NAT ポリシーの設定
特定のネットワーク ニーズを管理するためにさまざまな方法で NAT ポリシーを設定できます。次の操作を実行できます。
- 外部ネットワークに内部サーバを公開します。
この設定では、外部 IP アドレスから内部 IP アドレスへのスタティック変換を定義するため、システムはネットワーク外部から内部サーバにアクセスできます。サーバに送信されるトラフィックは、外部 IP アドレスまたは IP アドレスとポートを対象とし、内部 IP アドレスまたは IP アドレスとポートに変換されます。サーバからのリターン トラフィックは、外部アドレスに再度変換されます。
- 内部ホスト/サーバが外部アプリケーションに接続できるようにします。
この設定では、内部アドレスから外部アドレスへのスタティック変換を定義します。この定義により、内部ホストまたはサーバは、内部ホストまたはサーバが特定の IP アドレスおよびポートを持っていると予期する外部アプリケーションへの接続を開始できます。したがって、システムは内部ホストまたはサーバのアドレスを動的に割り当てることはできません。
-
外部ネットワークに対してプライベート ネットワーク アドレスを隠します。
以下のいずれかの設定を使用して、内部ネットワーク アドレスをわかりにくくすることができます。
-
内部ネットワークの必要に十分対応できるだけの数の外部 IP アドレスがある場合は、IP アドレスのブロックを使用できます。この設定では、すべての発信トラフィックの送信元 IP アドレスを、外部に面する IP アドレスのうち未使用の IP アドレスに自動的に変換するダイナミック変換を作成します。
-
内部ネットワークの必要に対応できるだけの数の外部 IP アドレスがない場合は、限定した数の IP アドレスのブロックとポート変換を使用できます。この設定では、発信トラフィックの送信元 IP アドレスとポートを、外部に面する IP アドレスのうち未使用の IP アドレスとポートに自動的に変換するダイナミック変換を作成します。
-
注意 |
7000 または 8000 シリーズ デバイスの高可用性ペアでは、NAT 変換により影響を受けるすべてのネットワークがプライベートの場合、ペアを構成するデバイス上でのスタティック NAT ルールに対して個別のピア インターフェイスのみを選択します。パブリック ネットワークとプライベート ネットワーク間のトラフィックに影響するスタティック NAT ルールには、この設定を使用しないでください。 |
NAT ポリシーの設定ガイドライン
NAT ポリシーを設定するには、ポリシーに一意の名前を付け、ポリシーを展開するデバイスつまりターゲットを特定する必要があります。また、NAT ルールを追加、編集、削除、有効化、および無効化することができます。NAT ポリシーを作成または変更した後、ターゲット デバイスのすべてまたは一部にポリシーを展開できます。
スタンドアロン デバイスと同様に、NAT ポリシーをペアリングされたスタックを含む 7000 または 8000 シリーズ デバイス高可用性ペアに展開できます。ただし、個別のペアリングされたデバイスまたは高可用性ペア全体でインターフェイスのスタティック NAT ルールを定義し、送信元ゾーン内でインターフェイスを使用できます。ダイナミック ルールの場合、送信元ゾーンまたは宛先ゾーンで高可用性ペア全体のインターフェイスのみを使用できます。
注意 |
7000 または 8000 シリーズ デバイス高可用性ペアで、NAT 変換により影響を受けるすべてのネットワークがプライベートの場合、ペアリングされたデバイスのスタティック NAT ルールに対して、個別のピア インターフェイスのみを選択します。パブリック ネットワークとプライベート ネットワーク間のトラフィックに影響するスタティック NAT ルールに対してこの設定を使用しないでください。 |
HA リンク インターフェイスが確立されていないデバイス高可用性ペアでダイナミック NAT を設定した場合、両方のペアリングされたデバイスは別々にダイナミック NAT エントリを割り当て、システムはデバイス間でエントリを同期できません。
スタンドアロン デバイスと同様に、NAT ポリシーをデバイス スタックに展開できます。NAT ポリシーに含まれ、スタックのメンバーであるセカンダリ デバイスのインターフェイスに関連付けられているルールを持ったデバイスからデバイス スタックを確立した場合、セカンダリ デバイスのインターフェイスは NAT ポリシーに残ります。インターフェイスを持つポリシーを保存および展開できますが、ルールは変換を実現しません。
先祖ドメインの マルチドメイン展開では、編集できる現在のドメインで作成されたポリシーが表示されます。また、編集できない先祖ドメインで作成されたポリシーも表示されます。下位のドメインで作成されたポリシーを表示および編集するには、そのドメインに切り替えます。 管理者は、NAT ポリシーのターゲットを子孫ドメインのデバイスに設定できます。こうすることで、子孫ドメインではカスタマイズされたローカル ポリシーを使用または置き換えることができます。