実際の show コマンド出力を表示するのではなく、出力の行数のみを確認したり、正規表現に一致する行数のみを確認したりすることもできます。それにより、行数を以前のコマンド入力時の数と簡単に比較することができます。この方法は、設定に変更を加えたときの簡易チェックとして使用できます。count キーワードを使用するか、grep キーワードに -c を追加できます。
show command | count [regular_expression]
show command | grep -c [regular_expression]
regular_expression の箇所は、任意の Cisco IOS 正規表現と置き換えます。正規表現は一重引用符または二重引用符で囲まれていません。したがって、末尾の空白スペースが正規表現の一部と解釈されるため、末尾の空白スペースに注意してください。正規表現はオプションです。正規表現を含めない場合に返されるカウントは、フィルタリングされていない出力の合計行数となります。
正規表現を作成する場合は、照合する任意の文字または数字を使用できます。また、メタ文字と呼ばれる特定のキーボード文字は、正規表現で使用されると、特別な意味を持ちます。CLI で疑問符(?)やタブなどの特殊文字をエスケープするには、いずれの特殊文字の場合も、Ctrl+V
を使用します。たとえば、設定で d?g と入力するには、d[Ctrl+V]?g と入力します。
たとえば、show running-config の出力のすべての行数を表示するには、以下のように行います。
ciscoasa# show running-config | count
Number of lines which match regexp = 271
下記の例は、稼働中のインターフェイスの数をすばやく確認できる方法を示しています。最初の例は、正規表現で grep キーワードを使用することにより、稼動状態を示す行のみに絞り込む方法です。次の例は、-c オプションを追加することにより、実際の出力行ではなくその数だけを表示する方法です。
ciscoasa# show interface | grep is up
Interface GigabitEthernet0/0 "outside", is up, line protocol is up
Interface GigabitEthernet0/1 "inside", is up, line protocol is up
ciscoasa# show interface | grep -c is up
Number of lines which match regexp = 2