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• 「関連資料」
• 「製品概要」
Cisco ASR 9000 シリーズ Aggregation Services Routersの詳細については、次のマニュアルを参照してください。
• Cisco ASR 9000 シリーズ Aggregation Services Routers Installation Guide
• Cisco ASR 9000 シリーズ Aggregation Services Routers Ethernet Line Cards Installation Guide
• Cisco ASR 9000 シリーズ Aggregation Services Routers Getting Started Guide
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、サービス プロバイダー アプリケーション用に最適化された次世代のエッジ アクセス ルータであり、次の局面でさまざまな役割を実行するよう設計されています。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、冗長性、アベイラビリティ、実装、電源、およびサービス プロバイダーにおけるその他の従来の要件を満たしています。
Cisco ASR 9000 シリーズは、Cisco ASR 9010 ルータと Cisco ASR 9006 ルータの 2 つのルータで構成されています。
図 1-1 に、冗長 RSP と電源モジュール、および 8 枚のラインカードが設置された完全な構成の Cisco ASR 9010 ルータを示します。
図 1-1 Cisco ASR 9010 アグリゲーション サービス ルータ
図 1-2 に、冗長 RSP と電源モジュール、および 4 枚のラインカードが設置された完全な構成の Cisco ASR 9006 ルータを示します。
図 1-2 Cisco ASR 9006 アグリゲーション サービス ルータ
Cisco ASR 9010 ルータのシャーシ中央に、Route Switch Processor(RSP; ルート スイッチ プロセッサ)カードの冗長ペア、および 8 枚のイーサネット ラインカードが配置されています。10 スロットのシャーシ サイズは、Telco、EIA、および ETSI のラックやキャビネットに収まります。図 1-3 に、Cisco ASR 9010 ルータのシャーシでのすべてのスロット位置を示します。
図 1-3 ASR 9010 の主要シャーシ コンポーネント
Cisco ASR 9006 ルータのシャーシ中央に、ルート スイッチ プロセッサ(RSP)カードの冗長ペア、および 4 枚のイーサネット ラインカードが配置されています。6 スロットのシャーシ サイズは、Telco、EIA、および ETSI のラックやキャビネットに収まります。図 1-4 に、Cisco ASR 9006 ルータのシャーシでのすべてのスロット位置を示します。
図 1-4 ASR 9006 の主要シャーシ コンポーネント
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのシャーシ幅はいずれも、次のラックに収まります。
• レール間の寸法が 17.50 インチ(44.54 cm)(Cisco ASR 9010 ルータの場合)または 17.75 インチ(45.09 cm)(Cisco ASR 9006 ルータの場合)の Telco ラック
• 23.62 インチ(60.00 cm)幅の ETSI ラックに収めるために、23 インチ(58.42 cm)に調節可能
Cisco ASR 9010 ルータのシャーシの高さは、ラックおよびシェルフのマウント オプションを含めて、36.75 インチ(93.35 cm)、つまり 21 Rack Units(RU; ラック ユニット)です。2 つのシャーシは、一般に使用される 42RU ラックに収納できるため、高さが 78.74 インチ(200.00 cm)の ETSI 45RU ラックに収納できます。
Cisco ASR 9006 ルータ のシャーシの高さは、ラックおよびシェルフのマウント オプションを含めて、17.50 インチ(44.45 cm)、つまり 10 RU(ラック ユニット)です。4 つのシャーシは、一般に使用される 42RU ラックに収まるため、高さが 78.74 インチ(200.00 cm)の ETSI 45RU ラックに収納できます。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのシャーシ奥行はいずれも、31.50 インチ(80.00 cm)奥行の EIA ラックまたは同等の 80.00 cm 奥行の ETSI ラックに収まります。このスペースには、前面と背面のケーブル管理スペースが含まれています。このシャーシには、前面ケーブル管理スペースを含む奥行 5.00 インチ(12.7 cm)の固定ラックマウント レールがあります。
(注) ラックとキャビネットでは、シャーシが設置されている状態でラックおよびキャビネットの扉を閉じる必要がある場合、調節可能な前面レールが必要となります。
図 1-5 に、Cisco ASR 9010 ルータの上から見た寸法を示します。
図 1-6 に、Cisco ASR 9006 ルータの上から見た寸法を示します。
図 1-5 Cisco ASR 9010 ルータのシャーシ寸法(上から見た図)
図 1-6 Cisco ASR 9006 ルータのシャーシ寸法(上から見た図)
Cisco ASR 9010 ルータのシャーシ ラインカードおよび RSP カードはすべて、各カードの上部と下部にインジェクタ/イジェクタおよび固定ネジを使用して、前面に縦に取り付けられています。
Cisco ASR 9006 ルータのシャーシ ラインカードおよび RSP カードはすべて、各カードの左端と右端にインジェクタ/イジェクタと固定ネジを使用して、前面に横に取り付けられています。
– Cisco ASR 9010 ルータ:8 枚のイーサネット ラインカード
– Cisco ASR 9006 ルータ:4 枚のイーサネット ラインカード
• 1 つの Backplane Identification(BPID; バックプレーン ID)ボード
– Cisco ASR 9010 ルータ:1 つまたは 2 つの AC 電源シェルフ(AC 電源モデル)、または 1 つまたは 2 つの DC 電源シェルフ(DC 電源モデル)
– Cisco ASR 9006 ルータ:1 つの AC 電源シェルフ(AC 電源モデル)、または 1 つの DC 電源シェルフ(DC 電源モデル)
ラインカード スロットはラインカード専用であり、これらのスロットで RSP カードを使用することはできません。RSP スロットは RSP スロット専用であり、これらのスロットでラインカードを使用することはできません。キー メカニズムによって、RSP スロットへのラインカードの挿入、およびラインカード スロットへの RSP カードの挿入を防ぐことができます。これらのキー ピンをかみ合わせてから、カード アライメント ピンをかみ合わせます。
次のコンポーネントは、Field Replaceable Units(FRU; 現場交換可能ユニット)です。
(注) バックプレーンおよび BPID は、現場交換可能ユニットではありません。
図 1-7 に示すように、カード インターフェイス ケーブルは、ケーブル管理用トレイを使用してシャーシ前面で管理されます。
ケーブル管理用トレイはカード ケージの上にあり、カードの挿入や取り外しを妨げません。トレイ上部のヒンジ付きカバーを上げると、経路ケーブルに簡単にアクセスできます。
ラインカードと RSP カードは、同じケーブル管理用トレイを共有しています。カードは、取り外す前に切断する必要があります(これにより隣接のカードが影響を受けることはありません)。ラインカードまたは RSP カードを取り外す場合、そのカード自体に関連するケーブル以外に、ケーブルの取り外しや調整は必要ありません。
適切な水平ケーブル管理が提供されており、1.6 mm の光ファイバを使用した 8 枚の 40 x GigE ラインカードを搭載する完全装備のシャーシを収納できます。
1.5 インチ(3.81 cm)曲げ半径のケーブル管理曲げ半径を収容できます。スロットごとのスペースに限りがあるため、ケーブル管理用トレイの端にあるラインカード スロットでは、シャーシ幅の外側にあるスペースを使用して 1.5 インチ(3.81 cm)曲げ半径を収容します。
前面プレート正面のファイバ曲げ半径および張力緩和のためのスペースは、3.75 インチ(9.53 cm)です。
図 1-8 に示すように、ファイバおよびケーブルは、スロット番号ラベルから離れて上向きの経路をとります。このため、カード ケージの下部にあるスロット番号ラベルは、ケーブルで隠れないようになっています。
図 1-8 Cisco ASR 9010 ルータでのファイバ/ケーブルの経路
電源コードは背面にあります。DC 電源モジュールへの A および B の給電元が分かれているため、ケーブル経路はシャーシの反対側に向かっています。ケーブル タイ ダウン ポイントが提供されています。
図 1-9 に、2 つの電源シェルフを備えた Cisco ASR 9010 ルータの DC 電源コード経路を示します。Cisco ASR 9006 ルータは類似していますが、搭載されている電源シェルフは 1 つだけです。
すべてのスロット カードは明確に付番されます。スロットを識別するラベルは、シャーシ前面から視認でき、明確に付番されて各スロットの下に示されています。上記のように、ファイバとケーブルの経路は上方向であるため、スロット ID ラベルが隠れることはありません。
図 1-10 に、Cisco ASR 9010 ルータのスロット ID 付番を示します。
図 1-10 ASR 9010 ルータ スロット ID 付番
図 1-11 に、Cisco ASR 9006 ルータのスロット ID 付番を示します。
図 1-11 ASR 9006 ルータ スロット ID 付番
電源モジュールには、上記の図に示すシャーシ上のハードウェア ID ラベルとは異なるソフトウェア ID があります。 表 1-1 に、電源モジュールのハードウェア ID および対応するソフトウェア ID の一覧を示します。
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ルート スイッチ プロセッサ(RSP)カードは、Cisco ASR 9000 シリーズ シャーシの主要なコントロールであり、スイッチ ファブリック要素です。2 枚の RSP カードをシステムに搭載できます。1 枚はアクティブ コントロール RSP で、もう 1 枚はスタンバイ コントロール RSP です。
システム アラームが RSP に常駐しています。アラームは、クリティカル(赤)、メジャー(赤)、およびマイナー(黄)の 3 つのレベルのインジケータで構成されています。アラームおよび障害情報をリモートで表示するためのコンソール インターフェイスがあります。RSP には、次の情報およびアラーム LED とコネクタが含まれています。
• 2 つの EIA/TIA-232 RJ232 シリアル RJ-45 ポート(それぞれコンソールと補助モデム用のポートで、バックプレーンへの製造テスト接続を備えています)
• 2 つのトリプルスピード 10/100/1000Mbit イーサネット管理ポート
• 1 つの 4 文字 5x7 LED ドット マトリクス ディスプレイおよび個別のステータス LED
• アラーム カット オフ/ランプ テスト一時プッシュ ボタン スイッチ
• 2 つの RJ-45 同期タイミング ポート(RJ-45 に組み込まれたリンク LED と障害 LED を含む)
• アラーム出力 DB9 ポート(3 つのアラーム出力を含む)
図 1-12 に、RSP カードの前面パネルを示します。
RSP の前面パネルには、2 つの管理 LAN ポート(MGT LAN 0、MGT LAN 1)があります。これらは、アウトオブバンド管理ポートとして使用するトリプルスピード RJ-45 コネクタです。
補助(AUX)ポートおよびコンソール ポートも、RSP 前面パネルにあります。これらは、システムを監視および管理するために外部デバイスを接続するための EIA/TIA-232(RS-232 とも呼ばれます)非同期シリアル ポートです。
RSP カードの前面パネルには、BITS ポートまたは J.211 ポートとして構成できる 2 つの同期(Sync)タイミング ポートもあります。これらのポートを使用して外部のタイミング元および同期元に接続できます。
各 RSP カードで 3 つのアラーム出力接点のセットが駆動されます。RSP カード上のアラーム回路により、RSP 前面プレート上の 9 ピン コネクタを使用してアクセスできるドライ メイク接点がアクティブにされます。ノーマル オープン接点およびノーマル クローズ接点の両方を使用できます。
RSP カードは、隣接(ケーブルでつながれた)RSP またはラインカードが設置されたときに、挿入または取り外すことができます。コンパクト フラッシュを取り扱うときに、RSP カードを取り外す必要はありません。ハード ドライブを保守する場合は、RSP カードを取り外す必要があります。
RSP カードの挿入および取り外しのために、イジェクタレバーおよび挿入レバーが提供されています。カード イジェクタの挿入および取り外しの強さは、約 16 lb(7.27 kg)です。RSP カードには、ラインカードよりも長いイジェクタが提供されています。これは、RSP カードの方がピンの数が多いためです。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの 3 枚のラインカード セットは、プロセッサ、ファブリック インターフェイス、電源、およびフォワーディング回路を含む単一の 40G 基本カードに基づいています。基本カードには、次の入出力回路を含む 3 枚のドータカードのうちのいずれかが取り付けられています。
• Small Form Factor Pluggable(SFP; 着脱可能小型フォーム ファクタ)光ファイバを搭載した 40 ポート ギガビット イーサネット
• XFP(10GE SFP)光ファイバを搭載した 4 ポート 10 ギガビット イーサネット ライン レート カード
• XFP 光ファイバを搭載した 8 ポート 10 ギガビット イーサネット オーバーサブスクライブ型カード
ラインカードの設置については、『Cisco ASR 9000 シリーズ Aggregation Services Routers Ethernet Line Cards Installation Guide』を参照してください。
各ラインカードで 3 つのアラーム出力接点のセット(1 つのセットは、クリティカル、メジャー、およびマイナーで構成)が駆動されます。RSP 上のアラーム回路により、RSP 前面プレート上の 9 ピン コネクタを使用してアクセスできるドライ メイク接点がアクティブにされます。
各ラインカードの前面パネル インジケータとその意味については、「イーサネット ラインカード」を参照してください。
ラインカードは、隣接(ケーブルでつながれた)RSP またはラインカードが設置されたときに、挿入または取り外すことができます。
バックプレーン コネクタからラインカードを挿入および取り外すために、イジェクタ/挿入レバーが提供されています。カード イジェクタの挿入および取り外しの強さは、約 16 lb(7.27 kg)です。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、AC または DC 電源によって動作します。電源システムによって、カードおよびファン トレイに電力が供給されます。
電源システムは、システム バックプレーン上の -54 VDC プリント基板の電源バスを中心とした分散電力アーキテクチャに基づいています。
-54 VDC システム バックプレーンの電源バスへの電力供給には、次の 2 つのオプションのいずれかを使用できます。
• AC システム:お客様の 180 ~ 264 VAC 電源に接続された AC/DC バルク電源シェルフ
• DC システム:お客様のセントラル オフィス DC バッテリ電源(-54 VDC 公称)に接続された DC/DC バルク電源シェルフ
各電源シェルフからの DC 出力電力は、バックプレーン上の電源バスに結合する 2 つの電源ブレードによってルータに接続されます。システム バックプレーンでは、単一の -54 VDC 分散プレーン上のコネクタを使用して、DC 電力が各カードおよびファン トレイに分散されます。各カードには、分散バス電圧からの -54 VDC を特定の各カードで必要な電圧に変換するオンボード DC-DC コンバータが備わっています。
AC シェルフまたは DC シェルフにはそれぞれ、最大 3 つの電源モジュールがあります。AC 電源シェルフは 1+1 の冗長性を備えており、DC 電源シェルフは N+1 の冗長性を備えています。各モジュール タイプに必要な電源入力のタイプを次に示します。
電源シェルフでは、すべてのカードに -54 V を供給する単一出力バス、およびバックプレーンに挿入するファン トレイが駆動されます。
図 1-13 に、Cisco ASR 9010 ルータの 2 つの電源シェルフに設置された 6 つの電源モジュールの正面図を示します。Cisco ASR 9006 ルータの電源シェルフは 1 つだけであるため、設置できる電源モジュールは最大 3 基です。
Cisco ASR 9000 シリーズのシャーシは、2 つのファン トレイによって冷却されます。2 つのファン トレイにより完全な冗長性が確保され、1 つのファンで障害が発生した場合でも必要な冷却が維持されます。
Cisco ASR 9010 ルータのファン トレイは、カード ケージの下に上下に配置されています。また、簡単に取り外せるようにハンドルが付いています。
Cisco ASR 9006 ルータのファン トレイは、カード ケージの上の中央左側に左右に配置されています。ファン トレイは、下部がヒンジで固定されたファン トレイ ドアで保護されています。トレイを取り外すには、このドアを開く必要があります。
Cisco ASR 9010 ルータのシャーシでは、前面から背面に向かう冷却パスが使用されています。吸気口はシャーシの前面下部にあり、排気口は背面上部にあります。
図 2-24 に、Cisco ASR 9010 ルータのシャーシの冷却パスを示します。
Cisco ASR 9006 ルータのシャーシでは、側面から上部、背面へと向かう冷却パスが使用されています。吸気口はシャーシの右側面にあり、排気口は背面上部にあります。
図 2-25 に、Cisco ASR 9006 ルータのシャーシの冷却パスを示します。
このシステムには、冗長性を確保するために 2 つのファン トレイ(図 2-26 および図 2-27)が搭載されています。1 つのファン トレイで障害が発生した場合、システムの動作を中断することなく、そのファン トレイ アセンブリを交換できます。ファン トレイを取り外す際に、ケーブルを取り外す必要はありません。ファン トレイには、ファン トレイのステータスを示す LED インジケータがあります。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは、IOS XR ソフトウェアを実行し、このオペレーティング システムのシステム管理性アーキテクチャを使用します。システム管理インターフェイスは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ上で実行されている次の 3 つのプロトコルで構成されています。
• CLI:コマンドライン インターフェイス(Command Line Interface)
• XML:拡張マークアップ言語(Extensible Markup Language)
• SNMP:簡易ネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protocol)
デフォルトでは、コンソールでの CLI だけがイネーブルになっています。
Cisco IOS XR ソフトウェアには、パフォーマンス モニタリング用のグラフィカル クラフト ツールである Craft Works Interface(CWI)が組み込まれています。また、CWI は、HTTP プロトコルを使用してダウンロードできます。ユーザは、CWI を使用して、ルータのコンフィギュレーション ファイルを編集し、Telnet/SSH アプリケーション ウィンドウを開き、ユーザ定義のアプリケーションを作成できます。