この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このマニュアルの情報は、Cisco ASA 5500-X シリーズの ASA 5512-X、5515-X、5525-X、5545-X、および 5555-X モデルに適用されます。
特に指定のない限り、「Cisco ASA 5500-X シリーズ」および「ASA」という用語は、すべてのモデルを指します。
この章では、新しいハードウェアの設置またはハードウェア アップグレードの実行前に行う手順について説明します。この章は、次の項で構成されています。
ステップ 1 ASA 5500-X の『Regulatory Compliance and Safety Information』文書に記載されている、安全上の注意事項を確認してください。RCSI のリンクについては、 http://www.cisco.com/go/asadocs を参照してください。その他の ASA の文書もここにあります。
ステップ 2 ご使用のソフトウェア バージョンの ASA リリース ノートを読みます。
ステップ 5 「シャーシのラックへの取り付け」 に記載された、ラックへのシャーシの取り付けについての指示に従います。
ステップ 6 「ケーブルの接続、電源の投入、および接続の確認」 に記載された、ネットワーク接続を確立するための指示に従います。
次のガイドラインと後述する情報に従って安全を確保し、ASAを保護してください。ガイドラインには、作業環境で生じる可能性のある危険な状況がすべて網羅されているわけではありません。絶えず注意して、的確な判断を心がけてください。
(注) シャーシ カバーを取り外して、増設メモリやインターフェイス カードなどのハードウェア部品を取り付ける場合でも、シスコの保証に影響はありません。ASAのアップグレードに、特殊な工具は不要です。また、アップグレードによって高周波が漏れることもありません。
• 設置作業前、作業中、および作業後は、シャーシの設置場所を整理し、埃のない状態に保ってください。
• ゆったりとした衣服やイヤリング、ブレスレット、ネックレスなどの装飾品は身につけず、シャーシに引っかかることがないようにしてください。
• 目が危険にさらされる状況で作業する場合は、保護眼鏡を着用してください。
• 人身事故や装置障害を引き起こす可能性のある作業は行わないでください。
• 重量が 1 人で扱うことができないものを、1 人で持ち上げないでください。
警告 シャーシの作業や電源モジュール周辺の作業を行う前に、AC 装置の電源コードを外し、DC 装置の回路ブレーカーの電源を切ってください。ステートメント 12
• シャーシ内部の作業を開始する前に、作業を行う部屋の緊急電源遮断スイッチの場所を確認しておいてください。電気事故が発生した場合は、ただちにその部屋の電気を切ってください。
• 回路の電源が切断されていると思い込まないで、必ず回路を確認してください。
• 床が濡れていないか、アースされていない電源延長コード、すり減った電源コード、保護アースの不備などがないかどうか、作業場所の安全を十分に確認してください。
– 可能であれば、医療を受けるために別の人を呼びます。それができない場合は、負傷者の状況を見極めてから救援を要請してください。
– 負傷者に人工呼吸または心臓マッサージが必要かどうかを判断し、適切な処置を施してください。
• ASAのシャーシは、指定された定格電力の範囲内で、製品の使用説明書に従って使用してください。
• 『Regulatory Compliance and Safety Information』文書に一覧表示されている、地域および国内の電気規定に従って ASA を設置します。
• AC 入力電源モジュールを搭載した ASA 5500-X モデルには、アース タイプの電源コンセントに適合するアース タイプのプラグが付いた 3 線コードが同梱されています。これは大変重要な安全メカニズムです。装置のアースは、地域および国内の電気規定に適合させる必要があります。
静電放電(ESD)によって機器が損傷し、電子回路に不具合が生じる可能性があります。静電放電は、電子部品の取り扱いが不適切な場合に生じ、障害あるいは断続的障害を引き起こします。
• 部品の取り外しまたは交換を行うときは、必ず静電気防止手順に従ってください。シャーシが電気的にアースに接続されていることを確認してください。静電気防止用リスト ストラップを肌に密着させて着用してください。クリップをシャーシ フレームの塗装されていない表面に止めて、静電気が安全にアースに流れるようにします。静電放電による損傷とショックを防止するには、リスト ストラップとコードを効果的に作用させる必要があります。リスト ストラップがない場合は、シャーシの金属部分に触れて、身体を接地してください。
• 安全を確保するために、静電気防止用ストラップの抵抗値を定期的にチェックしてください。抵抗値は 1 ~ 10MΩ である必要があります。
この項では、システムの安全な設置と操作を行うための設置場所の必要条件について説明します。設置場所の準備を整えてから、設置を開始してください。
シャーシは、卓上に置くか、ラックに取り付けます。システムを正常に動作させるには、シャーシの位置、機器ラックまたは配線室の配置が非常に重要です。装置間の間隔が狭すぎると、換気が十分に行われず、またパネルに手が届きにくくなるため、システムの誤動作や停止の原因になります。また、不適切な配置によって、シャーシのメンテナンスも困難になります。
物理仕様については、「ハードウェア仕様」を参照してください。
設置場所のレイアウトと装置の場所を検討するときは、次の項「問題を避けるための設置場所の構成」に書かれている注意事項を念頭に置いて、装置の故障を防止し、環境が原因でシステムが停止することがないようにしてください。既存の装置で停止やエラーが頻繁に起きている場合にも、この注意事項を参考にすることにより、障害の原因を突き止め、今後問題が起きないように予防することができます。
次の注意事項を考慮することで、シャーシに適した動作環境を確保し、環境による装置の故障を防ぐことができます。
• 電子機器は放熱します。空気の循環が不十分な場合、周辺の温度が上昇し、その結果、適切な動作温度まで装置を冷却できなくなることがあります。システムを使用する室内で十分に換気が行われるようにしてください。
• 前述した静電気防止手順に従って、装置の損傷を防いでください。静電放電による損傷によって、即時または断続的な機器障害が発生する可能性があります。
• シャーシ カバーが完全に取り付けられていることを確認してください。シャーシは内部を冷却用の空気が適切に流れるように設計されています。シャーシが開いていると、空気が漏れて、内蔵部品に冷却用の空気が行き渡らなくなったり、空気の流れが妨害されることがあります。
• シャーシを設置する前に、設置場所の電源を調べ、「質の良い」(スパイクやノイズのない)電力が供給されているかどうかを確認してください。必要に応じて電源調整器を設置し、電源電圧で適切な電圧および電力レベルを確保してください。
• 設置場所で適切にアースし、雷や電力サージによる損傷を防止してください。
• ASA のシャーシでは、ユーザが動作範囲を選択できません。シャーシの正確な AC 入力電源の仕様については、そのラベルを参照してください。
• AC 入力電源モジュールには数種類のコードが用意されています。設置場所に適したタイプを使用してください。
• できるだけ、Uninterruptible Power Source(UPS; 無停電電源)を使用してください。
また地域の仕様に従った適切な AC 電源コードを使用して、アプライアンスに電源を供給する必要があります。 表 2-1 では、AC 電源に使用する電源コードを示します。
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次の参考事項を考慮することで、機器ラックを適切に構成できます。
• 閉鎖型ラックには、適切な通気が必要です。各シャーシで熱が発生するため、ラック内に装置を詰め込みすぎないように注意してください。閉鎖型ラックには、放熱口と冷気を送るファンが必要です。
• オープンラックにシャーシを設置する場合、ラック フレームが吸気口または排気口をふさがないようにしてください。シャーシをスライド板の上に置く場合には、シャーシをラックに完全に収めてから、シャーシの位置を確認してください。
• 閉鎖型ラックの上部に換気用ファンが付いている場合には、ラックの下段に設置した装置の熱が上昇し、上段の装置の吸気口から入り込む可能性があります。ラック下段の装置に対して、十分な換気が行われるようにしてください。
• バッフルは吸気から排気を分離するときに役立ちます。また、シャーシ内に冷気を取り込むためにも役立ちます。隔壁は、シャーシ内に冷気を行き渡らせるためにも有効です。隔壁の最適な取り付け位置は、ラック内の空気がどのように流れるかによって異なります。