューのサービス レートの 100 ms です。 サービス レートは、最小保証帯域幅と特定のクラスに暗黙的または明示的に割り当てられた残存帯域幅の合計です。
キュー制限は、8 KB、16 KB、24 KB、32 KB、48 KB、64 KB、96 KB、128 KB、192 KB、256 KB、384 KB、512 KB、768 KB、1024 KB、1536 KB、2048 KB、3072 KB、4196 KB、8192 KB、16394 KB、32768 KB、65536 KB、131072 KB、262144 KB のいずれかの値に丸められます。
テール ドロップは、出力キューが満杯のときに、輻輳が削除されるまでパケットをドロップする輻輳回避技術です。 テール ドロップでは、すべてのトラフィック フローを平等に扱い、サービス クラス間で区別しません。 テール ドロップは、ファーストイン ファーストアウト(FIFO)キューに入り、下位リンク帯域幅によって決定したレートで転送された未分類のパケットを管理します。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのモジュラ QoS サービス パケットの分類およびマーキングの設定の「デフォルト トラフィック クラス」の項を参照してください。
この設定作業は WRED で行う場合と同様ですが、 random-detect precedence コマンドは設定せずに、RED をイネーブルにするために、 default キーワードを指定した random-detect コマンドを使用する必要があります。
class-default を含む任意のクラスで random-detect default コマンドを設定する場合は、次のいずれかのコマンドを設定する必要があります。
1. configure
4.
random-detect {
cos
value |
default |
discard-class
value |
dscp
value |
exp
value |
precedence
value |
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] }
5. bandwidth { bandwidth [ units] | percent value} または bandwidth remaining [ percent value | ratio ratio-value
6.
shape average {
percent
percentage |
value [
units]}
9.
interface
type
interface-path-id
10.
service-policy {
input |
output}
policy-map
1.
4.
random-detect {
cos
value |
default |
discard-class
value |
dscp
value |
exp
value |
precedence
value |
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] }
5.
random-detect {
discard-class
value |
dscp
value |
exp
value |
precedence
value |
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] }
6.
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value}
7.
bandwidth remaining
percent
value
8.
shape average {
percent
percentage |
value [
units]}
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | 例: RP/0//CPU0:router# configure |
|
ステップ 2 |
policy-map
policy-name 例: RP/0//CPU0:router(config)# policy-map policy1 |
|
ステップ 3 |
class
class-name 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap)# class class1 |
|
ステップ 4 |
random-detect {
cos
value |
default |
discard-class
value |
dscp
value |
exp
value |
precedence
value |
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] } 例: RP/0/RP0/CPU0:router(config-pmap-c)# random-detect default |
|
ステップ 5 |
random-detect {
discard-class
value |
dscp
value |
exp
value |
precedence
value |
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] } 例: RP/0/0/CPU0:router(config-pmap-c)# random-detect 1000000 2000000 |
|
ステップ 6 |
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value} 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30 |
|
ステップ 7 |
bandwidth remaining
percent
value 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 20 |
|
ステップ 8 |
shape average {
percent
percentage |
value [
units]} 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# shape average percent 50 |
|
ステップ 9 |
exit 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# exit |
|
ステップ 10 |
exit 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap)# exit |
|
ステップ 11 |
interface
type
interface-path-id 例: RP/0//CPU0:router(config)# interface pos 0/2/0/0 例: RP/0//CPU0:router(config-if)# service-policy output policy1 |
コンフィギュレーション モードを開始し、インターフェイスを設定します。 インターフェイスのサービス ポリシーとして使用する入力インターフェイスまたは出力インターフェイスにポリシー マップを付加します。 |
ステップ 12 |
end または
commit 例: RP/0//CPU0:router(config-cmap)# end RP/0//CPU0:router(config-cmap)# commit |
|
WRED は、 指定した基準に基づいてパケットを選択的にドロップします(CoS、DSCP、EXP、廃棄クラス、優先順位など)。 WRED は、これらの 一致基準を使用して、異なるタイプのトラフィックの処理方法を決定します。
random-detect コマンドと異なる CoS、DSCP、EXP、および廃棄クラスの値を使用して、WRED を設定します。 値には、そのフィールドにおいて有効な値の範囲またはリストを指定できます。 また、最小キューしきい値および最大キューしきい値を使用して、ドロップするポイントを決定できます。
random-detect dscp コマンドを設定する場合は、 shape average、 bandwidth、および bandwidth remaining のいずれかのコマンドを設定する必要があります。
4.
random-detect dscp
dscp-value
min-threshold [
units]
max-threshold [
units]
5. bandwidth { bandwidth [ units] | percent value} or bandwidth remaining [ percent value | ratio ratio-value ]
6.
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value}
7.
bandwidth remaining
percent
value
8.
shape average {
percent
percentage |
value [
units]}
9. queue-limit value [ units] RP/0/RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# queue-limit 50 ms
11.
interface
type
inteface-path-id
コマンドまたはアクション | 目的 | |||
---|---|---|---|---|
ステップ 1 |
configure 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router# configure |
|||
ステップ 2 |
policy-map
policy-name 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config)# policy-map policy1 |
|||
ステップ 3 |
class
class-name 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap)# class class1 |
|||
ステップ 4 |
random-detect dscp
dscp-value
min-threshold [
units]
max-threshold [
units] 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# random-detect dscp af11 1000000 bytes 2000000 bytes |
|
||
ステップ 5 |
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value} or
bandwidth remaining [
percent
value |
ratio
ratio-value
] 例: RP/0/RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30 RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 20 |
(任意)ポリシー マップに属しているクラスに割り当てる帯域幅を指定します。 (任意)さまざまなクラスに残りの帯域幅を割り当てる方法を指定します。
|
||
ステップ 6 |
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value} 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30 |
|||
ステップ 7 |
bandwidth remaining
percent
value 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 20 |
|||
ステップ 8 |
shape average {
percent
percentage |
value [
units]} 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# shape average percent 50 |
|||
ステップ 9 | queue-limit value [ units] RP/0/RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# queue-limit 50 ms | (任意)キュー制限を変更して、各キューで使用可能なバッファ量を微調整します。 デフォルトのキュー制限は、指定されたキュー クラスのサービス レートの 100 ms です。 |
||
ステップ 10 |
exit 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap)# exit |
|||
ステップ 11 |
interface
type
inteface-path-id 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config)# interface gigabitethernet 0/2/0/0 |
|||
ステップ 12 |
service-policy {
input |
output}
policy-map 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-if)# service-policy output policy1 |
インターフェイスのサービス ポリシーとして使用する入力インターフェイスまたは出力インターフェイスにポリシー マップを付加します。 |
||
ステップ 13 |
end または
commit 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-cmap)# end RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-cmap)# commit |
|
クラスの一致基準を満たすパケットは、サービスを提供されるまで、クラス用に予約されたキューに蓄積されます。 queue-limit コマンドを使用して、クラスの最大しきい値を定義します。 最大しきい値に達したとき、クラス キューへの待機パケットはテール ドロップ(パケット ドロップ)します。
queue-limit の値には、 queue_bandwidth の基準値として、キューの保証サービス レート(GSR)が使用されます。 クラスに帯域幅の割合が関連付けられている場合、 queue-limit は、そのクラス用に予約された帯域幅の割合に設定されます。
キューの GSR がゼロの場合は、次を使用してデフォルトの queue-limit を計算します。
デフォルト キュー制限(パケット数)= (200 ms * (キューの帯域幅またはシェーパー比率) / 8) /平均パケット サイズ(250 バイト)
(注) |
デフォルトの queue-limit は、キューの帯域幅の 100 ms のバイトに設定されます。 デフォルトのキュー制限の計算(バイト単位)には、次の式が使用されます。??bytes = (100 ms / 1000 ms) * queue_bandwidth kbps)) / 8 |
1. configure
6.
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value}
7.
bandwidth remaining
percent
value
10.
interface
type
interface-path-id
11.
service-policy {
input |
output}
policy-map
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | configure 例:
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
policy-map
policy-name 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config)# policy-map policy1 |
|
ステップ 3 |
class
class-name 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap)# class class1 |
|
ステップ 4 |
queue-limit
value [
units] 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# queue-limit 1000000 bytes 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# priority level 1 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# police rate percent 30 |
ポリシー マップに設定したクラス ポリシー用にキューが保持できる最大値を指定または変更します。 units 引数のデフォルト値は packets です。 |
ステップ 5 |
class
class-name 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap)# class class2 |
|
ステップ 6 |
bandwidth {
bandwidth [
units] |
percent
value} 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30 |
|
ステップ 7 |
bandwidth remaining
percent
value 例: RP/0//CPU0:router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 20 |
|
ステップ 8 |
exit 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap-c)# exit |
|
ステップ 9 |
exit 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-pmap)# exit |
|
ステップ 10 |
interface
type
interface-path-id 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config)# interface pos 0/2/0/0 |
|
ステップ 11 |
service-policy {
input |
output}
policy-map 例: RP/0/ RSP0/CPU0:router(config-if)# service-policy output policy1 |
インターフェイスのサービス ポリシーとして使用する入力インターフェイスまたは出力インターフェイスにポリシー マップを付加します。 |
ステップ 12 | 次のいずれかのコマンドを使用します。
例:
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Getting Started Guide』 |
|
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Master Command Listing』 |
|
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Command Reference』 |
|
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Security Configuration Guide』の「Configuring AAA Services on Cisco ASR 9000 Series Router」モジュール |
Cisco IOS XR ソフトウェアを使用して MIB を検索およびダウンロードするには、http://cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml にある Cisco MIB Locator を使用し、[Cisco Access Products] メニューからプラットフォームを選択します。 |
この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能による既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
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