BGP のモニタリング
次の BGP 情報を監視できます。
• 「BGP Neighbor」
• 「BGP Networks」
• 「BGP Summary」
BGP ルーティング プロセスの設定方法の詳細については、「BGP スタブ ルーティング」を参照してください。
BGP Neighbor
BGP Neighbor ペインには、BGP ネイバーへの接続に関する詳細情報が表示されます。
フィールド
• BGP Neighbor:BGP Neighbor フィールドには、 show bgp neighbors コマンドの出力結果が含まれます。BGP ネイバーの接続に関する詳細情報が表示されます。表示される出力の情報については、『 Catalyst 6500 Series and Cisco 7600 Series Switch Firewall Services Module Command Reference 』にある show bgp neighbors コマンドの情報を参照してください。
• Clear BGP Session:ネイバーとの BGP 接続、あるいは BGP の統計カウンタをリセットします。
BGP Networks
BGP Networks モニタリング ペインには、BGP ルーティング プロセスによりアドバタイズされるネットワークが表示されます。
フィールド
• Router identifier:FWSM のルータ ID です。ルータ ID は、 bgp router-id コマンドが割り当てる IP アドレスです。実行中のコンフィギュレーションにこのコマンドがない場合、デフォルトのルータ ID は FWSM で設定されている最上位の IP アドレスになります。
• BGP Networks:BGP ルーティング プロセスによりアドバタイズされるネットワークが表示されます。テーブルの各行には、次の情報が含まれています。
–Network:アドバタイズされているネットワークの IP アドレスです。
–Next Hop:宛先ネットワークにパケットを転送するための次のシステムの IP アドレスです。エントリが 0.0.0.0 の場合、宛先ネットワークへのパスに BGP 以外のルートがあることを示します。
–Metric:値が表示されている場合、その値が自律システム メトリック間の値となります。このフィールドは頻繁に使用されません。
–LocPrf:ローカルのプリファレンス値です。デフォルト値は 100 です。
–Weight:自律システム フィルタ経由で設定されるルートの比重です。
–Path:宛先ネットワークへの自律システム パスです。このフィールドには、パス内の自律システムあたり 1 つのエントリがあります。
• Clear BGP Session:ネイバーとの BGP 接続、あるいは BGP の統計カウンタをリセットします。
BGP Summary
BGP Summary ペインには、BGP ネイバーとの BGP 接続のステータスが表示されます。
フィールド
• Router ID:FWSM のルータ ID です。ルータ ID は、 bgp router-id コマンドが割り当てる IP アドレスです。実行中のコンフィギュレーションにこのコマンドがない場合、デフォルトのルータ ID は FWSM で設定されている最上位の IP アドレスになります。
• Local AS Number:FWSM の自律システム番号です。
• BGP Session Table:BGP セッションに関する情報が表示されます。各行には次の情報が含まれています。
–Neighbor:BGP ネイバーの IP アドレスです。
–Version:ネイバーに音声通知される BGP のバージョン番号です。
–AS Number:ネイバーの自律システム番号です。
–Messages Received:ネイバーから受信するメッセージ番号です。
–Messages Sent:ネイバーへ送信するメッセージの番号です。
–Table Version:ネイバーへ送信された BGP データベースの最新バージョンです。
–InQ:ネイバーからキューに入れられて処理されるメッセージの数です。
–OutQ:キューからネイバーに送信されるメッセージの数です。
–Up/Down:BGP セッションの状態が Established になっている時間、または Established でない場合は現在の状態になっている時間です。
–State/PfxRcd:BGP セッションの現在の状態、およびネイバーまたはピア グループから受信したプレフィックスの数です。最大数に達すると、「PfxRcd」という文字列がエントリに表示され、ネイバーがシャットダウンし、接続が Idle に設定されます。
Idle ステータスのエントリ(Admin)は、接続がシャットダウンしていることを示します。
• Clear BGP Session:ネイバーとの BGP 接続、あるいは BGP の統計カウンタをリセットします。
OSPF LSA
FWSM OSPF データベースに格納されている LSA を表示できます。データベースには 4 つのタイプの LSA があり、それぞれのタイプに特定の形式があります。LSA のタイプの概要は次のとおりです。
• ルータ LSA(タイプ 1 LSA)は、ネットワークに接続されているルータを記述します。
• ネットワーク LSA(タイプ 2 LSA)は、OSPF ルータに接続されているネットワークを記述します。
• 集約 LSA(タイプ 3 およびタイプ 4 LSA)は、エリア境界のルーティング情報を集約します。
• 外部 LSA(タイプ 5 およびタイプ 7 LSA)は、外部ネットワークへのルートを記述します。
各 LSA タイプに表示される情報の詳細については、次の項を参照してください。
• Type 1
• Type 2
• Type 3
• Type 4
• Type 5
• Type 7
Type 1
タイプ 1 LSA は、エリア内ですべての OSPF ルータによって渡されるルータ リンク アドバタイズメントです。タイプ 1 LSA は、ネットワークへのルータ リンクを記述します。タイプ 1 LSA は、特定のエリア内だけでフラッドされます。
Type 1 ペインには、FWSM で受信したすべてのタイプ 1 LSA が表示されます。テーブルの各行は、1 つの LSA を表します。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Area:LSA の OSPF エリアを表示します。
• Router ID:LSA を発信するルータの OSPF ルータ ID を表示します。
• Advertiser:LSA を発信するルータの ID を表示します。ルータ LSA の場合、Router ID と同一です。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
• Link Count:ルータで検出されたインターフェイスの数を表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Type 2
タイプ 2 LSA は、エリア内で代表ルータによってフラッドされるネットワーク リンク アドバタイズメントです。タイプ 2 LSA は、特定のネットワークに接続されているルータを記述します。
Type 2 ペインには、ルータをアドバタイズする代表ルータの IP アドレスが表示されます。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Area:LSA の OSPF エリアを表示します。
• Designated Router:LSA を送信した代表ルータ インターフェイスの IP アドレスを表示します。
• Advertiser:LSA を送信した代表ルータの OSPF ルータ ID を表示します。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Type 3
タイプ 3 LSA は、エリア間で渡されるサマリー リンク アドバタイズメントです。タイプ 3 LSA は、エリア内のネットワークを記述します。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Area:LSA の OSPF エリアを表示します。
• Destination:アドバタイズされている宛先ネットワークのアドレスを表示します。
• Advertiser:LSA を送信した ABR の ID を表示します。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Type 4
タイプ 4 LSA は、エリア間で渡されるサマリー リンク アドバタイズメントです。タイプ 4 LSA は、ASBR へのパスを記述します。タイプ 4 LSA は、スタブ エリアにフラッドされません。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Area:LSA の OSPF エリアを表示します。
• Router ID:ASBR のルータ ID を表示します。
• Advertiser:LSA を送信した ABR の ID を表示します。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Type 5
タイプ 5 LSA は、ABSR によってエリア間で渡され、エリアにフラッドされます。タイプ 5 LSA は、AS の外へのルートを記述します。スタブ エリアおよび NSSA では、これらの LSA を受信しません。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Network:AS 外部ネットワークのアドレスを表示します。
• Advertiser:ASBR のルータ ID を表示します。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
• Tag:各外部ルートに接続されている、32 ビット フィールドの外部ルート タグを表示します。これは、OSPF プロトコル自体では使われません。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Type 7
タイプ 7 LSA は、ASBR によってフラッドされる NSSA AS 外部ルートです。タイプ 7 LSA は、タイプ 5 LSA に似ていますが、複数のエリアにフラッドされるタイプ 5 LSA と異なり、NSSA のみにフラッドされます。タイプ 7 LSA は、エリア バックボーンにフラッドされる前に ABR によってタイプ 5 LSA に変換されます。
フィールド
• Process:LSA の OSPF プロセスを表示します。
• Area:LSA の OSPF エリアを表示します。
• Network:外部ネットワークのアドレスを表示します。
• Advertiser:LSA を送信した ASBR のルータ ID を表示します。
• Age:リンク ステートの経過時間を表示します。
• Sequence #:リンク ステートのシーケンス番号を表示します。リンク ステートのシーケンス番号は、古い LSA や重複 LSA の検出に使われます。
• Checksum:LSA の内容のチェックサムを表示します。
• Tag:各外部ルートに接続されている、32 ビット フィールドの外部ルート タグを表示します。これは、OSPF プロトコル自体では使われません。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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OSPF Neighbors
OSPF Neighbor ペインには、FWSM でダイナミックに検出された OSPF ネイバーとスタティックに設定された OSPF ネイバーが表示されます。
フィールド
• Neighbor:ネイバーのルータ ID を表示します。
• Priority:ルータの優先順位を表示します。
• State:ネイバーの OSPF ステートを表示します。
–Down:最初の OSPF ネイバー ステートです。このネイバーから hello パケットを受信していないが、このステートで hello パケットをネイバーにまだ送信可能であることを意味します。
完全に隣接したネイバー ステートでは、FWSM がデッド時間間隔内にネイバーから hello パケットを受信しない場合、または手動で設定したネイバーがコンフィギュレーションから削除されようとしている場合、ネイバー ステートは Full から Down に変わります。
–Attempt:このステートは、NBMA 環境で手動で設定したネイバーのみで有効です。Attempt ステートでは、FWSM は、デッド時間間隔内に hello を受信しなかったネイバーにポーリング時間間隔ごとにユニキャスト hello パケットを送信します。
–Init:このステートは、FWSM がネイバーから hello パケットを受信したが、hello パケットに受信するルータの ID が含まれていなかったことを示します。ルータがネイバーから hello パケットを受信すると、有効な hello パケットを受信した確認として送信側のルータ ID を hello パケットにリストします。
–2-Way:このステートは、FWSM とネイバーの間で双方向通信が確立されたことを示します。双方向とは、各デバイスで相手側デバイスからの hello パケットを確認したことを意味します。hello パケットを受信するルータ自体の Router ID が、受信した hello パケットの neighbor フィールド内にある場合は、このステートになります。このステートで、FWSM は、このネイバーと隣接になるかどうかを決定します。ブロードキャスト メディア ネットワークおよび非ブロードキャスト マルチアクセス ネットワークで、FWSM は、指定されたルータとバックアップの代表ルータのみと Full になります。他のすべてのネイバーとは 2-way ステートのままになります。ポイントツーポイント ネットワークおよびポイントツーマルチポイント ネットワークで、FWSM は、接続されているすべてのネイバーと Full になります。
この段階の最後に、ブロードキャストと非ブロードキャスト マルチアクセス ネットワークの DR および BDR が選定されます。
(注) また、Init ステートでネイバーから Database Descriptor パケットを受信すると、2-way ステートへの移行が発生します。
–Exstart:DR および BDR が選定されると、FWSM と DR および BDR の間でリンク ステート情報交換の実際のプロセスが開始されます。
このステートで、FWSM と DR および BDR はマスタースレーブ関係を確立し、隣接関係形成の初期シーケンス番号を選択します。ルータ ID が大きいデバイスがマスターになり、交換を開始します。したがって、このデバイスのみがシーケンス番号を増やせます。
(注) DR/BDR の選定は、ルータ ID の最も大きいものではなく、デバイスで設定された優先順位の高い方によって行われます。したがって、このステートで DR はスレーブの役割を果たすことができます。マスター/スレーブの選定は、ネイバーごとに行われます。複数のデバイスの DR 優先順位が等しい場合、最上位の IP アドレスを持つデバイスが DR になります。
–Exchange:Exchange ステートで、OSPF ネイバーは DBD パケットを交換します。Database Descriptor には LSA ヘッダーのみが含まれ、リンク ステート データベース全体の内容が記述されています。各 DBD パケットにはシーケンス番号があり、スレーブによって明示的に確認されているマスターによってのみ増分されます。また、このステートで、ルータはリンク ステート要求パケットとリンク ステート アップデート パケット(LSA 全体を含む)を送信します。受信した DBD の内容は、ルータ リンク ステート データベースに含まれる情報と比較され、ネイバーに新規または最新のリンク ステート情報があるかどうかをチェックします。
–Loading:このステートで、リンク ステート情報の実際の交換が実行されます。DBD からの情報に基づいて、ルータはリンク ステート要求パケットを送信します。次に、ネイバーは、リンク ステート アップデート パケットで要求されたリンク ステート情報を提供します。隣接中に、FWSM は古い LSA または不足している LSA を受信すると、リンク ステート要求パケットを送信してその LSA を要求します。すべてのリンク ステート アップデート パケットが確認されます。
–Full:このステートで、ネイバーは互いに完全に隣接しています。すべてのルータおよびネットワーク LSA が交換され、ルータ データベースは完全に同期化されます。
Full は、OSPF ルータの通常のステートです。唯一の例外は、2-way ステートです。2-way ステートは、ブロードキャスト ネットワークでは通常です。ルータは、DR および BDR のみで Full ステートに達します。ネイバーは、常に互いを 2-way と見なします。
• Dead Time:ルータがネイバーからの OSPF hello パケットの受信を待機する残り時間を表示します。時間になると、ネイバーのダウン状態が宣言されます。
• Address:このネイバーが直接接続されているインターフェイスの IP アドレスを表示します。
• Interface:OSPF ネイバーが隣接を形成したインターフェイスを表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。
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Routes
Routes ペインには、FWSM のルーティング テーブルでスタティックに設定、接続、および検出されたルートが表示されます。
フィールド
• Protocol:ルート情報の発信元を表示します。
–RIP:ルートは RIP を使用して取得されました。
–OSPF:ルートは OSPF を使用して取得されました。
–CONNECTED:ルートは、インターフェイスに直接接続されたネットワークです。
–STATIC:ルートはスタティックに定義されています。
• Type:ルートのタイプを表示します。次のいずれかの値になります。
–-(ダッシュ):タイプ カラムが指定のルートに適用されていないことを示します。
–IA:ルートは OSPF のエリア間ルートです。
–E1:ルートは OSPF の外部タイプ 1 ルートです。
–E2:ルートは、OSPF の外部タイプ 2 ルートです。
–N1:ルートは、OSPF の not so stubby エリア(NSSA)の外部タイプ 1 ルートです。
–N2:ルートは、OSPF NSSA 外部タイプ 2 ルートです。
• Destination:宛先ネットワークの IP アドレス/ネットマスクを表示します。
• Gateway:リモート ネットワークの次のルータの IP アドレスを表示します。
• Interface:指定されたネットワークに到達可能なインターフェイスを表示します。
• [AD/Metric]:ルートの管理ディスタンスとメトリックを表示します。
モード
次の表に、この機能を使用できるモードを示します。